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先日写真好きの友人から相談があった。「せっかくなので、撮りためた写真をプリントしてアルバムを作ってみた。切り貼りしたのではなんかかっこ悪い。A4サイズの中にいろいろ写真を並べてプリントし、ファイリングしてみた。これはこれで良いのだけれど、友人親戚に配るにはちょっとカッコ悪いし、けっこうプリントしたのでインク代がかかる。自費出版みたいな写真集が10部もできればいいのだけれど・・」 時期を前後して今度は実家の父からの電話「お母さんの作品を一冊の本(写真集)にまとめようと思うんだけれど」……(母は画家で彫刻家だったのです)。部数は?と聞くと100部から150部で身近な人に配るそうな。しかも父が自分で撮るという。「ちょっと待って私一応カメラマンなのです〜!」と急いで実家に行き撮るには撮ったけれど印刷屋さんで作るとなると少部数でも1,000部と同じ値段になったり、レイアウトした物と写真を渡してデザインしてもらって色校して・・気が遠くなる。 ネットで調べてみると自費出版ができる印刷屋さんが見つかるが、それでも1冊目の値段は高いし手間もかかる。他にはインターネットから注文して作る方法がある。これまた仕上がりがどんなものかわからない。そんな中で興味を持ったのは、眞鍋かをりさんがキャラクターになっている、アスカネットの「マイブック」だ。テンプレート的なものに簡単に写真をはめ込むだけでできる小さな冊子なら数千円からできるし、自分で表紙のデザインまで可能な40ページのものが1万円前後でできたり、版型やページ数もいろいろある。これなら良いかも!・・・しかし仕上がりが悪くてはいかん! どうしたらわかるかな? 試しにひとつ作ってみようか!? と思ったら、アスカネットのショールームが東京の青山にある。そうだそうだ見にいこう! ということで、さっそく友人と行ってみた。
このショールームは予約制になっている。電話して希望の時間を伝えたら訪問OK。サンプルがたくさんあって手に取って見ることができる。親切なスタッフがパソコンでの編集ソフトのダウンロードから編集、送信方法まで親切丁寧に教えてくれた。といっても自称パソコンエキスパート1級の私には聞かなくてもわかるような簡単な方法だ。道理で急成長しているわけである。思わずアスカネットの株を買おうかと頭をよぎったのは本当のことである。 それよりもマイブックの仕上がりを見にきたのです。良いじゃないですか。ソフトカバーもハードカバーもどちらも良い感じだし、レイアウトも自由にできるし、背景も自由自在。私が見ている間に何組かの年配の方が見にきた。どうも写真サークルのみんなで写真集を作りたいということらしい。来るお客さんの作りたいものは多岐にわたるという。私がとりあえずひとつ作ってみてから、友人は自分の作品集を、そして私は母の作品集を作ってみることにした。 そこで困ったのは、アスカネットのサービスは、種類が豊富なことだ。簡単にフォーマットにはめ込むだけのものから、自分でデザインできるものまでいろいろある。仕上がりがハードカバーかソフトカバーか選べ、サイズやページ数も何種類かあり、多くは80ページのものまで用意されている。むむむ悩んでしまう……。アスカネットのホームページに価格表がある。部数が増えれば安くなるので参考にして決めると良いだろう。 マイブックの作成方法は、アスカネットのホームページからWindows上で動作する専用ソフト「MyBookEditor3.0」をダウンロードし、インストールして行うのと、「PhotoshopCS2」や「Photoshop Elements 4.0」を使っているなら「MyBook Photoshop Plug-in」をダウンロードしてインストールする。こちらはWindows版とMacintosh版の両方が用意されている。いずれもダウンロードは無料である。やはり「フォトショッパー」な私はプラグインをダウンロードしてPhotoshopCS2上で作ってみることにした。ちなみに「PhotoshopCS2」と「Photoshop Elements 4.0」での作業に大差ない。 写真はときどき行くアフリカの写真にしよう。あまり小さくては迫力に欠けるし、せっかく作るのだから写真をたくさん入れたい…ということで選んだのは、とても豪華に見える「MyBook ART-HC (マイブックアート・ハードカバー)」。版型は216mm×216mm、40ページ1冊で10,500円(税込・送料別)である。 ![]() ![]()
※これはアスカネットの作成方法を見たのではなく、勝手に私の判断でやってみた方法である。 ※自分で編集するのが面倒な人やポジなどから製作したい方は別途にアナログ受付もあるので、青山ショールームにお問い合わせください。 ![]() ![]()
そしてついにできあがった写真集!モニターで見ていた写真がぜんぜん違って見える!素晴らしい! 綺麗だ!印刷されて製本されると、まるで違うものになっている。なんか立派な本になって、どこかくすぐったいような変な気持ちである。これなら写真を趣味にしている人や他分野の趣味の人でも自分の作品集ができて楽しいし、人に見せやすくなる。私の陶芸も写真撮って作品集に……下手だけれど記録になるしいいかも。っていろいろ考えていたらやっと友人が飛んできた。友人曰く「いいねいいね! 俺もこれで作ってみようっと!もっと大きな版型で……」と夢ばかり語る。私は言った。「仕上がりは良いのだから良くなるも悪くなるのも君のセンス次第だね!」
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無理言ってうかがった工場は予想以上に大きかった。写真はほんの玄関に過ぎず、この後ろに長く社屋が続いているのだ。 早速出迎えてくれた社長は、元カメラマンである。それだけに話も合い、いろいろ苦労話を聞かせてもらえた。というか苦労話でなくチャレンジ話である。ネットビジネスの先駆けでもあり、それはまだインターネットという言葉が出るか出ないかのころに、電話によるデータ通信でひとつのビジネスを成功させている。それからアルバム作りに入り、最初の5年間は赤字経営で相当苦労したようだ。そして当初あった多くのクレームを乗り越えてクオリティを高めてきたからこそ今のマイブックがあるようだ。
クオリティの秘密のひとつは印刷技術にある。CMYKのインクをのせる前に紙に特殊加工を施す。そしてCMYKだが、これも特殊なノウハウとコントロール次第で、微妙なグレーも表現できるという。最後に表面加工で特殊なニスを被せている。もともと普通の印刷よりも3倍近く耐久性が高いインクの上に、表面加工を施す。これにより耐久性を高めるとともによりきれいな仕上がりになる。また印刷機を操る人の腕にゆだねられている部分も大きいという。独自のプロファイルで操る機械は、熱などいろいろな条件で同じ色を出せなかったりする。その微調整をするのはやはり人の目と手なのだ。100枚刷っては色調を確認・調整しなおすというから驚きである。もうひとつ、製本も他にはない方法で出荷を早くし、しかも歪みが後から出ない工夫がなされている。確かに短時間の乾燥やプレスではあとから湾曲してもおかしくないのにそういうクレームはないという。
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