ビエラリレーコラム
  • 2013年12月9日 UPDATE
  • Reported by 佐藤カフジ

シムゲーマー的4K対応ビエラ活用法

3840×2160ドット、プログレッシブ60fpsの出力に対応した65インチ大画面テレビ「スマートビエラ TH-L65WT600」。画素数はフルHD=2K環境(1920×1080)の4倍、829万4400ドット! 圧倒的な画素数と情報量を持つ“4Kゲーミング環境”はゲームプレイをどう変えるのか?!

でっかい4K、スマートビエラ!今回はコアゲームでの活用を検証しますよ!

生粋のアクションゲーマーである筆者は、FPSやレースシム、フライトシムなど、プレーヤーの視点で世界が映し出されるゲーム(いわゆる一人称視点)の作品を日頃から浴びるようにプレイしているわけだが、ゲームの内容が高度になるにつれて不満になってきた点がある。

それは、人や乗り物や世界の表現に現実さながらのリアリティが実現されてきたことに反比例して、画面から読み取れる情報量が不足してきたということだ。

例えばレースシム。臨場感たっぷりのドライバー視点で遊ぶ場合、2K環境ではダッシュボードの計器類がつぶれてしまってよく見えない、遠くに見えるコーナーの先がどうなっているか小さくてよくわからない……。ようは、現在一般的な2K環境はプレーヤーの“視力”がとても低い状況でのプレイを強いられているようなものなのだ。

ハイエンド志向のゲーマーはこれを解決するため、マルチスクリーン化で解像感を維持したまま視野角を拡張したり、ヘッドトラッキングセンサーを導入し、顔を近づける=ズームイン操作を取り入れることで解像感を補ったりしている。しかし、マルチスクリーンはベゼルが邪魔だったり、ヘッドトラッキングは余計な負担をプレーヤーに強いるという弱点もある。

根本的に足りていないのは解像度だ。つまり、「スマートビエラ TH-L65WT600」がもたらす4K環境が、これを一挙に解決してくれるのではないか?というのが今回のお題。

最新レースシム「Project CARS」を4Kビエラで遊ぶ!!

さっそく試す。お題は最新のリアル系レースシム「Project CARS」だ。これは数々のリアル系レースシムを手がけてきた有名ゲームスタジオ Slightly Mad Studios による作品で、2014年にPS4、Xbox One、WiiU、そして Windows 並びに Steam OS向けに発売予定の次世代レースシムだ。もちろん4K出力にも対応しているので、「スマートビエラ TH-L65WT600」にピッタリ!

まず驚いたのが、画面から読み取れる豊かな情報量。ドライバー視点でプレイする際にまず重要なのがスピードメーターやタコメーターといったダッシュボード上の計器類だが、これがクッキリハッキリ見えちゃうのである。

クッキリハッキリ見える計器類に注目!これなら補助的なUIが必要なく、リアルのドライバーと同じ視線の動きでプレイできる。

それからコース上の細かな情報も読み取りやすい。数百メートル先に見えるコーナーの入り口の様子が肉眼並みのレベルで視認できることはもちろん、理想ライン周辺に残るスキッドマークや、雨天の際に徐々に広がる水たまり、縁石の突起具合といった路面情報も細かく読み取れる。

遠方やバックミラーに映るライバルカー、その車種や姿勢、ダメージ状況などが視認可能になるタイミングも2K環境に比べて圧倒的に速い。特にリアル系のシムではこれらの情報を総合して走りに変化を加えていくことが重要であるだけに、4K環境がもたらすメリットは計り知れないのだ。

これを知ってしまったゲーマーは従来の2K環境に戻れなくなると思う……。ホントに。

クルマのダメージ状況や、遠方のライバルカーの様子も肉眼並の“視力”で捉えられる

もうひとつ、「スマートビエラ TH-L65WT600」は65インチの大画面を活かして視野角の問題を解決できるポテンシャルもある。

通常、FPS系のゲームや、こういったシミュレーターのゲームでは2Kディスプレイ1枚の使用を想定して60度~75度の視野角が標準だ。これでは現実の視野角に比べて狭いので、コア系のプレーヤーはマルチスクリーン環境にて90~120度の視野角を得るわけだが、一般的な横方向に3画面を並べる構成の場合、横方向の視野角が拡張される代わりに、縦の視野角はかえって狭くなってしまうのが問題だ。

視野角70度を、一般的な2Kディスプレイで表示。現在のゲームでは一般的な設定だ。
Copyright (C)2011 Kafuji Sato
視野角120度を、2Kディスプレイ横3枚のマルチスクリーンで表示した場合。画面比率48対9となり上下の視野角が損なわれる上、ベゼルが邪魔である
Copyright (C)2011 Kafuji Sato

これに対し、4K対応ビエラの65インチというサイズは、卓上用の22インチディスプレイを3×3のマトリックス状に並べた際の画面面積に相当する。これを画面に相応の距離にまで近づいて使用すれば、実視野角も2Kディスプレイのマルチスクリーン環境と同等にできる。あとはゲームのほうで視野角を拡張すれば、1台で高視野角環境が実現できてしまうというわけだ(シム系のゲームは、視野角を設定する項目が標準で付いている事が多い)。

大画面の2Kテレビで同じことをすると画素が足りず解像感が大幅に損なわれてしまうが、4K対応ビエラなら、視野角120度程度までは2Kディスプレイでの通常の視野角における解像感を下回ることはない。しかも、マルチスクリーン環境につきものの邪魔っけな画面枠の問題もなし。完璧だ!

視野角 120度を1枚の大画面で。4K対応ビエラならこれを充分な解像感を保ったまま表示できる。
Copyright (C)2011 Kafuji Sato

2Kから4Kへ。解像度が高まるということは、ゲーム画面から得られる情報量が増えるだけでなく、その見え方が根本から変わるということでもある。現実相当の視力と視野を得て、ゲーミングはますます臨場感たっぷりに、全身で楽しめるものになっていくはずだ。

今回使用した「Project CARS」にかぎらず、最近のPCゲームは4K出力やユーザーによる視野角設定に対応しているから、コンテンツの準備はOK。あとはゲーマーがその環境を手にするだけだ。すでに発売中の「スマートビエラ TH-L65WT600」なら、今すぐ理想的な環境が実現する。