◆Windows(R) 7を契機に、ハード・ソフトとも大きく進化
2009年〜2010年にかけてのデスクトップ向けCPUのトレンドは「Nehalem」。Nehalemというのはマイクロアーキテクチャの名称で、2008年末に発売されたインテル(R) Core(TM) i7 プロセッサーが最初の製品。2009年にはCore(TM) i7とCore(TM) i5として、このNehalemアーキテクチャのCPUラインアップがメインストリームまで拡充された。Core(TM) 2シリーズという従来のアーキテクチャから、Nehalemアーキテクチャという新しいアーキテクチャへの移行が本格的にスタートしたのだ。
Nehalemアーキテクチャの製品には従来製品にない2つの新機能が搭載されている。マルチスレッド性能を高めるインテル(R) ハイパースレッディング・テクノロジー、もうひとつはシングルスレッド性能を高めるインテル(R) ターボ・ブースト・テクノロジーだ。ハイパースレッディングはCPUコアの効率を高め、ターボ・ブーストは従来のマルチコアCPUが弱点としていた旧来のシングルスレッドアプリケーションを高速化できる。さらになる省電力機能も搭載し、Nehalemはまさに全方位万全なプロセッサーと言えるだろう。
一方で、Core(TM) 2 Quadなど従来アーキテクチャの製品には価格メリットが出てきており、低コストPCであっても夢のクアッドコアCPUが入手可能となってきている。アーキテクチャの変わり目は、お得にPCを買いたい方にとっても狙い目なタイミングだ。
グラフィックスカードでは、Windows(R) 7でサポートされたDirectX 11対応製品「ATI Radeon(TM) HD 5000シリーズ」が登場している。ゲーム用途を検討中の方は最新DirectXへの対応は要チェック。しかしそれ以外にも、Windows(R) 7ではグラフィックスチップ(GPU)を積極的にパフォーマンスアップに活用しはじめており、ゲームをしない方にとっても、グラフィックスカードは重要なパーツへと変わってきている。
そして、Windws 7では64bit版が好調とのこと。これまでWindows(R) XP、Vistaと64bit版が32bit版の人気を超えることはなかったが、Windows(R) 7では64bitが主流とは言わないまでもようやく普及期を迎えると言って良いだろう。この冬のラインアップでは、BTOでも64bit版Windows(R) 7を用意しているものが多い。64bitのメリットは4GB超のメモリを利用できることだ。メモリが激安な今、大容量メモリと64bit版Windows(R) 7の組合せもかなり現実的な選択肢になってきた。互換性重視で32bit版という選択肢もあるが、現在のハードウェアをフルに活用できる64bit版もそろそろ検討してみてはいかがだろう。
これらがこの冬のボーナスでPCを買い換えようという方へ、つかんでおきたいデスクトップPCのトレンドだ。 |