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コンシェルジュ:
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
チーフコンシェルジュ/池田里香子 氏
解説:ケイゾー・倉園
(INTERNET magazine編集長)


国際都市横浜に誕生した、世界最大級のホテルチェーンの名を冠した横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ。ここでお客さんのあらゆる要望に一流のサービスで応えるコンシェルジュの池田さんにお話を聞きます。

   
「コンシェルジュ」
-Concierge-
コンシェルジュとはフランス語で"守衛""門番"という意味で、ヨーロッパのホテルでお客さんにカギを渡していたのが起源といわれ、現在はお客さんの要望に応えて、あらゆるサービスを提供している。グローバルスタンダートとしてのサービスに日本古来からある"おもてなしの心"が融合してこそ日本流コンシュルジュの確立だと、池田氏は考えている。

 
「コンシェルジュの基本となるスキルとは?」
   
  「基本中の基本として、一度でもお話ししたお客様は顔と名前を覚え、次回からは必ず名前で呼びかけるようにすることです。
コンシェルジュは、お客様が、いまどのようなサービスを求めているのかを、的確に、かつ瞬時に判断しなければなりません。その判断の材料としてそのお客様が過去にどんなサービスを求められたか、またその嗜好などは、重要なヒントになりますからね。
私のデスクに向かってお客様が歩み寄って来られるわずかの間に、私は頭の中で手帳を一生懸命パラパラめくっているんですよ」
   
   
解説1
「CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)とは、ITを利用して、企業が顧客と長期的に良い関係を築く手法のことをいう。詳細な顧客データベースを元に、商品の売買から保守サービス、問い合わせやご意見への対応など、一人一人の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することによってCRMが実現するわけです。顧客のニーズにきめ細やかに対応することで、顧客の利便性と満足度が高まります。つまり、顧客を常連客として囲い込んで収益率を上げることを目的としているんですね。
コンシェルジュも、自分の中に、ある種の顧客情報データベースがあって、これを磨き上げながら使っています。高いスキルを持った、まさにプロフェッショナルといえます。

 
「お客さまのありとあらゆる要望に応える?」
   
  「航空券の予約や、レストランのご紹介、観光やショッピングの案内などをご提供するのは簡単なことです。
私たちは、コンシェルジュに聞いて良かった、と思っていただけるよう、さらにプラスアルファの情報を提供することが、最も重要ではないかと考えています。そのために、たとえばあるお客様にレストランを紹介し、戻られたあとに「いい店だったよ」と一声掛けていただいた場合、それを他のお客様に紹介するときにも有益な情報として役立てています。もちろんいらしていただけるお客さんは、直接対面できるので、表情などからある程度の事は推測することができるのですが、電話やメールの場合は顔が見えないので、特に気を使います。こうした積み重ねが、ゲストへ「プラスアルファ」を提供し、コンシェルジュへの信頼感にもつながると考えています。」
   
   
解説2
 「とおりいっぺんの情報ならばガイドブックを当たれば手に入る。インターネットで顧客自身がホームページなどの情報源にアクセスすることも簡単だ。でもそのレベルの情報しか提供できないのでは、コンシェルジュとは言えません。
 これはコンシェルジュとゲストの関係に限らず、一般の企業と顧客との関係にも、もちろん当てはまる。この会社に頼んで良かった、この会社の製品を買って良かったと思ってもらうためのCRMが、企業の生き残りの鍵を握るといわれるゆえんでしょう。 現在、ビジネスの世界ではウェブサイトや電子メールといったインターネットの技術、またコールセンターなどのサービをフルに活用し、顧客との絆を太くすることがますます重要になってきている。」

 
コンシェルジュとしていつも心がけていることは?
   
  「人のつながりを大事にするということでしょうか。その場で瞬時に解決できることもありますが、私を介して他の方にやっていただく場合が多くあります。ですから社内のスタッフだけでなく、社外の方との関係を構築することも大切になってきます。
そういった上に、私たちコンシェルジュの仕事が成り立ち、またお客様にご満足いただけるサービスを提供できると思います。
   
   
解説3
 「企業の財産ともいえる顧客データベース。コンシェルジュの仕事とは、いわば自らが構築した顧客データベースを日々更新しながら次の一手を考え、最適なソリューションを顧客に提供していくものといえよう。
 単に顧客のリクエストに応じているだけならば、守りの仕事になってしまいます。顧客データベースを柔軟に、またダイナミックに活用して、顧客に満足感・信頼感を与え、リピーターを促すという意味では、コンシェルジュはホテルの中で最も攻撃的なポジションに位置するとも言える。
 企業のCRM導入に際しても、こうした視点が欠かせない。というよりも、このことを念頭においてシステムを構築しないと、ビジネスの成功は期待できないだろう」

 
コンシェルジュはNO!と言わない?
   
  「そうですね(笑い)つねにそれを心がけています。
「でもやはり、一人で得られる情報には限りがあります。それをフォローするために、私たちコンシュルジュは互いの持つ情報を共有しています。"レ・クレドール"とういう組織がそれで、ゲストサービスの質を高めることを第一の目的として1929年フランスで設立されました。現在では世界35カ国から3000人以上のコンシェルジュが加盟する国際的ネットワークに成長しました。私たちがつねに身につけている、Les Clefs d'Or (金の鍵)の襟章がそのシンボルで”お客様のご要望の扉を開き観光業界の未来を開く鍵”という意味があります。モットーは"Service through friendship"「友情の和=輪を通じたサービス」で、互いに知恵、知識、情報を共有し、励ましあい、助け合い、協力してコンシェジュという仕事にあたっています。
   


 

 今回は究極のOne to Oneビジネスパーソンであるコンシェルジュの方に、お客さまとの"よい関係"の築き方を伺うことができました。
 CRMというと、すぐに顧客データベースだけを連想しがちで、多くはそこで終わってしまいます。でも、顧客データベースがある"だけ"では、文字どおり「宝の持ち腐れ」になってしまいます。それをどのように活用していくかこそが重要なのです。 コンシェルジュの言葉には、そのためのヒントがたくさん込められていましたね。
   



■NTTコムウェアのCRMソリューション■

NTTコムウェアは、その前身であるNTT通信ソフトウェア本部時代にさかのぼれば、世界最大規模(6000万件!)の顧客データベースを持つ顧客料金系総合システムを構築してきた、データベースのスペシャリスト集団です。
また、金融業界のリテール業務関連などで、近頃よく耳にするコールセンターにしても、これまた国内最大(といってよいでしょう)の、お馴染み104の番号案内、116の受付センター、113の故障受付システムを構築してきた実績があります。
意外と知られていない事実ですが、NTTコムウェアはCRMに関しても、コールセンターに関しても、"先駆者"であり、豊富なスキルとノウハウを持っているのです。また、現在はOnyx、eGainMailといった国内外で高い評価を受けているパッケージ商品の国内販売代理店となっているほか、Siebel、VantiveといったCRMパッケージを代表する製品の導入・カスタマイズに関しても社内にスペシャリストを擁し、企業のCRMシステム構築を強力にサポートしています。
CRMシステムの構築も、まずNTTコムウェアにご相談ください。


<ホテル詳細>
横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ
〒220-8501 横浜市西区北幸1-3-23
Tel: 045-411-1111 Fax: 045-411-1343