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スマートシアター500は、普通一般の家庭でホームシアターを構築するにおいて、まったく非常に都合の良いシステムだ。 スマートシアター500は、基本的にはDVD-VideoプレイヤーでありCDプレイヤーとして使える。映画等が入ったDVDも再生できるし、ビデオCDや音楽CD、さらにはMP3サウンドが入ったCD-Rも再生可能だ。 また、5.1chサラウンドシステムのヘッドユニットも兼ねている。つまり、アンプ内蔵のプレイヤー部にスピーカーを接続するだけで、一気にサラウンド対応のマルチディスク再生環境が整うってわけだ。 色々な光ディスクを再生でき、サラウンド再生環境をすぐ作れる。で、実際に使ってみてもかな〜り良い。機能面も使用感もその他いろいろな角度から見ても“良さ”がたくさんある。 その良さについて、イキナリ結論から言えば、まず非常に簡単にセットアップ・使い始められること。本体に4つのスピーカーをパパッとつないで、DVD入れて再生開始って感覚。え? スピーカー4つじゃ5.1chサラウンドじゃないって!? まあまあ、それは後述しますんで少々お待ちを。 もうひとつの良さは、快適に扱えること。例えば前述の苦労話のように、リアスピーカーが邪魔って問題は皆無。また、音響関連の設定に関しても基本的にはスマートシアター500任せ。最小限の手間で、最大限の音響効果を発揮してくれるシステムなのだ。 そしてさらにひとつ、画質的にも音質的にも非常にクオリティが高いということ。大画面テレビに高品位映像を出力し、デジタルサウンドによる5.1chサラウンド音響を楽しむ、という現代的ホームシアター構築にも向く品質を備えたシステムなのである。 とまあ、抽象的なコトばかり話してもアレなので、ここからはスマートシアター500についてより具体的なお話を。 |
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スマートシアター500の簡単さ、快適さを実現した非常に大きなポイントとなるのが、デジタル伝送方式のワイヤレスリアスピーカーだ。コレ画期的。そして物凄く実用的。オドロキのハードウェアである。 5.1chサラウンドを実現するためには、前述のように5個+1個で合計6個のスピーカーが必要になる。で、そのうち、実使用上けっこー邪魔だったり置き場に困ったりするのが、ユーザー後方2個のリアスピーカーだ。スマートシアター500の場合、このリアスピーカーに新技術を多数投入し、従来あった“サラウンド環境の面倒やトラブル”を解決している。 具体的には、このスマートシアター500のリアスピーカーが、まずワイヤレスであること。要するに、テレビの間近にあるアンプ部とケーブル接続する必要がナイ!! プレイヤー部と無結線で音が鳴る!! ので、セットアップがラクだし、ケーブルに足引っかけちゃうとか床にケーブルが這い回って美しくないなどの問題も皆無なのだ。 でも、ワイヤレスって音悪くない? と思ったアナタはなかなか鋭い!! 例えば赤外線で音声を伝達する方式のワイヤレススピーカーやヘッドホンの場合、音質自体はまあまあ良いものの、必ずと言っていいほどノイズが乗ってしまう。使用環境にもよるのだが、サーとかザーという、赤外線伝送方式特有のノイズが混ざってしまうのだ。 しかし!! スマートシアター500のワイヤレスリアスピーカーはデジタル伝送方式!! 赤外線方式のワイヤレススピーカーにあるようなノイズは皆無ッ!! 全然ナシ!! 無音時は完璧に沈黙で、音が出るときゃぁCDクオリティの超高音質がドバッと出る!! ヒジョーにイイ音なのである。 |
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5.1chサラウンドシステムにおけるリアスピーカーの現実ってモンを知ってる人は、この時点で“デジタル伝送方式のワイヤレスリアスピーカー”に垂涎モードだと思うが、さらにもっとイケてたりする。 このワイヤレスリアスピーカーには、パイオニア独自の音場技術である“DIRECT DIFFUSE”が実装されている。これは、スピーカーから耳に届く音(直接音)だけでなく、壁や家具に反射した音も利用して音場をリアルに構成するという技術だ。この技術により、従来のサラウンドシステムよりも豊かな臨場感や自然な移動感を味わえ、かつ、右と左のリアスピーカーの間隔を狭くすることが可能になった。実際、スマートシアター500のリアスピーカー、外見的にはひとつのスピーカーとなっている。もちろん、その中にはしっかりとリア用ステレオスピーカーが内蔵されている。
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DIRECT DIFFUSE技術により、より豊かな立体音響効果を出せるようになったわけだが、これに加えてリスニングスポットが非常に広くなったのも大きなメリットだ。 従来のサラウンドシステムの場合、2個のリアスピーカーをある程度離さないと立体音響の効果が出ないのと同時に、その2個のスピーカーの中央(リスニングスポット)に位置していないと音が正しく聞こえなかった。 スマートシアター500の場合も、もちろん自分の真後ろなどにワイヤレススピーカーを置くと最大の効果が得られるが、必ずしもそうしなくて良い。置く場所は、真後ろでも斜め後ろでもいいし、床の上でもサイドテーブルの上でもいい。自分から後方でありかつ耳より下の位置ならば、どこに置いても十分に高いサラウンド効果が得られるんだから、このワイヤレスリアスピーカーは偉い!! 凄い!! とっても便利!! |
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デジタル伝送方式のワイヤレススピーカーはマジ便利で快適で音がイイ!! ここまででかな〜り大したモンなのに、さらにメリットがある。それは、音楽を楽しむためのデジタルワイヤレスステレオスピーカーとしても活用できるってこと。 スマートシアター500では、前述のようにDVD-VideoやビデオCD等の映像再生目的以外にも、音楽CDやMP3サウンド入りCDを再生できる。そうしたステレオ再生の時にサラウンドで再生することも可能だが、リアスピーカーだけを使って完全にワイヤレスなステレオ再生もデキるのだ。 なので、スマートシアター500で音楽を聴きたいって場合、ワイヤレススピーカーだけを好みの場所に移せば、スマートシアター500の位置に束縛されることなく音楽を楽しめる。ベッドサイド、リビング、キッチン、好みの場所でCDクオリティのデジタルサウンドを楽しむことができる。 ちなみに、スマートシアター500本体(トランスミッタ部)とワイヤレススピーカーは、約10メートル程度まで離すことができる。20〜30畳の部屋ならどこでも余裕で使用可能だし、木造住宅なら隣室あたりでも使えるのだ。 なお、伝送に使われる周波数は2.4GHz帯。場合によっては、無線LANや電子レンジ等家電と電波的な干渉を起こし、ノイズが混入したり音声を再生できなくなることがある。が、このワイヤレスリアスピーカーは、周波数チャンネルの切り替えが可能なので、そういった干渉のトラブルをも回避することができる。
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まあ、このあたりはさすがのパイオニア製って感じですな。ご存じの方も多いかと思うが、Hi-Fiサウンド用のデジタルワイヤレススピーカーに関しても、パイオニアはその名の通り先駆者。多くのノウハウを持つと同時に、使用現場でのトラブルを周知なので、対策についても用意周到なのである。 ともあれ、5.1chサラウンド用リアスピーカーとして使うにも、ステレオサウンド再生用の“設置場所自由なスピーカー”として使うにも、非常によくできたデジタルワイヤレススピーカーなのであった。
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さて、ワイヤレスリアスピーカーの話ばっかりしてしまったが、ここでちょいと話を戻し、スマートシアター500本体に目を向けていこう。 まず本体のプレイヤー部だが、コレったら非常にスリム。一瞬、「え? コレで5.1chサラウンドがデキちゃうの!?」と疑ってしまうほど薄いしコンパクト。また、デザインもシンプル。ゴテゴテした感じはなく、非常にスタイリッシュだ。 再生可能なディスクは、DVD-Video、DVD-RW(VRモード)、DVD-R/RW(ビデオモード)、ビデオCD、音楽CD、CD-R/RW、DTS-CD、WMA/MP3/JPEGデータが記録されたCD-R/RWで、一般に使われるほとんどの光ディスクおよびデータを扱える感覚。動画も、静止画も、音楽もだいたい全部楽しめるマルチプレイヤーだ。 |
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プレイヤー(兼アンプ)部の出力は、サウンドに関しては5.1chサラウンドの出力が可能なほか、映像はビデオ出力やS1/S2(S-Video)出力に加えてD2映像出力端子も装備。D端子装備のプログレッシブ再生対応テレビと接続すれば、より緻密・鮮明な映像表示が可能になる。
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対応サラウンドフォーマットは、一般的なフォーマット全般に加えて、ドルビープロロジックIIに対応している、また、MPEG-2 AACにも対応しているので、BSデジタル放送を5.1chサラウンド音声で楽しむこともできる。 また、サウンド面でちょいと気持ちイイのが、ダイアログエンハンスメント機能だ。これは、セリフやヴォーカルなどの声を画面中央に定位させ再生するという機能だ。5.1chサラウンドで映画等を鑑賞しつつ使うと、音場自体は広く広がっていても、セリフ等は人物の口からダイレクトに聞こえるような効果がある。つまり、セリフや歌なんかがよりすごく自然な印象になるわけですな。 他、小音量でも十分なサラウンド効果が得られるミッドナイトモードやマナーモード、パイオニア独自のサラウンド効果であるアドバンストモード再生7種類(5.1chおよび2.1ch)など、スマートシアター500では再生する状況やコンテンツにマッチしたサラウンドモードが多々用意されている。 さて、このプレイヤー部(アンプ内蔵)につながる各機器もコンパクトだ。デジタルワイヤレススピーカーを加えて合計5個のスピーカーはそれぞれ小さめで、設置時の自由度も高い。 |
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例えば、5.1chサラウンド環境では最も大きくなるサブウーファーだが、スマートシアター500の場合は厚み13センチのスリムサイズサブウーファーで、縦置きも横置きも可能。テレビの後ろに置いちゃってもいいし、テレビ台に押し込んでも大丈夫。センタースピーカーや左右のフロントスピーカーも小型なので、スピーカー置き場をわざわざ確保する手間も省ける。 で、実際にセットアップし、使ってみて驚くのが、そのイージーさ。接続や設置に関しても、ディスクの再生に関しても、あるいは細かな設定に関しても、何しろ楽勝感が高い!! お手軽で簡単なのだ。 てなわけで、次回はスマートシアター500の設置、セットアップ、それから実使用感についての細かいインプレッションをお届けしていきたい!!
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パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
パイオニア DVD5.1chサラウンドシステム ホームページ
http://www.pioneer.co.jp/smarttheater/
製品情報
http://www.pioneer.co.jp/smarttheater/wireless/index.html
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