テレビの性能談義になると、まず筆頭に来るのが画質の話題。近年では、薄型テレビの熾烈な画質競争の結果かなりの底上げがなされ、かなり高レベルな闘いを見せている。その結果、製品価値を上げるためであろう、昨今では薄型化、狭額縁化などのデザイン面での特長出しにテレビメーカーは躍起だ。

そうなると、犠牲になってくるのが音質である。

テレビが薄型化されれば、スピーカーユニットは小型化されて出音がどうしても頭打ちになってしまう。テレビメーカーとしても、サウンド性能に関しては優先順位を付けると2番、3番になってしまうようで、最近では、「良質なサウンドを求めているユーザーは、別途、自慢のサウンドシステムを買いそろえているはず」という想定をしてか、「画質性能>音質性能」という感じのテレビ製品に遭遇することすらある。

いまさら改めて言うこともないのかも知れないが、あえて言おう。

「映像がよくても音質が悪くては、最高のオーディオビジュアル体験はできない」と。

となれば、ますます脚光を浴びてくるのが、「サウンドバー」とも呼ばれるテレビ向けの外付け高品位サウンドユニットだ。そして、この分野で確固たる地位を築いているメーカーと言えば、音響メーカーの雄、『ヤマハ』である。この分野では高知名度の「YSPシリーズ」に新製品が2モデル登場した。

今回は、このうち上位の「YSP-4300」を、映画もゲームもハードコアに楽しんでいる私、西川善司が実際に自宅のリビングに設置して評価することにした。

ただのテレビ用サウンドバー製品とは違うヤマハ「YSPシリーズ」とは? 〜音のビームってなに?

認知度の高いYSPシリーズだが、知らない人のために、本稿でも簡単にその機能を解説しよう。

ヤマハのYSPシリーズは、テレビのサウンドを大幅にグレードアップするサウンドバー製品だが、ただテレビのサウンドを"良"音質にするためのものではない。むしろホームシアター製品ともいうべきもので、テレビの音声はもちろんのこと、ブルーレイ、ゲームのサウンドを、サラウンドサウンド(クラシックな言い方でいうと立体音響)で楽しむことができるデバイスなのだ。

「ホームシアターのサラウンドサウンドシステム」というと「AVアンプと複数スピーカーで構成するアレ」を連想する人も多いだろうが、YSPシリーズは、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioなどの最新のサラウンドサウンドフォーマットをデコードするAVアンプの機能を有し、さらには部屋に複数台設置するようなマルチスピーカーまでを1台に集約した製品になる。

「AVアンプの機能を1台に集約」の部分は理解できるだろうが、複数スピーカーをユーザーを取り囲むようにして設置して実現するはずのサラウンドサウンドシステムを、「1台に集約する」という部分は理解しづらいかもしれない。

そう、この機能の実現様式こそがYSPシリーズの最大の特長なのである。

YSPシリーズのサラウンドサウンドの実現概念図

 

ヤマハ「YSP-4300」

YSPシリーズでは、ユーザーを取り囲むようにして設置するはずの複数スピーカーを、反射音で作り出す。例えば、リアスピーカーの出力音は、ユーザーから見て横、背後の壁で2回反射させて作り出す。「音を反射させる」という概念が"眉唾"に聞こえるかも知れないが、これは「超指向性スピーカーユニット」を使って音のビームを応用することで可能になる。一般的な音波は進むごとに広がって拡散するが、「超指向性スピーカーユニット」より出力された音波は、そのまま並進する。壁に衝突しても拡散・減退しにくいので、耳に到達するとあたかも反射地点に音源(スピーカー)があるようにユーザーは認識する。

光でいうと、レーザーポインターのレーザー光をイメージするといい。懐中電灯の電球の光は進むごとに広がり、鏡に反射させた反射光となると相当鈍い輝きになるが、レーザー光はそのまま鋭い反射光が得られる。このような現象が音波で実現されているものと思えばいい。

ヤマハはこの「超指向性スピーカーユニット」を「ビームスピーカー」と呼称しており、今回評価したYSP-4300には、なんと22個ものφ28mmのビームスピーカーが搭載されている(下位モデルのYSP-3300は16個)。ここまで複数のビームスピーカーが実装されているのは、高品位かつ高出力にサウンドを部屋に行き渡らせるためだ。

今回発売される最新モデル「YSP-4300」と「YSP-3300」はともに、別体型のサブウーファーユニットが標準付属することもホットトピックだと言える。ホームシアターと言えば迫力ある低音効果が欠かせないし、音楽番組を見たり楽曲を聴く用途にも、力強いバスサウンドは音場の格調を高めてくれる。YSP-4300とYSP-3300ではビームスピーカーの個数は変わるが、標準付属するこのサブウーファーユニットには差がない。また、サブウーファーユニットとメインユニット(センターユニット)とはワイヤレス接続になるので(電源は有線)、設置の自由度が高いというのも特長だ。ちなみに、人間の聴覚特性上、もともと重低音には定位感がないので、左右どこに置いてもいいし、立てて設置しても寝かせて設置しても構わない。なので、部屋の美観を損なわせないようなコーディネートを工夫することができる。

なお、YSP-4300/YSP-3300ともにビームスピーカーや別体型サブウーファーユニットとは別に、メインユニットの左右端にφ65mmのウーファーユニットも実装されている。これは、ステレオサウンド再生時などの低音域と中音域の再現性を高めるためのもので、YSP-4300/YSP-3300が、単にホームシアター的なサラウンドサウンドを楽しむための製品としてだけでなく、音楽鑑賞用にも耐えうるようなこだわりの設計がなされていることをうかがわせる。

 

メインユニット中央に横一列に並んで搭載されているビームスピーカー

標準付属するサブウーファーユニット。メインユニットとはワイヤレス接続になる

メインユニット左右端に実装されているφ65mmのウーファーユニット

簡単設置。シンプル操作。 〜インテリビームであらゆるユーザーの使用環境で高音質

YSP-4300の設置は簡単だ。組み立ての必要もなく、ただテレビの前に置くだけ。

最近のテレビは前倒れを抑止するために、テレビスタンド部が前に突き出ている製品が多いが、YSP-4300は脚部が左右端に実装されているため、そうしたテレビスタンドの突き出た部位をまたぐことができる。テレビスタンドの突き出し部の厚みやテレビの映像表示部の下辺位置の高さに応じて、YSP-4300の脚部は付属のアタッチメントで嵩増しを行うこともできる。

あまり高くすると、テレビのリモコン受光部をYSP-4300が覆ってしまうこともあるが、YSP-4300ではそうした事態を想定して、前面で受けたテレビリモコンの赤外線信号を、YSP-4300の裏面で再照射する「テレビリモコンリピーター」が実装されている。これは、YSP-4300のメインユニット裏面に対し横長にめいっぱい展開されているので、テレビ側のリモコン赤外線受光部がどこにあっても対応できる。こうしたユニバーサルデザインは、あらゆるメーカーのテレビ製品に対応するための、ヤマハならではの気配りとこだわりからくるものなのだろう。

 

実際にYSP-4300を設置したところ。接続しているテレビは、筆者私物の「東芝レグザ 55ZG2」

付属のアタッチメントを取り付けることで、高さの調整ができる

本体裏面上部に横長に配置されているのが「テレビリモコンリピーター」

接続は、YSP-4300に接続するテレビやAV機器が最新世代であればあるほど簡単だ。

本稿では最新世代の機器との接続方法だけを紹介するが、テレビ側のHDMI端子に「ARC」(オーディオ・リターン・チャンネル)の記載があれば、YSP-4300の「ARC」記載のHDMI端子同士をHDMIケーブル(別売)で接続すればいい。

以上。接続はこれだけだ(*1)。

設定も特に不要だが、一応確認しておきたいのは、テレビ側のHDMI連動機能(HDMI CEC)の設定と、優先スピーカーの設定だ。

前者はテレビの電源オンと連動してYSP-4300の電源が投入されたり、テレビのリモコン上の音量操作ボタンでYSP-4300の音量調整を行えたりするようにする機能の設定だ。YSP-4300側も設定メニューで「HDMIコントロール」設定を「オン」にしておく必要があるが、これは工場出荷状態で「オン」になっているのでいじる必要はない。

後者はテレビ内蔵のスピーカーを鳴らすのか、YSP-4300を鳴らすのかを設定するものだ。こうした設定がなくYSP-4300を接続したことで自動設定される機種も多いが、もし「YSP-4300から音が鳴らない」と言う事態になったら確認するといいだろう。筆者宅の設置ケースでは筆者私物の「東芝レグザ 55ZG2」と接続したが、いちおう、両方の設定を確認してから接続し、ちゃんと動作できることを確認できている。

 

メインユニット裏面の接続端子

YSP-4300側の「HDMIコントロール」設定。工場出荷状態で「オン」になっている

付属のリモコン

もし「自分のテレビがYSP-4300と連動動作できるか不安だ」という人は、テレビの取扱説明書を見てHDMI CECの機能に対応しているかだけを確認してみよう。基本HDMI CECに対応していればYSP-4300は、テレビと連動動作することができ、まるでテレビの機能の一部になったように使えるはずだ。

(*1)YSP-4300は、それ以外の世代の機器…例えば光デジタル音声ケーブルを使った接続などにも対応している。この辺りについては、ヤマハ製品サイトにアップロードされている取扱説明書を参照してほしい

視聴位置にマイクを設置しケーブルをYSP-4300に接続することで、自動的に測定を開始できる

設置と接続が終わったらやるべきことは、その部屋に対するYSP-4300の音響効果の最適化だ。部屋の形状は正方形、長方形さまざまだし、屋内に設置された家具などの存在もあって、音のビームがどう反射してユーザーの耳に届くのかは設置環境ごとに千差万別だ。そこで、その設置環境における音響特性を事前にYSP-4300に把握させる工程が必要なのだ。使用するのは付属する専用マイクユニットと、これを設置するための付属のボール紙製のスタンドだ。

ユーザーの視聴位置にマイクを設置して、マイクのケーブルをYSP-4300に接続すれば自動的に音響効果測定を開始できる。ボール紙製のスタンドの使用は絶対ではなく、もし視聴位置にマイクが置けるのならば別に用いなくても良い。測定中は部屋の外に出るように促され、測定が開始されると強烈にインパルス音とノイズ音が鳴り出す。測定所要時間は約3分。ここで行っているのは、サラウンドサウンドの各チャンネルの音波が時間差なくユーザーの視聴位置に到達するための調整や、部屋の形に合わせた音ビームの出力角度最適化などだ。

測定結果は最大3つまでユーザーメモリ(システムメモリ)へ保存可能で、リモコンのボタンでダイレクトに呼び出せる。例えば、家具の位置や視聴位置の違いに応じて音響効果を測定し直してメモリに保存しておく…と言った活用が想定できる。

音楽ライブのブルーレイや映画ブルーレイを視聴してみた

ということで、実際にさまざまなソフトでYSP-4300を視聴してみた

今回の評価は、筆者宅のリビング環境で実際にYSP-4300を設置して行った。

YSP-4300のスピーカーとしての実力を推し量るために最初に視聴したのは、音楽ライブのブルーレイソフト「LEGENDS OF JAZZ with RAMSEY LEWIS:SHOWCASE」だ。

特に印象的だったのがチャプター12、ジャズフルート奏者DAVE VALENTINによる「Obsession」だ。フルートの伸びやかな高音のリードメロディが、聴者を突き抜けていくかのようなパワフルさで聞こえる。楽曲の縁の下の力持ち的な下支えを担当するアップライトベースの音は、聴者のお腹をなでるような低音としてやってくるが、主張しすぎずとても心地よい。中音域から高音域までを駆け回るバックコードのピアノ、質感までが見えてきそうな皮製のコンガや硬質なカウベルなど、ラテンパーカッションも輪郭のはっきりとした解像音で聞こえてくる。ヤマハが誇る音場プログラムの「DSPプログラム」は「JAZZ CLUB」を選択して聴いたが、これを解除したピュアなDOLBY TRUE HDサウンドが楽しめる「OFF」でもいい感じだった。

続いて、サラウンド感の再現性を確認すべく、映画のブルーレイソフトを視聴。ソフトは評価用ソフトとしては定番のアクション映画「ダークナイト」だ。シーンは最もサラウンド感が分かりやすいチャプター20のトンネル内のカーアクションシーンを選択。

まず、映画ソフトでは、台詞再生などで使用頻度が高いセンターチャンネルだが、明解に画面中央に定位してくれるため聴きやすい。車両の通過音、ロードノイズなどは、明らかに実体として存在するYSP-4300のメインユニット(センターユニット)の外側、画面枠を超えたあたりでまで広がって聞こえ、非常にワイド感溢れる音像が実感できる。また、バットモービルとジョーカー軍団のトラックが激突するシーンでは、「ゴン」という鈍い衝突音の再現に別体サブウーファーが本領を発揮。パワフルな重低音を聞かせてくれる。デントが乗るトラックに向けて、ジョーカーが自動小銃を乱射するシーンでは、「ダダダ」と連続で鳴り響く着弾音が、聴者正面から聴者側面、そして肩口へと流れるように聞こえる。「ビーム音の反射波で音像を造り出す」というYSP-4300の動作原理上、さすがにリアチャンネル音が真後ろからは聞こえることはなかったが、5.1ch/7.1chスピーカーシステムを設置した環境の最後部で視聴しているような音像は、確かに再現できていると思う。DSPプログラムは、安定した定位感を楽しみたいならばDSP OFF、ワイドなアンビエント感を楽しみたいならば「映画」カテゴリのものがいい。

ゲームをサラウンドで楽しむ。PCで音楽を楽しむ

いまや、サラウンドサウンドのコンテンツとして外せないのがゲームだ。ソニーPS3、マイクロソフトXbox360は、ともに標準でDolbyDigital方式の5.1chマルチチャンネルサラウンドに対応しており、大作系のゲームであれば間違いなくこのシステムを有効活用したBGM/サウンドを出力してくれる。

今回は、10月に発売されたばかりの「バイオハザード6」を、Xbox360×YSP-4300という環境にてプレイしてみたが、最初に感動したのはゾンビのうめき声がテレビ画面からでなく、テレビ画面の外側から聞こえてくること。バイオハザード6は、画面に映っていないゾンビに対しても足音やうめき声を立体音響的に5.1chで再生しており、YSP-4300では、そうしたゾンビの効果音がプレイヤーとの相対位置につじつまが合う形で再生されるのだ。逆に言うと、そうしたうめき声がする方にプレイヤーを向ければ、そのゾンビを視界内に捉えることができるわけで、敵ゾンビが迫り来る方向をサウンドで知ることができるのだ。

バイオハザード6のレオン編では、ゾンビ出現によってパニックに陥った街のそこかしこで火災が起きてしまうさまが描かれる。その燃えさかる炎の「ゴー」という燃焼音は、プレイヤーを取り囲み、さらにプレイヤーの動きや向きに連動して、リアルタイムかつダイナミックに効果音が回り込んできたり、過ぎ去ったりする。こうしたプレイヤーの行動に呼応して動くサウンドが立体的に定位してくれるのは「映画ソフト以上の楽しみ」であり、YSP-4300の旨味を最大限に発揮できる局面とも言える。

バイオハザード6のプレイで使用したDSPプログラムは、奥行き感と定位感がバランスされた「Game」。この「Game」モード、名称こそ「Game」だが、臨場感を重視しつつも定位感がしっかりした完成度の高い音場プログラムなので、意外に映画視聴用とにも使えそうだ。

ワイヤレストランスミッター「YIT-W12」が標準付属 〜iPodやPCと接続してジュークボックス的に活用できる

YSP-4300/YSP-3300には、iPod/iPhone/iPad対応のワイヤレストランスミッター「YIT-W12」が付属しており、これをiPod/iPhone/iPadに接続することで、YSP-4300/YSP-3300に対して無線で楽曲を飛ばしてYSP-4300/YSP-3300にて再生することができる。iPod/iPhone/iPadユーザー以外もご安心あれ。YIT-W12にはmicroUSB端子も搭載されているので、付属の変換ケーブルを使用してPC(Windows/Mac OS)と接続して使用することも可能。

筆者は、仕事中など、PCをジュークボックスにして音楽を聴くことが多いので、実際に筆者の使用しているVAIO FにYIT-W12を接続して試してみた。

 

付属のワイヤレストランスミッター「YIT-W12」

iPod/iPhone/iPadに接続することで、無線で楽曲を飛ばしてYSP-4300/YSP-3300にて再生できる

microUSB端子も搭載されており、PCと接続することでPCの音声をYSP-4300/YSP-3300にて再生することもできる

YSP-4300側のグループID設定は、OSDメニューで行う

YIT-W12はUSBオーディオデバイスとして認識され、ドライバの類はWindows標準のものが自動的にインストールされるので特に用意する必要はなし。YSP-4300との接続に関してはYIT-W12の側面にあるIDスイッチの状態とYSP-4300側のグループIDを合わせればOKだ。

ところで、YIT-W12を用いたPCからの楽曲再生は、ブルーレイなどの音楽ライブソフト再生時とは異なり、2chステレオとなる。

YSP-4300という商品の性格上、どうしてもサラウンド性能の方ばかりに目(耳?)が行きがちだが、実際に、こうして一般的な2chステレオソースの音楽鑑賞用のスピーカーとして使ってみると、改めてそのポテンシャルの高さを知ることになる。楽曲の再生フィールは既に音楽ライブのブルーレイのところで述べているので繰り返さないが、リモコンの[ステレオ]ボタンで切り換えられるステレオ再生モードのうち「BM STEREO」(ビームステレオ)モードが、とても好感触なのだ。

ビームステレオモードは、YSP-4300の音のビームを駆使して作り出されたステレオサウンドを聴くことになるので、ワイドな聴き心地でありながらも、しっかりとした輪郭の音像が掌握できるのである。エレクトリック系の音楽などで見られる左右に音像が駆けるパニング効果や、固定マイクによって録音されたオーケストラによる交響楽においても、変に残響効果を付け加えた疑似サラウンドのようなボケはなく、しっかりとした明確な定位感をもって聴くことができた。

もし、筆者が、このYSP-4300を購入して本格導入したら、未表示のテレビの前で好きな音楽を聴きながらPCで仕事をする…なんていうことが日常になったりするかもしれない。

おわりに 〜YSP-4300とYSP-3300、どっちにする?

今回筆者が自宅に設置して評価したのは上位機のYSP-4300だが、YSP-3300とどちらにしようかと迷う人も出てくることだろう。YSP-4300とYSP-3300との違いは、ビームスピーカーの個数、YSP-4300にだけFMラジオチューナーとUSB端子が搭載されていることだ。

ヤマハ側の説明によれば、YSP-4300は50インチ以上のテレビ製品、YSP-3300はそれ以下のテレビ製品と組み合わせることを想定されているとのことだが、部屋がある程度の大きさならば、テレビの画面サイズによらず、YSP-4300の方をオススメしたい。逆に部屋がそれほど大きくないならば、YSP-3300の方でも出力性能的に十分だと思われる。

ヤマハの直販サイト「Yダイレクト」での販売価格は、YSP-4300が178,000円(税込)、YSP-3300が138,000円(税込)。たとえテレビを買い替えたとしても、テレビ側のスピーカー性能とは無関係に、継続的に使えるホームシアターシステムとして見ればコストパフォーマンスは良好だ。

YSP-4300/YSP-3300 スペシャルサイト〜「音のビーム」でリアルサラウンドを体験する、8つのインプレッション〜 YSP EXPERIENCE 公開中

YSP-4300/YSP-3300のスペシャルサイト「YSP EXPERIENCE」が、ヤマハオフィシャルページ上で公開中。AV評論家をはじめ、シンガーソングライターやサウンドエンジニア、サッカーファンといったバラエティに富んだジャンルの8人が、実際にYSP-4300を体験した模様の動画が掲載されている。


>> YSP EXPERIENCE

西川善司

大画面映像機器評論家兼テクニカルジャーナリスト。大画面マニアで映画マニア。本誌ではInternational CES他をレポート。僚誌「GAME Watch」でもPCゲーム、3Dグラフィックス、海外イベントを中心にレポートしている。映画DVDのタイトル所持数は1,000を超え、現在はBDのコレクションが増加中。ブログはこちら。近著には映像機器の仕組みや原理を解説した「図解 次世代ディスプレイがわかる」(技術評論社:ISBN:978-4774136769)がある。

 
 

[PR]企画・製作 株式会社 Impress Watch 営業統括部
問い合わせ先:watch-adtieup-yamaha1211@ad.impress.co.jp
Copyright (c) 2012 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.