iモード端末の定番としておなじみの「Nシリーズ」。その最新モデルとなる「N506i」がいよいよ登場した。従来のNシリーズで培われてきたシンプルで美しいデザインを受け継ぎながら、「リバーススタイル」というまったく新しいスタイルを実現した期待の端末だ。生まれ変わったNの真髄に迫ってみよう。
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「Nと言えば、おりたたみ」「おりたたみと言えばN」と言われるように、折りたたみデザインはNEC製端末の十八番(おはこ)だ。それが今や、右も左も折りたたみデザインというご時世。しかし、折りたたみデザインにおいて、Nシリーズのシンプルな美しさやトータルの完成度を評価する声は多い。
そんなNシリーズが今回のN506iで新たに採用したのが折りたたみデザインを進化させた「リバーススタイル」。折りたたみデザインながら、液晶ディスプレイ部分を180度、反転させ、そのまま液晶ディスプレイを上にした状態で折りたたむことができる。通常の折りたたんだ「CLOSE」、端末を開いた「OPEN」、そして液晶ディスプレイを反転させた「REVERSE」という3つのスタイルを実現したわけだ。この3つのスタイルはユーザーの利用シーンに応じて、自由に使い分けることができるのが特長だ。今までの折りたたみケータイの使い勝手を活かしながら、新しいスタイルを実現した魅力的なものと言えるだろう。
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カモミールホワイト、ルピナスピンク、
アイリスブルーの3色 |
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[REVERSEスタイル]
N506iで生まれた新スタイル。液晶ディスプレイを裏返しにして、ボディをコンパクトにまとめたまま、通話ができる他、メールをチェックしたり、iモードコンテンツが楽しめる。背面に装備された130万画素カメラを使うときも大きな画面で確認しながら撮影できる。 |
[OPENスタイル]
折りたたみボディを開いたスタイルで、返信メールの作成やコンテンツ閲覧などをいつもの感覚で使える。通話をするとき、ちゃんと顔にフィットするのも見逃せないポイント。 |
[CLOSEスタイル]
折りたたみデザインならではのカバンの中でかさばらないコンパクトさが魅力。メールや着信があったときは、13パターンの着信イルミネーションでiモードロゴのエンブレムが光る。 |
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クローズ状態 |
オープン状態 |
1280×960のサイズでリバース状態で撮影 |
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メールはケータイで最も大切な使い道のひとつ。折りたたみデザインのボディでは、メールが届いたら、端末を開いて操作する必要があったが、N506iではメール自動読み上げ機能により、ハンズフリーでメールの内容を確認することも可能だ。
メールを受信すると、新着メールがある旨が声で伝えられる。ここであらかじめ登録しておいた言葉でN506iに指示を出すと、届いたメールをその場で読み上げてくれるのだ。たとえば、自宅で机の上にN506iが置いてあり、手が離せないときなどは、呼出語を発声するだけで、自動的に新着メールの内容が読み上げられる。
一方、メール作成などに欠かせない文字入力。従来は一般的なマルチタップ式に加え、ボタンを押す回数が少なくなる「T9入力」が搭載されていた。N506iではこのT9入力が大幅にバージョンアップ。従来のT9入力では入力したい文字数分のボタンを押す必要があったが、N506iのワード予測では先頭の1文字を入力するだけで、過去に入力した予測候補が表示される。さらに、従来はボタンを押した後、変換前のひらがな候補を選び、その上で漢字変換をしていたが、N506iではボタンを押すと、変換された漢字が候補として表示されるため、格段に入力がしやすくなっている。
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[メール読み上げの音声]
メールを読み上げる音声は「お姉サン」「ギャル」「お兄サン」「少年」「ロボット」の5種類が用意されており、自分の好みに合わせて、あらかじめ設定しておくことが可能だ。 |
[呼出語]
新着メールを自動読み上げするときの呼出語は、出荷時に「ヨンデ」「メールヨミアゲ」が登録されているが、自分の好きな言葉を登録しておくことができる。自分だけの呼出語を設定すれば、より確実に使うことができる。 |
[T9入力]
少ないボタンの押下で入力できるT9がさらに進化。N506iでは先頭の1文字だけで予測候補が表示されるうえ、変換候補もダイレクトに漢字が表示される。メールなどの文字入力がよりスムーズにできるようになっている。 |
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カメラ付きケータイはただ写真を撮るだけでなく、さまざまな使い方を実現し始めている。たとえば、NシリーズではN504iS以降、印刷された文字をカメラで読み取ることができる「アクセスリーダー」という機能を搭載している。アクセスリーダーは名刺などに書かれた電話番号やメールアドレスを読み取る機能で、パソコンのOCRに近い使い方ができるのだが、従来は英数字しか読み取ることができなかった。
今回のN506iでは、新たに日本語の読み取りにも対応し、より一層、使いやすい環境を実現している。アクセスリーダーには「名刺読み取り」や「メール作成モード」、「フリーメモ」などの読み取りモードが用意されており、読み取りたい対象に合わせた使い方ができる。また、アクセスリーダーには読み取りの際、ピントの合った状態で認識ができるように、画面上に色の変化や点線の数で状態を確認できるピントインジケーター機能が用意されている。
日本語にも対応したことで使いやすくなったアクセスリーダーだが、ただ文字を読み取るだけでは終わらない。読み取ったデータを他の機能でも活用することが可能だ。たとえば、N506iでは新たに英和・和英・国語の3種類の辞典が内蔵されており、いつでも好きなときに単語の意味などを検索することができる。この辞典機能とアクセスリーダーを連携させ、アクセスリーダーで読み取った文字を辞典で引くといった使い方ができる。また、辞典機能はメールやサイトの閲覧中にも利用できるため、メールを作成中、適切な言葉が見つからないとき、ちょっと辞書を参照して入力したり、サイト閲覧中にわからない単語が出てきたら、辞書で参照して意味を把握するといった活用もできる。片時も手放せないケータイだからこそ、活きてくる機能と言えるだろう。
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[日本語アクセスリーダー]
日本語にも対応したアクセスリーダーはピントインジケーターにより、常に適切な状態で簡単に文字を読み取ることが可能。 |
[読み取りモード]
アクセスリーダーには利用目的に合わせ、読み取りモードが用意されている。メール作成モードで読み取れば、読み取った宛先や題名、本文情報をもとに、簡単に新規メールを作成することができる。 |
[辞典]
英和・和英・国語の3つの辞典を搭載。メール作成中やサイト閲覧中に参照することもできるが、アクセスリーダーで読み取った文字の意味を参照することも可能だ。以前に検索した履歴から検索する「検索履歴」などの機能も備える。 |
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背面に搭載した130万画素CCDカメラ |
Nシリーズの伝統を守りながら、リバーススタイルで生まれ変わったN506i。この他にも注目機能が搭載されている。
まず、130万画素CCDを採用したカメラは最大960×1280ドットのSXGAの静止画を撮影できるほか、最大240×320ドットのQVGAサイズの高品質ムービーを撮影することも可能だ。しかも撮影スタイルは、OPENスタイルとREVERSEスタイルのそれぞれに対応しているため、撮影シーンに合わせた活用が可能だ。撮影した静止画やムービーは、N506i上で楽しめるほか、本体のイヤホンマイク端子を別売の平型AV出力ケーブルで接続することにより、家庭用テレビで楽しむこともできる。ムービーのテレビ出力時はスロー再生や角度指定も可能だ。
また、高機能化したN506iを誰もが簡単に使えるように、「使いかたナビ」と呼ばれるヘルプ機能も搭載されている。自分の言葉で検索したり、機能一覧から選んで、使い方をいつでも参照し、そのまま設定することもできる。Nシリーズがはじめてのユーザーはもちろん、Nシリーズに慣れたユーザーにもうれしい機能と言えそうだ。
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