法林岳之執筆
Vodafone初の着せ替えケータイV501SHONでもOFFでもカスタマイズで楽しめる!ケータイがビジネスツールだった頃と違い、今や誰もがごく当たり前にケータイを持ち歩き、ごく自然に使っている。しかし、誰もが持つアイテムになった今だからこそ、自分なりの個性を主張したいという声も多い。そんなユーザーの期待に応えてくれるのがボーダフォンから発売されるシャープ製端末「V501SH」だ。
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シチュエーションに合わせたトータルコーディネート

全体のデザインは、V603SHの角をとったようなイメージ

操作感のよいキー配列は踏襲され、スピーカーも常に前面を向く

液晶が180度回転するスウィーベルスタイルも継承されている
 近年、国内で販売されるケータイでは、機能やデザインなど、さまざまな面で進化が見られた。ほんの5年ほど前まで、モノクロ液晶を搭載したストレート型デザインの端末を使っていたことが信じられないほどの進化ぶりだ。

 しかし、こうしたケータイの進化は、必ずしも使い勝手の向上や最新サービスへの対応のためだけに考えられてきたものではない。その背景には、ユーザーのパーソナライズへの高いニーズが存在する。

 たとえば、シャープがいち早く搭載したカラー液晶ディスプレイは、カラーの待受画面を設定できるようにし、初のカメラ付きケータイ「J-SH04」ではカメラを内蔵することで、誰でもカンタンに家族や恋人、ペットなどの待受画面を作成できるようにした。最近、話題を集めている音楽再生機能も「J-SH51」でいち早く取り組み、「V603SH」ではモーションコントロールセンサーによって、他のケータイとは違う新しい楽しみ方を提案している。つまり、SHシリーズは「自分のケータイは違う」ということを表現できるケータイとして、着実に進化を遂げてきているわけだ。

 ケータイのパーソナライズという観点では、最近、着せ替えデザインを採用する端末が増えている。確かに、こうした着せ替えデザインはユーザーとしても魅力的だが、使い方をひとつ間違えると、周囲に与える印象もガラリと変わってしまう。この夏、クールビズが話題になっているが、ノーネクタイにするからと言って、どんなファッションでも許されるわけではない。やはり、TPOに合わせた節度あるファッションが求められるはずだ。もちろん、ケータイもしかり。自分を表現したいからと言って、スーツ姿のビジネスシーンでキャラクターモノのケータイでは、取引先や同僚も引いてしまうかもしれない。

 今回紹介するボーダフォンのシャープ製端末「V501SH」は、そんな相反するカスタマイズの要素をうまくまとめあげた端末だ。テクスチャーパネルによる外見はもちろん、ディスプレイに表示されるさまざまな画面も含めたトータルコーディネートを可能にしながら、ON Timeでは上質なカスタマイズ、OFF Timeでは自分の好みに合わせたカスタマイズをできるようにしている。機能的には上位モデルのV603SHの機能を数多く受け継いでおり、ビジネスからプライベートまで、幅広いシチュエーションで役に立つ使いごたえのある端末として仕上げられている。

素材を着せ替える感覚のテクスチャーパネル  V501SHはV603SHなどから継承した二軸回転式ヒンジによる「スウィーベルスタイル」を採用した端末だ。折りたたみデザインの端末として利用し、コンテンツに応じて、液晶ディスプレイを反転して利用することができる。ホワイトシルバーとブラックのカラーバリエーションは落ち着きのあるもので、オトナが持つ上質なケータイとして、うまく仕上げられている。
本体は、ブラックとホワイトシルバーの2色展開

テクスチャーパネルは付属の2種類のほか、12種類が用意される
 


試しに「カーボン」と「ダークウッド」を装着してみた

ペットの写真を入れてフォトフレームのようにも使える

カメラと一体デザインでサブ液晶が採用されている

 その上質さを失うことなく、上手に個性を発揮できるようにしているのが新たに採用された「テクスチャーパネル」だ。V501SHの背面部分には電池カバーとともに、約3×9cmのパネルが装備されており、ユーザーの好みに応じて、交換できるようにしている。テクスチャーパネルを交換するには、側面の電池カバーロックレバーを引き、電池カバーを着脱すれば、テクスチャーパネルだけを取り外すことができる。あとは電池カバーに新しいテクスチャーパネルを付け、端末本体に戻すだけだ。特殊な工具も必要なく、カンタンに交換できるが、何かの拍子に外れてしまうという心配もない。

 V501SHのテクスチャーパネルは、出荷時に同梱されている2枚を含め、全14種類がオプションとして販売される。これらのテクスチャーパネルにはウッド調や大理石の柄などをはじめ、クロコダイルレザーやメタル、カーボンといった素材をイメージしたものがラインアップされている。右の写真のように、電池カバー側の切り欠き部にペットなど好きな写真を入れて、フォトフレームのように使えるものも用意されている。従来の「絵柄を着せ替える」という着せ替えデザインと違い、「素材を着せ替える」といった感覚でデザインをカスタマイズできるのがテクスチャーパネルの特徴だ。ちなみに、テクスチャーパネルを装着する背面には、端末を閉じた状態でも時刻や電波状態が確認できるサブディスプレイが搭載されている。

壁紙からガイドボタンまでトータルコーディネート  V501SHのカスタマイズは、テクスチャーパネルという外見だけにとどまらない。V501SHではテクスチャーパネルに合わせ、端末内に表示されるグラフィックもカスタマイズできるようにしている。
       
「ダークウッド」壁紙イメージ   「ダークウッド」メニュー画面   「ブラック」壁紙イメージ   「ブラック」メニュー画面   カスタムスクリーンからメニューを呼び出せる

 たとえば、待受画面に表示される「壁紙」や各機能が表示される「メニュー画面」など、ユーザーが頻繁に目にする場面はもちろん、「着信中グラフィック」や「メール送受信画面」、「ボタンマーク」、「背景パターン」など、さまざまな場面でディスプレイに表示されるグラフィックをトータルコーディネートすることを可能にしている。メニューアイコンなどの部分的な変更というより、Windowsなどのテーマの変更に近いイメージで、端末全体をカスタマイズできるわけだ。

 グラフィックのカスタマイズは設定に手間が掛かりそうにみえるが、V501SHではカスタムスクリーンという機能により、端末全体のテーマを一括して変更できるようにしている。パッケージに同梱される32MBのminiSDメモリカードには、テクスチャーパネルとコーディネートできる壁紙やアイコンが無料でプリインストールされており、これらを選択するだけで、カンタンに端末全体のイメージを変更することが可能だ。

 

 

モーションコントロールセンサーなどの機能も充実  V501SHはテクスチャーパネルなどによるトータルコーディネートだけが魅力というわけではない。V603SHから受け継いだ魅力的な機能も充実している。
       

The House Of
The Dead MOBILE
©SEGA

 

振るスイング!
ゴルフ+
©2005 JFE Setonaikai Golf Club
©TAITO 2005

 

ピポサルアカデミ〜ア
ーどっさり!サルゲ〜大全集ー バナナにかける橋
TM& ©2005 Sony Computer Entertainment Inc.

 

野球パラダイス2005
〜フリフリバージョン〜
©G-mode

 

ケータイポストペットプラス
©Sony Communication Network Corporation

 

130万画素CCDを搭載し多彩な画像編集機能も用意されている

miniSDメモリカードスロットは本体左側面に搭載されている

ビュアーポジションでのスムーズな操作を実現するサイドボタン

 磁気と加速度を検知し、端末の動きでさまざまな機能を実現するモーションコントロールセンサーが内蔵されており、これに対応するVアプリも5種類の体験版がプリインストールされている。V603SHで好評を得たガンシューティングゲーム「The House Of The Dead MOBILE」、端末の動きでスイングを実現する「振るスイング!ゴルフ+」に加え、「サルゲッチュ」のバリエーションゲーム「ピポサルアカデミ〜ア ーどっさり!サルゲ〜大全集ーバナナにかける橋」、端末をメガホンのように振ることで選手を応援できる「野球パラダイス2005 〜フリフリバージョン〜」、端末を立てたり、振ったりすることでペットにちょっかいが出せる「ケータイポストペットプラス」と、存分にモーションコントロールセンサーを楽しめるラインアップが揃えられている。
 また、ケータイをマイクにして手軽に楽しめる「ケータイカラオケV-kara Ver.2」もプリインストールされており、人気の採点機能や同梱のL型ビデオ出力ケーブルで、歌詞などをテレビに表示できるのがうれしい。

 カメラは130万画素CCDカメラを搭載し、接写やオーバーラップ連写、ブラケット連写、シーン別撮影など、多彩な撮影モードに対応する。撮影した画像を保存する外部記憶メディアは、従来のSDメモリカードから各ケータイでおなじみのminiSDメモリカードに変更され、パッケージには32MBのメディアが同梱される。端末としては、最大256MBのメディアに対応しており、静止画や動画の保存用はもとより、電子ブックやボイスレコーダーの記録メディアとしても活用できる。

 AV関連の機能も充実しており、AQUOSなどの液晶テレビやHDD/DVDレコーダーで録画したSD-Video規格の動画再生(ASF形式)、同梱のL型ビデオ出力ケーブルを利用したテレビ出力、パソコンで取り込んだ音楽CDデータをminiSDメモリカードに保存して再生できるミュージックプレイヤー機能(ミュージックキーは有料)などが継承されている。

 映像を再生するための液晶ディスプレイは、上下左右160度の視野角を実現したモバイルASV液晶が採用されており、非常に高精細で視認性も良い。この高精細な液晶ディスプレイを活かし、新たに「でか文字モード」が搭載されている。でか文字モードはメールやメニュー画面の文字サイズをワンタッチで変更できるもので、待受画面でメールボタンを長押しすることで切り替えられる。もう一度、メールボタンを長押しすれば、元の状態に戻すことも可能だ。ちなみに、でか文字モードでは文字サイズを一括して変更できるが、メールやメニュー画面に表示される文字サイズを個別に変更することもできる。


【OFF TIME編】〜Myキャラクター&ブランドでトータルコーディネイト〜 はこちらから

■関連情報
V501SH製品サイト(ボーダフォン)
http://www.vodafone.jp/japanese/products/kisyu/v501sh/
V501SH製品サイト(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/products/v501sh/

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■法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindows XP SP2対応 基本編 完全版」や、「できるブロードバンドインターネット Windows XP対応」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。(impress TV)も配信中。