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デジカメ用のストレージは美しく強くあるべき!拙者がストレージに求めるもの、それは信頼性なのダ ソニー HDDフォトストレージHDPS-M1
高画素デジカメ万歳!! でもメモリー足りなくない!?
ソニーのHDDフォトストレージ HDPS-M1!!
 デジカメ大全盛の昨今だが、ちょい以前と比べると、最近のデジカメってば画素数すげー高いっスね。ついこないだ「わー200万画素!!」とか「うぉっ300万画素!!」などと喜んでた俺だなぁと思ったら、今はコンパクトデジカメでも400〜500万画素アタリマエのご時世。高級機になれば700〜800万画素の時代だ。

 例えば俺が最近愛用中のリコー Caplio R1は400万画素。感覚的には常時携帯のポケットカメラとして使っているのに、4メガピクセル機なんですな。また、同時に超愛用中のキヤノン PowerShot Pro1は800万画素。こちらは気合入れて撮るときに使ったりもするが、けっこー携帯してちょくちょく使用中だ。ともあれ、いつも使うデジカメが400〜800万画素って時代になっちゃってる感じ。

 でもまあデジカメ高画素化のメリットは大きい。例えば、高画素なら同じ風景をより精細に撮れて、細部まできめ細かく再現される。印刷しても緻密な印象のプリントが得られる。高画素デジカメはレンズ性能を高める必要が大きいので、低画素デジカメよりも好ましい描写が得られることが多かったりもする。

 てなわけで、何だかんだ言ってもやっぱ高画素デジカメ使いたいっス〜ていうか使うし!! てな俺だが、高画素デジカメを使っていて困るコトがひとつある。それは、メモリカードの容量不足だ。

 例えば、容量128MBのメモリーカードと、前述のデジカメを組み合わせて使った場合。

 400万画素機のCaplio R1の2304×1728・Fモード(つまり最高画質)で静止画を撮ると、約68枚撮影できる。800万画素機のPowerShot Pro1のラージ・スーパーファインモードだと約34枚。また、PowerShot Pro1のRAWで撮ると約12枚となる。

 こりゃイカン!! 足りな過ぎ!! だってデジカメ持って旅行やレジャーに出かけたら、40枚とか50枚とかの写真じゃ済まないっしょ!! ワイワイとオモシロがって撮りまくったら速攻で100枚200枚300枚でしょ!! 泊まりがけならもっと撮るでしょ!! しかも写真は大切な思い出ってコトで画質や画像ピクセルサイズを落としたくないし、ここぞって時はRAWでも撮りたいし、オサエとして何枚も撮っておきたいキモチであり、やっぱ結局メモリー容量足りないっしょ!!
メモリー買う? パソコン持っていく? それとも......
メモリー買う?HDDフォトストレージ買う?
 つーことで「旅行するからメモリーカードを数枚、買い増そう」となるわけであり「どーせ買うなら大容量」となりがち。しかし、安くなったとは言え、512MB〜1GBクラスのものだと……サクッと何枚も買えるほど安価ではない。例えばメモリースティックデュオの512MBは1万円以上するし、メモリースティックプロの1GBなら2万円以上。数枚買……ったりすると、最新のCyber-shot買えちゃったりするわけですな。

 つーことで「旅行行くけどメモリーカード数枚買うと高いからパソコン持って……くか!?」となるわけであり「荷物増えるのイヤかも」となるわけだ。そして、メモリー不足問題が深刻化となる。

 つーことで、どーにかこの問題を解決したいな〜と思う多くの人に向けて発売されているのが、HDDフォトストレージである。

 HDDフォトストレージとは何か? 要はHDD(ハードディスク)だ。何に使うのか? 要するにデジカメのメモリーカード上の写真をたっぷりとコピー保存するためのものだ。

 デジカメで写真撮った、メモリーカードが写真で一杯になった、もう撮れない〜つまんない〜……けど、写真をHDDフォトストレージにコピー保存すれば、メモリーカード上の写真を消して、新たに写真を撮りまくれて、わーい!! すなわち、1枚のメモリーカードと1台のHDDフォトストレージがあれば、旅行中等でもそのメモリーカードを何度も再利用できるようになる。

 ちなみに、現在流行中のHDDフォトストレージの容量は数十GB程度。例えば20GBのHDDフォトストレージを使えば、1GBのメモリーカードを20枚程度用意した場合と同等の枚数の写真を撮れるわけだ。また、HDDフォトストレージ製品はどれも携帯性が高いので、旅行やレジャーのお荷物になることもない。それと、当然、HDDフォトストレージ製品は電池で動作するので使用時にコンセント等は不要。

 奮発して何枚もの大容量メモリーを買ったり、デジカメとパソコンの両方を持ち歩くことなく、高画素デジカメ時代のメモリー不足を解消してくれる嬉しいハードウェアが、HDDフォトストレージ製品なのである。

 てなわけで、多くのデジカメユーザーにジャストミートなHDDフォトストレージ製品、拙者にもジャストミートなのでそろそろ一台……と思って物色してみた。市場にはイロイロあるわけだが、俺的に強く惹かれたのがソニーのHDDフォトストレージ、HDPS-M1である。
外見よし、機能よし、価格よし
 HDPS-M1のドコに興味を持ったかと言えば、やはりまずそのデザイン性や作りだ。なんつーかマニアっぽくないシンプルで美しいデザインであり、ハードウェア細部の作りもキレイ。携帯しつつ時には人前で取り出して使うハードウェアが、ちょいと自慢できそーな外見であることは、やっぱかなり大切だと思うわけですな。

正面 左側面 右側面

 またこのデザイン性に加え、十分納得できる機能を持つHDPS-M1である。てなことで、HDPS-M1で何ができるかを一通りご紹介。

 まずは、当然、メモリーカードからHDPS-M1にデジカメ写真等をコピー保存できる。HDPS-M1のHDD容量は40GB。デジカメ画像を蓄えるための容量としてはすげーデカいと言えるので、数日の旅行中に写真撮りまくりでも安心できる。

 それと、やはり当然、HDPS-M1とパソコンを接続することができる。HDPS-M1上に蓄えたデジカメ画像等を、パソコンに転送できるってわけですな。接続方式はUSB2.0(HighspeedUSB)で、WindowsPCにもMacintoshにも対応している。

 それから、HDPS-M1はデジカメ画像を蓄える目的だけでなく、単なる外付けポータブルHDDとしても使える。パソコン上のファイルをHDPS-M1に入れて別の場所へ持ち運んで使ったり、あるいはパソコンデータのバックアップ先のメディアとしても活用できる。

 加えて、HDPS-M1はUSB接続のメモリーカードリーダーとしても使える。HDPS-M1にはメモリースティックおよびメモリースティックデュオに対応したカードスロットと、コンパクトフラッシュカードに対応したカードスロットが内蔵されている。で、HDPS-M1をパソコンと接続した場合、これらふたつのスロットに挿したメモリーカードをパソコンから読み書きできるようになる。また、ふたつのスロットは同時使用が可能だ。

 HDPS-M1は、外見的に物欲をくすぐるクールさを持つだけでなく、今時のHDDフォトストレージとしては十分に高機能なのだ。また、40GBのHDDフォトストレージとして考えるとかな〜りコストパフォーマンスが高いっていうかつまりお安い感じ。

 む。なかなかイケてるじゃんHDPS-M1!! しかしハードウェアは使ってみなきゃワカラナイ。てなわけで、早速HDPS-M1を試用してみた拙者だ。
高速コピーで十分実用的なパフォーマンス
 まずはHDPS-M1の本業、デジカメ画像がギッシリ詰まったメモリーカード上のデータをコピー保存する方法だが……いきなりスゲー簡単である。すなわち、HDPS-M1の電源入れてメモリーカード挿して[COPY]ボタンを押すだけで済む。電源ONで挿して押す、だけ。

LEDと「COPY」ボタンが点灯する
 細かく書けば、HDPS-M1にメモリーカードを挿すと、HDPS-M1本体上面のカード種別LEDおよび[COPY]ボタンが緑色に点灯する。これを確認したら[COPY]ボタンを押す。と、LEDが点滅して“現在コピー中”であることを示す。そしてしばらく経つと点滅が終わるので、そこで作業は終了となる。電源ONで挿して押して点滅が点灯に変わったら、はいオシマイ、と。

 ちなみに、ちょっと気になる“コピーにかかる時間”、手持ちのコンパクトフラッシュメモリーカードを使って試してみた。あくまでも拙者手持ちのカードおよびデジカメの画像ってことで、必ずしもこの結果となるわけではないが、まあ参考までに。

 テスト結果は、128MBのコピーに約1分、1GBのコピーに約8分の時間がかかった。転送速度は毎秒2MB程度となる、の、だが、ちょっとコレって速くなくなくないですか? とか思って他社製HDDフォトストレージ製品とコピー速度を比較してみたが、HDPS-M1のほーが1.5〜2倍程度高速であった。

 なお、HDPS-M1のバッテリー駆動時間は約60分。俺的テスト結果では、満充電状態では128MBのメモリーカードを60枚ギリギリ転送できるナ〜てなバッテリー駆動時間だ。例えばCyber-shot T3やT11の5.0M・ファインモード(つまり最大・最高画質)で撮った静止画なら、3000枚以上蓄えられる計算になる。これなら数日の旅行でも安心できますな。

小さくて軽いACアダプタ
 ただ、1GBのカードなら7枚程度ってのを考えると、RAWモードで撮影可能なハイエンド機をビシビシ使いまくりのユーザーにとっては、若干電池の持ちが心配になるかもしれない。満充電状態からバッテリ駆動のみでカードからデータコピーを行った場合、HDPS-M1の容量40MBを一杯にすることはできないからだ。が、HDPS-M1の付属のACアダプタはタバコの箱より一回り小さくて軽いので、ヘビーに使うってことでにACアダプタを携帯しても、やはりお荷物にはならない感覚だ。
使い方も動作も至ってシンプル
 非常に簡単な操作で、一般的なHDDフォトストレージ製品よりもずっと速くデジカメの画像のコピー保存が済んじゃってナイスなHDPS-M1だが、試用していて他にもチョイと気に入った点があった。それは、HDPS-M1のシンプルな使用感である。

コピー作業は“挿して押すだけ"
 前述のとおり、コピー作業は“挿して押すだけ”であり、LED類の表示も点滅が動作中で点灯が作業終了てな塩梅でシンプル。なのに加え、他一連の操作もシンプルに行えてわかりやすい。

 例えば、データのコピー保存中、何らかの理由でコピーを中止したくなった場合は、おもむろに[CANCEL]ボタンを押せばいい。そうすると[COPY]ボタンが赤く点灯するので、コピー中止ならもう一度[CANCEL]を押せばいい。やっぱコピー中止はヤメにする〜って場合は[COPY]を押せばコピーが継続される。

 あるいは、LEDランプにより各種の情報がサクッとわかる点もいい。挿入したカードの種類により点灯するLEDが変わったり、LED表示により一目でHDPS-M1のHDD残量を把握することもできる。ちなみに、これらのランプの意味は、付属のシールにまとめて表示してある。非常にわかりやすい表示なのだが、それでも迷ったり忘れたりする心配がある場合は、そのシールを本体に貼ってチョというメーカーの気配りだ。

 もうひとつ、カードからHDPS-M1へコピーされるデータに関してもシンプルさがある。挿されたカードのどのデータをどんなふうにコピーするのかが非常にわかりやすいのだ。

 例えばデジカメで使ったカードをコピーする場合。HDPS-M1は単純にカード内の全データをHDD内にコピー保存する。ので、デジカメで使ったカードでも、単に文書等が入ったカードでも、もちろんそれらデータが混在していても、HDPS-M1によるコピー保存ができる。HDPS-M1はデジカメ専用ってわけではなく、例えばメモリーカード多用のモバイラーのためのバックアップメディアとしても役立つというわけだ。

 ちなみに、それらデータの保存先は、HDPS-M1のHDD上の「STORE.IPS」というフォルダで、その中に「撮影年月日.順番」という名のフォルダが作られ、さらにその中にカード上の全データがコピー保存される。また、同じカードを二度コピーしても、それぞれ別のデータとして個別に保存される───新たに挿入されたカードにより、既にHDD上に保存されているデータが上書きされるような心配は一切ないし、ものすごーく大切なデータなら敢えて二重三重にデータをコピー保存しておくことも容易だ。

 てなわけで、使いやすさ=簡単さがあり、またデータを扱うハードウェアとしても安心かつわかりやすいHDPS-M1、こりゃラクして使い回せて、イケてるHDDフォトストレージかも!! と感じた。
安心して持ち歩ける......のか!?
 外見の良さ、コストパフォーマンスの高さ、機能や使用感の良さ等々、比較的に物欲汗噴出級のHDPS-M1だが、モノがモノだけに、俺的にはひとつ大きな心配があった。

 ホレ、HDPS-M1って、まあメインの目的としてメモリカード内のデジカメ画像のコピー保存=バックアップっつーコトでしょ。これをヤル時のことをリアルに想像してみると……つまりHDPS-M1へ画像をコピー保存したら、メモリーカードを再利用するために、メモリーカード上の画像データは全部削除することになる。

 HDPS-M1にコピー保存されているから大丈夫……とは思うが、万が一、HDPS-M1を落としたりしたら!? 落とさないまでも、静電気とかでHDPS-M1がどーにかなっちゃったりしない!? そーなっちゃった場合、例えば旅行中に「HDPS-M1の中にバックアップしたハズ」と思いこんでいたデータ、つまりHDPS-M1内にしかない唯一無二の想い出的デジカメ写真が全部フッ飛んじゃってたりして帰宅後にガックリなんてことは!?

 などと過度に想像……というか妄想してみると、やっぱ不安な俺なのであった。

 そこで、ぶっちゃけた話、どーなんだよ大丈夫なのかよってコトで、乱暴な実験を行ってみた!! 要は、おもむろにHDPS-M1を落下させちゃうのダ!! うわー借りモンだからデキる実験であり行為であり若干ワクワクしちゃったりする俺ッ!!

ウッカリ落としても大丈夫!!
 実験の内容は、実際の使用シーンを想定してのもの。HDPS-M1の使用状況を考えると、例えばウッカリと机の上から落としちゃったとか、手からスルリと落としちゃったってケースがリアル。てなわけで、約70センチの高さから電源オフ状態のHDPS-M1を落下ッ!!

 ……マジかよホントに落としたよ>俺!! 壊れちゃってたらどーすんの>俺!! とヤッておきながらビビった俺であったが、HDPS-M1の外部は特に問題なし───ひび割れ等はなく、電源を入れるとフツーに動作した。ふぅん……でも落とす人は一度じゃなくて何度も落としたりするだろ!! とか思って何度か落としてみたが、やはりHDPS-M1は故障したりしないのであった。ちなみに、落下後のHDPS-M1を振ってみたが、特に音はしなかった=内部でパーツが外れたりするよなこともなさげ。

 これなら安心して常時携帯できそうである。
HDPS-M1の中身を知ると......
 しかし、HDPS-M1は樹脂製であり、しかも中にはHDDが入っているハズなのに、落としても問題ナシとは……ナゼ? とプチ疑問を抱いた俺は、落下後のHDPS-M1を分解してみることにした。

HDPS-M1の内臓 耐久性のある可動部
カードスロットも十分な深さを確保

 HDPS-M1の内臓を拝んで最初に感じたのは、細部の作りが非常に良いことだ。例えば各コネクタ部には完全な静電気対策が施されており、また可動部(例えばメモリーカードのフタ部分)のギミックも十分耐久性があるものになっている。シャーシの素材も頑丈で、ググッと力入れても割ったり曲げたりするのは困難という印象。なるほど、しっかり作ってあるゆえ、落としてもガタつかなかったのか。外見は単純っぽい箱であるHDPS-M1だが、実はその内部、緻密なシゴトがしてあったって感じ。

 それから、70センチの高さから落下させても問題ナシなのは、どうやら特殊な形状のダンパーにあるようだ。HDDフォトストレージ製品のようなポータブルHDD系ハードウェアには、外部の衝撃からHDDを守るクッションであるダンパーが実装されているのが普通だ。

 もちろん、HDPS-M1にもダンパーがあったわけだが、HDPS-M1のソレは初めて見るようなサイズ・形状であった。

 HDPS-M1のダンパー、超小さくて複雑なカタチしてるんスよ。フツー、こういう製品のダンパーって、HDDを外側から包むような感じのパーツであり、小さくはない。のだが、HDPS-M1のダンパーは、親指の爪って感じのサイズで非常に小さいのだ。

HDDの四隅にダンパーが実装されている ダンパーの拡大写真

 が、よく調べてみると、このダンパー、実にうまく上下左右前後からの衝撃を受け止めるカタチになっている。また硬さも適切なようで、衝撃を吸収する柔らかさを持ちつつ、でも柔らか過ぎないという感じ。

 ていうかちょっとココでシッタカブリしていいスかいいスか? HDDを保護・保持するダンパーって、何となく柔らかいほーが良さそうに思いません? 柔らかいほーが衝撃を吸収するって感じ、するでしょ!? でもコレが違うのであった。

 もちろん、外部からの衝撃を吸収する役割があるので、ガチガチに硬い素材じゃダメなのだ。ある程度は柔らかくないとイケナイ。しかし、柔らか過ぎの素材でも問題が起きる。てのは、HDDってその中で円盤が回ってたりヘッドが動いたりするので、動作時に自ら若干の振動を発するのだ。ブルブルブルって震えるわけですな。

 この振動、実はHDDの読み書き速度を落とす原因になる。振動がデータの読み書き時のエラーを引き起こす。エラーが起きたら、正しいデータを読み書きすべく、HDDは再度読み書きを行う。要は、ホントは一度の読み書きだけで済むハズなのに、振動に邪魔されて、何度も読み書きする。ので、HDD本来の速度が出てくれないってわけだ。

 ホントはHDD、重くて硬い台座なんかに固定して使ったほーがイイんスよ。HDDが出す振動を許さないよーなガッチリとしたシャーシに取り付けて使うのが理想的。だが、持ち歩き目的のHDDの場合、外部からの衝撃がHDDへダイレクトに伝わっちゃうと、HDD自体が壊れる可能性が高くなる。ので、ダンパーを入れる……のだが、柔らか過ぎるダンパーだと読み書き速度が遅くなるし、硬過ぎると役立たずで……てなわけで、ポータブルHDD系ハードウェアのダンパーは素材選び・形状設計がヒジョーに難しい(というかいい加減に設計するとHDDの性能を引き出せない)のである。

 この点、HDPS-M1のダンパーは良くできている。他社製のHDDフォトストレージと比べて転送速度がヤケに高速であるのも、恐らくこのダンパーやシャーシの設計の良さが一役買っていると思われる。

 にしてもまあ、HDPS-M1の中身、ずいぶんキッチリと作ってある。ちょいと美しかったりもする。……ていうか、他の製品の中身はどーなんだろ、などと急に他のHDDフォトストレージ製品の内臓が気になった俺は、某編集部に転がっていた某国製のHDDフォトストレージ製品を分解させてもらった。ら!! クリビツ!! ていうかビックリ!!

 結論から言えば、HDPS-M1と、他多くのHDDフォトストレージ製品では、中の作りがまるで違った。前述のダンパーも形状とか全然違う……ていうかこの某製品とかダンパー入ってねえじゃん!! 落とした瞬間HDD破損必至だろ激ヤバかも!! こっちの某製品とかって静電気対策皆無……っつーより外部に端子剥き出しじゃん冬場使用中に静電気飛んだらデータ死んだりカード壊れたり本体イッちゃったりする可能性アリだろヤバいだろ!! しかも何これマジかよ某製品ったらパーツをメンディングテープ固定かよすげー手抜きじゃん!!

 てな現実を見た俺は、本気で怖くなった。外見もナカナカだし機能的にも悪くないんじゃない……と思っていた多数の某製品には手を出せなくなった。

 いろんなHDDフォトストレージ製品の内臓を見比べた結果、単に外見がイイとかコストパフォーマンスが高いとか機能がナイスとか使いやすいとかいう以上に、俺内部ランキングでHDPS-M1の信頼性的位置づけがスコーンとてっぺんまで上がった。

 ホント、悪いことは言いませんから、メモリーカードからコピー保存するデータが“大切”だと考えるなら、HDPS-M1をぜひ吟味して欲しい。

URL
ソニー HDDフォトストレージ HDPS-M1
http://www.jp.sonystyle.com/Hdps-m1/
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。
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