【発表】パナソニックがLUMIXシリーズを一新

手ブレ補正ジャイロと高画質エンジンが改良され全機種が、さらに魅力的になって登場した。
   
出たッ!! 魅惑の秋モデルLUMIX!!
 

 久々にコーフンもののLUMIXニューモデルが登場!! しかも全機種に手ブレ補正ジャイロ、すなわち“光学式の手ブレ補正機構”が搭載されている!! 加えて画像処理エンジンも最新のヴィーナスエンジンII!! 他、どの機種にも従来機ユーザーをも悩ませる数々の新性能がズギャッと実装されたッ!!

 LUMIX新機種群をザッと見てみた俺なんですけど、もーコレは今から予約必須でしょ!! [購入]ボタン押下でしょ!! と久々の物欲汗(←モノが激欲しくなると出てしまう液体)が吹き出した機種がある。それは、LUMIX FXシリーズの最新型であり最高画素モデルとなる、LUMIX FX7だ。コレ、マジでイイです。若干懐に余裕のある人とかは見ないほーがイイです。衝動買い必至ですホント。

 てなわけで、ホントは新型LUMIX全機種についてじっくりレポートしようと思ったんですけど、ここでは思い切って、とりわけドデカい魅力を持つFX7にスポットを当ててレビューしていきたい。

 
まったく新しいLUMIX FX7
 

 現行機種のLUMIX FX系デジカメは2機種。3.2メガピクセルのLUMIX FX1と、4メガピクセルのLUMIX FX5だ。どちらも非常に便利&実用的な光学式手ブレ補正機構こと“手ブレ補正ジャイロ”を搭載している。また、クールでコンパクトな横長ボディ、多彩なカラーバリエーションってことも人気のデジカメだ。

 そんな現実があるので、新型でありFX系では最上位機種となるFX7は、現行のLUMIX FX5の単なる後継機種───例えば撮像素子画素数が上がってデザインがちょっと変わったくらいのモデルなんだろうナ、とか思いこんでいた。

 のだガっ!! これが全然違うんですよ!! 名前にこそ“FX”が付くものの、どこからどう見てもFX5とは別物。まったく新しく開発された新機種としか思えない。

 例えばその外観。新型のLUMIX FX7と、現行機種のLUMIX FX5は、どこからどう見ても全然違うデザイン。サイズもかな〜り違う。

 具体的には、まあ写真のとおりなんですけど、けっこークールで鋭くて若干硬派な印象だったFX5に対し、新型のFX7はいきなりスタイリッシュでありオシャレな印象。尖った感じじゃなく、慎ましやかだけれど、高級感が醸し出されているような静かなイメージだ。

 サイズに関しては、初めて見た人は誰もが驚いたりする。現行機種のFX5やFX1と比べると、新型のFX7やFX2は、同系列のデジカメとは思えない小ささなのだ。しかもかな〜り軽量。現行機種と比べると、新型は体積で約2/3の小型化がなされ、質量にして約30〜35グラム軽量化されたんだそうだ。

 ちなみに、ボディーカラーは4色用意される。定番の銀色であるシルキーシルバー、高級感と可愛らしさを両立させたピンクブロンズ、クールで落ち着いたイメージのコンフォートブルー、それから渋いグロスブラック。豊富なボディカラーがあるってわけだが、実はそれだけではなかった。

FX7のカラーバリエーション。左からシルキーシルバー、ピンクブロンズ、コンフォートブルー、グロスブラック

 てのは、ボディカラーによって、本体質感・感触が大きく異なるのである。具体的に言えば、シルキーシルバーとピンクブロンズの表面には艶消し処理がなされている。キンキラキンでなく、深みのある光沢で、手で触った感じもサラサラしているという印象だ。コンフォートブルーは“触感塗装”という処理がなされていて、見た目は普通の艶消しのようだが、触ってみるとラバーのような短毛のベルベットのような独特の手触りだ。グロスブラックに関しては、深みのある光沢塗装。先鋭ブランドの家具!? みたいな非常に高級感のある仕上げになっている。色が違うだけでなく、質感も違うとなると、持ち物としての満足度が高まって楽しいですな。

 ともあれ、ものすご〜く小さくなって、軽くなって、しかも外見もガラリと変わった最新のFXシリーズ。現行機種をさらに洗練し、親しみやすさを持たせたという印象だ。だがしかし、その機能・性能を見ていくと、これはまさに羊の皮を被ったオオカミかも!! と思えてくる。とりわけFX7はそうで、そのコンパクトさや外見的美しさからは想像できない実力派の高画素デジカメなのだ。

 
デカい!! 明るい!! 高実用性の2.5型液晶モニター
 
 

なんと! 背面の2/3が液晶画面に!!

 FX7を見て「えっこれマジでFX5の後継機!?」てな驚きがあるわけだが、電源を入れるともっと驚いちゃう。てのは、その液晶。コレがデカいわ明るいわで、すんげぇ快適なのである。

 LUMIX FX7には2.5型の液晶モニターが搭載されている。現行機種のFX5が1.5型液晶であることを考えると、いきなりインチUPってわけですな。

 で、数値上では“1.5型→2.5型”ってことで、大したコトなさそーな印象があるわけですけど、実際現物を見ると、1.5型の3倍くらいデカいんじゃないのコレ!? てな印象。LUMIX FX7の背面はほとんど液晶、みたいな感じ。既に“超”が付くほどコンパクトなFX7なのに、まあよくこんなに大きな液晶を実装してくれたもんだと顔がニヤついてくる。

 加えてこの液晶、実用性が高い。2.5型の大型液晶モニターって時点で撮影時も再生時も非常に快適なのだが、状況に合わせて明るさを容易に変えられる点がチョー便利。例えば撮影時、屋外で直射日光下、何だか液晶モニターの光量が足りないナと思ったら、DISPLAYボタンを長押しする。と、液晶モニターの明るさが一気に約40%UP!! かなり明るい状況下でも液晶モニターが見にくい・暗い感じがするってことがほとんどない。単に大きいってだけでなく、撮影の場における液晶モニターの見やすさまでしっかり見据えた設計になっているというわけだ。

 ちなみに、液晶モニター表面はパナソニックの一連のデジカメと同様、比較的に強固な樹脂系素材で覆われている。指でキュッと押したくらいじゃ液晶面がイカレるよーなコトはない。ある程度ラフに扱ってしまった時でも不安にならない。ので、常時携帯デジカメとして安心ですな。

 

グリップに光るFX7の文字

 また、液晶モニターが“本体背面のほとんどを占めるほど大きい”ってことで、「あるいは本体を手で保持しにくいのでは?」と一瞬思ったりした俺だが、それもノープロブレム。FX7もFX2も、本体前面にはちょうど中指あたりが当たる突起があり、また、背面右上には親指をしっかり置ける窪み&滑り止め突起がある。実際にFX7等を持ってみるとわかるが、非常にコンパクトで指の置き場がなさそうに見えるものの、実はビシッとホールドできる持ちやすいデジカメなのだ。

 
このボディにこの機構!! 最強でしょ!!
 

 実はこの俺、LUMIX FX7を初めて知り、その後の約64秒でFX7の予約購入を決意した。絶対に買うのである。強烈に猛烈に驚異的に買いたいのである。どう考えても購入なのであって例え天変地異が起きようと人類が滅(以下略)。

 もーとにかく魅力的なFX7。その理由はいくつもあるが、3連続満塁ホームラン的決定打となったのは、やはり光学式手ブレ補正機構こと手ブレ補正ジャイロを搭載しているということだ。

 LUMIXシリーズの手ブレ補正ジャイロは既におなじみの手ブレ補正機構だが、ここで少々おさらいしてみよう。

 デジカメを手で構えて撮影すると、カメラを保持する手がカンペキに静止していないので、写真を撮った瞬間に手が動いて写真がブレたりする。特に暗めの室内での撮影や夜景、あるいは片手でカメラを持って撮影した時にはこの手ブレが起きやすい。キレイに撮ったつもりが、なんかクッキリしない写真が撮れちゃったとゆーアレですな。

 これを補正するのが手ブレ補正ジャイロだ。シクミとしては、カメラを支える手の動き=カメラ本体の微動を、LUMIX内部の角速度センサーが検知し、その微動を打ち消す方向にレンズ自体を瞬時に動かす。ので、ありがちだった“手ブレ写真”を大幅に抑えることができる。

 ちなみに、手ブレを抑えるとどうなるかと言うと、もちろん前述のような“クッキリ写らない失敗写真”が激減する。特に室内撮影や夜景撮影を好むユーザーには有り難い機能となるが、それだけではない。
 実は“手ブレしてなさそーに見える写真”でも、ほ〜んの少し、ちょっとだけ手ブレしていることが少なくない。その小さな手ブレを抑えると、デジカメが本来持つ解像力・描写力をグワッ!! と発揮することができる。ぶっちゃけた話、ほ〜んの少しだけ手ブレしている画像と、手ブレが抑えられた画像を見比べる(あるいは印刷し比べる)と、後者の方が明らかにクリアで美しい写真だっつーコトがわかる。

手ブレ補正モードはボタンひとつでON・モード切替・OFFが可能

 てなわけで、手ブレ補正ジャイロは“手ブレを起こしがちな人には必須”であるのに加え、“よりクリアで解像感の高い写真を撮りたい人”にもやっぱり必須の機構だと思う拙者。

 で、そんな拙者がFX7を見るとですよ!! よ!! よよよ!! 「こ〜んなにコンパクトなデジカメなのに手ブレ補正機構が実装されてるとなれば買うでしょ!!」と思うのだッ!! しかもFX7は5メガピクセルデジカメ。500万画素の高精細描写を手ブレ補正機構とともに発揮させてごらんなさい!! 恐らく似たようなサイズ・画素数のコンパクト機を総なめでしょ最強でしょ!!

 ていうか冷静に考えても、まずFX7はポケッタブル。首から提げても全然苦にならないサイズ・質量である。これに加えて非常に見やすい2.5型大型液晶モニター。しかも500万画素デジカメ。さらには手ブレ補正ジャイロ内蔵!! ハッキリ言って、機能的にこんなに尖った超コンパクトデジカメ、世界中探しても他にナイのである。日本にしかない。ていうかパナソニックにしかない。っていうかFX7しかない!!

 
高画質エンジン「ヴィーナスエンジンII」で画質も性能も向上
 

 ところで、FX7等の新型LUMIXに搭載される手ブレ補正ジャイロは、現行機種のソレとはちょいと違っているのである。結論から言えば、従来の手ブレ補正ジャイロよりも性能が高くなっている───手ブレ補正時の処理が効率化され、より実用性の高い手ブレ補正が可能になったのだ。要は、さらに暗めで手ブレしがちな場所でも手ブレを抑えられるようになったわけで、失敗写真をより減らせるし、精細感・クリア感等の画質向上にも大きく寄与することも明白だ。

 

手ブレ補正モードがON!

 従来の手ブレ補正ジャイロでも十分イケてると感じられたが、それがさらにパワーアップ。技術の進歩って凄いっスねぇ〜と思うと同時に、ところで、ソレ、どーやって実現したんスか? と。

 新しい手ブレ補正機構の性能や、後述の画質向上など、新しいLUMIXシリーズ高性能化の裏舞台では、やはり新しい画像処理エンジンが大活躍していた。すなわち、ご存じヴィーナスエンジンの最新版、「ヴィーナスエンジンII」である。コレが、新型LUMIX全機種に実装されているのだ。

「ヴィーナスエンジンII」は、撮影した画像データの処理からカメラ制御までいろいろなコトを行う“新型LUMIXの頭脳”とも言える部分だが、新型LUMIXでは手ブレ補正ジャイロの動作にも深く関わって動作しているという。具体的には、「ヴィーナスエンジンII」により、手ブレを検知する性能が高まり、さらに手ブレ補正=レンズを瞬時に動かすことに関わる性能も高まっている。

 「ヴィーナスエンジンII」との連携により、新しい手ブレ補正ジャイロ機構がどのよーな進化を遂げたかと言えば、前述の“手ブレの補正をより強く行えるようになった”のがひとつ。さらに、より多くの場面で効率の良い手ブレ補正ができるようになった───一般に多くある手ブレ発生パターン以外にも、例えばより遅い動きの手ブレや、速い動きの手ブレも、幅広く補正できるようになった。

 ので、FX7やFX2でスナップ撮影をするときの手ブレ補正にもさらに効果が得られるし、FZ3やFZ20で超望遠撮影をする時でも同様によりナイスな効果がある。前述通り、新しい手ブレ補正ジャイロではよりパワーアップした効果が発揮され、かつ、より多くの手ブレパターンに対応できるようになったので、単純な話、手ブレをよりいっそう減らせて、成功写真ゲット確率もっとUPであって、美麗写真増産可能ってわけだ。

 他、ヴィーナスエンジンIIは、従来のそれよりも画質に直接関わる性能が大幅に高まっている。具体的には、斜め解像度に加えて縦解像度が高くなったこと、暗部ノイズを最大1/3に低減できること、従来は4軸色補正だったのが12軸色補正に向上することで、さらに正確な色再現性を獲得したこと等々。従来のヴィーナスエンジンよりも緻密で発色が良くザラつきのない写真が撮れるようになったというわけだ。

 

フリー連写モードの「∞」が!

 また、「ヴィーナスエンジンII」は新型LUMIXの処理速度も高めた。まずはその撮影間隔の短縮やAFのスピードアップを実現している。連写性能が高まり、フリー連写モード───メモリカード容量いっぱいまで連写し続けられる撮影モードが加わったり、撮影インターバルが従来の1/3程度に短縮できたり、AF測距点も最大9点・高速駆動の3点測距可能など、従来機と比べると全体的な処理速度・性能が高くなっている。さらに「ポートレート」や「夜景」、「花火」など、シーンモードが従来の5から10に大幅増加。手ブレ補正との相乗効果で作品としての撮影がより手軽になっている。

 
とりあえずFX7を使ってみて
 

 てなわけで、持ち物としてもデジタルなハードウェアとしても魅力満載なLUMIX FX7だが、モノは機械。実際使ってみなきゃわからねえ、ってことで、早速いじくりまわして使ってみた。

 が、そろそろ文字数の限界であり、LUMIX FX7のリアルな使用感などはまた次回にレポートしていきたい。

 けど、ここで切り上げちゃうと、なーんかヤな感じの“読者様お預け状態”となるよーな気がするので、ちょっとだけ。

 

パワーLCDで画面の明るさが約40%アップで、アウトドアでも見やすい

 まず携帯感。前述通り、手ブレ補正ジャイロ実装の500万画素デジカメとして考えると、これ最強。いったいそのレンズや液晶モジュールや手ブレ補正機構はドコに入ってますか? みたいな。サイズ的にも質量的にも、ポケットに忍ばせて毎日持ち歩くカメラとしてイイ感じですな。ぶっちゃけた話、現行機種のFX5やFX1を持っているユーザーがFX7やFX2(FX7とFX2はサイズが同じだヨ!!)を触ると、そのサイズ・性能比を実感して悲しくなるカモ!? ……ちなみに俺はFX5ユーザーであるが……悲しかった。だからFX7買うぜッ!!

 

マニュアルが不要なくらい使いやすい操作系

 使用感をザッと述べれば、全体的に十分高速で動作し、かつ手ブレ補正ジャイロもしっかり活躍してくれるので、快適に安心しつつ撮影できる。FX7は光学3倍ズームレンズ(もちろんライカのお墨付き!!)を搭載するが、例えば室内でのスナップやズーム撮影などしても、手ブレが自動的に抑えられるという効果を実感できる。

 あと、やはり2.5型の液晶は非常に快適。FX7やFX2は、大型液晶を実装するために光学ファインダーを廃しているわけだが、このくらい見やすく快適な大型液晶モニターがあるなら、光学ファインダーは確かに不要だと痛感する。

 

バッテリーとSDメモリーカードは底面に入れる。

 
 

インターフェースカバーも高級感あるつくり

 それから、新しいLUMIXでは、画像処理エンジンが新しくなると同時にソフトウェアユーザーインターフェース=メニュー画面等も一新された。で、コレがヒジョーに使いやすい!! 基本的には4方向キーを上下と右に動かせばよい簡単操作で、メニュー内の細かな設定をぜーんぶ行える。メニュー表示はシンプルだが、ツボを押さえた表示がなされるので実にわかりやすい。このくらい簡単でわかりやすいと、マニュアルを一切読まずにFX7使いこなせちゃう人が多発するかもしれない。

 そうそう、容易さ簡単さというコトに関して言えば、LUMIXシリーズとうす型テレビやビデオレコーダーを連携させるとメチャ楽勝感高いっスよ。例えばSDカードスロット搭載のVIERAシリーズに、FX7で撮った写真入りのSDカードを挿せば、美麗&大迫力でLUMIXによる写真を楽しめる。あるいは、拙者も愛用しているSDカードスロット搭載のDIGAシリーズなら、LUMIXシリーズで撮った写真をDIGA経由でテレビに表示したり、あるいはDVD-RAMに保存するようなことも可能だ。

 カンタン&わかりやすい高性能デジカメことFX7で撮って、VIERAやDIGAなどを使ってやっぱりカンタン&わかりやすく静止画を楽しむっつーのは、なるほどカンファタボーなやり方だと感じた。パソコンとデジカメを連携させるのはメンドい、てな人はぜひお試しあれ。

 さておき、新型LUMIX FX7の、かかか、肝心の画質だがッ!! てなあたりでマジで文字数ギリギリ状態となった。FX7のより詳細な使用レポートおよび作例の紹介は、また次回!! いやコレ、かなりキてるデジカメっスよ。本気で今すぐ即座に購入したい気持ちで満タンの俺であった。

 

■関連情報
・パナソニックサイト
 http://panasonic.jp/
・LUMIXサイト
 http://panasonic.jp/dc/
・Panasonic Headline
 http://www.watch.impress.co.jp/panasonicheadline/

■関連記事
・松下、光学手ブレ補正付スリムコンパクト 「DMC-FX」シリーズ
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・松下、新型LUMIXシリーズ発表会を開催
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