自然なスタイルでテレビも楽しめるコスメティックなケータイ「V402SH」

ボーダフォンに端末を供給するシャープは、カメラ付きケータイの先駆者として有名だが、使い勝手を追求しながら、ケータイの新しい利用を創造してきたメーカーとしても知られている。そんなシャープがテレビチューナー搭載やスウィーベルスタイルなど、新しいチャレンジをした端末が「V402SH」だ。V402SHの注目機能をピックアップしながら紹介しよう。

スウィーベルスタイル採用

 
端末を閉じた状態のクローズポジション
 
  通話やメール時のオープンポジション
 
  自分撮り時のセルフショットポジション
 
  テレビや写真閲覧時のビューアポジション

 昨年来、ケータイのデザインに少しずつ変化が見られているが、シャープではV602SHに続き、V402SHでも二軸回転式ヒンジによるスウィーベルスタイルを採用している。スウィーベルスタイルは折りたたみデザインをベースに、液晶ディスプレイを時計方向に180度、回転させられる構造で、通常の折りたたみデザインの端末を開いた「オープンポジション」に加え、液晶ディスプレイを前面に出した「ビューアポジション」、液晶ディスプレイを背面側に向けた「セルフショットポジション」、そして端末を閉じた「クローズポジション」と、利用シーンに合わせた使い方を可能にしている。

 ビューアポジションはV402SHに内蔵された地上アナログテレビチューナーで番組を視聴するときをはじめ、130万画素CCDによるカメラで撮影するとき、ボーダフォンライブのウェブやメール、ステーションの閲覧など、さまざまなシチュエーションで活用することができる。ビューアポジションでの操作性も考えられており、側面に装備されたズーム/選択ボタン、シャッターボタン、Cボタンの3つを利用することで、テレビ視聴時などもほとんどの操作をできるようにしている。

 また、二軸回転式ヒンジを採用した端末は少しずつ増えてきているが、V402SHは完成度が高く、スマートにまとめられているのが特長だ。質感やフィット感にこだわったというボディは、「コスメティックデザイン」と呼ばれる高級感のあるデザインでスタイリッシュに仕上げられていて、特に女性にはスマートに持ち歩ける端末としておすすめだ。

質感にこだわったコスメティックデザイン。左からプリズムベージュ、シャーベットブルー、フローズンピンク

地上アナログテレビチューナー搭載

 V402SHで最初に注目されるのが「地上アナログテレビチューナー搭載」だ。ボーダフォンではすでにテレビチューナー搭載端末をリリースしているが、V402SHは地上アナログテレビ放送に加え、FMラジオ放送にも対応したチューナーが搭載されているのが特長だ。

通常のオープンポジションでのテレビ
視聴画面
  FM受信画面。よく聴くFM局を登録して
おくと便利だ
  オンエア中の曲名やアーティスト名など
の情報を手軽に入手できる
 
スウィーベルスタイルだからこそ可能になった、自然な視聴スタイル

 V402SHのテレビチューナーは受信するチャンネルを自動、もしくは個別で設定でき、受信地域に応じて、チャンネルを自動選局できる「オート選局」にも対応する。アンテナは本体背面にテレビ/FMラジオ受信用のホイップアンテナが内蔵されているが、付属のTVアンテナ付きステレオイヤホンマイクを接続したり、別売のTVアンテナ接続ケーブルで家庭内の外部アンテナ端子を接続することができ、接続は自動的に切り替わるしくみになっている。

 テレビを視聴するスタイルはスウィーベルスタイルの特長を活かし、ビューアポジション、オープンポジションのどちらでも視聴することができる上、表示方向も縦横どちらでも切り替えることが可能だ。音声は内蔵スピーカーとTVアンテナ付きステレオイヤホンマイク(再生はモノラル)のどちらでも聞くことができるが、スピーカーをヒンジ部に内蔵したことにより、ビュアーポジションでもオープンポジションでもフロントから音が聞こえる工夫がなされている。これは、非常に聞きやすい。また、着信があった際の動作を決められる「着信優先設定」、起動から30分、または60分、経過したときに自動的に終了する「オートオフ機能」、本体を閉じたときに終了する「本体クローズ終了設定」など、使い勝手を考えた機能も搭載されている。各チャンネルには、あらかじめURLを設定しておくことができ、テレビ視聴中に必要に応じてアクセスすることも可能だ。

 さらに、V402SHはテレビだけでなく、FMラジオにも対応している。テレビと同じように、よく聴くFMラジオ局を登録しておいたり、オンエア中の曲名やアーティスト名などの情報を入手できる「NOW ON AIR」機能も利用することができる。

テレビ/FMラジオ受信用のホイップアン
テナ。通話用ではないので通話中に伸
ばさないように
  音声は、どのポジションにおいてもフロ
ントスピーカーから出力するので自然
な音場が実現する
  受信状況が悪い場合は、同梱のアンテ
ナ付きステレオイヤホンマイクを使えばVHFやFMの受信性能を向上させられる

130万画素CCDカメラ搭載

 カメラ付きケータイの市場を常にリードしているシャープだが、V402SHではさらに使いやすいカメラ環境を実現している。

 まず、カメラは従来のV401SHよりも高スペックな130万画素CCDを採用し、ボタン面の背面側に装備される。撮影サイズは最大1280×960ドットのSXGAサイズに対応し、一段と高品質な撮影を可能にしている。21段階最大8倍ズームや最大25枚の連写、シーンに合わせた撮影ができるシーン別撮影など、撮影時の機能も充実している。

 しかし、それ以上にうれしいのがスウィーベルスタイルを採用したことで、デジタルカメラライクなスタイルで撮影できる点だ。液晶ディスプレイを反転し、ビューアポジションにすることで、大画面のディスプレイをファインダーとして利用できるため、デジタルカメラなどと同じ感覚で撮影することが可能だ。さらに液晶ディスプレイを反転させ、背面側(カメラと同じ側)に向ければ、セルフショットポジションになるため、自分撮りやツーショットも簡単に撮ることができる。

 従来から定評のあるカメラ機能の操作性については、ダイヤルボタンの[1]〜[9]などにショートカットキーが割り当てられており、ワンタッチで撮影モードを切り替えたり、ズームを利用することができる。カメラは[ボーダフォンライブ!]ボタンの長押しなどで起動することができるが、V402SHでは待受画面の状態から[1]ボタンの長押しで写メールモード、[2]ボタンの長押しで壁紙モード、[3]ボタンの長押しでデジタルカメラモード、[4]ボタンの長押しでアクションスナップモードがそれぞれ起動できる。つまり、撮影モードを指定して、カメラを起動できるわけだ。また、ビューアポジションでの操作はサイドキーを利用するが、画面上に操作ガイドが表示されるため、迷わずに操作することができる。

 撮影した画像はSDメモリカードに保存することができ、写メールや待受画面に利用できるほか、DPEサービスなどでプリントできるが、デジタルカメラモードで撮影した画像はポストカードメーカーに利用することもできる。ポストカードメーカーはデジタルカメラモードで撮影した画像に、テキストやカレンダーを貼り付けられる機能で、作成した画像データをSDメモリカードに保存すれば、プリンターやDPEサービスでプリントし、オリジナルのカレンダーやポストカードを作成できるわけだ。

 また、シャープ製端末は画像編集機能についても従来から定評があるが、V402SHでは、さまざまなエフェクト効果を確認しながら撮影できる「リアルタイムエフェクト」が実現されている。従来は加える効果を選択し、実際に効果を加えなければ、どのような画像になるのかがわからなかったが、V402SHでは、あらかじめ効果を選択するだけで、どのような画像になるのかを把握できるわけだ。その他にも、フェイスアレンジやフレーム、ムービングフォトフレームなど、効果も豊富に揃えられており、撮った画像を十二分に楽しむことが可能だ。

130万画素CCDカメラ部。カメラを挟ん
で接写スイッチとモバイルライトが配さ
れている
  サイドキー部。左からC/メニューボタン、シャッター、ズーム/選択ボタン   SDメモリカードスロットは、本体左側面
に用意されている
※SDメモリカードは同梱されていない。



視認性もよいキー配列。カメラ機能の
ショートカットが割り当てられている
  ポストカードメーカー機能によって画像
にカレンダーを挿入してみた
  撮影時にさまざまなエフェクト効果を
確認できるリアルタイムエフェクト機能

さらに使いやすさを増したV402SH

 この他にもV402SHは、さまざまな点で改良が図られ、さらに使いやすいモデルへと進化している。

 たとえば、日本語入力はケータイShoin3に進化し、予測変換が3文字から5文字に拡大され、メモリダイヤルの人名入力時には、人名を優先的に候補として表示する機能も追加されている。漢字入力モードのまま、英数字やカタカナに変換できる「ワンタッチカナ英数変換」、入力直後の文字を復元できる「アンドゥ機能」、1文字だけ入力してワンタッチ変換ができる「推測頭出し変換」など、従来モデルから好評を得ている機能も継承されている。

 また、V402SHでは幅広い年齢層の利用に配慮し、新たに「シンプルモード」が搭載されている。シンプルモードは機能メニューに表示される項目を基本的なものに限り、文字表示も大きくなるモードで、初心者やデジタル機器に強くないユーザーでも迷わずに機能操作ができる。ちなみに、シンプルモードを設定しないときでも画面表示設定の「文字拡大メニュー」をONにすることで、機能メニューやツールメニューの文字表示を大きくすることもできる。

 さらに、あらかじめ設定した相手先にサイドキー(Cボタン)を長押しすることで、位置情報付きのメールが送れる「ワンショットメール」、メモリダイヤルに未登録のメールアドレスから送られてきたメールをフォルダに振り分けられる「未登録アドレス振り分け」といった便利な機能も用意されている。

 
「くまのプーさん」が採用されたDisneyスタイル

 そして、待受画面や電池残量マーク、着信音などをディズニーキャラクターやサウンドで楽しくコーディネートできる「Disneyスタイル」も、新キャラクターとして人気の「くまのプーさん」が採用されるなど、使い勝手を考えた機能や楽しい画面装飾機能も満載されている。

 V402SHはテレビチューナー搭載やスウィーベルスタイル、130万画素カメラなど、ハードウェアだけでなく、文字入力のレスポンスや撮影した画像の保存スピードが、V401SHよりも早くなったことは見逃せない。このように、使いやすい機能も充実した実用性の高い端末といえる。店頭で実機を手に取り、そのスタイリッシュなボディと使いやすさを実感して欲しい。

■関連情報
・V402SH製品情報(ボーダフォン)
 http://www.vodafone.jp/japanese/products/kisyu/v402sh/
・V402SH製品情報(シャープ)
 http://www.sharp.co.jp/products/v402sh/

 

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法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindowsXP基本編完全版」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。

 

 

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