第9次突撃

京阪神編

〜探検隊、ついに関東から羽ばたく

大阪駅〜天王寺駅あたりのエリアからピックアップして試した。もちろん、ほぼ全域がWiMAXエリア内だ

 ここまでは首都圏ばかりを扱っていたが、WiMAXのサービスエリアは東京だけではない。そんなわけで今回は東京を離れ、大阪に行ってみた。

 取材日程の関係上、大阪をくまなくチェックすることは不可能だったので、主に繁華街などを中心に回っている。生まれも育ちも東京の筆者が取材しているので、土地勘が足りず、ロケーション選定が偏っている面があるかもしれないが、そこはご容赦いただきたい。

 今回もテストにはWiMAX搭載のソニー VAIO Pシリーズを使っている。測定は11月15日の午前中に行った。 ※WiMAX接続に使用する機種によって接続速度や感度に違いがある場合があります。ご了承ください。

大阪、食い倒れても安心!? WiMAX

ヨドバシカメラ梅田店。とにかくデカい

梅田スカイビル。やはりデカい

 まずは大阪駅周辺、梅田に行ってみた。梅田には巨大なヨドバシカメラがあるが、その近辺で計測したところ、アンテナ表示は5本で、5Mbps前後で通信できた。さすがに駅近辺は感度が良い。大阪駅から少し離れ、北西にあるランドマーク、スカイビルの周辺に行ったところ、こちらはアンテナ表示は3本だったが、5Mbpsくらいで通信できた。

 続いて繁華街である難波と心斎橋、いわゆるミナミにも行ってみた。まずその中心にある戎橋、かに道楽やグリコのネオンがあるあたりで計測したところ、アンテナ表示は5本で5Mbpsくらいで通信できた。

 戎橋からは南北にアーケード街が伸びているが、どちらのアーケード街でも、たいていの場所でWiMAXは接続できた。たとえばアーケード街にあるユニクロの前では、アンテナ表示は5本で、5Mbpsくらいで通信ができた。場所によって感度は変わるところだが、電波状況が悪めのところでも3Mbps以上で通信が可能だった。

 大阪の電気街、日本橋にも行ってみた。まずはメインストリートの堺筋で計測したところ、アンテナ表示はバリバリの5本で、5Mbpsくらいで通信ができた。しかし日本橋の神髄は堺筋ではなく、一本西側にあるPCパーツショップなどが建ち並ぶ通り、いわゆる「オタロード」だ。そのオタロードの真ん中あたりで測定したところ、アンテナ表示は3本程度だったが、速度は5Mbpsくらいで通信できた。オタロードではアンテナ表示が悪いところもあったが、たいていの場所では安定して高速通信できていた。日本橋でのネット接続手段として、WiMAXはなかなか有効そうである。

 大阪のランドマークの一つである通天閣のある街、いわゆる新世界にも行った。このあたりも通信状況はよく、中央通りではバリバリの5本で接続でき、10Mbpsクラスで通信もできた。試しに串カツ屋に入ってみたところ、わりと店の奥の方でもアンテナ表示は3本で、5Mbpsくらいで通信が可能だった。

おなじみグリコの看板前

堺筋の西側、通称「オタロード」でも計測

シメは定番、通天閣。
電波強度は文句なし

そうだ、京都にも行こう

 大阪のついでに京都でもちょっとだけWiMAXを試してみた。まず京都駅周辺は電波が良く、たいていの場所でアンテナ表示は5本で、5Mbpsくらいで通信できた。JRに直結する駅ビルThe CUBE内でもアンテナ表示は5本の場所があったので、このあたりは構内基地局も入っているようだ。

 京都市内もWiMAXは十分につながる。たとえば二条城の入り口では、アンテナ表示は5本で、6Mbpsくらいで通信できた。二条城から少し歩き、京都府庁があるあたりの和菓子屋でも、WiMAXのアンテナ表示は5本くらいで、6Mbpsで通信できた。京都は電波状況を悪くするような建物が少ないせいか、街角でもわりと安定して通信できた印象だ。

 UQの公表するサービスエリアマップを見ると、近畿地方は大阪だけでなく神戸や京都方向まで幅広くエリアが展開していて、急速に拡大しつつある。市内でも、「12月末までに拡大予定のサービスエリア」が所々に残っているようだが、実際に試したところ、使いたいと思った場所では問題ない速度で使えていた。とくにミナミのアーケードなど、繁華街の電波状況が良いので、モバイルでの実用性は非常に高い印象だ。WiMAXパソコンならば、大阪や京都で公衆無線LANスポットを探す必要はもうないだろう。

[Reported by 白根雅彦]