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■スペックで見るInspiron 1501

 Inspiron(TM) 1501(以下Inspiron 1501)は、DELLのノートパソコンのラインナップの中では、ローエンドに位置付けられているシンプルな構成の製品だ。ただし、DELLの製品の場合、ローエンドという言い方は正しくないのかもしれない。DELLのローエンド製品は、多くのメーカーが言うローエンドとは若干考え方が異なっている。具体的には、基本的なスペックが結構高いのだ。ノートパソコンの性能の大部分を決定する、CPUやメモリ、ハードディスクなどのパーツはハイエンドと遜色ないものとなっている。そのため、ここでは便宜上ローエンドという言葉を使ってしまったが、DELLではローエンドという言葉を使わず、ベーシックノートという言葉を使っている。実際、この呼び方はDELLの製品をよく表していて、なかなかうまい表現だ。Inspiron 1501は、基本スペックは高いが、余計なものがほとんど付いていない、まさにベーシックなノートパソコンとなっている。

 Inspiron 1501は、AMDのCPUを搭載するノートパソコンだ。上はTurion(TM) 64 X2デュアルコア・モバイル・テクノロジ TL-56(1.8GHz)から、下はモバイルAMD Sempron(TM) プロセッサ 3500+まで、購入時に4つのCPUから搭載するCPUを選択できる。この中で注目したいのはTurion(TM) 64 X2だ。このCPUは、1つのCPUの中にCPUを2つ搭載したデュアルコアCPUで、ノートパソコン用CPUとしてはかなり高い性能を持っている。このCPUをIntel(R)のCPUと比較すると、同じ動作クロックのインテル(R) Core(TM) Duo プロセッサーよりも少し上くらいの性能である。ただ、AMDとIntel(R)のCPUは内部構造がかなり異なるので、処理内容によって優劣が変わる。そのため、だいたい同クロックのインテル(R) Core(TM) Duo プロセッサーと同じ程度の性能と考えておけばいいだろう。1つだけ大きく異なるのは、Turion(TM) 64 X2が64bitの処理に対応しているということだ。インテル(R)のCore(TM) Duo プロセッサーは64bitには対応しないので、将来性という面でTurion(TM) 64 X2は大変魅力的なCPUと言える。

 Inspiron 1501で選択できるそのほかのCPUを見てみると、Turion(TM) 64 モバイル・テクノロジ MK-36(2GHz)が、デュアルコアではないが動作クロックが高いため、1つの処理だけを行わせる場合には結構高い性能を発揮する。処理内容によっては、Turion(TM) 64 X2より速い場合もあるだろう。このあたりの選択は難しいが、将来性を考えるとデュアルコアCPUを選択しておいたほうがいい。しかし、複数のソフトを同時に使わないような使用方法であれば、シングルコアのTurion(TM) 64という選択もアリだ。一方、コストパフォーマンス重視ということなら、Sempron(TM)ということになる。

 チップセットにはATIのRadeon(R) Xpress 1150を採用しており、グラフィックス機能も、このチップセットが内蔵するものを使っている。ビデオカードで定評があるATI製であるため、内蔵グラフィックス機能はなかなか高性能だ。ATIが販売しているRadeon(R) X300というビデオカードと同じグラフィックスコアをチップセットに内蔵し、ある程度の3D処理をこなすことができる。グラフィックスコアの動作クロックは400MHzとなっており、内蔵グラフィックス機能としては結構高速だ。このクラスのノートパソコンとしては十分なグラフィックス機能と言える。

 液晶ディスプレイには15.4インチのワイド液晶を搭載し、WXGA(1,280×800ドット)の解像度を誇る。やはり、ノートパソコンと言えばワイド液晶である。筆者の場合はデスクトップでもワイド液晶を使っているが、ワイド液晶は仕事用としてもプライベート用としても、大変便利だ。1度使うと、通常のサイズの液晶には戻れなくなる。とくに、何かの資料を見ながら文章を書くときや、DVD-Videoを見るときなどに、その違いを実感できる。Inspiron 1501の液晶は、本体サイズのわりに大きく見えて、思った以上の迫力を感じる。また、液晶表面のツヤがあるものと、ツヤがないものを購入時に選択できる点もうれしい。

 さらにExpress Card対応のTワンセグ対応のTVチューナを選択することで、パソコンでTVを見ることも可能となる。不要であれば除けばよい。自由度が高いところもBTOのよさである。Inspiron 1501は、シンプルであるということ自体が特徴であり、魅力となっているノートパソコンなのだ。

液晶の天板には「DELL」のロゴが入っている。スッキリとしたデザインなので好き嫌いが出にくく、多くの人に使いやすいはずだ
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液晶を開けた状態でも、デザインはとてもスッキリとしている。余計なスイッチやボタンなどが付いていないのが、この製品の魅力でもある
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前面にはステレオスピーカを搭載している。ベーシックノートと言いながらも、このあたりはちょっと豪華な仕様だ
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本体の右側面には、USB 2.0ポートが2つに、マイク、ヘッドホン、3-in-1フラッシュメモリカードスロット、Express Cardスロットを備えている。3-in-1フラッシュメモリカードスロットは、デジタルカメラや携帯電話などのメモリカードを直接読めるので大変便利に使用できる
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本体の左側面には光学ドライブのみを備える。左のスリットは、熱処理用のスリット。動作音は、それほど大きくない
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本体の背面には、ディスプレイ出力を行えるDsub 15ピンが1つに、USB 2.0ポートを2つ、100Mbps対応のLANポートに、FAXモデム用のポートを備える。LANポートやディスプレイ出力は、横よりも背面にあるほうが使いやすいので、この配置はうれしい
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キーボードは、カーソルキーが右下に飛び出ている独特の配置となっている。右上にも、キーが1段分飛び出ており、そのおかげで十分なキーの大きさを確保できている。一般的なノートパソコンと比べると、スペースキーも大きくて打ちやすいことも特徴だ
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光学ドライブは、一般的なノートパソコンに使われているものと同様のスリムタイプが採用されている。DVD+/-RWとDVD/CD-RWコンボドライブの2種類から選択可能だ
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15.4インチのWXGA(1,280×800ドット)液晶は、本体サイズに対して結構大きく感じる。映画などを見ると、なかなかの迫力だ。また、横の解像度が17インチ液晶と同じ1,280ドットなので、作業領域が広くて使いやすい
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メモリは、533MHz動作のPC2-4200 DDR2 SDRAMを使用する。対応するメモリは、多くのノートパソコンが採用しているSO-DIMMだ
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メモリスロットには、本体の底面から簡単にアクセスできる。メモリスロットは2つ付いており、購入時のメモリ容量の選択次第では、1スロットが空いた状態で出荷される。あとからメモリを増設するのは意外と大変なので、購入時に十分な容量のメモリを選択するようにしよう
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■スペック表

●本体
CPU ・AMD Turion(TM) 64 X2デュアルコア・モバイル・テクノロジ TL-56
(1.8GHz、L2キャッシュ 1MB)
・AMD Turion(TM) 64 X2デュアルコア・モバイル・テクノロジ TL-50
(1.6GHz、L2キャッシュ 512KB)
・AMD Turion(TM) 64 モバイル・テクノロジ MK-36
(2GHz、L2キャッシュ 512KB)
・モバイルAMD Sempron(TM) プロセッサ 3500+
(1.8GHz、L2キャッシュ 512KB)
OS ・Microsoft(R) Windows(R) XP Professional Service Pack 2 正規版(日本語版)
・Microsoft(R) Windows(R) XP Home Edition Service Pack 2 正規版(日本語版)
チップセット ・ATI Radeon(R) Xpress 1150
メモリ ・PC2-4200 DDR2 SDRAM 2GB(1GB×2、空きスロット0)
・PC2-4200 DDR2 SDRAM 1GB(1GB×1、空きスロット1)
・PC2-4200 DDR2 SDRAM 1GB(512MB×2、空きスロット0)
・PC2-4200 DDR2 SDRAM 512MB(512MB×1、空きスロット1)
HDD ・Serial ATA HDD 80GB
・Serial ATA HDD 60GB
光学ドライブ DVD+/-RWドライブ
DVD読込:8倍速、DVD+R書込:8倍速(2層:2.4倍速)、DVD+RW書換:4倍速
DVD-R書込:8倍速、DVD-RW書換:2倍速
CD読込:24倍速、CD-R書込:24倍速、CD-RW書換:16倍速
DVD/CD-RWコンボドライブ
CD-ROM読込み:24倍速
CD-R書込み:24倍速
CD-RW書換え:24倍速
DVD:8倍速
フロッピーディスクドライブ ・3.5インチフロッピーディスクドライブ(USB接続)
メディアリーダー ・3-in-1フラッシュメモリカードリーダー
ビデオ機能 ・ATI Radeon(R) Xpress 1150内蔵グラフィックスコア(HyperMemory(TM)対応Radeon(R) X300 400MHz/256MB)
ディスプレイ ・15.4インチTFT TrueLife(TM) WXGA液晶(1,280×800ドット、1,677万色)
・15.4インチTFT WXGA液晶(1,280×800ドット、1,677万色)
・14.1インチTFT WXGA液晶(1,280×800ドット、1,677万色)
2008年1月発売予定(*1)
ネットワーク機能 ・100BASE-TX/10BASE-T(オンボード)
・V.92対応56kbps FAX モデム(オンボード)
・Dell Wireless(TM) 1490内蔵ワイヤレスLAN Miniカード(IEEE802.11a/b/g対応)/オプション
・Dell Wireless(TM) 1390内蔵ワイヤレスLAN Miniカード(IEEE802.11b/g対応)/オプション
インターフェース ・背面:USB 2.0×2、Dsub 15ピン×1、100BASE-TX/10BASE-T×1、モデム×1
・右側面:USB 2.0×2、マイク×1、ヘッドホン×1、3-in-1フラッシュメモリカードスロット×1、Express Cardスロット×1
バッテリ ・6セルリチウムイオンバッテリ(容量:53Whr)
サイズ(幅x高さx奥行) ・356mm×265.5mm×36mm
重量 ・2.9kg (*2)

●周辺機器
マウス/キーボード ・Dell プレミアムマウス(USB、4ボタン、ホイール付き)※11月下旬発売予定
キャリングケース ・キャリングケース(ナイロン製)

●ソフトウェア
オフィスソフトウェア ・Microsoft(R) Office Professional Enterprise Edition 2003
・Microsoft(R) Office Personal Edition 2003
セキュリティソフトウェア ・マカフィー(R) セキュリティセンター(36ヶ月間更新サービス)
・マカフィー(R) セキュリティセンター(24ヶ月間更新サービス)
・マカフィー(R) セキュリティセンター(15ヶ月間更新サービス)
・マカフィー(R) セキュリティセンター試用版(90日)
・ノートン・インターネットセキュリティ 2006(15ヶ月間更新サービス)
・ウイルスバスター12 インターネットセキュリティ(15ヶ月版)
付属ソフトウェア ・Adobe(R) Reader(TM) 日本語版

(*1) パーツとソフトウェアは購入時に選択することができます。
(*2) 重量2.9kg には、15.4インチLCD、6セルリチウムイオンバッテリおよびDVDコンボドライブが含まれます。



■総評

 Inspiron 1501は、シンプルなノートパソコンが欲しい人に最適な製品だ。本体のデザインもスッキリとしており、多機能なノートパソコンが持つゴテゴテ感がまったくない。基本性能が優れているわりには、お得感があり、初心者の1台目のノートパソコンとしてもいいだろう。もし、使っていて足りない機能が出てきたら、周辺機器などを追加していけば問題ない。ベーシックノートなので、拡張性がきちんと考えられており、いろいろと追加していけばハイエンドノートと変わらない機能を持たせることも可能だ。

  心臓部であるCPUにデュアルコアのTurion(TM) 64 X2を選択しておけば、かなり長い期間にわたって、性能に不満が出ることはないはずだ。将来的に動画の編集や、画像処理などをしたいといった場合にも、デュアルコアCPUなら十分な性能を得ることができる。CPUにどれを選択すればいいか分からない場合は、できるだけデュアルコアCPUを選んでおこう。シングルコアCPUは、そのメリットとデメリットを分かっている人向きのCPUだ。

  勘違いしてほしくないのは、Inspiron 1501はベーシックノートとは言っても、最低限の機能しか搭載していない、機能が少ないノートパソコンというわけではないという点だ。購入時には無線LAN機能を選択できるし、光学ドライブもDVD+/-RWとDVD/CD-RWコンボドライブから選択できる。このあたりは、BTO(受注生産方式)なので、自由度が高い。また、SDカードなどのフラッシュメモリカード用スロットなど、最近のノートパソコンが備えている基本的な機能は、だいたい備えている。要は、TV機能やサラウンド機能といった付加機能が付いていないというだけなのだ。通常のノートパソコンの使用方法なら、このInspiron 1501で十分である。逆に、シンプルな構成のおかげで操作に迷うことがなく、使いやすいと感じる人も多いはずだ。

  いろいろな機能が付いている家電のような製品ではなく、ずばり「ノートパソコン」を欲しいという人は、Inspiron 1501を検討してみよう。


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Profile
小林 輪

バイク好き、車好き、パソコン好きのライター。パソコンのハードウェアを中心に、レビュー記事などを執筆中。
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