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MovieMouseの名前どおり小型のセンターユニット |
NIRO 1.1 MovieMouseは、NIROを買うべきか悩んでいたユーザーにとってはまさに衝撃の新製品だ。小型のセンターユニットと、同じく小型サブウーファー、AVレシーバーのセット。最大の特徴は、約2インチの新開発ドライバを5つ埋め込んだ、半円盤型のセンターユニットだろう。
サブウーファーは、ドライバの口径はReferenceと同じだが、それよりも小型化されている。奥行きはReferenceのものよりも若干厚みがある。
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MovieMouse用に新開発したサブウーファー |
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AVレシーバーは従来機と同型 |
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これはまた全然違ったタイプですね。
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我々はインターネットでビジネスやってますよね。そうすると、直接ユーザーの声がどんどん入ってくるんです。以前から隣の部屋に聞こえないような低いレベルでも十分なサラウンドを、というニーズがありまして、MovieMouseはそれを実現した製品です。
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そうか、近くに置くから大きい音じゃなくてもいいというわけですね?
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そう、近いから小さい音で十分。近いから、部屋の壁などの反射音を一切気にしなくていいんです。
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これはまさにベッドルームとか、プライベートな場所で使うにはぴったりですよね。
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かなり以前からプライベートユースということは考えていて、ヘッドホンもずいぶん開発してみたんですけど、あんまりいいものにはならなかった。そこでその方法は捨てて、最終的に行き着いたのがこの形。やはり映画を見るときでも、テレビ並みのボリュームで十分な効果が得られないと、実際には使えないと思うんですよ。 |
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まったく中道氏の言うとおりだ。普段忙しいサラリーマンや主婦では、映画を見るのは子供が寝静まった時でないと時間が取れないという人も沢山いるハズである。MovieMouseは、まさにそのような用途にぴったりの製品だ。
センターユニットは小型・軽量、しかもかなり作りが頑丈なので、どこにでも置けるし、使わないときはその辺に片づけておける。ケーブルは7mあるので、手元まで引っ張ってくるにも十分な長さだ。そもそもホームシアターのスピーカーを手元に持ってくるなんて発想は、今までの常識では考えられなかったことである。
早速音を聞かせていただいた。センターユニットを自分の位置から1m程度のところに設置する。不思議なことに、自分の頭よりもあきらかに下に置いているのに、音は顔を上げた正面から聞こえてくるのである。つまり、テレビ画面方向からだ。
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どんな格好でも確実にサラウンド感が味わえる |
最大のポイントは、座っても寝そべっても、どんな格好をしたって、理想的なリスニングポイントが自分で作れるところである。つまり、自分の位置に合わせてユニットのほうを動かせばいいのだ。さらに自分とスピーカーの間が何もないので、サラウンド感は従来のNIRO 1.1よりも、確実に増している。
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このセンターユニット、形もかわいいですよね。
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でもこれ、デザイナーを雇ってデザインしたわけではないんです。音が良くなる理屈を積み重ねていったらこの形状になった。半円でありながら台形で、さらに面も丸みを帯びている。この形を製品化するのは本当に大変でした。
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それからボリュームが小さいのに、全然音が小さいって感じがしませんね。
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AVレシーバーのほうも、従来機の半分ぐらいのパワーです。でも十分でしょ? 最近ではPC用モニタもビデオが入るものもありますから、キーボードの位置にこれを置いてください。最高ですよ。
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完全なプライベートホームシアターシステムであるMovieMouseは、メインとしても十分だし、既にメインのシステムがある人にとっても、必ず必要となるシステムだ。気になる価格は、価格は米国では$699、国内では7万9800円となっている。
しかし、つい最近従来モデルのNIRO1.1を買った人は、「えーなんだヨー、こんなん出るんだったら買わなかったヨー」と思うことだろう。何をおっしゃいますやら、ユーザーの気持ちをがっちり捕らえる中道社長がそんなヒドいことするわけないじゃないですか。
なんと、従来モデルにこのMovieMouseのセンターユニットを取り付ければ、MovieMouseとまったく同じ楽しみ方が可能になるのだ。単体販売されるセンターユニットは、PRO用が1万9800円、STD用が1万4800円。この別売ユニットは、MovieMouse用のものよりも高出力に耐えられる設計となっているので、従来機のパワーでも壊れてしまうことはない。
もうひとつの新製品であるNIRO 1.1 Referenceは、NIROシリーズの頂点に立つハイエンドモデル。従来のスピーカーユニットが大幅に小型化され、カラーも若干緑がかったダークグレーに変更された。グリルも布製ではなく、ABS樹脂を使った大柄なメッシュに変更されている。
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NIRO1.1シリーズの頂点に立つ「NIRO 1.1 Reference」 |
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センターユニットが大幅に小さくなった |
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ユニットがずいぶんちっちゃくなりましたね。でもハイエンドモデルなんですよね?
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我々のシステムでは、論理的に音源は限りなく点に近い方がいいんです。これによって、リスニングポイントがさらに拡大します。
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ドライブユニットも3つなんですね。
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製品に込めた熱い思いを語る中道仁郎氏 |
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5つのドライバを使うNIRO 1.1 PROは理想的でしたけど、今度は別のアプローチでさらなるリスニングポイントの拡がりを追求しました。Referenceではセンターユニットをより小さくできる、3つのドライブユニットを新たに設計しました。
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これ塗装がすごく綺麗ですよね。
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そこも結構大変でした。ただ見た目の良さだけでこんな塗装になっているわけではなく、これにも秘密があります。
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なるほど。じゃあそのあたりはまた追々お話を伺わせていただきます。 |
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Referenceのサブウーファーも全くの新設計で、かなり薄型。口径は6.5インチと小型化されている。筆者もいろんなサブウーファーを見てきているが、薄型という方向性の製品は初めて見た。これならどこに置いても邪魔にならない。
AVレシーバーはスピーカーと同カラーで、デザイン的には従来モデルと同じ。中身もハードウェア的には同じだが、ソフトウェアが全く違うという。
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新発想、薄型サブウーファー |
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AVレシーバーもスピーカーと同カラーに |
さっそく音を聞かせていただいた。筆者宅にあるNIRO 1.1 PROと比較すると、音質もさることながら、サラウンド感が非常にナチュラル。小型化したサブウーファーは非常に鳴りが上品だが、キレがいい。市販のホームシアターによくある、低音だけ取って付けたようにボッコンボッコン鳴るようなものではなく、全体のサウンドを構成する一員としての役目を忠実に果たしているといった印象だ。確かにハイエンドモデルとして、十分な実力を持っている。
NIRO製品を聴いていつも感じるのは、2chの音楽を聴いても、ハイエンドのオーディオセットに匹敵するバランスで鳴ることだ。DVDを見るときに使うだけではもったいないと思わせる、まさにReferenceの名にふさわしいクオリティだ。
気になる価格だが、米国では$999、国内では11万8千円と、ハイエンドモデルといいながらも、かなりリーズナブル。
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いつも新しい仕掛けで我々を驚かせてくれる中道仁郎氏 |
ナカミチ時代は、他のメーカーに対していかに差別化するかということを考えていたが、今はユーザーのために製品を作るのが楽しいと、中道氏は言う。
これら全製品とも、3月20日からNIRO OnlineShopで販売が開始される予定。今から待ちきれない思いだ。
次回は帰国した私が新製品をじっくり聴いたレビューをお届けする。お楽しみに!(2月9日UP)
■ 関連情報
□NIROのサイト
http://www.niro1.com/jp/
□NIRO1.1PRO&STD製品情報
http://www.niro1.com/jp/niro/
□NIRO1.1PRO&STD無料試聴キャンペーン
http://www.niro1.com/jp/campaign2/
■ 関連記事
□MRC、サラウンドシステム「NIRO」新シリーズを都内で公開
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040115/mrc.htm
□新製品プレビューメカニカルリサーチ[NIRO 1.1 STD]
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030925/npp53.htm
□MRC、フロント+サブウーファで5.1chを再現するシアターシステム
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030905/mr.htm
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