TITLE:Creative Professionalブランド登場!

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Creative Professionalブランド始動

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E-MU 0404
 サウンドカードのSound BlasterシリーズやMP3プレイヤーのNOMADシリーズを発売するクリエイティブメディアがCreative Professionalという新たなブランド展開をスタートした。その名称からも分かるとおり、プロ志向のハイグレード製品の展開をするという意味を持っているのだが、Creative Professionalというブランド始動とともに発売した製品群が早くもプロのレコーディング業界に波紋をもたらせている。そう、業界最高グレードといえる製品が登場したという驚きとともに、それがとんでもないほどの低価格であるということからだ。

 もちろん、レコーディング業界だけで用いる製品ではなく、価格帯から考えても一般ユーザーをターゲットとしたPC用のオーディオ製品となっているのだが、PC環境でクオリティーの高いオーディオ再生や録音環境を構築したいと考えている人なら、ぜひチェックしてみることをお勧めしたい。

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登場したCreative Professional E-MUシリーズ

 その第一弾の製品群というのが米国のE-mu Systemsが開発したオーディオインターフェイス、Creative Professional E-MUシリーズだ。このE-mu Systemsはプロミュージシャンやレコーディング業界において非常に知名度の高いデジタル楽器メーカーの老舗。30年以上の歴史を誇る会社だが、現在Creative Technology(クリエイティブメディアの親会社でシンガポールに本社がある)の傘下にいる結果、日本では今回Creative Professionalブランドとしての製品展開をすることになったのだ。

 具体的に登場した型番でいうと

Creative Professional Emulator X Studio (クリエイティブオンライン価格:73,290円)
Creative Professional Emulator X (クリエイティブオンライン価格:41,790円)
Creative Professional E-MU 1820M (クリエイティブオンライン価格:62,790円)
Creative Professional E-MU 1820 (クリエイティブオンライン価格:52,290円)
Creative Professional E-MU 1212M (クリエイティブオンライン価格:26,040円)
Creative Professional E-MU 0404 (クリエイティブオンライン価格:15,540円)

の6つ。すべてPCI接続のPC内蔵カードで、数字の部分が入出力端子の数を表している。つまり1820は18IN/20OUT、1212Mは12IN/12OUT、そして0404は4IN/4OUTというスペックである。いずれもオーディオインターフェイスとしてかなりハイグレードな音質となっているが、とくにマスタリンググレードを意味するMが付く型番の製品は業界最高といっても過言ではないものとなっている。またスペック的にはE-MU 0404が24bit/96kHzの入出力に対応し、それ以外はすべて24bit/192kHzに対応している。

 上記の価格帯から見ても感じるように、ジャンル分けがされており、ソフトウェアサンプラーをバンドルしたトータルパッケージEmulator X Studio , Emulator X、とE-MU 1820M、E-MU 1820、とはハイエンドDTM/DAWソリューションというジャンルの製品、そしてE-MU 1212MとE-MU 0404はプレミアムオーディオソリューションという製品として位置づけられている。DTMやサウンドレコーディングというクリエーター系の人ならば迷わず、ハイエンドDTM/DAWソリューションの製品を選ぶのがいいと思うが、リスニング専門のユーザーやクオリティは重視するがレコードなどアナログ音源からの音楽録音などという楽しみ方が中心のユーザーならプレミアムオーディオソリューションの製品で十分に満足できるだろう。

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E-MUシリーズとSound Blasterシリーズの違い

 ここで多くの人が持つ疑問として、このE-MUシリーズはSound Blasterシリーズ、中でもSound Blaster Audigyシリーズとどう違うのか、どっちがいいのか、ということではないだろうか。

 確かに両方とも同じPCIバス接続のオーディオデバイスであり、価格的にも重複する。ただ、目的を考えると、自ずと違いが明確化してくる。

 E-MUシリーズは前述したとおり非常に高品位な再生環境を実現できるいわゆるピュアオーディオ系のデバイス。またレコーディング用途としてもプロの現場で使えるだけのクオリティーを持ったものとなっている。

 それに対しSound Blaster Audigyシリーズはエンターテインメント向けの製品だ。たとえば5.1chさらには7.1chといったサラウンド再生機能やゲーム用の音響効果、またDVD-Audioの再生アプリケーションを装備しているというのも大きな特徴だ。逆に言うと、E-MUシリーズはこうした機能はなく、リスニングやレコーディングで音を追求していく「ピュアオーディオ志向」や「サウンドクリエイト」に特化した製品なのだ。

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手軽にピュアオーディオの世界を楽しめるE-MU 0404とE-MU 1212M

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E-MU 0404
 来週、高品質だといわれる録音機能部分も含めより詳細なレビューを予定しているが、プレミアムオーディオソリューション製品であるE-MU 0404とE-MU 1212Mの2製品について簡単に紹介しよう。

 この2製品について共通しているのは、カード上にE-DSPというチップを搭載していること。これが実に高機能、高性能なもので、E-MUシリーズの中枢分を担っているのだ。入出力のコントロール機能はもちろん、強力なエフェクト機能を持っていたり、ミキシング機能、イコライジング機能などが、これによって実現されているのだ。そしてDACに非常に高品位なチップが使われているのも大きなポイント。0404もDAC/ADCチップレベルでは24bit/192kHz対応でクラス最高のものを採用しているし、さらに1212Mはマスタリンググレードで業務用として使えるものだ。

 またスペック的には前述したとおり、それぞれ4IN/4OUTで24bit/96kHz、12IN12OUTで24bit/192kHzの製品となっている。E-MU 0404はPCIカード1枚で構成されるとともに、ここからアナログのステレオの入出力、デジタル=S/PDIFの同軸と光それぞれの入出力、さらにはMIDIの入出力が端子として出るという構成。アナログ端子はRCAピンになっているので、オーディオ機器との接続はしやすくなっている。
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E-MU 1212M
 一方のE-MU 1212Mは本体カードとドーターカードの2枚組みとなっていて、アナログはやはりステレオの入出力のみで、デジタルはS/PDIFとして光と同軸それぞれの入出力があるほか、S/PDIFの光と切り替えでadatという規格での8IN/8OUTという機能が備わっている。その結果としての12IN/12OUTなのだ。したがってadatを利用しないユーザーからは12IN/12OUTというスペックはもしかするとややオーバースペックになってしまうかもしれない。またアナログ入出力はバランス型のフォン端子なので、音質的にいえば最高なのだが、オーディオ機器との接続性という意味ではE-MU 0404のほうが扱いやすいかもしれない。ただ、将来的に楽器や他のエフェクターなどとの連携によるDTMユーズにもチャレンジしたいと思うユーザーには、価格差もそれほど大きくないので、拡張性も含め1212Mを選ぶのも良い選択だろう。また、AV機器との連携の際も「フォン- RCA ケーブル」で品質の高いものを自分で選択したい、といった意気込みの最高品質を求めるユーザーなら、1212Mはそのマスタリンググレードで期待に応えてくれるはず。

 実際に音を鳴らしてみると、確かに非常にクリアなサウンドが飛び出してくる。普通の再生環境において、2つのカードの音質の違いを見極めるのは難しいが、ともに高級オーディオ機器レベルのものといって間違いないだろう。実際、S/N比も非常によく、無音状態で音量レベルをいくらあげてもノイズが認識できることはないほどだ。

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楽器店、PCショップ、オンラインショップで入手可能

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 こうしたE-MUシリーズ製品は、E-mu Systemsの製品なので従来と同様に楽器店で販売されており、それはCreative Professional製品となった今も変わらない。しかし、それと同時にPCショップでもSound Blasterシリーズなどと並んで販売されるようになったので、より手軽に入手できるようになった。

 また、クリエイティブメディアのオンラインショップならば、もっと気軽に即購入できるのもうれしいところだ。E-MUシリーズの製品の場合、オプション類も今後充実させていくとのことなので、それらを手軽に購入できるのもオンラインショップの強みだ。

 PCでよりよいオーディオ環境を構築したいという人は、ぜひ入手してみてはいかがっだろうか?

■クリエイティブオンラインショップ
http://shop.japan.creative.com/cm/goods/goods.asp?category=00001528&shop=2f



■藤本健のDigital Audio Laboratory
 【4月5日】【DAL】第140回:E-MUの高機能/低価格オーディオインターフェイス
 〜 59,800円でマスタリンググレード。「EMU-1820m」を検証 〜(AV Watch)

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040405/dal140.htm

■藤本健のDigital Audio Laboratory
 【5月24日】【DAL】驚異のソフトウェアサンプラー「EmulatorX Studio」
 〜 低価格ながら充実のエディット機能などを実装 〜(AV Watch)

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040524/dal146.htm

■クリエイティブ、プロ用ブランド「Creative Professional」
 −E-MU製品の取り扱いを開始。低価格新モデルも発売(AV Watch)

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040611/creat.htm



■新ブランド「CreativeR Professional」スタートのお知らせ
 最高の音質と柔軟な拡張性を備えた24bit/192kHz対応デジタルオーディオシステムや
 高性能サンプラー Emulator X (イミュレーター エックス) をバンドルしたデスク
 トップサンプリングシステムなど

http://japan.creative.com/company/press/2004/040611-0404_Professional.asp?pdt=1

■極上のステレオ再生品質とスタジオクオリティーの録音品質を追求
 全ての音楽を愛する人に捧げるピュアデジタルオーディオシステム
 Creative Professional E-MUR(クリエイティブ プロフェッショナル イーミュ) 0404
 発売のお知らせ

http://japan.creative.com/company/press/2004/040611-0404_Professional.asp

 


PHOTO 藤本健
ライター兼エディター。某大手出版社に勤務しつつ、MIDI、オーディオ、レコーディング関連の記事を中心に執筆している。以前にはシーケンスソフトの開発やMIDIインターフェイス、パソコン用音源の開発に携わったこともあるため、現在でも、システム周りの知識は深い。最近の著書に「ザ・ベスト・リファレンスブック Cubase SX/SL」(リットーミュージック)、「MASTER OF REASON」(BNN新社)などがある。また、All About JapanのDTM・デジタルレコーディング担当ガイドも勤めている。

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