今回は成田空港に行ってみた。成田空港は、首都圏最大の国際線空港である。千葉県の北部中央にあり、東京はもちろん千葉の市街部からも離れているが、UQのエリアマップを見ると、千葉市からJR沿いに成田市、成田空港周辺までがサービスエリアになっている。しかしそれよりも巨大な成田空港の屋内でWiMAXが使えるか、ここを主にチェックしたい。

　なお、今回も測定にはWiMAX搭載のソニー「VAIO Pシリーズ」を使っている。測定は12月9日の昼ごろに行った。

※WiMAX接続に使用する機種によって接続速度や感度に違いがある場合があります。ご了承ください。

出発ロビーはバリバリに利用可能！

成田空港の第1，第2ターミナルで試した

　今回は残念ながら国際線に乗る用事がなかったため、検査場以降、搭乗ゲート前などに入ることができなかった。その代わり、普通に入るところのできる場所はなるべく回ってみている。。

　まず国際線の検査場前、各社チェックインカウンターのある出発ロビーフロアは、第1ターミナルの北ウィングと南ウィング、さらに第2ターミナルいずれでもWiMAXを利用できた。それぞれ数カ所、ベンチが並んでいる待合所があるが、いずれでもWiMAXのアンテナ表示は5本で、ほぼ10Mbpsクラスの通信ができた。ほぼフルスピードなので、速度の不足を感じることはないだろう。これらのフロアは非常に広いが、天井が高く電波も通りやすそうな形状なので、WiMAXが入らない場所はほとんどないだろう。

　成田空港には国内線も発着している。しかし第2ターミナルにある国内線出発ロビーなどには、ほとんどベンチなど待合所はない。検査場の直前に少しだけベンチがあるが、ほとんど通路のような場所となっている。WiMAXのアンテナ表示はちょっと弱めの3本、通信速度は3Mbps程度だった。国際線のロビーほどの速度はでないが、実用上は問題のない速度だ。

　逆に到着ロビーはというと、こちらは第1ターミナル・第2ターミナルともに出発ロビーほど開けた空間になっていない。そのせいか、多くの場所でアンテナ表示は4本か5本、ほぼ10Mbpsクラスの通信が可能だったが、場所によってはちょっとつながりにくい場所も見られた。明らかに奥まっている待合所などは、ややつながりにくい。

ご飯を食べながらもWiMAXが使える！

　第1ターミナル・第2ターミナルともに、出発ロビーの近くには多数の飲食店が並ぶレストランフロアがある。検査場のあとにも飲食店はあるが、時間に余裕がある場合は、店が充実しているレストランフロアの方が便利だろう。

　第1ターミナルには、北ウィングと南ウィングのあいだにレストランエリアが2フロアある。第2ターミナルには、出発ロビーの上がレストランフロアとなっている。いずれも通路などでWiMAXは利用可能だった。試しに第1ターミナルのレストランの1つに入ってみたところ、アンテナ表示は5本で、10Mbpsクラスのフルスピードで通信できた。第2ターミナルのレストランにも入ってみたが、こちらは通路から遠い席に座ったためか、アンテナ表示は少し弱めの3本だったが、6Mbpsくらいで通信できた。すべての店で使えるかどうかはわからないが、通路近くや窓際の席を選べば、ほぼ問題ない速度で通信できそうである。

　変わったところでは、第1ターミナル・第2ターミナルともに展望台でもWiMAXは利用可能だ。それも多くの場所でアンテナ表示は5本で、10Mbpsの通信が可能だった。どうやら成田空港周辺は屋外基地局も充実しているようだ。

　今回は検査場以降、搭乗ゲートの前でWiMAXを試すことはできなかった。しかしざっと使ってみた限り、成田空港は屋内外ともにエリアが充実しているので、搭乗ゲート前でもWiMAXを利用できる可能性は高い。少なくとも検査場前はロビーでもレストランフロアでもつながることが確認できたので、搭乗待ちでネットを使うのにWiMAXはなかなか有効な手段となってくれそうだ。

[Reported by 白根雅彦]