「quanp(クオンプ)」は、リコーのファイル保管・共有系のWebサービス。パッと見はオンラインストレージサービスだが、機能的にも使用感的にも既存のストレージサービスとは大きく異なる。ぶっちゃけ、恐らく誰もがチョー便利だと感じるWebサービスなのだ。
拙者の場合はquanpのフィールドテスト開始時から使い始めたわけだが、数度使ったらも〜常用ユーザーとなった。直感的に使えるし、ファイルの転送や閲覧や検索が容易だし、仕事や遊びでのファイル共有もスムーズに行えるからだ。
結論から言えば、「quanp」を使い始めてから、他のオンラインストレージサービスの利用頻度がヤケに下がり、同時に家庭内ネットワークおよびNAS等も以前より使わなくなった。
それって、どーして? ナゼ? ってあたりを、以下、書き綴ってみたい。
「quanp」は専用のクライアント・ソフトウェアを使い、専用サーバ上にファイルをアップロードして使い始める。使用開始〜表示のイメージは、若林さんのレポートが詳しいのでそちらをご覧いただきたいが、要は“PC上のファイルをドラッグ&ドロップでフォルダにコピーする感覚”で使えちゃう。ファイル転送時、いちいちファイルのフルパスを指定するとか、FTPソフトを使うとかいう手間がないので、クライアントをインストール後、イキナリ、使えるというハードルの低さがグレイトである。
ファイル転送後の見やすさも格別だ。てのは、主要なファイルのサムネイル表示に対応しているから。「quanp」は種類を問わずファイルなら全て扱えるが、誰もが多用するファイルはサムネイル表示が可能なのだ。
具体的には、Microsoft Office Excel(.xls)、Word(.doc)、PowerPoint(.ppt)といったビジネスアプリのファイルに加え、PDFファイル(.pdf)やテキストファイル(.txt)もOK。画像系ならJPEG(.jpg/.jpeg)、PNG(.png)、BMP(.bmp)、TIFF(.tiff/.tif)、GIF(.gif)に対応する。
これらのファイルを“サムネイル表示”ですよ旦那さん!! しかもただのサムネイル表示じゃなく、見下ろす角度を自由に変えられる3D Viewですよ。サムネイルの大きさも1〜200%で拡大・縮小自由自在で、どんなビジュアルのファイルもどこにあるのか一目でわかるから、目的のファイルも直感的に探しやすい。 しかもですね、奥さん!! 見たい内容を拡大表示することもできちゃうんですよ!! 例えば画像なら1〜200%で拡大表示できたりするし、複数ページから成るPDFファイルなら、ファイルの中身の各ページを拡大・縮小表示してプレビューできる。
もはや単なるオンラインストレージサービスじゃないのであった。オンラインストレージ&ブラウジングサービスてな感じ。そして、さらに、検索や共有といった機能も容易かつ高度に使えるからイカス。
拙者の場合、「quanp」を使って文書類を保管・整理・共有することが多い。また、とりあえずはテキトーにquanp!! しちゃうケースが多い。常用のプレイス(←フォルダのような存在)へ、何でもかんでもドガドガとアップロードしがちだ。
例えばフツー的なオンラインストレージサービスで、このよーな“テキトーなファイルのアップロード”をしまくると、間もなくどのファイルがナンなのか判別困難になりますな。わ〜テキストファイルが256個もあるぅ〜。どれがドレなのか誰か教えて〜、とか涙目になりつつ、各ファイルをダウンロード&開いて確かめるハメになったりも。
だが「quanp」の場合は、検索機能が強力。キーワード、ファイル拡張子、タグ、作成者、日付等でファイルを絞り込んで検索できるのだ。例えば「確か、文中に“quanpの使用感”ってフレーズを書いたっけな」という場合なら、キーワードを“quanpの使用感”にして検索すれば良い。そのフレーズが含まれる各種ドキュメントをサクッと検索できる。探す場所も、選択しているプレイスごとだけでなく、すべてのプレイスのファイルを対象にすることもできるので、どこに置いたか? いつファイルをアップロードしたのか? などを気にすることなく、気軽に検索することができる。これからどんどんquanpにファイルをためていくにつれ、写真などの個人的なデータや、仕事でやりとりする重要なデータなどを次々にアップロードしていくと、ファイルがどこかでごっちゃまぜになり、いざ使いたいときにすぐに見つからない!なんて状況になりかねない。しかし、これだけ使い勝手のいい検索機能がついていれば、多少何も考えずにアップロードしてしまっていっても安心だ。
「quanp」では、前述のように各種OfficeファイルやPDF、テキストといったビジネスに必須のファイルをサムネイル表示できつつ、内容表示まで可能だ。同時に、それらファイルの中にある文字列までを対象にしてキーワード検索ができまくること。コレがヒッジョーに良い。ツール性が高く、仕事の効率をグッと高めてくれる。
ファイル共有はプレイス毎に行う。具体的な手順はマジカンタンで、プレイスに対して“メンバーの設定”つまり共有するユーザーのquanp IDもしくはe-mailアドレスを入力するだけで良い。これで、相手のquanpクライアント上に、共有プレイスが出現。以降、そのプレイス内のファイルを共有することができる。
イメージ的には、ネットワーク上で特定のフォルダを共有するのに近い。のだが、前述のように、クライアント上でサムネイル表示され、中身を閲覧でき、時には高度な検索もかけられる。「quanp」による共有は、ファイルを共有した瞬間から、ファイル群をサムネイルで鳥瞰できたり、クリック操作で内容を閲覧できたり、キーワード検索で目的ファイルをサクッと見つけられる。単なるファイル共有とは手っ取り早さ&わかりやすさがまるで違うってわけだ。
例えば、家の中、リビングでノートPCを使っている時。「あ、あのファイルはデスクトップ機の中だった」てな状況。使用中のノートPC内に、必要なファイルがなかったんですな。
通常は、メインのPCを起動して、その中のファイルをネットワーク経由でコピーしたり、NASにコピーしたりして、ノートPC側で開く。が、「quanp」なら、インターネット接続環境があれば、ファイルにアクセス可能。前述のように、ファイルをダウンロードせずとも、サムネイル〜内容の表示まで可能だ。
屋外でモバイルしている時も同様。「んがぁ〜例のファイルをこのノートPCにコピーし忘れている残念な俺ッ!!」という状況が生まれにくくなってハッピーである。逆に、屋外で受け取ったり作ったファイルを、とりあえず「quanp」しちゃえば、家に帰ってからモバイルノートPC→デスクトップ機等へのファイルコピー作業を考えずに済む。
こういった、現実味あふれる利便が得られるので、「とりあえず、quanp!!」な拙者なのである。ぶっちゃけた話、オンラインでのファイル保管・管理・共有とか言うと、これまではチョット〜カナリ面倒という印象を持つ人が多かったと思う。が、「quanp」は全然違う。容易っつーか楽勝であり、面倒どころか新しい快適さをいくつも提供してくれるサービスなので、ぜひ一度「quanp」を体験してみて欲しい。