法林岳之執筆
320万画素&光学2倍ズームカメラで最高峰を目指したV604SH SHARP - V604SH -
SHARP - V604SH -
業界最高峰の有効画素数320万画素&光学2倍ズーム
 2000年に初のカメラ付きケータイ「J-SH04」が生み出されて以来、ケータイにとって、欠かすことができない機能のひとつとなったカメラ。性能面では2003年に初のメガピクセルカメラ搭載「J-SH53」が登場するなど、着実に高画素化や高品質化が進み、スペック的にデジタルカメラの普及モデルに迫る端末も登場している。

 今回、ボーダフォンから発売されたシャープ製端末「V604SH」は、そんなカメラ付きケータイの最高峰を目指したモデルだ。ボーダフォンのSHシリーズと言えば、2004年6月に初の光学2倍ズームを搭載した「V602SH」を発売し、業界をアッと言わせたが、今回は光学2倍ズームに320万画素CCDカメラを組み合わせることで、最高レベルのカメラ付きケータイを実現している。静止画については最大1536×2048ドットでの撮影が可能だが、光学2倍ズームを利用することで、より被写体に近づいた迫力のある写真を撮影できる。

 V604SHに搭載されているモバイルカメラは、単に320万画素カメラと光学2倍ズームを組み合わせただけのものではない。レンズも非球面レンズを含む5枚のガラスレンズを使った5群6枚の高解像度レンズを採用。F値はWIDE側でF2.8、TELE側(光学ズーム時)でF4.0と非常に明るく、画像の明るさや被写体周辺の解像度を大幅に向上させている。もちろん、オートフォーカスにも対応しており、いつでもピントの合った写真を撮影できるようにしている。ボディはV603SHに引き続き、二軸回転式のスウィーベルスタイルを採用しており、メインディスプレイを反転させて、カメラ撮影時のファインダーとして利用可能だ。

 カメラ関連の機能としては、フォーカスロックやセルフタイマーをはじめ、設定値を変更しながら連続で撮影するブラケット連写、ゴルフのスイングなどの確認に便利なストロボ連写などが搭載されている。写メールモードではセピアやモノクロなどの効果付き撮影も効果が加えられた画像を画面で確認しながら撮影することも可能だ。シーン別撮影ではV603SHでサポートされていた夜景やスポーツなどに加え、ペットや逆光、人物、人物(夜)という実用的なシーンが加わり、合計8種類から選べるようになっている。
光学2倍ズームAF対応、320万画素CCDカメラまわり。クローム仕上げで高級感が漂っている
ちょっと離れた花でも光学ズームでキレイにアップ撮影ができる
スナップ撮影もデジカメで撮ったような高画質
室内でも明るく再現してくれている
背景が明るくても黒い服ががつぶれずに撮れている
鮮やかなオレンジ色の階調もしっかりと表現
 
毛の一本一本までわかる解像度には驚きだ
 
スパゲッティのクリーミーな質感がよく出ている
 撮影した画像はサムネイル形式で表示が可能だが、テレビ出力機能が搭載されているため、同梱のL型ビデオ出力ケーブルをテレビなどに接続すれば、大画面で撮影した静止画やムービーを楽しむことができる。ちなみに、テレビ出力機能はボーダフォンが提供している「V-kara Ver.2」やVアプリ(テレビ出力対応Vアプリ)にも対応している。

 画像編集も従来同様、充実しており、サイズ修正や回転、フェイスアレンジ、フレームなどがサポートされている。最大サイズで撮影した画像を壁紙に設定したり、ワンタッチでQVGAサイズにリサイズ後、メール作成画面に移行することもできる。最近はケータイでブログなどを更新するケースが増えているが、V604SHなら、撮影した画像をすぐにメールに添付できるため、撮った時点の感動をすぐに多くの人に伝えることが可能だ。
ツイストヒンジを採用した、おなじみのスウィーベルスタイル
メインディスプレイは、 2.4インチQVGAモバイルASV液晶を搭載
本体裏面。CCDカメラとサブ液晶が配されている
本体左側面はminiSDカートスロットとビデオ出力端子が配されている
 
本体右側面は操作性を高めたサイドボタンが配されている
 
IrDAを搭載しているので、データの受け渡しやリモコンにも使用可能
カスタムスクリーンで自分だけのケータイに
 V604SHでもうひとつ特徴的なのは、カスタムスクリーン機能だ。V501SHで初めて搭載された機能だが、画面に表示される壁紙やメニュー画面から発着信画面、電池レベル/電波状態表示のアイコン、フレーム、ウィンドウ、着信音に至るまで、ケータイを演出するさまざまな画面や効果を自分好みに変更することが可能だ。

 カスタマイズ機能はケータイのパーソナライズを可能にするため、注目を集めているが、多くの端末では壁紙やメニュー画面などをひとつずつ設定しなければならない。これに対し、V604SHのカスタムスクリーン機能はパソコンの画面表示のテーマなどと同じように、ひとつのテーマに基づいた効果や演出を一気に設定できるという特徴を持つ。SH端末ユーザーにはおなじみとなっているDisneyの「GRAFFITI MICKEY」は本体にプリインストールされているので、壁紙やメニューをディズニーにカスタマイズすることができる。またそれ以外にも、付属のminiSDメモリカードには、無料のカスタムスクリーンが4種類、有料のカスタムスクリーンが20種類プリインストールされており、一覧画面で設定したいカスタムスクリーンを選ぶだけで、壁紙やメニュー画面などのそれぞれの演出を一度に変更することが可能だ。「北斗の拳」や「スヌーピー」、「セサミストリート」、「機動戦士ガンダム」、「ハローキティ」、「鉄腕アトム」といった人気キャラクターをはじめ、福岡ソフトバンクホークス、西武ライオンズ、オリックス・バファローズといったプロ野球球団、デザイナー系などの有料コンテンツは、キーを購入するだけで、簡単に使用可能となる。また、カスタマイズ専用サイト「カスタモ」(http://www.custamo.com/)を利用すると、miniSDメモリカードに入っていないコンテンツの入手や、もし誤ってminiSDメモリカードのコンテンツを消去してしまった際も、データをダウンロードできる。

 「カスタモ」は、パソコンでダウンロードしたコンテンツをminiSDメモリカードに保存し、V604SHにminiSDメモリカードを装着して、カスタムスクリーンキーのみを端末でダウンロードして、コンテンツの暗号を解除するというしくみになっている。このしくみを採用することで、ユーザーは自宅やオフィスのブロードバンド環境を活かすことができ、パケット通信料も節約することができる。ちなみに、パソコンを持たないユーザーのために、V604SHには「カスタムスクリーンギャラリー」というVアプリも用意されており、インデックスメニューや電池残量マークなど代表的なグラフィックに限定した256KB以下のコンテンツもダウンロードできるようにしている。

 また、画面カスタマイズ機能では、自分で撮影した画像でインデックスメニューのアイコンをカスタマイズすることもできる。そして、オリジナルとインデックスメニューにカスタムスクリーンのキャラクターを組み合わせることもできるので、カスタマイズの幅は驚くほど広くなった。
カスタマイズ専用サイトの「カスタモ」
「カスタモ」からPC経由でコンテンツをダウンロードし、miniSDメモリカードを介してV604SHにセットする。あとは、キーを購入すればコンテンツが使用可能となる
32MBのminiSDメモリカードが同梱されている。対応容量は512MBまで
Disneyの「GRAFFITI MICKEY」は本体にプリインストールされている  ©Disney
©Tezuka Productions
 
©TAKARA 2005
©T2i Entertainment
 
©武論尊・原哲夫/NSP 1983
©武論尊・原哲夫/NSP 1983
音楽からテレビ、FMラジオ、ビデオまで楽しめる
 ボーダフォンのSHシリーズは、モバイルカメラの先駆者だが、シャープ製端末らしく、AV機能も常に進化を続けており、今回のV604SHにも数多くの機能が搭載されている。

 まず、最近、注目を集めている音楽再生機能は、従来からサポートされていたSD-Audio規格に準拠したセキュアMP3形式に加え、新たにiTunesで取り込むことができるAAC形式にも対応している。セキュアMP3方式はSD-Audio対応の音楽管理ソフト「SD-Jukebox」を利用し、音楽CDから取り込んだ音楽データを著作権保護機能に対応したminiSDメモリカードリーダー/ライターでminiSDメモリカードに保存することで再生できるようになるが、V604SHは光デジタル録音及びアナログ録音に対応しているので、市販のケーブルと別売の変換ケーブルを利用すれば光デジタル出力またはアナログ出力端子を備えた音楽CDプレーヤーやミニコンポなどから直接、録音することも可能だ。AAC形式の音楽データはiTunesで音楽CDから取り込んで生成されるもので、miniSDメモリカードの指定フォルダに保存することで、再生することができる。もちろん、Vodafone live!からダウンロードした「着うた」の楽曲もV604SHで再生することが可能だ。

 テレビ機能は地上波アナログ放送を受信できるもので、受信地域に応じて、感度の良いチャンネルを自動で選局できるオート選局も可能だ。チャンネル設定は最大5カ所まで設定することが可能なため、自宅や出張先など、複数のチャンネル設定を切り替えながら、使うことが可能だ。録画及びキャプチャー機能も備えており、録画は本体に最長約210秒(1件あたり最大約28秒)、miniSDメモリカードなら最長約60分、静止画キャプチャーは最大9カットまで保存できるようにしている。番組表についてもEPG(電子番組表)アプリが内蔵されており、テレビ視聴中にワンタッチで呼び出すこともできる。ちなみに、アンテナについては本体に内蔵されているホイップアンテナに加え、TVアンテナ付きイヤホンマイク、オプションで提供されるTVアンテナ接続ケーブルで受信することも可能だ。

 FMラジオもモノラル音声で楽しむことができ、自動的に受信局設定を変更できるオート選局にも対応する。FMラジオの受信中にマルチボタンを押せば、本体メモリ、もしくはminiSDメモリカードに番組を録音することも可能だ。FMラジオの画面でメニューから「NOW ON AIR」を選択すれば、現在、番組で掛かっている曲のタイトルやアーティスト名、番組情報などを参照することもできる。
テレビアンテナ付きステレオイヤホンマイクを装着したところ
音楽再生中の画面
 ビデオについては、SD-Videoに対応しており、AQUOSなどで録画したSD-Videoの動画をminiSDメモリカードに保存して再生することができる。液晶ディスプレイにハイコントラストで広視野角なモバイルASV液晶を採用しているため、2.4インチの大画面で迫力のある映像を楽しむことができるわけだ。ちなみに、液晶ディスプレイについては、端末を閉じた状態での情報参照を考慮し、背面のカメラ部横にモノクロ液晶が新たに追加されている。

 さらに、V604SHにはXMDF形式の電子書籍を読めるビューア機能も用意されており、映像から音楽、ラジオ、ビデオ、電子ブックに至るまで、幅広いコンテンツをいつでも楽しめる環境を整えている。従来モデルで好評を得たモーションコントロールセンサーも内蔵しており、7つのモーションコントロールセンサーに対応したVアプリの体験版がプリインストールされている。ケータイを振って音を鳴らす「シェイクサウンダー」、振った回数をカウントできる「シェイクカウンター」、方角を知ることができる「簡易方位計」、端末を上下左右に傾けて操作できる「モーションコントロールカーソル」なども継承されている。
左がV604SHで、右がV402SHの比較
新たに追加されたサブ液晶
「ケータイ少女」
©G-mode
 
イライラ!玉ころがし
©2005 KEMCO
 
ピポサルアカデミ〜ア−どっさり!サルゲ〜大全集−バナナにかける橋
TM&©2005 SCEI
エアロバティックヒーロー
©2005 KEMCO/EXE-CREATE
振るスイング!ゴルフ+
©2005 JFE Setonaikai Golf Club
©TAITO 2005
 
野球パラダイス〜フリフリバージョン〜
©G-mode
 
バーニングフォートレス
©2005 Interactive Brains Co.,LTD. All Rights Reserved.
ケータイをとことん楽しむための一台
 320万画素カメラ&光学2倍ズーム、さまざまなコンテンツを楽しむための機能が充実しているV604SHだが、使い勝手の面も考慮されている。たとえば、待受画面で[0]ボタンを長押しするだけで、表示文字サイズを大きくできる「ワンタッチでか文字モード」、休祝日表示に対応した「カレンダー/スケジュール」、相手から来たメールを見ながら返信メールを作成できる「受信メール表示機能」、エリア外で作成したメールをエリア内に移動したときに自動的に送信できる「送信予約メール」、待受画面で数字キーを押して電卓やアドレス帳、マネー積算メモを呼び出せる「クイックオペレーション」などだ。いずれもV604SHを使い込むほどに、ユーザーがメリットを感じる利便性の高い機能ばかりだ。

 V604SHは通話やメールといったコミュニケーションはもちろんのこと、高品質なカメラや音楽再生、エンタテインメントなど、ケータイを楽しむための機能もしっかりと網羅されている。ケータイをとことん楽しみたいユーザーにおすすめしたい端末と言えるだろう。
ワンタッチでか文字モード
カラーバリエーションは3種類。左からターコイズ&ラック、ブラック&レッド、ホワイト&シルバー
■関連情報

・V604SH製品サイト(ボーダフォン)
http://www.vodafone.jp/japanese/products/kisyu/v604sh/
・V604SH製品サイト(シャープ)
http://k-tai.sharp.co.jp/products/v/604sh/
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・ボーダフォン、機能充実の「V604SH」19日発売
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/26586.html
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http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/25718.html
■法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindowsXP基本編完全版」や、「できるVAIO 基本編 2004年モデル対応」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。asahi.comでも連載執筆中