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なにしろ2012年モデルの「マルチメディアアドバンス」「マルチメディアスタンダード」は全てIPS方式液晶パネルを採用している。つまり、「高画質なIPS方式液晶パネル採用機を選べばいい」というような単純方針では製品が選べないのだ。
機能に関しても、2012年モデルの「マルチメディアアドバンス」「マルチメディアスタンダード」の製品群は、全て映像エンジンとして「ギガクリア・エンジンII」を採用しているため、超解像技術をはじめとする数々の高画質化機能を搭載し、「PinP/PoutP」の2モード・2画面表示にも対応。接続端子もD端子、HDMI端子(2系統)、DVI-D端子、ミニDsub15ピン端子を全モデルが実装しており、接続性にも優劣がない。 ただ、唯一、27インチモデルのRDT272WX(BK)は「27インチで画面が大きい」という特長があるので、大画面を指名買いするなら、RDT272WX(BK)がオススメだ。 今回、新製品として登場したばかりのRDT234WX-Z(BK)とRDT234WX-3D(BK)を、筆者宅に持ち込んでじっくり評価する機会が得られたので、ここからは、これら2機種の実力をレポートするとともに、どうしても迷ってしまう「マルチメディアアドバンス」「マルチメディアスタンダード」の2012年モデルの製品選びの指南をしていきたいと思う。
2012年WXシリーズのスペックを表にしてみた。高画質化エンジンや入力インターフェースといった部分はどれもハイエンドに横並び。あとは自身がディスプレイの用途としてなにを求めるかだ |
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RDT234WX-Z(BK)では、液晶ディスプレイ特有の「ホールド」表示によるボケ感を、フレーム間に補間フレームを生成することで低減できる。 |
「シネマモード=フィルム」設定では毎秒24コマの映像は同一フレームを5回表示、毎秒30コマの映像ならば同一フレームを4回表示させることで120Hzに変換し、補間フレームなしで、元のフレームレートを忠実に再現してくれる。そう、この「フィルム」設定では、「フィルムジャダー」ともいわれる、映画特有の表示切り替えのカタカタ感が正確に再現されるのだ。
以上の挙動を整理したのが下記の図だ。

実際に、筆者の画質評価用映画の定番である「ダークナイト」(1080/24p)を見てみたが、チャプター9のビル群の上を飛ぶ空撮シーンでは、「シネマモード=なめらか」にすると奥から手前に接近してくるビルの輪郭からホールドぼけがスっと低減される。
ただ、筆者の場合、1080/24pの映像はもとの映像のフィルムジャダーが残っていた方が好みなので、「シネマモード=フィルム」の方を常用するだろう。「シネマモード=切」にした状態では、各コマの表示時間が不均等になり「リズム感の悪いカクカク感」が気になるところを、「シネマモード=フィルム」にすることで、カクカク感がなくなり一定リズムとなる。もとの映像のフレームレートを忠実に再現し、「映画の映像らしさ」を堪能できる。
以上のように、AV機器などを接続して映画などの映像鑑賞をメインに利用するならばRDT234WX-Z(BK)の倍速機能が非常に効いてくる。
ちなみに、PC向けディスプレイ製品で、「IPS方式液晶パネル採用」×「倍速駆動採用」の組み合わせを実現している機種は、2012年11月22日現在、このRDT234WX-Z(BK)以外にほとんど存在しない。ここは、製品選びの際には、大きな訴求ポイントとして映るはずだ。
もう一つ。RDT234WX-Z(BK)は最大輝度が350cd/m²と、他のRDTシリーズよりも100cd/m²以上も明るい点も筆者としては特筆しておきたい。350cd/m²というと、これは液晶テレビに近い輝度性能になる。映像鑑賞をする際には、コントラスト感の高さは映像に対して多大なリアリティを与える。そしてハイコントラスト性能はディスプレイ機器としての最大輝度でダイナミックレンジが決まってくるので、ここは豊富なRDTシリーズの中にあって、誇るべきオンリーワン性能と言うことになる。明るすぎないか…という心配は不要。長時間凝視するようなPCオペレーションでは、エコモードなどを活用するなどして、他のRDTシリーズ同等の250cd/m²程度で活用すればいいだけだ。「大は小を兼ねる」ならぬ「高輝度は低輝度を兼ねる」の発想である。

RDT234WX-3D(BK)も今秋冬モデルとして登場したもう一つの新製品だ。出揃った2012年モデルでは唯一の3D立体視対応機となる。
液晶パネルはIPS方式。なおかつ3D立体視対応というのが、RDT234WX-3D(BK)の特長となる。
3D立体視は偏光方式。この方式は電力駆動不要のバッテリーフリーな3Dメガネを採用するため、3D映像を見ようとしたときにバッテリー切れで見られない…ということがない。しかも、電力駆動を採用するアクティブシャッター方式の3Dメガネを使う方式と違い、常に両目で3D映像を見ることになるので映像がとても明るいという特性がある。
3D立体視に対応するコンテンツは、たしかに放送波においては充実しているとは言い難い。しかし、セルソフトについて言えば、実はかなり出揃ってきているのだ。
映画のBlu-rayソフトに関しては、劇場で3D上映されたタイトルは、ロードショー終了後に、ほぼ間違いなくBlu-ray 3Dソフトとして発売されるし、ゲームに関してはソニーのプレイステーション3(PS3)が、専用サイトを立ち上げるなどして、3D立体視対応タイトルの拡充に力を入れている。ちなみに、2012年11月現在で3D立体視対応タイトルは80タイトル以上が存在する。筆者はBlu-rayソフトを買う際、3D対応版があれば必ずそちらを購入しているし、ゲームも3D対応モードがあれば必ずそちらでプレイしているほどの、3D立体視好き。というわけで、今回も、3D映画と3Dゲームの両方をRDT234WX-3D(BK)で試している。
まず、筆者が、3Dテレビや3Dディスプレイを評価する際には必ず視聴している3D映画「怪盗グルーの月泥棒」をRDT234WX-3D(BK)で見た時のインプレッションから。この映画は、チャプター13のジェットコースターシーンが、3D立体視に最適だ。壮観な遠景とものすごい速度で視聴者の背後へと駆け抜ける近景の立体感の対比を確認するだけで、そのディスプレイ製品の3D立体視の実力を丸裸にできる。
RDT234WX-3D(BK)での3D映像の表示は、なんといってもクロストーク現象(*)が少ないのがいい。このシーンでは、電球がつり下がったトンネル内を駆け抜けるシーンがあるのだが、暗い背景と明るい立体物の組み合わせでクロストーク現象が起こりやすい。しかし、RDT234WX-3D(BK)では、偏光方式の3D立体視という原理的な優位点もあってか、クロストーク現象がほぼ皆無であった。*クロストーク現象: 左右の目それぞれが、うっすらと映る反対側の目用の映像を見てしまい、二重像を知覚してしまう現象
もし、クロストーク現象が感じられた場合は、視線位置を画面中央付近に合わせ、なおかつ表示面と視線が直交するように、ディスプレイ部の高さや上下角度(チルト角)を調整するといい。
続いて、3D立体視対応ゲームの「無双OROCHI2」(コーエーテクモゲームス)をプレイしてみた。このゲームは、押し寄せる大量の敵をド派手な必殺技でなぎ払う爽快感をウリにしたアクションゲームで、いわゆる「飛び出し感重視のゲーム映像」ではない。しかし、2D平面視では重なりあって見えるだけの大量の敵が、RDT234WX-3D(BK)の3D立体視では、戦場の広がりや、そこに展開する敵達それぞれの前後感や遠近感が分かるようになり、大挙して押し迫ってくる敵の物量感に凄みが増した。プレイヤーが操作する自キャラの視点変更(回転)に応じて、シーンの見え方が変化するので、インタラクティブな立体視が楽しめるのも感動的だ。
また、筆者個人の意見になるが、アクティブシャッターグラス方式の3D立体視と違い、常に両目で3D映像を見ることになるので、運動視差による立体感も認識しやすくなり、画面内を立体的に動き回る敵キャラ達の動きを掴みやすいと感じた。
RDT234WX-3D(BK)が対応している3D立体視映像は、PS3やBlu-ray機器で標準的に利用されているHDMIのフレームパッキング方式の他に、同一フレーム内に左右の目の映像を織り交ぜるサイドバイサイド、トップアンドボトム、ラインバイラインといった方式にも対応している。
つまり、市販の映画やゲームの映像の立体視だけでなく、YouTubeを初めとした動画投稿サイトやスマートフォン向けの3D映像も立体視で楽しむことができる。
そうしたさまざまな3D立体視コンテンツを楽しむ上で便利だったのが、リモコン上の「3D奥行き調節」ボタン。奥行き値を「+」値にすると飛び出し感が増し、「-」値にしていくと奥行き感が増す。3Dコンテンツは、3D立体視したときの見え方にばらつきがあるので、メニューに潜らず、カジュアルに立体感が調整できるこの操作系が重宝した。
RDT234WX-3D(BK)には、3Dメガネは通常タイプが1つ、普段掛けているメガネに取り付けて使用するタイプのオンクリップタイプが1つ、計2つが付属する。そうそう、筆者が試した感じでは、RealD-3D方式の3Dメガネが使えてしまったことも報告しておく。劇場で3D映画を見る際に100円くらいで買わされる(ことがある)3Dメガネを取っておくとRDT234WX-3D(BK)で使えるかもしれない。

三菱のマルチメディア用液晶ディスプレイといえば、ゲーム用ディスプレイとしての性能も優れていることで有名だ。
一般的にゲーム用ディスプレイとして重視されるスペックは「表示遅延時間」と「応答速度」だ。「表示遅延時間」は映像信号がディスプレイ機器に入力されて、液晶パネルに映像が書き込まれるまでの所要時間、「応答速度」は液晶パネルに映像が書き込まれてから、その映像が表示完了するまでの所要時間だ。前者が映像エンジンの通過時間、後者が液晶パネルの駆動所要時間…というイメージで、よく混同されるが、この2つは全く独立した事象である。
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「内部遅延時間」は映像信号が液晶パネルに描き込まれるまでの時間。実質的には映像エンジンの処理時間となる。「液晶パネル応答速度」は、映像エンジンからの出力最終映像が、液晶パネルに描き込まれはじめてから実際に表示完了するまでの時間。実質的には液晶パネルの本質的な表示速度性能のこととなる |
さて、2012年のマルチメディアモデル(WXシリーズ)は、この2点において、筆者の知る限り、文句なく最高クラスだ。と同時に、モデル間で多少のスペックの違いがある。
まず、内部遅延時間に関して、最速設定となるスルーモード「入」時で、0.1フレーム(60Hz時)を実現しているのは、3D立体視対応モデルのRDT234WX-3D(BK)、27インチのRDT272WX(BK)、そしてRDT234WX(BK)/RDT234WX-S(BK)の4モデルだ。
一方、倍速対応のRDT234WX-Z(BK)は、補間フレーム生成などの処理系が介入するため、スルーモード「入」時で表示遅延は約0.9フレーム(60Hz時)となっている。といっても、一般的なテレビ製品などと比較すれば、十分な低遅延ではある。
なお、表示遅延時間は、「PinP」などの処理を行なうことで、上記の最速値よりも遅くなる場合があるので、そのあたりは注意が必要だ。2012年モデルは、この映像エンジンの処理状況によって変化する表示遅延時間をユーザーが知ることができるように、リモコンの[画面表示]ボタンを押すことで、その理論値が表示できるようになっている。これは地味ながらも、アクションゲーマー、リズムゲーマーにはありがたい機能だ。
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現在の設定でどの程度の表示遅延時間があるのかを示してくれる。[画面表示]ボタンを押すだけで画面にその他の情報と共に表示される。スルーモードを「入」にすることで、最小の遅延時間を実現できる。ちなみに実際に試してみるとわかるが、超解像処理などのひととおりの高画質化処理をほどこした状態でも表示遅延時間を最速に維持できる場合が多い |
中間階調の応答速度は、3D立体視対応モデルのRDT234WX-3D(BK)がWXシリーズ最速の3.2ms、27インチのRDT272WX(BK)、およびRDT234WX(BK)/RDT234WX-S(BK)の3モデルが3.5msとなっている。倍速対応機のRDT234WX-Z(BK)は5.0msだ。
60Hz時、1フレームの表示時間は16.67msなので、応答速度は、この値より小さければ正しい表示が間に合っていることになるので、2012年モデルは全モデルがこの要件は満たしていることになる。
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2012年WXシリーズのIPS方式液晶パネルの応答速度はかなり速いチューニングがなされている。応答速度向上のためのオーバードライブを掛けすぎると表示がノイジーになることがあるが、これは「オーバードライブチェンジャー」の設定を調整することで加減が可能だ |

RDT234WX-Z(BK)とRDT234WX-3D(BK)の追加でフルラインアップとなった「マルチメディアアドバンス」、「マルチメディアスタンダード」の2012年モデルは全てIPS方式液晶を採用している。
ただ、同じIPS方式液晶パネル採用機でも、その表示面のコーティング仕様でいくつかのバリエーションが存在する。PCディスプレイを選択する際に、TN,VA,IPSといった液晶方式と同じくらい、この表示面の仕様にこだわる人もいるので、この辺りもあえて取り上げてみたい。
2012年モデルの中で唯一グレア(光沢)パネルを採用しているのは、「マルチメディアスタンダード」のRDT234WX-S(BK)だ。また、前段で紹介した3D立体対応のRDT234WX-3D(BK)は、光沢コーティングを若干控えめにしたハーフグレア仕様だが、見た目的にはノングレアよりもグレアパネルに近い。
映り込みの少ないノングレアパネルを採用しているのは、倍速対応機のRDT234WX-Z(BK)、27インチのRDT272WX(BK)、そしてRDT234WX-S(BK)のノングレア版といえるRDT234WX(BK)になる。
実際、今回試用したRDT234WX-Z(BK)(ノングレア)とRDT234WX-3D(BK)(ハーフグレア)の2機種の表示映像を見比べてみると、同じIPS方式液晶パネルでありながら見た目は結構違う。
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ノングレアであるRDT234WX-Z(BK)(左)と、ハーフグレアであるRDT234WX-3D(BK)(右) |
もちろん、視線角度に依存したカラーシフトが少ないというIPS方式液晶パネルの本質に変わりはないが、ハーフグレアを含めたグレア系の方が、黒の沈み込みが圧倒的に素晴らしく、また、完全な黒(漆黒)だけでなく、暗色のS/N比もよいため、コントラスト感が高い。これは暗室状態でもそうだし、蛍光灯照明下においてもそうだ。
一方、ノングレアは周囲の情景が表示面に映り込みにくいため、表示面に相対する位置に照明や窓があっても表示映像が見やすいという利点がある。
画面に向かって集中して作業が行いたいというような、PCオペレーション重視であれば、ノングレアがオススメといったところだろうか。ただ、筆者は、表示映像の絶対的なクオリティではハーフグレア(グレア系)の方を選ぶことが多い。
さて、表示面のコーティング仕様だけでなく、もう一つ、同じIPS方式液晶パネルでも、微妙な仕様の違いがある。それは、筆者が執筆したRDT234WX(BK)/RDT234WX-S(BK)の詳解記事の時にも触れた「高透過率IPS方式液晶パネル」かどうか…の違いだ。
2012年モデルのうち、高透過率IPS方式液晶パネルを採用しているのは、3D立体視対応モデルのRDT234WX-3D(BK)、27インチRDT272WX(BK)、標準機のRDT234WX(BK)/RDT234WX-S(BK)の4モデルになる。
高透過率IPS方式液晶パネルは、画素の開口率を向上させた新世代のIPS方式液晶パネルで、画素を仕切る格子筋が圧倒的に細く、精細感あふれる表示が特長だ。PC画面やゲーム画面のような、ドット単位の表現を視認することが多い映像では、高透過率IPS方式液晶パネルの方が線分表現が正確に出てくれる。実際に、Web画面やエクスプローラ画面を表示して図版や文字を従来IPS方式パネルと高透過率IPS方式液晶パネルで「ッ」(カタカナの小さい"ツ")などを見ると違いが分かりやすい。これはサブピクセルの形状が「<」の字形状の従来IPS方式に対し、高透過率IPS方式は整然とした縦ストライプ状になっていることが起因していると思われる。
さらに、高透過率IPS方式液晶パネルは開口率が高い、つまりはより多くの光を通すと言うこと。逆に言うと、従来よりもバックライトの利用効率が良いと言うことになる。そのため、高透過率IPS方式液晶パネルの採用機である3D立体視対応モデルのRDT234WX-3D(BK)、27インチのRDT272WX(BK)、標準機のRDT234WX(BK)/RDT234WX-S(BK)の4モデルは全て、省電力性能も高いことを付け加えておく。

ここまでで大体、どのモデルを選べばいいかが見えてきたと思うが、最後に、出揃った2012年モデルに共通する新フィーチャーについて、紹介しておこう。
前述したように、2012年モデルでは「マルチメディアアドバンス」「マルチメディアスタンダード」ともに、映像エンジンが「ギガクリア・エンジンII」となっている。「超解像技術」や「PinP」といった機能は、基本的に2011年モデルから2012年モデルに継承された機能だが、2012年モデルには新たに、入力した映像にあわせた最適な画質に自動調整してくれる「アドバンストDV MODE」や、「PoutP」など、便利な機能が追加されている。
それらとともに、2012年モデルだけの新機能として追加されているのが「スマホビュー」だ。未だ競合他社から類似機能が出てきていないこともあり、ホットトピックといえる。
「スマホビュー」は、2画面表示機能のいわばスマートフォン対応版というもので、DVI-D端子ないしはミニDub15ピン端子で接続したPC画面とHDMI接続したスマートフォンを同時に表示できる機能になる。
「HDMI出力機能を持つスマートフォンならば普通にHDMI出力できるので、2画面表示でスマートフォンが映るのは当たり前のことではないか」と思った人もいるだろうが、あえて「スマホビュー」という機能名を付けているのだから「ただ映る」というだけの機能ではないのだ。
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「スマホビュー」は、特殊アスペクト比のモデルにも対応できるよう、水平/垂直、どこまでを表示させるかを設定できるカスタマイズモードを備えている。最新の「iPhone 5」と「Lightning Digital AVアダプタ」での動作も確認 |
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筆者のGalaxy Noteを映し出したところ。PC映像と共にスマートフォンの映像を大画面で楽しめる |
「スマホビュー」は、縦画面状態のスマートフォンの映像を、余計な黒帯フレームを出さずに、PC画面と2画面表示を実現する機能なのだ。親画面に子画面を映す「PinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)」モード、2画面を左右並べて表示する「PoutP(ピクチャー・アウト・ピクチャー)」モードの両方においてもこの「スマホビュー」が機能できる
デフォルトではAndroid系スマートフォン、およびiPhone 5用の9:16画面、4S以前iPhone用となる3:4画面、それぞれのアスペクト比のためのプロファイルが用意されている。もちろん、800×1280ドット画面に代表される10:16画面や、768×1280ドット画面に代表される9:15画面といったアスペクト比を持つスマートフォンにも対応させられるよう、縦・横任意の表示ドット数をカスタマイズできるプロファイルも用意されている。
実際に「スマホビュー」機能で縦画面表示されるスマートフォンの画面を見てみると、ディスプレイ側の液晶パネルの縦解像度を最大限に使って表示してくれるため、その迫力に感動する。
「どう活用するか」は、ユーザーのアイディア次第だ。メインのPC画面でゲームプレイをしながら、スマートフォンの画面で攻略サイトを見る…と言った活用もありだろうし、スマートフォンのスケジューラ画面を見ながら、PC画面でビジネス文書を作成する…なんてことにも使える。

いかがだったろうか。
これで、最初はどれを選んでいいかわからなかった2012年モデルの製品選びも、だいぶやりやすくなったのではないだろうか。
まとめると、高画質IPS方式液晶パネル採用、「ギガクリア・エンジンII」による高画質化機能、アナログ・デジタルフル装備の接続性、「スマホビュー」といった基本性能は同じなので、「27インチか23インチか」、「倍速駆動で選ぶか」「3D立体視で選ぶか」…などで大まかに品定めをして、ここからさらに迷ったら「従来IPS方式液晶か、高透過率IPS方式液晶か」「グレア系か、ノングレア系か」といった、さらなるこだわりで最終選択をする…という流れにするのがよいのではないか。
もっとも、2012年モデルのWXシリーズは全製品、基本性能が優れているので、「価格」や「省エネ性能」などの、ディスプレイ製品本来の性能とは関係ない部分で選んでしまっても、失敗はないとは思う(笑)。
(トライゼット西川善司)
■「Diamondcrysta WIDE」WXシリーズスペシャルサイト
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/multi/wx/index.html
■ 三菱ディスプレイ マルチメディアモデル製品情報
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/multi/index.html
■ RDT234WX-3D(BK)製品情報
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/multi/rdt234wx_3d/index.html
■ RDT234WX-Z(BK)製品情報
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/multi/rdt234wx_z/index.html
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