ウワサで話題の新・DIGA。新・長時間モードのEP8時間モード、高速ダビング、NEW ディーガエンジンによる高画質、一新されたユーザーインターフェースと、新要素満載のビデオレコーダーだが、ぶっちゃけた話、スペックだけではわからない。てなわけで早速、新・DIGAのHDD+DVDハイブリッド機のDMR-E85Hと、DVD+VHSのハイブリッド機のDMR-E75Vをいじくってみた。今回はこれら機種の実使用感を中心にレポートしたい。 使い始めて間もなく痛感したのは、従来機種にも増しての“わかりやすさ”だ。 例えば一新されたGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)。テレビ画面上でDIGAを操作するための表示だが、これが全面的にわかりやすく使いやすくスゲー便利になりまくっている。 ひとつはカンタンプログラムナビだ。プログラムナビは録画した番組の一覧などを表示するものだが、新・DIGAのHDD搭載モデルでは、番組一覧をサムネイル表示で見られる。また、単にサムネイル表示がなされるだけではなく、選んでいる番組は動画として再生されるのだ。もちろん音も再生される。すなわち!! 録画した番組群の中から観たい番組を探すのがチョー楽!! ていうかですねこれまではですね、タイトル名や録画日を頼りに探し、「これかナ〜」と思える録画を再生・確認してたわけですよ。で、たまに「これかナ〜」が間違っており、「ありゃりゃドコ行っちゃったんだあの番組!?」てな録画番組迷子状態になったりして。新・DIGAのHDD搭載モデルにはコレがナイ!! って細かい点に思われるかもしれないが、プログラムナビは常用機能。コレが非常に使いやすくわかりやすく手っ取り早くなったのは実に有り難い。 もちろん、従来機のように録画日やタイトルを文字で羅列したリスト型表示にもできる。ので、タイトルから目的の番組を探すことも、画像から目的の番組を探すこともできる。新・長時間モードの新・DIGAで、特にHDD搭載モデルだと、以前にも増して多量の番組を録画しまくると思われるので、この“番組探しの容易さ”は実用上本当に便利だと痛感する。 |
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それから、やはりGUI関連で、録画した番組をよりカンタンに編集・再生できるようになった点がす〜んごく良い。 で、そのチャプターを指定することで、特定のシーンを即座に再生することはもちろん、チャプターを組み合わせてプレイリストを作れば好みのシーンだけを連続再生させることができる。また、チャプター単位でのシーン削除もできるので、例えば録画した番組のCMや不要シーンだけ切り捨て、必要な部分だけがつながった映像とし、DVD-Rに保存するようなことも容易だ。映像の途中削除は従来機でも可能だったが、新・DIGAのチャプター設定やチャプター単位削除を使えばよりスムーズ&カンタンに行える。 サムネイル表示やチャプター設定機能の他にも、使用感として「カンタンになったなぁ」と感じる箇所は多い。例えば機能選択メニューだ。 DIGA本体の設定等を行う場合、機能選択メニューから初期設定やタイマー予約といった各機能を呼び出すのは、従来機も新・DIGAも同じ。なのだが、新・DIGAの場合、機能選択画面で“どこに何があるのか”が非常にわかりやすくなっており、やりたいこと(設定したい機能)へと迷わずアクセスできる。 機能選択画面を見れば一目瞭然だが、何がイイかって、機能がビシッとカテゴリ分けされている点。具体的には、[再生する]、[録画する]、[ダビング/編集する]、[設定する]といった“目的別分類”のカテゴリ分けで、一見するだけでどの機能を使えば良いのかがわかる。例えばHDDからDVD-Rにダビングしたいなら、[ダビング/編集する]カテゴリの[ダビング]を選べば良い。
また、各種機能設定や操作も最低限の手間でできるようになっている。例えばダビングなら、(前述の機能選択をした後に)ダビング方向、ダビングモード、リスト作成の3つのステップを踏んで[ダビング開始]ボタンを押せば良い。実際には、これらのステップの中で設定を変更しないで済む要素があるので、さらに少ないステップでダビング操作を完了できる。 ほか、本体やリモコンの使い勝手も良くなっている。例えば本体なら、表示パネルの文字が従来機の約2倍と大きくなっており、やや離れた場所からでも経過時間や動作モード等を容易に視認できる。本体右側に集まったボタン類は、使用頻度別に大きさや位置が適切に配置されていて使いやすい。 リモコンのボタンは機能別・使用頻度別に位置分け・色分けされており、前述の機能選択画面のような“パッと見のわかりやすさ”が感じられる。ボタン配置も適切なようで、リモコン使用時にボタンを探すためにリモコン上を凝視したり、あるいは多用するボタンが押しにくい位置にあるようなこともなかった。 いやーイキナリ楽勝感高いっスよ新・DIGA!! ちなみにこの俺、パナソニック製のディスク式ビデオレコーダーはこれまでに4台購入している。DMR-E10(DVD-RAMタイプ)、DMR-HS1(DVD-RAM+HDDタイプ)、それからDIGAシリーズではDMR-E90HとDMR-E200H(両機ともDVD+HDDタイプ)だ。 |
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新・DIGAのHDD搭載モデル全機種にはEPG(電子番組表)機能が実装されているが、やっぱり結局何だかんだ言っても、EPGはスーパー便利っスね〜。何しろテレビ画面上だけで予約録画の全てが完結する。新聞のテレビ欄不要、不正確な番組情報とはオサラバ、録画した番組には自動的にタイトルが入る、と便利なことずくめだ。 EPGが使えるレコーダーはかなり便利なわけだが、EPGが使えさえすればいいのかってぇと、ちと疑問。使いやすい使いづらいがあるわけですな、EPGにも。EPG機能はあるけれど、番組が何時まで放送されているのかイマイチわからないとか、一度に1チャンネル分の表示しかされないとかいう機種もある。その点、新・DIGAのEPGは非常によくできていて実用性が高い。 新・DIGAの場合、同時に3チャンネル分の番組一覧が表示され、番組開始時刻も終了時刻も表示され、番組名はもちろん出演者名などの詳細もシッカリ表示され、さらにEPG機能を呼び出す直前に観ていた番組も画面左上にバッチリ表示され続け……てな感じで、実にこなれた作り&表示になっている。情報の表示方法が的確で、情報量も豊富なのだ。俺的結論から言えば、ビデオレコーダーに搭載されたEPGで、ここまで充実した使い勝手と機能を持ったものは……ちょっとナイかもしれない。 例えば番組表上のチャンネル切り替えは、リモコンの4方向キーを押す必要はなく、リモコンのチャンネル番号を押せばよい。リモコンのボタンと連動して表示されるEPGのサブメニューも便利で、EPG上でカーソル等動かさずとも、リモコンのボタンを押すだけで、[番組内容]、[検索/トピックス]、[前日]、[翌日]などの機能を即座に呼び出せる。なお、[番組内容]はより詳細な番組情報の表示機能、[検索/トピックス]はジャンル名やキーワードにより(EPG情報の中から)番組検索機能、[前日]や[翌日]は表示日付切り替え機能となる。 加えて、EPGからの予約録画も非常に容易だ。具体的には、EPG上で予約録画したい番組にカーソルを合わせ、決定ボタンを押し、録画モード等を選ぶ程度で完了。もちろん、EPGから予約録画すると、録画タイトルとして自動的に番組名等が入る。 新・DIGAのEPGを使って感じるのは、やはりその容易さとわかりやすさである。EPGとか電子番組表って聞くと、「なんか電子とかデータとかでわかりにくそう」と思う方もあるかと思う。が、心配無用。 新・DIGAのEPGは新聞などのテレビ欄と同様の見え方で、録画したい番組をポンと押せば予約完了で、録り間違いのよーなコトもまず有り得ない。見た途端にどーゆーコトなのか理解でき、いじってみると何が起きるのか把握できる。見て、使った、その直後、多数の予約録画方法の中で最も簡単で楽なのが新・DIGAのEPGだと感じるんじゃなかろうか。 |
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新・DIGAのHDD搭載モデルでは、HDD→DVD-RAM/DVD-Rへの番組書き込みが高速化されているわけだが、コレ、単純に、非常に有り難い。作業がより速く済むから。待ち時間が少ないから。 例えばEP8時間モードで録画した1時間番組なら、DVD-Rに約2分でダビングできるのだ。5時間番組でも10分かかんないわけですよ。マジですか、と。ホントに書き込んでますか、と。また、より容量の大きい録画でも非常に速い。例えばXPモードで録画した1時間番組をDVD-Rにダビングするのに、約15分なわけですよ!! 2時間の映画とかでも約30分なんですよ!! 速いんですよ待ち時間激減なんですよ!! と大喜びしていた俺であったが、実は新・DIGAのHDD搭載モデルでは、もっと便利なコトができちゃうのであらせられた!! というのは!! 高速ダビング中(HDD←→DVD)のHDDへの録画もしくは再生ができる!! これ実用的。マジ便利。 つまり、録った番組をDVD-R等にダビング中に、他の録画番組を観ることができるし、新たに録画することもできる。すなわち「これから録画したい番組が始まるから……んーしょうがない、ダビングは後回しだ」てな状況とは無縁。「これから録画したい番組が始まるから、ディスク容量空けとかなきゃいけないから、でもダビング始めると録画できないから、でもダビングしないとディスク容量足りないから、あうあうあう〜」みたいな状況とも、もちろん無縁なのだ。 高速にてDVDメディアへのダビングができ、ダビング中の番組再生や録画が行える新・DIGAのHDD搭載モデル。ディスク式ビデオレコーダーをヘビーに使いたいユーザーから見ても大きな快適さを持つレコーダーなのであった。 |
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今回はHDD+DVDのハイブリッド機、DMR-E85Hをメインに使ったが、同時に使ったDMR-E75Vもなかなかキてるレコーダーであった。 E75Vは、DVD+VHSのハイブリッド機。VHSビデオテープに録りためたお気に入り映像を、DVD-RやDVD-RAMにどんどんダビングしよう!! というユーザーにバッチリ向く機種だ。特に、従来機のE70Vと比べると、S-VHSテープをS-VHSモードで再生・ダビング可能なので、より高画質でDVDへとダビングできる。 また、NEW ディーガエンジンの外部入力NRの働きにより、VHSテープダビング時に、画面の揺れや色ノイズなどテープメディアということが原因で起きる画質劣化を解消してくれる。てなわけで、S-VHS録画したお気に入りビデオの画質を、より好ましいものにして、カンペキにDVD保存したいっちゅー人にはベストマッチと言えよう。 だが、実際に使ってみると、S-VHS→DVDという使い方の他に、常用のビデオレコーダーとしてかなり活躍してくれるのであった。てのは、新・長時間モードのEP8時間モードが“かなり使える画質”だからだ。 新・DIGA全機種では、1枚のDVD-Rに最長約8時間の長時間録画ができる新・長時間がある。1枚のDVD-RAM(4.7GB片面)にも、最長約8時間録画可能。で、このEP8時間モード、XPモードやSPモードなんかと比べちゃうと、さすがに画質は粗めではある。が、内容重視で画質はまあまあってレベルでヨシ、てな番組───例えば外国語会話等の教育番組やニュース、勝ち負けがわかれば良いスポーツなどなら、十分に実用的な画質が得られる。 最長約8時間録画できれば、常用のビデオレコーダーとしてけっこーイケちゃうんですな。いわゆるひとつの“そのうち消すよーな番組”をとりあえず録っとくだけのレコーダーとして実用的。じゃあ画質重視の保存版番組はどーすんのか? と。その場合はS-VHSに録画しちゃうという手がある。で、その後にDVDへダビングして保存。 E75Vには、そのよーな使い方をしたときにすげぇ便利な“ツインチューナー”が搭載されている。同時間帯にふたつの別の番組を録画できるわけだ。また、ワンタッチでDVD←→VHSのダビングを行える“ワンタッチ2Wayダビングボタン”があるので、VHSからDVDへのダビングもお手軽簡単。 てなわけで、HDDに何百時間も録るほどまではヘビーに使わないかも、って人なら、E75Vを常用ビデオレコーダーとして活用するのがイイんじゃなかろうか。 てなわけで、実際にDMR-E85HとDMR-E75Vを使ってみたわけだが、共通しているのは使用時のカンタンさ、それからビデオレコーダーとしての快適さである。両機とも多機能なレコーダーではあるが、ショーミの話、マニュアルほとんど読んでません拙者。俺がDIGAユーザーってのもあるとは思うが、一般のディスク式ビデオレコーダーって多機能&マニアック=少々難しめの製品が多い中、新・DIGAはメチャ楽勝であり容易であり、非常に快適に“楽しめる”レコーダだと感じた。 |
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