2色のボディカラーに、全10色の上質なテクスチャー

ボディカラーは、「シルバー」と「ブラック」の2パターン

 昨年、「THE PREMIUM」と銘々された、ステンレスボディの薄型ワンセグ端末「820SH」と「821SH」、いわゆる双子モデル(兄弟モデル)を発売した。ハードウェアの基本スペックを同じにしながら、ボディデザインやカラーバリエーションを変更することで、複数のケータイを実現する双子モデルは、より幅広いユーザーに応えられるものとして、市場でも好評を得ている。

 「820SH」と「821SH」は、両モデルでヘアライン調とラウンド調のパターンが用意され、カラーバリエーションは両モデルを合わせて15種類という非常にバリエーションの豊富なラインアップ構成となった。しかも両モデルは、単純にバリエーションを増やしただけでなく、それぞれのモデルがワンセグ対応端末としては、業界トップレベルのスリムボディを実現するという高いクオリティでまとめられた。

 そして、今回発表された「823SH」は、素材による上質感を楽しめるテクスチャーで「820SH」と「821SH」との差別化を図り、本物志向の高級感を漂わせた「THE PREMIUM TEXTURE」と名付けられた。

 同梱されているブラッククリスタル(アクリル)のほか、革や木などのテクスチャーが9種類用意され、「ブラック」と「シルバー」のボディカラーで好みにあったコーディネートを楽しめる。「エボニー」のテクスチャーは、素材に木(黒檀)を採用し、木目調の落ち着いた質感となる。「ホワイトレザー」「ブラックレザー」「パイソン」「ピンククロコダイル」「レッドクロコダイル」「ブラッククロコダイル」「ブラウンクロコダイル」の革素材のテクスチャーはいずれも素材に牛革を使用。それぞれニシキヘビ調、クロコダイル調に加工されている。さらに、クールな雰囲気の「カーボン」も用意され、バリエーション豊富である。購入時にはテクスチャー引換券が提供され、お好みのテクスチャー1枚を選ぶことができる。ちなみに、このテクスチャーはメインディスプレイ側のパネル取り外し穴に同梱の(パネル取り外し)ピンを差し込んで着脱する。

 録画も再生も機能充実のワンセグ

薄型ボディにワンセグを搭載。アンテナは側面に格納されている

モバイルASV液晶を搭載し、色鮮やかで明るい映像表示と広い視野角を実現

 823SHは約15mmというスリム&コンパクトなボディを実現し、ワンセグを搭載している。SHシリーズのワンセグと言えば、やはり、AQUOSケータイということになるが、823SHはAQUOSケータイのシリーズで培われたノウハウが活かされており、録画や再生については機能的にまったく遜色のないレベルに仕上げられている。

 まず、ワンセグを『観る』という部分については、2.6インチのワイドQVGAモバイルASV液晶を搭載する。液晶テレビのAQUOSで培われてきた技術を応用したモバイルASV液晶を搭載することにより、コントラスト比が500:1、最大300カンデラの明るさという色鮮やかで明るい映像表示と広い視野角を実現している。SV(Super Vivid)エンジンによるエッジ強調や彩度アップをすることで、静止画から動画まで、美しい映像を再現することが可能だ。ワンセグの視聴では、番組に合わせ、画質とサウンドを調整できる「AVポジション」を用意し、「標準」「ダイナミック」「映画」に加え、ワンセグの番組情報で提供されるデータに基づき、画質を自動調整する「ジャンル連動」を選ぶこともできる。

 また、視聴時の表示については、[マルチジョブ/マナー]ボタンを押すことにより、横標準、全画面、縦標準、縦拡大の4つの表示を随時、切り替えることができる。データ放送を確認したいときなどでもワンタッチで画面を切り替えられるわけだ。横画面表示ではダイヤルボタンの[1]〜[9]を押すことで、9分割した画面の一部を拡大表示もできる。

 録画については、別売のmicroSD™カードが必要になるが、電子番組表「Gガイドモバイル」や番組情報からの録画予約が最大5件まで設定できる。もちろん、日時を設定しての録画予約にも対応するほか、定期的に放送される番組を録画するときに便利な「くり返し録画」の録画予約も可能だ。また、「お目覚めTV機能」を利用すれば毎朝、決まった時間にワンセグを起動させ、目覚まし時計代わりに使うこともできる。

 再生については、早見・早聴き/早戻し、スキップ再生、リピート再生に対応し、特定のところから再生できるように、マーカーを登録することもできる。録画した番組のファイルを分割し、必要な部分だけを残すといった編集機能も利用可能だ。

 ワンセグ視聴時の着信については、音声着信もメール着信も画面上にテロップが表示される。音声着信では[開始]キーを押せば、応答でき、メールは[メール]ボタンを長押しすると、受信メールが表示される。

※同梱のTEXTURE(ブラッククリスタル)を装着、折りたたみ時、突起部を除く。

音楽やカメラなどの実用機能もしっかりサポート

2.0MピクセルのCMOSカメラを背面に備え、「パノラマ撮影」や「スキャナ撮影」、「名刺読み取り機能」にも対応する

 スリムボディにワンセグを搭載した823SHだが、音楽再生やカメラをはじめとした実用的な機能もしっかりと揃っている。

 まず、音楽再生については、ソフトバンクが提供している「S!ミュージックコネクト」に対応する。S!ミュージックコネクトは、パソコンで音楽配信サイトからダウンロードしたり、音楽CDから取り込んだWMA形式の音楽データを823SHに転送し、再生できるものだ。転送した楽曲データを着信音に設定することはできないが、パソコンがあれば、手軽に誰でも音楽再生機能を利用できるようにしたことは、ユーザーとしても歓迎できる点だろう。ちなみに、従来のSHシリーズでサポートされてきたSD-Audio規格の音楽再生、iTunesで取り込んだ音楽データの再生なども継承されているうえ、着うた® 及び着うたフル® にも対応しており、かなり幅広い環境の音楽データを利用できるようにしている。さらにジャケット・歌詞表示対応の着うたフル® であれば、画面にジャケットや歌詞が表示される

※ダウンロードには通信料がかかります。有料コンテンツをご利用の場合は、通信料のほか別途情報量がかかります。ダウンロードするコンテンツの容量が大きくなるため、ご利用の際には各種定額サービスのお申し込みをおすすめします。

 カメラについては、2.0MピクセルのCMOSカメラを背面に備える。最大1200×1600ドットの撮影が可能で、ボタン部背面のカメラ部分の隣にある接写切り替えスイッチを操作することにより、接写も利用することが可能だ。撮影については、水平、または垂直にカメラを動かすだけで、手軽に撮影できる「パノラマ撮影」、ホワイトボードの書き込みなどの必要な部分を取り込むことができる「スキャナ撮影」などに加え、2007年夏モデル913SHから採用された「名刺読み取り機能」にも対応する。名刺を丸ごと撮影し、文字を認識させ、それを電話帳に取り込むことができる機能だが、823SHは英文形式の名刺にも対応、撮影した日付も記録するのであとで電話帳を整理するときなど非常に重宝する。

※名刺のデザインによっては、正常に読み取れない場合があります。

 ビジネスユースにも適した機能としては、WordやExcel、PDF形式のファイルなどを読み込むことができる英Picsel Technologiesの「ドキュメントビューア」、パソコン向けのホームページを閲覧できる「PCサイトブラウザ」が搭載される。PCサイトブラウザについては、823SHがともにHSPDA方式による3Gハイスピードに対応しているため、快適に利用することができる。3Gハイスピードのエリアは順次、拡大中だが、仮に現在、エリア内にいなくても将来的にエリアが拡大したとき、端末が対応していれば、すぐに利用できるという安心感がある。

※対応エリアなどについては、ソフトバンク総合カタログをご覧ください。

新たに搭載された「付箋パネル」は、待受画面に最大3つまでメモを貼ることができる

シチズン時計が販売するBluetooth®腕時計「i:VIRT-M」と連携させることが可能

 実用機能としては、待受画面のデスクトップにメモを貼るように利用できる「付箋パネル」という機能が挙げられる。待受画面に最大3つまでメモを貼ることができるため、忘れたくないアポイントやちょっとしたメモなどを貼っておくと便利だ。待受画面を楽しませるものとしては、メニュー画面も含め、トータルにケータイのグラフィックをカスタマイズできる「カスタムスクリーン」が他のSHシリーズ同様、サポートされている。823SHでは、待受画面で複数の壁紙をスライドショーのように表示できる「スライド壁紙」機能も搭載されている。

 ユーザーインターフェイスでは「標準メニュー」の他に、メインメニューを基本機能に絞り込んだ「シンプルモード」、文字サイズを大きくする「でか文字メニュー」が用意されており、初回起動時に選ぶことができるほか、[TV/文字]キーを長押しすることでいつでも切り替えられるようにしている。文字サイズについては、メールやブラウザ、テキスト編集などで、個別にサイズを設定することも可能だ。

 メール周りの機能も充実しており、指定した日時に送信できる「送信予約」、送信時に圏外だったときに再送信をしてくれる「自動再送」、相手が受信して読んだときにメールが自動的に消去される「自動消去設定」など、ユニークな機能も用意される。日本語入力は従来同様、多彩な変換機能を備えた「ケータイShoin5」が搭載されているが、2列に表示された変換候補を選択するときに左右にカーソルを移動できるようにするなど、細かい部分の改良も加えられている。

 外部機器との接続では、IrSS™やIrリモコンに対応した赤外線通信、A2DPやハンズフリーなどに対応したBluetooth®が搭載されている。Bluetooth®については、シチズン時計が販売するBluetooth®腕時計「アイバートM」と連携させることにより、823SHで受信したメールやS!速報ニュースを腕時計で読んだり、腕時計を823SHのリモートシャッターとして利用できる。ちなみに、ワンセグの音声もBluetooth®対応ヘッドホンで楽しむことができるが、ワンセグの音声がワイヤレスで転送できるのはSCMS-T対応のものに限られている。ソフトバンクが販売するオプションの「ステレオBluetooth®ヘッドセット」が同規格に対応しているので、ワンセグをワイヤレスで楽しみたいユーザーは店頭などでチェックしておくといいだろう。

 この他にも「S!FeliCa」や「S!速報ニュース」、「S!タウン」、「S!電話帳バックアップ」、「S!おなじみ操作」など、ソフトバンクが提供する各サービスに対応しており、機能的にも充実しており、安心して使うことができる。

美しさと実力を兼ね備えたプレミアムな1台

 ケータイはユーザーにとって、常に身に付け、持ち歩くコミュニケーションツールであり、もっとも身近なデジタルツールでもある。同時に、自らのファッションやスタイルを表わすアイテムのひとつという捉え方もできる。

 シャープがソフトバンク向けに供給を開始した823SHは、ワンセグやFeliCaなどの多彩な機能を搭載しながら、革や木といった天然素材をステンレスボディと組み合わせた高級志向なスリムボディにハイスペックを凝縮したプレミアムな1台だ。常に持ち歩くアイテムとしての美しさを備えているだけでなく、いつでも便利に活用できるツールとしての実力もしっかりと持ち合わせており、まさに才色兼備なケータイと言えるだろう。

(法林岳之 監修)

■関連情報
□「823SH」製品情報(ソフトバンク) http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/823sh/

□「823SH」製品情報(シャープ) http://www.sharp.co.jp/products/sb823sh/

■関連記事

□好みのパネルに着せ替えられるワンセグケータイ「823SH」
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/38166.html

□ソフトバンク、「823SH」と「821T」を8日発売
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/38852.html

*THE PREMIUM、TEXTURE、マルチジョブ、S!ミュージックコネクト、PCサイトブラウザ、3G HighSpeed、カスタムスクリーン、S!速報ニュース、S!タウン、S!電話帳バックアップ、 S!おなじみ操作はソフトバンクモバイル株式会社の登録商標または商標です。
*「Yahoo!」及び「Yahoo!」「Y!」のロゴマークは、米国Yahoo! Inc.の登録商標または商標です。
*SOFTBANK及びソフトバンクの名称、ロゴは日本国及びその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標または商標です。
*「AQUOS」「AQUOSケータイ」「SVエンジン」「お目覚めTV」はシャープ株式会社の登録商標または商標です。
*microSD™はSD Card Associationの商標です。
*Bluetooth®は米国Bluetooth SIG,Inc.の登録商標です。
*着うた® 、着うたフル® は株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの登録商標です。
*FeliCa はソニー株式会社が開発した非接触ICカードの技術方式です。
*FeliCa はソニー株式会社の登録商標です。
*Excelは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標です。
*iTunesは、Apple Inc. の米国および他の国における登録商標または商標です。