今回は西日本、福岡と広島に行った。いずれも10月にWiMAX対応が公表されたばかりの新エリアだ。そんな新エリアでどのくらい使えるのか、その実力をはかりにいってみた。
今回もテストにはWiMAX搭載のソニー「VAIO Pシリーズ」を使っている。測定は福岡では11月14日の午前中、広島では同日午後に行った。 ※WiMAX接続に使用する機種によって接続速度や感度に違いがある場合があります。ご了承ください。
福岡は繁華街のアーケードでも通信OK!
JR博多駅の博多口前。現在工事中
西鉄福岡天神駅北口
アーケード内はなかば室内のような感じだが、まったく問題なく通信可能
まずは福岡だ。福岡は10月にサービスエリアになったと公表されている。当初は福岡市の東区、博多区、中央区、南区など中心部のみだったが、10月末時点ではだいぶエリアも広がり、北九州市などもWiMAXのエリアとなっている。
まず博多駅の博多口前をチェックしてみたところ、アンテナ表示はバリバリの5本で、12Mbps近い速度が測定された。かなり電波状況がよい。博多駅は現在駅ビルをリニューアル工事している最中だが、その影響も特にないようだ。
博多の主要な繁華街の一つである天神にも行ってみた。天神もほぼ全域がUQのエリアマップではサービスエリア内とされている。まず西鉄福岡天神駅の北口改札外1階で計測したところ、ここでもアンテナの表示は5本で、10Mbpsクラスで通信できた。
西鉄福岡天神駅の西側には、新天町北アーケードと新天町南アーケードという2つのアーケード街があり、さまざまな商店が軒を連ねている。このアーケード、道幅は狭く屋根もあるため、WiMAXは入りにくそうな場所ではあるが、意外にもほとんどの場所でアンテナ表示は5本、10Mbpsクラスで通信できた。新しいサービスエリアでも、このように死角がないようにエリア構築されているのは頼もしいポイントだ。
ついでに福岡空港にも行って、4番ゲート前でWiMAXを試したところ、アンテナ表示は2本程度だったが、3Mbpsくらいで通信できた。搭乗前の時間調整中にWiMAXが利用できるのはありがたいポイントだ。
広島もエリアは充実
広島駅南口には路面電車のホームなどがある
にぎわいを見せる八丁堀交差点。路面電車も走る
原爆ドーム近くの公園でも計測
つづいては広島だ。広島も福岡と同じくつい最近サービスエリアとして公表されたばかりの新しいエリアである。
まず広島駅の南口前をチェックしてみた。ここも博多駅前同様、アンテナ表示は5本で、10Mbpsクラスで通信できた。南口は路面電車や路線バスのターミナルになっているので、待ち時間にWiMAXを使うこともできそうだ。
広島市の繁華街となっている八丁堀にも行ってみた。まず八丁堀の交差点でWiMAXを試したところ、アンテナ表示は5本で、10Mbpsクラスの通信ができた。路面電車の通っている相生通り沿いは、道が広いこともあり基本的に感度はよかった。
相生通りから少し小さな通りに入っても、WiMAXの感度は悪くならなかった。八丁堀の交差点近くにあるアーケード街、えびす通り商店街でもWiMAXを試してみたが、ここでもアンテナ表示は5本のままで、10Mbpsクラスの通信が可能だった。
原爆ドームにも行ってみた。原爆ドームは広島市内にあり、当然サービスエリア内となっているが、周辺は公園のようになっている。その公園内で試したところ、アンテナ表示は3本とちょっと低めとなっていたが、それでも6Mbps以上、体感上は5本の場所と大差がない速度で通信できた。
福岡と広島はともにサービスエリアとなったばかりの場所で、まだエリア拡充中ということもあり、UQの公表するエリアマップを見ると、所々が「12月末までに拡大予定のサービスエリア」となっている。しかしWiMAXのエリア拡大速度はエリアマップの更新が追いつかないほどのもののようで、今回の取材中も、まだサービスエリアと公表されていない場所でもWiMAXが使える、ということが多く見られた。UQもサービスエリア整備スケジュールの前倒しを発表しているので、今後もエリアの拡大には期待が持てそうだ。
[Reported by 白根雅彦]