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920H-Sの商品企画を担当した、八重口
能孝氏 |
まずこれだけのハイエンドレコーダーが生まれてきた背景を伺ってみよう。920H-Sの商品企画を担当したのは、ビデオ事業部ビデオ企画部の八重口
能孝(やえぐち よしたか)氏だ。
- やっぱりここまでの高画質モデルを企画された背景には、パイオニアはやっぱり高画質モデルだろっていうような、ユーザーの期待みたいなものがあるのでしょうか?
八重口:そうですね。春にDVR-520H-S、620H-Sというモデルを出させて頂いたんですけれど、まだ何も言ってないのにお客さんとか販売店から「じゃあ720H-Sは年末かい?」ていう声がたくさん出たんですね(笑)。やはり去年の710H-Sが非常に評判がよくて、またよく売れたっていうのと、高画質系のプレーヤーをずっとやっていましたので、やっぱり出さないわけにはいかないという使命感はありました。
- ユーザーから後押しされた格好なんですね。
八重口:今、レコーダー市場はかなり広がってますけれども、各メーカーとも一緒に値段がどんどん下がってくる中で、なかなか高いモデル、今回のような10万円以上のモデルを作るタイミングが難しいんです。しかしアナログ入力のレコーダーの高画質モデルを作るタイミングって、今しかないっていう気持ちもありました。
- なるほど。710H-Sの後継ですから、当然次は時代なりに高画質化して720H-Sってことで決まりなんですが、今回はさらにそれを上回る920H-Sが登場しました。
八重口:高画質だから、ある程度値が張ってもいいだろうという考え方もありますよね。その一方でやっぱり買ってもらいやすい価格ってのもあります。そうすると、これはやりたいんだけど値段抑えなきゃ、ってジレンマが出てくる。純粋に710H-Sの後継だけで考えると、値段とクオリティの狭間がどうしても出てくるわけです。ただそこで中途半端になるんだったら、ちゃんとラインナップとして贅沢に高画質にこだわったモデルと、高画質だけどコストパフォーマンスの高いモデルっていうふたつのラインで出すっていうのが、今回我々の答えですね。
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実はレコーダーのデザインを拝借したのはレシーバーのほうだった |
- デザインについてお伺いしますけれども、今回の720H-S、920H-Sは、パイオニアのプラズマディスプレイのレシーバー部と合わせてあるんですね。
八重口:これはですね、言うとみんなに笑われるんですけれども、最初にデザインしたのはレコーダーのほうなんですよ。たまたま市場に出るのがプラズマが先になってしまったんで、プラズマに合わせたって言われるんですよね(笑)。元々このデザインの発端っていうのは、プラズマのフレーム部分ですね、あそこの光沢の部分とうまく合わせたいっていうコンセプトから始まったんです。
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