今回は東京の羽田空港と大阪の伊丹空港に行ってみた。いずれも国内線では利用頻度の高い空港である。飛行機を利用する際、搭乗待ち時にWiMAXを使えるかどうか、屋内の待合スペースを中心に試してみた。
なお、今回も測定にはWiMAX搭載のソニー「VAIO Pシリーズ」を使っている。測定はいずれの空港も10月20日の午前に行った。
※WiMAX接続に使用する機種によって接続速度や感度に違いがある場合があります。ご了承ください。羽田空港、屋内はほとんどどこでもつながる
ここから日本全国へひとっ飛び! の羽田空港。写真は第2ターミナル
まずは東京国際空港こと羽田空港の第2ターミナルでWiMAXをチェックしてみた。UQのエリアマップを見てみると、羽田空港は滑走路の一部がエリア外になってはいるものの、そこでWiMAXを使う局面は早々思いつかないので、実質的にほぼ全域カバーと考えて問題ない。WiMAXの屋内基地局はかなり充実しているようだ。
まず第2ターミナル2階にある出発ロビーで計測したところ、アンテナは5本表示で10Mbpsクラスの通信ができた。この出発ロビーには航空各社のカウンター前にベンチがあるので、搭乗手続き前にちょっとネットを利用するのには最適だ。
第2ターミナルにはレストランもある。さすがに場所によっては電波が弱くなるが、それでも6Mbpsくらいで通信できるので、搭乗手続き前や到着後にご飯を食べながらWiMAXといったことが可能。
搭乗手続きと保安検査を済ませたあとの搭乗ゲート前でもWiMAXは利用できる。今回は60番ゲート前で試したが、こちらでもアンテナ表示は5本で、10Mbps台で通信できた。窓が開けている場所だが、おそらくは屋内の基地局が設置されているのだろう。これならば、航空会社のラウンジで無線LAN等を使わないでも、ネット環境としては十分すぎると言える。
伊丹空港もゲート前などで高速通信可能
関西三空港のひとつ、伊丹空港
続いては大阪国際空港、いわゆる伊丹空港をチェックした。伊丹空港は市街地に囲まれているためか、UQのエリアマップによると、滑走路を含めてほぼ全域がサービスエリアとなっている。
まず1階にあるチケットロビーは、南北ターミナルともにアンテナの表示は5本で10Mbpsクラスで通信できた。
保安検査を済ませたあとの搭乗ゲート前だと、ベンチも多くゆっくりしやすい。今回は9番ゲート前で試したところ、アンテナ表示は5本でやはり10Mbpsクラスの通信が可能だった。伊丹空港で飛行機の搭乗前にネットを使いたい場合、保安検査を済ませたあとの方が使いやすいかもしれない。
レストランフロアは、場所によってはそれほど電波は強くないが、それでも窓際に行けば5Mbps前後の速度が出ていた。ちなみに個人的には、伊丹空港で軽食を食べる場合、レストランフロアではなく、南ターミナルの1階にある「551蓬莱飲茶CAFE」の肉まんがお薦めだ。ここはチケットロビーに隣接しているため、店内でもアンテナ表示は4本、8Mbpsくらいの通信が可能だった。
伊丹空港ではエリアマップのとおり、ターミナル内各所での高速通信が可能だった。ちなみにUQに確認したところ、伊丹空港にはまだ屋内基地局の設置はしていないとのこと。空港外に設置された基地局だけでこれだけ電波状況が良いのは、なかなか驚く結果だ。サービス開始当初、WiMAXは屋内空間で繋がりにくいとの風評が広がったが、かなり改善されていることが今回の結果からわかるだろう。
以上のように、羽田空港、伊丹空港ともに、屋内のWiMAXネットワークは十分に充実していた。飛行機を利用するときは、国内線でも時間に余裕を持って空港へ移動することが多いと思うが、その余った時間にWiMAXでインターネットを利用できるのは、非常にありがたいポイントだ。
[Reported by 白根雅彦]