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![]() 俺としては、そのスペックを知り実機の触り心地を感じた瞬間からもー劇的に欲しい一台となったが、逸る気持ちを抑えつつ、まずはLX1の実力拝見。すなわち実際に外に出て、LX1で写真をビシバシと撮ってみた。 撮影に出向いたのは、ビミョーに天候がすぐれない東京は柴又と佃島。下町風情溢れる庶民の町で一日中撮り歩いてみたが、その結論から言えば、LUMIX DMC-LX1は実にかなりずいぶんイイ感じであった。 まず、何しろ楽しい16:9の広角撮影。どのよーな被写体にレンズを向けても、ファインダーに現れる映像が非常に新鮮なのだ。また、2.5型・20.7万画素の大型・高精細液晶モニターも見やすく美しい。LX1越しに風景を見ているだけで、写真を撮る前から楽しくなってしまう。 得られた写真も美しかった。画像処理エンジンであるヴィーナスエンジンUと高品位レンズによる描写力もさることながら、やはり決め手は画角と手ブレ補正ジャイロ。これらが840万画素の実力をガッツリと引き出してくれる。詳細は後述するが、非常に緻密でクリアでありかつ開放感たっぷりの写真を思う存分残せる。 それから操作性。LX1は押すだけで撮れるフルオート撮影から露出値・シャッター速度をユーザーが調整するフルマニュアル撮影までこなせるが、どのモードを使っても非常に手軽だ。わかりやすいメニュー表示と使い勝手の良いボタン類が相まって、誰でもスムーズに使えるデジカメに仕上がっている。 あとですね、持ち物としての良さ。触り心地イイんですよ、LX1。操作性が良いとか動作がクイックだとかってのもあるが、それ以上に常時携帯する小道具としてユーザーの気分を良くさせる。持ってるだけでも満足ぅ〜な感じであり、撮ればさらに楽しくなっちゃうLX1であった。 ともあれ、以降は撮影時に感じたり思ったりしたLUMIX DMC-LX1のアレコレを、赤裸々に綴ってみたい。 ![]() ![]() 単純な話、LX1越しに被写体を見ると、風景から人物から猫から食べ物まで何でも、アスペクト比16:9のワイド映像になる。と同時に、その映像は28ミリ相当の広角レンズの画角を生かした広さになる。ので、他一連のデジカメとは全然違う光景が見えてくるし、そのまま写真として残せる。これがヒジョーに新鮮でありトキメく。 LX1のCCDのアスペクト比である16:9は、ワイドテレビや映画でお馴染みの縦横比ですな。横広ってわけですけど、この比率は人間の視界とほとんど同じだと言われている。また、LX1では、その自然な縦横比の映像を、28ミリ相当の広角レンズによって構成できる。一度に幅広い範囲が収まるわけですな。
画面比率として非常に見やすく、さらに幅広い範囲がひとつの画面に収まる。これは、ぶっちゃけ、実際に見て感じている風景がそのままLX1の画面に再現されるという印象だ。「画面を覗いている」という感覚ではなく「被写体をそのまま見ている」という臨場感がある。それに、ファインダー上に映る光景が、何というか、映画のような雰囲気になるので、平凡な被写体を見ているのにナゼか刺激的だったりする。で、そういうリアルでエキサイティングな光景を、静止画として残せる。これが愉快。実に愉快なのである。 どう愉快かって、結局は単にLX1で撮るだけなんですよ、やってるコトは。でも、撮った写真を、後でLX1の液晶画面で見たり、パソコン上で見たり、プリントして見たりすると、撮影地の臨場感がドォ〜ンと蘇るのだ。被写体を残すところなく広く写し込めることは、現場の光景に加えて、雰囲気や匂いまでを思い出させる。その画面比率が16:9であることは、静止画に対する強い感情移入を起こさせる。 16:9のアスペクト比や28ミリ相当の広角レンズは、例えば集合写真に適するとか、ワイドテレビでの再生には最適とか、あるいは遠近感を強調しつつ風景等の広がりまで表現できるといったメリットがある。確かに他のデジカメには全然ないメリットだ。が、そういった利点を遙かに凌ぐのが、LX1で撮った時の興奮であり高揚感である。 これまで見たことのない静止画、感じ得なかったリアリティ、味わえなかった写真世界。レンズ画角と撮像素子アスペクト比だけで、写真からのインパクトがここまで変わるとは思わなかった俺であり、この時点で既にLX1は激楽しいデジカメであり、他にはないオンリーワンなのであって、やっぱ予約購入決定っスねと言えよう。
なお、LX1のレンズ鏡胴部には、写真のアスペクト比を選ぶためのスライドスイッチがある。選べるアスペクト比は、16:9(ワイドテレビと同じアスペクト比)、3:2(35ミリフィルムカメラと同じ比率)、4:3(パソコン画面の比率)の3種類。で、3:2や4:3を選んだ場合は、CCD左右部分を不使用にしての撮影がなされる。 ちなみに、一般的なレンズ一体型デジカメの(撮像素子の)アスペクト比は、パソコン画面と同じ4:3となる。機種によってはアスペクト比4:3の撮像素子からアスペクト比3:2や16:9の静止画が得られるものもあるが、その場合は撮像素子の上下を不使用にしている。要は単にアスペクト比のみを変えて“広く見せている”だけで、実際に撮れる範囲が広がっているわけではない。このあたりの違いが、LUMIX DMC-LX1が“リアルワイド”と呼ばれる所以であろー。 ![]() ![]() まずその発色だが、実は2001年以降、歴代のLUMIXシリーズを毎年買い換えてきた(計9台だヨ!!)俺としては“完成度の高い色”だと思う。画像処理エンジンとなるヴィーナスエンジンUはホワイトバランスも非常に秀逸で、例えば晴天や曇天ではもちろん、人工光源と太陽光が混じった状況でも非常にバランスの良い発色となる。 また、彩度の高い赤や青などを撮ると、少々ビビッドで鮮やかな発色となり、これまた日本人好みの色合いが得られる。逆に、渋め地味めの被写体を撮ると、なんつーんでしょう、いわゆるひとつのワビサビが色として現れ、やはり好印象だったりする。 非常に多くの被写体を色鮮やかに美しくリアルに撮れるわけだが、ソレが16:9&28ミリ相当で撮れるってのが楽しいんですよダンナさん!! レジャー用デジカメにもお散歩デジカメにもイベントデジカメにも使える感じなんですよ奥さん!! てな印象だが、実は解像感なんかもかな〜り高いんですよお坊ちゃん!! 発色に関しては歴代のLUMIXシリーズの最新機種ってこともあり、順当進化であって十分納得できるものではある。が、改めて驚かされたのは840万画素の精細さと、その実力を引き出していると思われる光学式手ブレ補正機構だ。 LX1の撮像素子画素数は840万画素。高画素であることは、被写体のディテイルまでしっかり写せるし、後でトリミング利用したりレタッチ素材としても生かせる等、メリットは多い。が、高画素であるほどノイズが増える傾向が強く、また手ブレが画質に与えちまう影響も大きくなる等のデメリットもある。 しかし、実際にLX1で撮ってみたら、そういう不安はなくなった。てのは、まず手ブレ補正がビシッと効いてくれて、画像を拡大しても手ブレっちゅーモンが発見されるケースが非常に少なかったこと。もうひとつは、手ブレ補正機構が840万画素の精細さを十分に引き出していること。さらに想像よりもずっとノイズが少なかったこと。そして結局、これらにより、ヤケに高精細な写真が得られるのだ。 例えば、若干不利な撮影状況───光量が少なくてシャッター速度が遅くなるような場合。そういう状況下では、必然的に手ブレが起きがちだし、ノイズも増えがちである。が、LX1の場合、というか光学式手ブレ補正機構の場合、まず手ブレが非常に起きにくくなる。これは失敗写真が激減することはもちろん、画質の向上にも大きくつながっている。 高画素デジカメの場合は特にそうだ。例えば実は手ブレしないように見える写真でも、拡大してみたらすこ〜し手ブレしていた、てなコトが多かったりする。画素数の高さは、撮影者の小さなミスをも暴き出すのだ。じゃあ拡大しなきゃイイじゃん……と思うのは大間違い。ほんのすこ〜しの手ブレが画面全体にあるわけで、写真全体のクリアさや解像感が大きく損なわれているのだ。つまり、手ブレは、画質を下げる大きな要素となっている。 LX1は撮像素子数840万の高画素デジカメなので、小さな手ブレが大きな画質劣化につながるのは他の高画素デジカメと同じこと。だが、歴代のLUMIXで培われた光学式手ブレ補正機構により、写真を台無しにする手ブレはもちろん、小さな手ブレからくる画質劣化問題をスマートにクリアしている。ちょっと暗めのところで撮っても手ブレしにくいわけですな。それに加え、撮った写真を大きく拡大しても「ビミョーに手ブレしている」というケースが非常に少ない。ので、例えば他の手ブレ補正機構ナシのデジカメと比べたりすると「LX1の写真のほーがずっと高精細に見える」のだ。また最新の画像処理エンジンであるヴィーナスエンジンUはノイズが少ない。この相乗効果により、840万画素の実力をビシッと発揮したクリアで高精細な写真が得られるわけだ。 ていうかですね、840万画素のコンパクトデジカメで比較的にテキトーに片手撮りとかしてんのに(ってもっとマジメに撮れ>俺!!)、こんなに鮮明・緻密な写真が撮れるってのに驚きますよマジで。撮影日が日本晴れだったりしたら、さらに超クリアで美麗な写真が撮れたんであろー、とか思うと、やはりLX1、買わずにゃいられん!! 買うでしょ!! ていうか買わせろ!! その開発中実機でいいから売ってくれよタノムよパナソニック!! てなわけで、愉快なリアルワイドに加え、画質的実用性においてもLUMIX DMC-LX1に強い魅力を感じる拙者である。
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![]() そう思う理由のひとつは、デジカメとしての操作性の良さにある。結論から言えば、LX1は初心者でも中〜上級者でも容易に扱えるし、そのスキルに応じた効率の良さを持ち合わせている。 LX1には多彩な撮影モードがある。シャッターボタンを押すだけ(全部カメラ任せ)で撮れるオートモード、シャッター押すだけでも多少の撮影機能調整をしても撮れるPモード、シャッター速度優先オートや絞り値優先オートで撮影できるS/Aモード、それから露出設定等をすべてユーザーが行うMモードである。これらは、本体上部のモードダイヤルでクイックに変更できる。 例えばオートモードやPモードを使えば、特に何かムツカシいコトを考える必要はなく、手ブレ補正機構の恩恵を受けつつLX1の愉快で楽しいリアルワイド撮影を行いまくれる。シャッターボタンを押しときゃぁダイナミックで美しい写真が得られるわけだ。 つまりはお手軽簡単系デジカメであるLX1なのだが、一方で写真フリークな方々も満足できるS/AモードやMモードも使える。え〜? でもぉ〜、お手軽簡単系デジカメに搭載されたマニュアル系撮影モードってぇ? とか疑問視するキモチはよくわかる。俺もわりあい、コンパクト系デジカメのマニュアル系撮影モードの扱いにくさや貧弱さにはガッカリさせられたクチだからだ。だが、LX1のマニュアル系撮影モードは快適。決してオマケ的機能ではない。
てのは、その操作性の良さ。コンパクトデジカメのマニュアル系撮影モードって、操作自体がけっこー煩雑だったりするケースが多い。感覚的に操作できないとか、そのための操作ボタンが二の次的な位置にあったりするとか。しかしLX1では、これらマニュアル系撮影モードをジョイスティックにより軽快にコントロールしていける。 例えばMモード(フルマニュアル撮影モード)時は、ジョイスティックの左右でシャッター速度か絞り値かを選び、上下でその値を変えられる。通常の持ち方ならば親指一本で値の変更ができ、しかもその親指の置き位置をほとんど動かさずに済む。またこのボタンはMF(手動ピント合わせ)調整用としても使えるので、フルマニュアル撮影の三大要素を全て親指一本で調整できることになる。ていうか指が泳がずクイックに操作できてマジ便利っスよこのジョイスティック。 あとですね、このジョイスティック、単にフルマニュアル撮影専用ってことじゃなくて、他にも何かと役立ったりする。と言うのは、ジョイスティックを長押しすると“クイック設定”を呼び出せるから。これは、ホワイトバランス、ISO感度、記録画素数、クオリティ(圧縮率)の変更をまとめて行える機能で、よく扱いがちな撮影設定を効率よく行える便利機能だ。
他にも操作性の良さは多々ある。例えば、モード変更ダイヤルは見やすく回しやすい。アスペクト比やフォーカスモードをレンズ鏡胴部のスライドスイッチでサクッと変更でき、ユーザーを戸惑わせない。あるいは最小限のボタン数・操作回数で各種機能設定等を行える4方向ボタン+OKボタンの操作性は、従来のLUMIXシリーズ同様、非常にスムーズだし単純明快である。 てな感じで、初心者がシャッターボタンを押すだけで撮れるというイージーな操作感を備えた上で、フルマニュアル撮影で凝った写真を撮りたいって人までを真正面から見据えたLUMIX DMC-LX1。どんなスキルの人が使っても満足できるインターフェースを持っているコンパクト機だと言えよう。 あとですね、LX1はハードウェアっていうかカメラとしての感触も非常にイイですな。右手の指が当たるグリップや、実は左手を添えるとホールド感がグッと高まるレンズ鏡胴の実用性が高い、てなコトに加えて、やはり持ち物としてステキ。その感触は、全体的に金属質感が強く、細部の作りも緻密。例えばレンズ鏡胴やそこにあるスライドスイッチは、何だか高級オーディオ機器みたいな触り心地だ。デザインはマジメで渋め、奇を衒ったりはしていない。一見、デジタル機器とは思えないシックな出で立ちである。さりげなくクラッシクカメラと並べておいても違和感がないかもしんない。 というわけで、広角28ミリ相当のレンズを備え、リアルワイド(16:9)での撮影ができ、フルマニュアル撮影まで容易に行える操作性を持ち、しかも触り心地イイし当然手ブレ補正機構搭載だし液晶デカくて高精細だし画質もかなりイイし実はかなりバッテリーもったりするけどポケッタブルで高携帯性であり、やはり魅力満載のLUMIX DMC-LX1。俺はマジで買います。ていうか俺も買うからキミも買え!! と、ぜひオススメしていきたい最新デジカメなのである。 |
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