ミーティング改革〜液晶プロジェクターに満足していますか?〜
TEXT:小林 輪

新世代のミーティングツールがパイオニアから登場

 社内会議や社外の人との打ち合わせのとき、通常は用意した資料を元に話し合いを行う。そのとき、その資料を出席者と共有するための表示装置、たとえば液晶プロジェクターなどは現在の打ち合わせシーンでは必須のものだ。

 少し前なら、事前にコピーしておいた資料を配布して紙ベースで打ち合わせをする姿がよく見られた。また、最近ではノートパソコンを液晶プロジェクターに接続してスクリーンに映すという方法が一般的のようだ。しかし、ここで紹介するパイオニアの新製品はそれらのいずれとも一線を画する新世代のミーティングツールとなり得る新発想の機器だ。

 パイオニアの「オフィスビジョン」シリーズは、簡単に言ってしまえば家庭用TVなどでおなじみのプラズマディスプレイを使った製品である。しかし、そのプラズマディスプレイをミーティングツールに特化させてしまったところがこの製品のユニークなところだ。オプションのキャリアブルスタンドを付ければ、見た目は小型のホワイトボードに近い雰囲気を持っている。見方によっては薄型のディスプレイが空中に浮いているようにも見え、ちょっと近未来的な雰囲気だ。これにノートパソコンなどを接続し、ミーティングをしてしまおうという製品である。では、この製品でどのようなミーティング革命が起こるのか、解説していこう。





 

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会議室の予約? 機械の設定? 暗くて眠い?液晶プロジェクターの3つの問題

 まず現在の打ち合わせの定番、液晶プロジェクターでの打ち合わせを考えてみよう。液晶プロジェクターは、スクリーンなどに映像を映す必要があるので基本的には会議室などの「部屋」で打ち合わせを行わなければならない。さらに、明るいと映像がキレイに映らないので、昼間でもある程度暗くできるような会議室でなければダメだ。フロアに作られたような手軽な打ち合わせスペースでは使えないし、日当たりのよい会議室などはもってのほかである。問題はそれだけではない。

 会議室を使うためにはだいたいどこの会社でも事前に会議室の予約をしなければならない。「おい小林、ちょっとこの案件について打ち合わせしたいから1時間後にチームのみんなを集めてくれ」、などと突然打ち合わせが始まることはよくあることだろう。そんなとき、もちろん会議室は予約してあるはずがなく、しょうがないので打ち合わせスペースなどでノートパソコンの画面をみんなで囲むか、紙ベースでの効率の悪い打ち合わせになってしまうのが一般的だ。急いで打ち合わせを行いたいのに、みんなのスケジュールと、会議室の予約の調整で2〜3日が経ってしまうということも少なくない。

 さらに、液晶プロジェクターは意外に設定がめんどうであるという点が問題となる。まず、多くの会社では液晶プロジェクターを常設している会議室は少ない。会議や打ち合わせが始まる前に自分で液晶プロジェクターを設置するのが一般的だ。そうすると、スクリーンまでの距離やフォーカス、入力設定など、すべてを一から設定しなければならないことになる。映像は斜めになるし、フォーカスはなかなか合わない、さらには根本的に設置場所が液晶プロジェクターに向いていないことだってある。

 しかも、なんとか設置が終わってみたら、液晶プロジェクターの発色が悪いために、キレイに塗り分けたはずのグラフの意味を誰にも理解してもらえなかった、なんていうことだってあるだろう。こういった液晶プロジェクターの「画質」面での問題はさらに次の問題へとつながる。

 液晶プロジェクターの設置を終えて打ち合わせを開始したが、どうもみんなの表情が暗い。こういったことも頻繁に見られる光景だ。液晶プロジェクターの映像を表示するために部屋が暗くなり、参加者は暗い中で明るいものを見続けなければならない。おまけにフォーカスが甘くて文字がよく見えなければ、どんどん集中力はなくなっていく。10分もたたないうちに、参加者の半分は眠い目をしていることだろう。この問題は、参加者のやる気の問題というよりは、どちらかと言えば液晶プロジェクターを使う際の環境の問題で、どの会社にもある問題だ。






会議室がとれない!



みんなの予定があわない!



会議でみんながダレる!



紙の資料作りに追われる!





部屋をこれだけ暗くすれば映像はキレイに見えるが、集中力を維持するのはかなり難しい。この状態が10分も続いたら、半分の人は眠そうな顔をするだろう。それに昼間にこれだけ暗くできる会議室はあまり多くない。




液晶プロジェクターの表示は基本的に色が薄く、文字がハッキリ見えない。スクリーンに手で指せば影が映り、発表者の顔に画面が映り込む。これでは会議もダレた雰囲気になってしまう。さらに、甘いフォーカスには見ているほうまで眠くなっていく。


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場所を選ばない、手間がかからない、眠くならない これを体験したら液晶プロジェクターには戻れません!

 液晶プロジェクターの解説ではさまざまな問題点を挙げてきたが、それらの問題点は「オフィスビジョン」を使えばほとんどすべて解決できてしまう。まず設置場所から見ていこう。パイオニアの「オフィスビジョン」シリーズでは、オプションのキャリアブルスタンドを使用すれば、1人で手で押して簡単に移動することができ、置き場所を選ばない。製品の大きさは一般的なエレベーターにらくらく載るサイズなので、フロアなどにある簡易打ち合わせスペースはもちろん、会議室や休憩室など、電源を確保できる場所ならどこにでもたいてい設置が可能だ。設置というよりは、使う場所に持っていって「置く」という表現のほうが適切かもしれない。自席で会議をすることだってあたりまえとなる。たとえば、「おい、ここで打ち合わせするからみんな集まれ」と言って、チーム会議を画面を見ながら行う、なんてことがすぐにできてしまうのだ。会議が終わったら、元の場所に戻せばよい。とても簡単だ。また、プラズマディスプレイは表示が明るく視野角も広いので、明るいフロアや会議室などでもハッキリと画面が見え、画面に対して横から見ても問題なく画面の情報を読み取ることができる。日当たりの良し悪しなどの会議室の環境を気にする必要がなく、そもそも会議室を予約しなくても、ちょっとしたスペースをすぐに簡易会議室へと変えてしまうことが可能になるのだ。

 さらに設定も簡単だ。そもそも、プラズマディスプレイを使うときに特別な設定のようなものはない。基本的な使い方はパソコン用のディスプレイと何ら変わるところがないのだ。製品にはリモコンが付属するが、本体にある操作用ボタンはパネルの左下に目立たなく配置されていて、目に付くのは主電源のボタンだけである。電源コードをコンセントに接続し、主電源を入れれば準備完了。ディスプレイの背面にDsub 15ピンの入力端子が2つ付いているので、パソコンをそのどちらかに接続すれば画面が映る。この2つの入力端子は、後から接続したパソコンを優先して表示するようになっている。たとえば打ち合わせ中に「ちょっとこれも見てくれよ」といった具合に自分のパソコンを空いているほうの端子に接続すれば、画面が自動で切り替わる。説明が終わったら、端子からパソコンを抜けば元の画面に自動で戻るという仕組みだ。しかも、このプラズマディスプレイは、パソコンの機種毎に微妙に違うクロック周波数、クロック位相などを自動で最適な状態に調整してくれるから、何台ものパソコンを切り替えて使うのにとても便利。これらの機能は簡単でかつ分かりやすく、ビジネスでの使用をよく考えた仕様と言える。

 画質面でも、プラズマディスプレイは液晶プロジェクターとは比較にならないほどキレイだ。パソコン用のディスプレイとほとんど変わらない鮮明さを接続するだけで得ることができる。たとえば、プラズマディスプレイ上ではエクスプローラのファイルの文字までハッキリと、机の上のディスプレイと同じように読むことが可能だ。極端な話、この大きなディスプレイで普段の仕事をしても問題がないレベルである。製品は50V型モデルの「PDP-50FX10」と42V型モデルの「PDP-42FX10」の2モデルあり、画素数は50V型が1,365×768ドット、42V型が1,024×768ドットとなっている。どちらのモデルも画素数にぴたりと合った解像度のほうがハッキリと表示できるが、それ以外に圧縮という条件はつくが、最大で1,920×1,200ドットまでサポートしている点が驚きだ。入力端子は、パソコン用のDsub 15ピンのほかにもS-VIDEOとコンポジットビデオ、コンポーネントビデオを備えているので、DVDプレイヤーなどを接続して表示することもできる。音声入力端子も持っているが、業務用なのでスピーカーはオプション品となっている。

 プラズマディスプレイということで、この製品にはチラツキや残像がほとんどなく、長時間見ていても目が疲れにくい。発色も、パソコン用の液晶ディスプレイなどよりもかなりキレイな色再現性を見せる。また、画面の近くで実際に手で画面を指しながら打ち合わせができるために、打ち合わせがダレにくいという点もこの製品ならではの特徴だ。

 液晶プロジェクターでは、スクリーンに近付くと影が映ってしまうので、画面をみんなで指差しながら、あーだこーだと会議を進行することは不可能である。こういったプラズマディスプレイを使用した会議の形態自体が新しいものなので表現が難しいが、たとえば畳半分ほどの大きさの紙資料のまわりに集まり、直接資料の該当部分を指差しながらみんなで話し合う、というような雰囲気に近い。資料への修正は、画面を見ながらその場で修正を入れればよいし、会議が終わったら、そのファイルを議事録とともに電子メールで参加者に配布すれば効率もよい。なにより資料が目線に近く、資料を囲むという雰囲気があるのでみんなの活気を維持して会議を進行することが可能だ。

 「設置場所を選ばず」、「設定がいらず」、「活気を維持できる」、これこそ新時代のミーティングツールと言えるだろう。






プラズマディスプレイを使った会議では、明るい部屋でも画面の細かい文字までハッキリと見える。画面を前に、直接指で画面を指しながら、活気のある会議を行うことができる。



基本的にはリモコンなしで問題ないが、4:3モードと16:9モードの変更、画面の彩度の設定など、細かい画面設定などにはリモコンを使用する。



明るさやシャープネスの設定など、設定画面は通常のプラズマディスプレイTVとほぼ同じ内容だ。これらの設定はすべてリモコンから行う。


背面には、Dsub 15ピン×2、S-VIDEO×1、コンポーネント×1、コンポジット×1の映像入力端子のほか、ステレオミニジャック×2、RCA×1のオーディオ入力、スピーカー出力が備えられている。



ディスプレイの下(画面左のボタン)に主電源ボタンがあり、中央に電源端子(画面右)がある。とてもシンプルで分かりやすい。



キャリアブルスタンドは地震などで倒れにくいようにハの字型の構造になっている。このキャリアブルスタンドにより、打ち合わせスペース間の移動などを簡単に行うことができる。

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フロアディスカッションがこれからの主流に

 従来は、会議や打ち合わせは「部屋」の体裁を持ったキチンとした会議室で行うことが常識だった。しかし、新しいアイデアや柔軟な思考は、もっと多様な場所から生まれてくるものではないだろうか。会議室という場所は、発表者に過大な緊張感を与えてしまうことがあり、また聞くほうは会議室の雰囲気についつい眠くなってしまう。これではよい発想は生まれない。そこで注目してほしいのが、プラズマディスプレイを使用したフロアディスカッションという新しい会議形態だ。

 自席のまわりや、明るくて眠くならないオープンスペースなど、プラズマディスプレイを使えば会議の場所は会議室だけに縛られなくなる。そうすれば、もっと気軽に、もっと簡単に会議や打ち合わせを行うことができ、みんなの意思疎通を図りやすくすることが可能だ。

 会議室での会議はもちろん必要だが、それ以前の簡単な打ち合わせや小規模な会議は、プラズマディスプレイを使ったフロアディスカッションで行うというのはいかがだろう。またこれだけの大画面なら、遠隔地とのテレビ会議も臨場感あふれたものになる。こういった取り組みが、ゆくゆくはスピーディーな意思決定、無駄な紙資料排除による経費節減、活発なディスカッションをできる優秀な人材を育てるという結果へとつながっていくはずだ。





プラズマディスプレイを使えば、小規模なディスカッションならすぐに行うことができる。







自席だって、瞬時にミーティングスペースに早代わり。




もちろん会議室の会議にも使える。


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関連リンク
■ パイオニア株式会社 http://www.pioneer.co.jp/

■ オフィスビジョン http://wwwbsc.pioneer.co.jp/product/ov/

■ 法人様向けオフィスビジョン通販 http://officevision.jp/



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