プリンター、特にカラープリンターを購入する際に悩ましいのは、どのような方式の製品を選ぶかだろう。個人ユーザーであれば、費用の問題からインクジェットプリンターを選ぶことが多いかもしれないが、企業やSOHOユーザーの場合、カラーレーザーとインクジェットのそれぞれの特長を考慮し、どちらを選ぶかを慎重に検討しなければならない。 しかし、この比較検討は、実際のところ非常に難しい。というのも、カラーレーザー、インクジェット共に、それぞれ相手にはない特長を備えているからだ。たとえば、スピードとコストが代表的だろう。カラーレーザープリンターは、確かに高速な印刷が可能だが、その価格は20〜30万円前後、高機能な製品であれば100万円前後というのも珍しくない。一方、インクジェットは個人向け製品が数多く出荷されていることもあり、その価格は非常に低く、普及型の製品であれば3〜5万円前後で購入できる。しかしながら、最近のインクジェットは速くなったとは言え、やはりカラーレーザーほどの速度は期待できないことが多い。
また、実際にはこれが最も大きな違いと言っていいが、普通紙への印刷品質という点で、両者には決定的な違いが表れる。誰もが一度は試したことがあると思うが、インクジェットプリンターを利用した普通紙への印刷は決して褒められるような品質とは言えない。ひどい場合、色がにじみ、用紙が波打ってしまう。個人的な用途で一時的に印刷するならまだしも、これをプレゼンなどの資料に使うことは到底、考えられないだろう。プレゼン資料のように、一定の品質のものを、多数、しかも高速に普通紙に印刷するのであれば、やはりカラーレーザーが有利となる。 つまり、現状のカラープリンターでは、その種類によって得手不得手が存在し、どちらか一方を選ぶことが難しいというわけだ。理想を言えば、カラーレーザーの速度と品質を備えながら、インクジェット並に低価格で扱いやすい製品が望まれるところだろう。 |
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このようなGELJETテクノロジーによって出力された印刷物は、どちらかというとカラーレーザーで出力したものに近い印象だ。普通紙を利用した場合でも、インクジェットのようなにじみはなく、カラーレーザーでの出力のように文章の一文字一文字が、そして図表の細部にわたる部分までがクッキリと、シャープに表現される。 インクジェットで出力した印刷物などでは、画数の多い文字がにじみによってツブれて、ただの黒い四角のようになってしまうことがよくあるが、IPSiO G707/505での出力では、そういった傾向も見られない。小さなフォントの文字までも非常に見やすいのが印象的だ。 また、顔料色材ならではの高い耐久性も特長だ。水に溶けない特性を持っているため、出力した印刷物に水滴などがついたとしても、印刷表面のにじみを押さえることができる。また、耐光性も優れており、蛍光灯や日光に長時間さらされても色あせしにくく、長期保存に向いている。印刷物に求められるさまざまな要求を高いレベルで実現していると言っていいだろう。 |
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このほか、IPSiO G705/505では、用紙の搬送方式が工夫されている点も他の製品にはない特長だ。レーザープリンターでも利用されている静電吸着ベルトを用いた用紙搬送システム「GELJET BTシステム」が採用されており、インクジェットプリンターで一般点なローラー搬送方式にくらべて用紙端部のたわみを押さえることができるようになっている。 もちろん、印刷速度も高速だ。前述したように、IPSiO G707/505には1.27インチという大型のプリンターヘッド(GELJETワイドヘッド)が採用されており(1ヘッド384ノズル)、一度に印刷できる印刷幅を広く確保。同時に高密度の印刷を可能にしている。G707でカラー毎分8.5枚、モノクロ毎分14枚、G505でカラー毎分7枚、モノクロ毎分9枚という、カラーレーザーに迫る印刷速度を実現できているのも、このヘッドのおかげと言っていいだろう。 さて、このような数々の新技術を搭載したIPSiO Gシリーズの特長を踏まえて、もう一度、冒頭で紹介したプリンターの種類ごとの違いを整理し直してみよう。 |
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上記の表に示すように、コスト、速度、品質のどれを取っても、IPSiO Gシリーズが優位であることは明らかだろう。IPSiO Gシリーズの登場によって、どうやらカラープリンター選びに頭を悩ませることもなくなりそうだ。
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