◆DELL製品の中でのStudio 17の位置付けは?
Studio 17を含むDELLの新しい「Studio」シリーズは、家庭向けノートとして販売を行っている「INSPIRON」シリーズと、高級志向でゲーマー向けの「XPS(TM)」シリーズの中間に位置するシリーズとなっている。今まで、家庭向けノートとゲーマー向けノートの間には空白があり、ラインナップの穴になっていた。その穴を埋めるのが個人をターゲットにした、このStudioシリーズである。ゲーマー向けのXPS(TM)シリーズも個人向けと言えるが、そこまでハイスペックでなくても良いと考えている人だってたくさんいる。極端にハイスペックなノートではなく、かと言って家庭向けの家電に近いノートでもない、自分専用のノートというのが、新しいStudioシリーズの位置付けである。
Studioシリーズには、15.4インチの液晶を備える「Studio 15」、そして今回紹介する17インチワイドの「Studio 17」の2モデルが用意されている。BTOモデルだけでなく店舗販売用のモデルも用意されており、店舗販売用のモデルは量販店などで即日持ち帰ることができる。また、BTOモデルは直販サイトまたはデルリアルサイトという直営店で細かいカスタマイズが可能だ。
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◆幅広い用途に対応する高い基本スペック
Studio 17のスペックだが、DELLの製品は常にスペックのアップデートが行われているので、詳細なスペックは本ページからリンクしている製品ページを見ていただきたい。スペックのアップデートとはどういうことかというと、たとえば新しいCPUが発表されると、DELLはいち早くそのCPUをBTOの選択肢に加えることが多い。なので、皆さんがこの記事を読んでいる時点での最新のスペックは筆者が今見ているスペックとは異なっている可能性がある。常に最新のPCを手に入れられるという面でも、DELLのBTO方式には大きなメリットがあるのだ。
ここでは、簡単に基本のスペックを見ていこう。まずチップセットにはインテル(R) GM965 Express チップセットを採用している。このチップセットは800MHzのFSBクロックに対応しているので、CPUも800MHzのFSBクロックに対応しているものがBTOでの選択肢となる。具体的には、インテル(R) Core(TM) 2 Duo プロセッサー T9300(2.5GHz/L2キャッシュ 6MB)、同T8300(2.4GHz/L2キャッシュ 3MB)、同T8100(2.1GHz/L2キャッシュ 3MB)だ。そのほか、FSBクロックが533MHzのインテル(R) Celeron(R) プロセッサー 550(2.0GHz/L2キャッシュ 1MB)も搭載できる。
グラフィックス機能は、チップセットが内蔵するインテル(R) グラフィックス・メディア・アクセラレーター X3100を使用するか、ATI Mobility Radeon(TM) HD 3650(VRAM 256MB)を搭載するかを選択可能だ。Radeon(TM)を選択した場合には、チップセットがインテル(R) PM965 Express チップセットになる。
メモリは、PC2-5300 DDR2 SDRAM(DDR2-667)を最大4GB搭載できる。2枚または4枚搭載した場合には、転送帯域が倍になるデュアルチャンネルでの動作が可能だ。HDDはSerial ATA接続で、5,400rpmの2.5インチHDDを120GB〜640GBまで搭載可能となっている。
基本スペックは十分高くパーツの選択の幅が広いので、Webブラウザやメーラーくらいしか使わないような用途から、簡単な3Dゲームを楽しむような用途まで幅広く対応できる。
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Studio 17の外観は、最近のDELL製品に共通しているシンプルなデザインを採用している。ただし、同じStudio 17でも、中身は購入する人によって大きく異なってくる。購入するのは自分だけのノートなのだ。 |
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液晶ディスプレイを支えるヒンジ部分は、独特のカーブを描くデザインだ。このヒンジには十分な強度があり、液晶をどの角度にしてもピタッと止めることができて安心感がある。 |
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◆17インチワイドの大画面液晶は大迫力
Studio 17の最大の特徴は、17インチワイドの大画面液晶を搭載していることだ。17インチワイドと聞くと、デスクトップPCやテレビなどに比べて小さいと感じる人もいるかもしれない。しかし、実際に使ってみると分かるが、その大きさには驚かされるはずだ。ノートPCの場合、目から画面までの距離が近いためにデスクトップPCやテレビなどとはその印象が大きく異なる。目の前にある17インチワイドの液晶画面は、映画を見てもゲームで遊んでもかなりの迫力を得ることができる。また、Studio 17はブルーレイコンボドライブを搭載でき、かつ液晶パネルに1,920×1,200ドットの高解像度液晶を選択できるので、ハイビジョン画質の映像をそのままの解像度で楽しめる。このようなことは大画面のノートにしかできないことだ。17インチワイド液晶のノートには、17インチという数字が表す以上の魅力があるのだ。
Studio 17は、BTOで1,920×1,200ドットの液晶と、1,440×900ドットの液晶のどちらかを選択できるが、できれば1,920×1,200ドットの液晶を選択してほしい。PCは、解像度が高ければ高いほど操作性が大幅に向上する。1,920×1,200ドットの解像度なら、メーラーに、Webブラウザに、音楽再生ソフトに、メッセンジャーまで1画面に表示しても余裕があるほど広い。広大な作業領域を手に入れられるということも、Studio 17の大きな特徴なので、その特徴は活かしてほしい。
ただし、同じ画面サイズで2つの解像度を選択できる場合、解像度が高い液晶は低い解像度の液晶よりも表示内容が小さくなり、解像度が低い液晶では逆に表示内容が大きくなる。そのため、縮小されたような表示が好みではなく、大きな表示のより見やすい画面を手に入れたいという場合には1,440×900ドットの液晶を選んだほうが良い。文字の大きさはOSで大部分を設定可能だが、アプリケーションで使用されている文字などは変更できない場合もあるからだ。
また、Studio 17で3Dゲームを遊びたい場合にも解像度の選択はよく考えたほうが良い。ゲームにもよるが、1,920×1,200ドットの解像度で3Dゲームを快適に動作させることは、ハイスペックのデスクトップPCでもなかなか難しい。ドット・バイ・ドットで表示せず、画面解像度を下げてゲームを楽しめば良いのだが、それが嫌な場合には1,440×900ドットを検討したほうが良い。ノートで3Dゲームを遊ぶことが目的なら本来はXPS(TM)シリーズを選ぶべきだが、Studio 17でもグラフィックス機能にRadeon(TM)を選べば3Dゲームを楽しむことが可能だ。
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目の前にある17インチワイドの液晶はかなり大きく感じる。まさに、大画面ノートである。また、1,920×1,200ドットの解像度は広大な作業領域を得ることができ、かつ高精細な映像を楽しむことできる。 |
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とにかく何でも大迫力で表示する17インチワイドの液晶ディスプレイ。この画面は、動画と写真と音楽を集中管理できるDELLの「MediaDirect Home」というソフトの画面だ。家電ライクな操作を行える。 |
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◆多彩なインタフェースに加えてテンキーも搭載
Studio 17は大画面ノートなので本体サイズが比較的大きい。そのため、搭載するインタフェースも十分な種類を備えており、安心できる内容となっている。とくに映像出力は充実していて、アナログ出力のD-Sub 15ピンに加えて、大画面テレビなどに簡単に接続できるHDMIも備えている。HDMIを使えば、Studio 17をリビングの大画面テレビと接続して、Blu-ray Discのプレイヤーのようにして映画などを楽しむことも可能だ。
また、インタフェース面ではノートであるにも関わらずテンキーを搭載していることがStudio 17の大きな特徴になっている。テンキーはデスクトップ用のキーボードには当たり前のように搭載されているものなので、ノートにもないよりはあったほうが便利に決まっている。電卓を使うときや、ちょっとした数字の入力が必要なとき、家計簿に記入するときなど、テンキーが活躍する場面は多い。
そのほか、無線LAN関連の機能としてWi-Fiキャッチャーという便利な機能を搭載していることも魅力の1つだ。この機能は、周囲にある無線LANのアクセスポイントをワンタッチで検索してくれる機能である。本体の左側面にあるスライドスイッチをスライドすることで、自動で無線LANのアクセスポイントを検索してくれる。Studio 17を複数の場所に持ち運んで使用する場合などになかなか便利だ。また、電源がオフのときにWi-Fiキャッチャーのスイッチをスライドすると、周囲に無線LAN環境があるかどうかをヒンジ部分のLEDで知らせてくれる。ちょっとユニークでおもしろく、かつ便利な機能である。
Studio 17が搭載する各種インタフェースについては、文章で紹介するのは分かりにくいので、写真と共に紹介していく。
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本体の前面にはインタフェースを何も搭載していないが、これはこれで使い勝手が良い。なぜなら、本体の前面にインタフェースがあると、機器などを接続したときにケーブルがジャマになることが多いからだ。 |
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本体の背面にもインタフェースは何も搭載していない。背面の左にはバッテリが入るようになっており、右には内部の熱気を排出する排気口を備えている。インタフェースはすべて側面に搭載する。 |
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本体の左側面には左から、Wi-Fiキャッチャーのスイッチ、D-Sub 15ピン、HDMI、USB 2.0×2、LAN、USB 2.0×1、IEEE1394×1、ExpressCard(54)スロット、メモリカードスロットを備えている。 |
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右側面には左から、ヘッドホン×2、マイク×1、光学ドライブ×1、USB 2.0×2、電源ポートを備えている。光学ドライブはスロットインタイプとなっておりDVD±R/RWドライブとブルーレイコンボドライブから選択できる。 |
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キーボードは標準的なキー配列だ。大型のノートなのでキー配列に余裕があり、キーボードの大きさはデスクトップ用のキーボードと変わらない。カーソルキーも独立して搭載している。 |
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Studio 17の特徴の1つとなっているテンキー。やはり、あるとないとでは使い勝手がまったく違う。数字を連続して入力する際などは大変効率が良い。普段デスクトップを使っている人でも違和感なく使える。 |
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タッチパッドには、縦と横のスクロール機能が付いているものを搭載する。パームレスト部分とタッチパッド部分が一体になっていて継ぎ目がないタイプだ。ボタンのストロークは深めで押しやすい。 |
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キーボードの上部には、DVD-Videoや音楽CDなどの操作を行える特別なキーを搭載している。これらのキーは触れるだけで反応するタッチキーになっており、操作時に光るギミックを備えていてスタイリッシュだ。 |
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液晶画面のヒンジ部分で光っているのが、周囲の無線LANの有無を知らせるLED。そのすぐ右にあるスライドスイッチは無線LANのアクセスポイントを検索するWi-Fiキャッチャーのスイッチだ。 |
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液晶画面の上部には200万画素のWebカメラを搭載している。購入時に外すこともできるが、ビデオチャットやメモ代わりの撮影など、あると便利なので別途Webカメラを持っていないのなら搭載しておくと良い。 |
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