このリモコンは使いやすい!
チョーかんたんに使える、『かんたん「くるくるリモコン」』

 新型ディーガを使っていて度々魅力を感じたのは、マルチジョグ搭載の新しい『かんたん「くるくるリモコン」』である。どーゆーふーに魅力的かを、その結論から言えば、わかりやすく使いやすく迷いにくいという使用感。ボタン数はさほど多くないのだが、ディーガの多彩な機能をサクサク操れて快適なのだ。なお、この『かんたん「くるくるリモコン」』は新型ディーガのHDD搭載モデルのみに付属する。

 で、まずこの“マルチジョグ”という点。どういうモノかと言えば、4方向ボタンとして押下しても、回転させても機能する、多機能ボタンだ。例えば4方向ボタンとしては、メニュー表示時等に上や下を押せば項目を選べる。のに加え、ダイヤルを回転させれば同じように項目を選べる。あるいは、テレビ番組ガイド表示時も同様、4方向ボタン感覚で使ってもいいし、ダイヤルを回して同チャンネルの番組を一通り見ていくこともできる。

 てな感じで多くの場面で多彩&ユーザーの好みで活用できるマルチジョグだが、特に便利に使えるのはやはりコンテンツ内をサーチする時だ。

 例えば映画等の特定のシーンを見つける時、従来はふたつの[スロー/サーチ]ボタンをたびたび操作する必要があった。が、マルチジョグだとこれひとつを前後にクリクリ回転させるだけで良い。サーチ速度も回転させた回数に合わせて加速し、また逆方向に回せば反対方向へのスローサーチになる。さらに、新型ディーガ全機種には、なめらかサーチ機能───サーチ時、従来よりも表示されるコマを多くし、目的シーンを見逃しにくくなった。マルチジョグとなめらかサーチ機能により、サーチ機能使用時の画面の見やすさおよび目的シーンの見つけやすさがグッと高まっている。

 それからこのマルチジョグリモコン、使っていてボタンの押し間違いが非常に少ないと感じられる。フツーは片手で持って片手で使うと思うが、そうした時にリモコンを握った手のひらや、あるいはボタンを操作する指が、誤って目的外のボタンに触れたり押したりすることが非常に少ない。

 『かんたん「くるくるリモコン」』では、まずボタン数が極力抑えてあるので、一見して“どの機能がどのボタン”ということがわかりやすい。また、よく使うボタンが上部にあり、使用頻度の低いボタンを下にしている。これに加え、使用頻度等に従ってほどよいボタンの大きさにデザインしてある。ボタンの視認性もよく、リモコン上の文字を読まなくてもその色によってどーゆーふーな機能なのかがザッと把握できる。恐らくこれらの要素とバランスが、『かんたん「くるくるリモコン」』の快適な操作感とかんたんさを生み出しているのだろう。

 つーかですね、見りゃわかっちゃうリモコンっスよコレ。このボタンを押せばこーなるであろーというコトが、誰にでも想像できるわかりやすさ。また、こーしたらこーなって欲しいという動作をしてくれる───例えば「とにかく録りためた番組観たいのダ」と思ったら[再生ナビ]ボタンをいきなり押下。[電源]ボタンなんか無視して押下。すると、ディーガの電源が入って録画済コンテンツの一覧表示が出る。

 [番組表]ボタンも[予約・確認]ボタンも……ご想像のとおり、押した瞬間テレビ番組ガイド表示であり、予約一覧(および新規予約)画面が表示される。あるいは[DVD]ボタンや[HDD]ボタンや[SD]もそうで、深く考えずにとりあえず押せばDVD-Video等やHDDやSDカード上のコンテンツを再生できる。カ〜ンタンなんである。

新型ディーガの驚くべきLP(長時間)モード録画画質

 新型ディーガ全5機種には、画質面ですげービックリできまくりの性能が備わった。これはも〜店頭等で実際の録画映像をご覧いただいたほーが話が早いし、確実にビックラコケると思われるが、この画質を大画面で確認できる店頭も少ないってのがヒジョーに残念。ただ、実際に試した俺が保証できちゃうくらいスゴかったのは事実!さっそく、どういうコトかをご説明。

 新しいディーガでは、LP(長時間)モードで録画してもSP(標準)モード並みの画質が得られる。ホントに得られる。ていうかマジ得られちまったんでヒジョーに驚いていると同時に「マジかよLP(長時間)モードでドラマとか録画してもイイ画質じゃん!!」と熱くなって新型ディーガが最強に欲しくなっている俺と言える。

 ていうかソレってオカシイだろ!? ウソだろヘンだろインチキだろ!? とか思うでしょ。俺も思ったのである。が、新型ディーガに搭載された新しい画像処理エンジンことディーガエンジンUの存在を知ったら、そうなのかーッ!! と納得できた。

 詳細は省くが、ディーガエンジンUの採用により、従来は水平解像度が250本までしか得られなかったLP(長時間)モード録画で、水平解像度500本を達成することができたという。つまり、画質の精細感・解像感を大きく左右する要素である水平解像度の値が、SP(標準)モードと同等になった。ので、多くのコンテンツでSP(標準)モードと同様の高画質が得られたのだそうだ。

 ていうかやっぱこの件に関してはマジで実際の映像を観なきゃわからない!! てわけで、俺とか50V型のテレビで新型ディーガのLP(長時間)モードとSP(標準)モードをじ〜っくり見比べたんスけど、ハッキリ言ってほとんど違いがわかりません!! つーか新型ディーガ買ったら、LP(長時間)モードを標準モードとして録っていきたい!! だって今までの2倍録れるってことでしょ!!!

てな塩梅で、新型ディーガのLP(長時間)モード録画の画質、誰が見てもクリビツ級の驚異的画質と言える。例えばドラマや映画、ニュース番組等々をLP(長時間)モードで録ってジックリ見ても、従来のLP(長時間)モード画質で見えがちだった細部の潰れ、出がちなブロックノイズ、気になるモスキートノイズがなかなか見えてこない。

 これはディーガエンジンUの各種ノイズリダクション処理や、あるいは新たに採用された12ビットA/Dコンバータ等々、動画をより美しくするための技術の成果でもある。また、ディーガエンジンUには“バーチャルマルチエンコーダ”という新アルゴリズム───複数の仮想的なエンコーダにより、複数のエンコード結果を得、これらを評価することで最適なエンコード条件を決定する柔軟な画像処理手順が盛り込まれている。こうした様々な画質向上技術により“LP(長時間)モードで水平解像度500本”を達成。結果、ぶっちゃけ「見られりゃいいやのLP(長時間)モード」が「十分鑑賞に堪えるLP(長時間)モード」へと生まれ変わった。

 いやホントに、何度も何度もSP(標準)モードとLP(長時間)モードを見比べ、また従来機のLP(長時間)モードとも見比べた俺なんですけど、新型ディーガっていうかディーガエンジンUのLP(長時間)モードはマジ使える。普通一般のドラマなら全部LP(長時間)モードで満足できる拙者。同時に、この高画質なLP(長時間)モードを活用すれば、そうか、HDD容量を従来の2倍活用できる!! 4.7GBのDVD-RAMに約4時間の映像を詰め込んでも画質的不満は出てこない!! こりゃ経済的!! やっぱ新型ディーガ買ってメディアを大節約しつつ多量の映像を堪能してゆきたいッ!! などと物欲臨界点の俺であった。

やったァ!! DVDマルチ対応っ!!

 DVDレコーダーを使っていて、またこれから買おうとして、いつも大きな悩みどころになっていたのは、機種によって使えるDVDメディアタイプが異なるというコトだ。

 例えば再生。人から借りた超愉快映像入りのDVDがDVD+Rだったため、ウチのレコーダーじゃ再生できない。悲しい。あるいは、激ナイス映像入りのDVD-RAMが送られてきたけど、いや〜んウチのレコーダーだとDVD-RAMが再生できなかったのかーっ。ガックリ。みたいな。

 DVDレコーダーユーザー間等のそのよーなチグハグ感も、新しいディーガは解決してくれた。すなわち、新型ディーガ全5機種はDVDマルチフォーマット対応であり、DVD-RAM(カートリッジの有無問わず)、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RWに全対応しているのだ。

 DVDメディアに対する録画も柔軟に行える。具体的にはDVD-RAM(カートリッジの有無問わず)、DVD-R、DVD-RW(ビデオモードのみ)、DVD+Rに対して録画できる。録画・再生とも、現在使われているほとんどのDVDメディアを扱えるというわけだ。

 何だかんだ言ってもやっぱDVDマルチフォーマット対応は嬉しいですな。DVDレコーダー系製品は日進月歩。例えば今回の新型ディーガなどは、SP(標準)モード並みの高解像度で録れるLP(長時間)モードがあったり、あるいはスンゲェ便利なテレビ番組ガイド機能を使えたりするわけですよ。他機種から新型ディーガに買い換えたくなるわけですよ。そんな時、対応DVDメディアが限られていたりすると、手持ちのDVDメディアを再生できないから……新型ディーガは諦めるかぁ、とかなるわけですな。

 しかし新型ディーガはDVDメディアにおける門戸が広いっていうかほぼ全対応。これまで他のDVDメディアを使ってきたユーザーでも安心して買い換えられるし、手持ちの機種と仲良く共存させられる。ハードウェアの仕様として心が広いってのは、実際にお金を払う消費者にとってヒジョーに有り難いことだと思うのだ。

軽快&楽勝……なのに超高性能!!

 てなわけで新型ディーガ、かなり良くなくなくなくなくなくないですか? 筆者の拙者である俺なんざぁ、何しろ新型ディーガのイージーな使用感が非常に気に入ってしまった。

 DVDレコーダーが初めて、って人は若干説明書を読む必要があるかもしれないが、ビデオデッキって使ったことあるよ〜みたいな人なら、恐らく誰でも迷わず使いこなせると思う。それほど楽勝。

 例えばそれはメニュー表示のやさしさであり、リモコンと本体の連携の良さだ。目立つ表示やボタンは、基本的にユーザーが多用する項目・機能になっている。たま〜にしか使わない項目・機能はメニューの端とか、リモコンの小さなボタンに割り振ってある。そういったユーザーインターフェースの作りが、高度な機能を多々持つDVDレコーダーを容易で身近なモノと感じさせる。

とにかくかんたん。初期設定もマニュアルいらずだ

 同時に新型ディーガ、ストレスがないですな。インターフェースの良さもあるが、それが見やすい使いやすいってだけではなく、キビキビと動いてくれる。従順で頭がいいのに加えテキパキと働いてくれる映像コンテンツエージェントって感じ。

 映像を手軽に楽しむ機器としてもイカス。これも結論から言えばかんたんな操作・手順で最大限に楽しめるってコトなのだが、例えばDVDレコーダー中最強と思われるテレビ番組ガイド機能は、他の機種と比べると明らかに便利、っつーかアカラサマに快適、っつーか使い慣れるとコレじゃなきゃイヤ!! みたいな気持ちにさせる。ナゼかって、いちばんラクだからだ。目的は映像を観ることであり、だったら観るまでのプロセスはラクなほーがイイじゃん、と。

 そんなふうに容易に使いこなせるのに、非常に高品位な映像をたっぷりと得られる。とりわけ、新しいディーガのLP(長時間)モード録画画質。その画質を観れば新型ディーガの底力がわかるわけだが、単純に、LP(長時間)モード録画なのに水平解像度500本のフルD1表示ができちゃうという点にトキメいたりする。

 他、細かいところを見ても、新型ディーガのDVDレコーダとしての完成度の高さがわかる。FRモードを使えばDVDメディアの容量を最大限に使った高画質録画ができたり、実はものすげー実用的な1.3倍早見再生ができたり、本体パネルの表示やボタンは見やすく押しやすいサイズ・デザインになっていたり。

 SDメモリーカードスロットも、一等地といえるほどわかりやすく使いやすい位置に設置してあり、LUMIXなどのデジカメとの連携もガッチリいける。テレビ側にSDメモリーカードスロットがなくても、デジカメ写真をテレビでスライドショー再生できちゃったりするのだ。もちろん、DCF準拠のJPEGとTIFFをHDDに取り込むことだってできちゃうワケだし、と〜ぜんDVD作りも、かんたん!なのだ。


スゴイがかんたん! ほんとっスよ!!

 実用性面では文句ナシ。ていうかこんなにかんたんなのにこんなに高度な機能を活用しまくれちゃって……いいのであり、消費者としてやっぱ新型ディーガ一発イッとくか、と思う俺であり、老若男女ご親戚お友達ご近所様に激烈推奨なぐらい、スゴイがかんたん! とここに宣言する俺である。


■関連情報
・ディーガサイト http://diga.jp/
・パナソニックサイト http://panasonic.jp/
・開発ストーリー http://panasonic.co.jp/products/story/dvd_4/case01/case01.html
・Panasonic HEADLINE http://www.watch.impress.co.jp/panasonicheadline/

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