電子コンパスでヘディングアップ

 auが提供する数あるサービスのなかで、今、最も注目を集めている「EZナビウォーク」。auでは従来から米クアルコムのgpsOne技術による位置情報サービス「EZナビ」(eznavigation)を提供していたが、移動する度に位置を測定しなければならなかった。これに対し、昨年秋からサービスが開始された「EZナビウォーク」では、初回の位置測定後にもGPS衛星からの信号を受け続け、移動中もほぼリアルタイムで現在地を表示し続けることが可能だ。しかも出発地と目的地を設定しておけば、ルート案内が行なわれ、途中で音声ガイダンスまで流れる。つまり、カーナビならぬ「人間ナビ」とも言える使い勝手が得られるわけだ。

 ただ、実際に使ってみると、なかなか難しい面もある。なぜなら、カーナビと違い、現在地を表示している地図の向きが必ずしもユーザーの進行方向と一致しないからだ。ユーザーは地図が表示されている端末を進行方向に合わせて回転させたり、画面上の地図表示を回転させる必要があり、端末に表示される地図を読み解くスキルが求められる。

ヘディングアップの説明

 これに対し、A5502Kでは電子コンパスを搭載することにより、EZナビウォークの地図表示の「ヘディングアップ」を実現している。ヘディングアップとはユーザーが向いている方向に合わせ、地図を自動的に回転させて表示する機能のことで、カーナビなどでは一般的な機能なものだ。電子コンパスを搭載したA5502Kなら、ルート中の交差点を曲がれば、自動的に地図も回転し、EZナビウォークをより快適に使うことができる。つまり、A5502Kは『EZナビウォーク対応端末の本命』として設計されているわけだ。

  クローズスタイルで快適ナビ

 電子コンパスを搭載することで、カーナビ感覚で使えるEZナビウォークを実現したA5502Kだが、実はそのユニークなリボルバースタイルにより、EZナビウォークの快適性を一段と向上させている。

 たとえば、折りたたみデザインの端末の場合、EZナビウォークでは地図を参照する度に端末を開いたり、閉じたりしなければならない。もちろん、開いたままでも使えないことはないが、あまりスマートな使い方とは言えない。これに対し、A5502Kはリボルバースタイルのボディを閉じた「クローズスタイル」のまま、EZナビウォークのほぼすべてを使えるようにしている。

 たとえば、あらかじめ目的地などが「Myスポット」やアドレス帳に登録されていたり、位置情報の検索履歴に登録されていて、文字を入力する必要がなかったとしよう。このような場合、A5502Kは三連サイドキーの中央で呼び出すメニュー、EZアプリ(BREW)「EZナビウォーク」のおでかけメニューから操作するだけで、ルート案内の設定ができてしまう。地図を表示した後も三連サイドキーの中央で表示されるメニュー内で、地図の拡大や縮小、現在地確認のON/OFF、電子コンパスのON/OFFなどができる。しかもボタン類が端末の左側面に集中しているため、慣れれば、片手でほとんどの操作ができる。A5502Kはクローズスタイルの使い勝手にもこだわった設計になっているわけだ。

  閉じたまま行える操作一覧  
Tips 「電子コンパス」は45度傾斜

 A5502Kには電子コンパスが搭載されているが、内部はどうなっているのだろうか。京セラによれば、電子コンパスは開発当初から考えていたもので、設計段階では端末内外からの磁界の影響を受けないようにするため、シールドなどでいろいろな工夫を凝らしたという。消費電力も極力抑えるように設計し、連続待ち受け時間や連続通話時間なども大きな影響を及ぼさないようになっているそうだ。ちなみに、電子コンパス本体は端末のテンキー部側に内蔵されているが、液晶ディスプレイが地面の水平に対して、約45度の位置で正確な方位が出るように設計されている。A5502KでEZナビウォークを使いこなすには、この「45度」を知っていることがひとつのポイントになりそうだ。



■関連情報
・製品情報(KDDI)
 http://www.au.kddi.com/seihin/kinobetsu/seihin/a5502k/

・製品情報(京セラ)
 http://www.kyocera.co.jp/prdct/telecom/consumer/a5502k/

■関連記事
・au、歩行者ナビを実現した新端末3モデル
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15896.html

・KDDI、歩行者ナビなど新ラインナップのサービスを紹介
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15911.html

・KDDI、BREW対応のGPS歩行者ナビ「EZナビウォーク」
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15913.html

・au、A5502KにBREWアプリで2次元コード読み取り機能搭載
 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/16861.html

 

法林岳之
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAに至るまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を執筆。特に、通信関連を得意とする。「できるWindowsXP基本編完全版」など、著書も多数。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。「ケータイならオレに聞け!」(impress TV)も配信中。

 

[PR]企画・製作 インプレスウォッチカンパニー 営業部編成課
問い合わせ先:watch-adtieup-kyocera0402@ad.impress.co.jp

Copyright (C) 2004 Impress corporation all rights reserved.

第1回「閉じたまま使えるリボルバースタイル」 第2回「電子コンパス内蔵でラクラクEZナビウォーク」 第3回「オートストロボ&メガピクセルカメラを使いこなす」 最新ルート検索 地図検索 トータルナビ 電車/終電ナビ 道路交通情報