“ギガをスタンダードに”という経営戦略のもと、“光ぶっ太い”を キーワードにプロモーション展開している株式会社UCOM。高い品質を武器に、ビジネス向け光ファイバー通信サービス市場で大きな存在感を示す 同社が、10年間にわたって追求してきたサービスの「品質」とは何なのか?  株式会社 UCOM エンタープライズ営業部 部長 伴歩氏に話を聞いた。

「光」の老舗UCOMが提供するUCOM光

2/15の記者発表会に登場した、株式会社UCOMの鈴木孝博代表取締役社長と、イメージキャラクターに起用された山口智充さん

 インターネット接続やクラウドサービスを自らが利用するためのアクセスラインとして活用したり、スマートフォン向けサービスやソーシャルサービスなどを顧客に提供するためのインフラとして活用するなど、今や企業に欠かすことができない光ファイバー通信サービス。

 そんな光ファイバー通信サービスを導入する際、多くの人は、一体何を基準にサービスを選んでいるだろうか?

 「高速で、安定している光ファイバー通信サービスであれば、どの事業者のサービスでも大差ないのでは……」。もしもそう考えているのであれば、もう一度、利用中の、もしくはこれから利用しようとしているサービスを見直してみる価値がありそうだ。

 というのも、今後、ビジネス向けの光ファイバー通信サービスのトレンドは、ギガに、それも品質保証付きで、低コストなギガサービスが主流になることが確実だからだ。

 そんなトレンドの火付け役とも言えるのが、株式会社 UCOMが提供している光ファイバー通信サービス「UCOM光」だ。

 光ファイバー通信サービスと言えば、大手通信事業者のサービスを思い浮かべる人が多いが、実はUCOMは2001年に個人向け商用サービスとしては世界初となる光ファイバー通信サービス(当時のサービス名はBROAD-GATE 01)を開始した老舗中の老舗の通信事業者だ。自社で構築した独自の光ファイバー網を利用し、1社占有型の高品質なサービスを低価格で提供している。

 当時、まだ8MbpsのADSLが主流で、ブロードバンドという言葉が普及し始めた2001年に登場した、100Mbpsの光ファイバー通信サービスの衝撃を覚えている人も少なくないかもしれないが、それ以来、光ファイバー通信サービスの敷設や運用ノウハウを蓄えてきたことを考えれば、株式会社 UCOMという会社の実力に疑問の余地はないだろう。

法人向け「UCOM光」では、インターネット接続サービスをはじめとした各種サービスを提供している

 そんな同社が、今後のビジネス向けの光ファイバー通信サービスのスタンダードとしてサービスを提供しているのが、「スタンダードギガビットアクセス」と「プレミアムギガビットアクセス」という2つのサービスだ。

 詳しいサービス内容については後述するが、最大1Gbpsで、しかもSLA付きのサービスを低コストで提供することで、かつて先駆的に100Mbpsサービスの提供を開始した際と同じように、通信サービスに「ギガ」という新たなスタンダードを持ち込もうとしているわけだ。

SOHOや中小企業に適した「スタンダードギガビットアクセス」

株式会社 UCOM
エンタープライズ営業部 部長 伴歩氏

 では、具体的にUCOM光のサービスについて見ていこう。まずは、「スタンダードギガビットアクセス」だが、これは下り最大1Gbps、上り最大200Mbpsの占有型のサービスとなっている。

 その概要について、株式会社 UCOM エンタープライズ営業部 部長 伴歩氏は次のように語った。「スタンダードギガビットアクセスは、バースト的なギガビットのニーズに対応できるようにしたサービスです。月額2万数千円だったこれまでの100Mbpsのサービスとほとんど同じ料金で、1Gbpsのサービスを利用できるようにしました」とのことだ。

 オフィス業務にクラウドサービスなどを利用する場合、月末、月初、期末など、特定の時期に業務が集中することにより、データセンターや拠点間でのトラフィックが高くなる場合がある。本サービスは、普段は100Mbpsに満たない利用であっても、このような突発的なトラフィック増のタイミングで100Mbps超のバーストに対応することができるというわけだ。

 料金は、固定IPの付与数に応じて料金が設定されており、1個の固定IPが利用可能な「スタンダードギガビットアクセスIP1」で月額27,300円から利用が可能となっている。

■スタンダードギガビットアクセス 料金表(税込)

回線・ISP一体型、上り最大200Mbps/下り最大1Gbps(ベストエフォート型)

サービスプラン 利用可能
固定IP数
月額基本料 初期費用 契約事務
手数料
工事費
スタンダードギガビットアクセス IP1 1個 27,300円 52,500円 3,150円 実費
スタンダードギガビットアクセス IP8 5個 37,800円
スタンダードギガビットアクセス IP16 13個 58,800円
スタンダードギガビットアクセス IP32 29個 76,650円
スタンダードギガビットアクセス IP64 61個 100,800円
スタンダードギガビットアクセス IP128 125個 132,300円
スタンダードギガビットアクセス IP256 253個 174,300円

※詳細はサービスページを参照

 この価格は、非常にリーズナブルだ。筆者の感覚では、一般的なビジネス向けの光ファイバー通信サービスの場合、IPアドレスの数に応じて料金が異なるものの、100~200Mbps(下り)で、価格は4万円~8万円程度となる。

 しかも、スタンダードギガビットアクセスには、「SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)」が標準で付帯されており、同社では、“網内遅延時間”と回線の“可用性”においてサービス品質が一定の条件を下回ったときに、同社が規定する料金が利用者に返金される。

 具体的な条件については、同社Webページを参照してほしい。

 比較的低価格なサービスであるにもかかわらずSLAを付帯するということは、それだけサービス品質に自信があるということだ。伴氏は、「弊社でもこれまでギガビットのサービスを提供していましたが、サービス提供事業者様を主なターゲットユーザーとしており、価格は数十万円というレベルでした。しかし、今回のスタンダードギガビットアクセスは、そうした事業者様以外の一般のオフィスでも導入しやすいよう価格を大幅に抑えて、ギガの速度と高い品質を確保しています。」と語る。

 小規模な事務所やSOHOなどの環境では、これまで個人向けの光ファイバー通信サービスを利用するケースが多かったが、この価格で、このレベルのサービスが使えるのであれば、回線を切り替える価値もおおいにありそうだ。

ニーズに応じて速度を選べる「プレミアムギガビットアクセス」

 一方、より高品質なサービスを求めるユーザーに対して提供されているのが、昨年12月から新たにサービスに追加された「プレミアムギガビットアクセス」だ。

 このプレミアムギガビットアクセスも下り最大1Gbpsのサービスとなっているが、特徴的なのは、上りの帯域が複数用意される点、そしてその上りの帯域の10%が最低帯域として保証される点だ。

 伴氏によると、「プレミアムギガビットアクセスでは、お客様のニーズに応じて、100Mbps、200Mbps、300Mbps、500Mbps、700Mbps、1000Mbps(1Gbps)という各上りの帯域をメニューとして用意し、その10%を最低帯域保証値として設定しています。これまでは、ベストエフォートのサービスを主に提供していましたが、このプレミアムギガビットアクセスで初めて“ベストエフォートサービスに最低帯域保証を加える”というしくみを採用しました」とのことだ。

 これにより、たとえば基幹系業務へのアクセスや音声系サービスの利用など、優先順位の高い通信が存在する場合でも、しっかりと帯域を確保することができる。単にギガビット化でバースト的なニーズに対応できるようにするだけでなく、ネットワークが原因で業務に支障が出るような事態を帯域保証で防止できるというわけだ。

 また、多彩な契約帯域が用意されていることも実際の顧客のニーズにマッチしており、営業の現場で、「他のサービスも検討したが、ここまで細かな設定をしているサービスがほかになく、ちょうど中間の帯域を選べるのがありがたい」という顧客の声も実際に耳にするという(伴氏)。

■プレミアムギガビットアクセス月額費用 料金表(税込)

回線・ISP一体型、下り最大1Gbps、提供方式typeL2/typeL3より選択

サービスプラン 利用可能
固定IP数
上り契約帯域(最低帯域保証値)
100Mbps
(10Mbps)
200Mbps
(20Mbps)
300Mbps
(30Mbps)
500Mbps
(50Mbps)
700Mbps
(70Mbps)
1000Mbps
(100Mbps)
プレミアムギガビットアクセス IP1 1個 ¥60,900 ¥90,300 ¥120,750 ¥180,600 ¥240,450 ¥330,750
プレミアムギガビットアクセス IP8 5個 ¥71,400 ¥100,800 ¥131,250 ¥191,100 ¥250,950 ¥341,250
プレミアムギガビットアクセス IP16 13個 ¥92,400 ¥121,800 ¥152,250 ¥212,100 ¥271,950 ¥362,250
プレミアムギガビットアクセス IP32 29個 ¥110,250 ¥139,650 ¥170,100 ¥229,950 ¥289,800 ¥380,100
プレミアムギガビットアクセス IP64 61個 ¥134,400 ¥163,800 ¥194,250 ¥254,100 ¥313,950 ¥404,250
プレミアムギガビットアクセス IP128 125個 ¥165,900 ¥195,300 ¥225,750 ¥285,600 ¥345,450 ¥435,750
プレミアムギガビットアクセス IP256 253個 ¥207,900 ¥237,300 ¥267,750 ¥327,600 ¥387,450 ¥477,750

※初期費用、契約事務手数料、工事費別途。詳細はサービスページを参照

 このほか、1社占有型、SLAというスタンダードギガビットアクセスと同じ特長を備えているのはもちろんだが、さらにプレミアムギガビットアクセスでは、24時間現地対応が可能なサポートサービス(サポートプラス プレミアムコース)、ネットワーク監視ツール(トラフィックモニタ)、Ping死活監視(Ping監視)も標準サービスとして提供されており、非常に高い信頼性を確保している。

 同社の本社内にあるネットワーク監視センターで実際の業務を見学させてもらったが、多数のモニターにネットワークの状況を監視し、地震速報などの一般的なニュースをチェックするなど(災害時などはトラフィックが一時的に上がるため)、24時間、有人で監視している様子を確認できた。同様に24時間対応のカスタマーセンターも同フロアに配置されており、障害や顧客からの声が、すべての部門に届きやすい工夫もなされている。

社内のネットワーク監視センター。多数のモニターで24時間ネットワーク状況を監視しているほか、災害時に素早く対応できるように中央のテレビでニュースをチェックしている 本社では、営業部門やカスタマーセンター、ネットワーク監視センターまで同フロアにあり、障害や顧客からの声が届きやすいようになっている

 伴氏は、同社サービスの最大の特長でもある品質について「我々が掲げる『品質』には、10年間、独自網で光ファイバー事業を提供し続けてきた技術やサポートなどによる豊富な経験が裏付けとしてあります。また、自社フルサポートで一括管理された高速なバックボーン(外部接続で現状は243Gbpsで今後も増強予定)など技術的な品質の高さも特長の一つとなっています。ぜひこの高い品質を実際に体験してもらいたい」と話す。

 それでいて、料金は月額60,900円から(上り契約帯域100Mbps/IPアドレス1つ)と、こちらも帯域保証型のサービスでありながら、非常にリーズナブルな価格設定がなされている。このサービスであれば、中規模以上の企業や拠点間を結ぶVPNなど、さまざまなネットワークに活用することができそうだ。

用途提案型でさまざまなニーズに対応

 このように、魅力的なギガビットの光ファイバー通信サービスを手がけるUCOMだが、単なるインフラの提供だけにとどまらない点も、同社の大きな魅力だ。

 同社ではセキュリティサービスやVPN、データセンターなど、回線サービスと一体で提供できるソリューションサービスにも力を入れている。例えば、UTM(統合脅威管理)のセキュリティサービスでは、Vario Secure Networks社のセキュリティアプライアンスを顧客ビル内に設置することで、ファイアウォールやウイルスプロテクション、P2Pプロテクションなどのセキュリティ対策、マルチホーミングやホットスタンバイなどのネットワークの冗長化対策も利用することが可能となっている。

 「中小規模のお客様は、これまで回線のみのサービスを利用することが多かったのですが、最近ではセキュリティ対策に感心が高いお客様が増えており、サービスとして提供することになりました」と伴氏は語る。

 さらに伴氏は続ける。「また、『with UCOM』という取り組みを2012年2月から開始し、積極的に展開しています。弊社の販売パートナー様や先ほどのセキュリティアプライアンスなどのパートナー様と共に、回線とパートナー様のサービスをソリューションとしてあわせて提供できる体制を整えています」とのことだ。

 これにより、たとえば「本社とデータセンターを接続し、さらに全国の支店とVPNを構築したい」などといったユーザーの「やりたいこと」を実現するソリューションとして提供することが可能となっている。

 セキュリティ、データセンター、クラウドサービスなど、さまざまなパートナーとの協業が可能となっているうえ、同社の自社回線のエリア外ではNTT東日本・西日本のフレッツを回線にUCOM光のプロバイダサービスを組み合わせて利用することができるので、UCOMを窓口として、トータルなネットワークシステムの導入を相談してみるといいだろう。

 同社のオフィスには、実際にスタンダードギガビットアクセスなどの1Gbpsサービスと100Mbpsサービスの比較を実際に試すことができるデモ環境が用意されており、業務で利用することを想定したファイル転送のパフォーマンスやVPNのテストなども実際に検証することができるようになっている。その実力を体験したいという場合も、気軽に相談してみるといいだろう。

同社のオフィスでは、会議室や廊下などに実際に試すことができる環境が用意されている
左の画像が1Gbps回線の速度測定結果で、右の画像が100Mbps回線の測定結果。あくまでもこれは株式会社UCOM会議室内のデモ環境での測定結果だが、非常に高いパフォーマンスが出ている

敷居が下がった高信頼の1Gbpsサービス

株式会社 UCOM

 以上、株式会社 UCOMの最新の光ファイバー通信サービスについて紹介してきたが、SLAや帯域保証といったサービスが付帯した最大1Gbpsの回線が、月額数万円のレベルで利用できるのは非常に大きな魅力だ。

 中小規模の現場でも、最近ではクラウドサービスを積極的に採用する例が増えてきているうえ、スマートフォン向けのサービスなど、比較的小規模な企業でも多くのユーザーを相手に業務を展開する企業が増えてきていることを考えると、このような高品質の回線サービスを低コストで利用できるようになったメリットは非常に大きい。

 ソリューションとして、さまざまな事業者との協業も可能になっている点も大きな魅力で、スタートアップ企業など、ネットワークの専門家が不在の企業で、全体的なネットワーク構成に悩んでいる場合は、ぜひ相談してみることをおすすめしたいところだ。きっと、自社が求める解をUCOMから得ることができるだろう。

メガもギガも「光ぶっ太い UCOM光」
ギガぐっさんスペシャルサイト公開中!

ネット世界のスーパーヒーロー「ギガぐっさん」が、UCOM光のサービス特徴を体現するスペシャルサイトを公開中! TwitterやFacebookと連動したユーザー参加型コンテンツや、UCOM光のユーザー訪問をする映像レポートなども公開。

プロフィール

清水 理史
製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。最新刊「できるWindows 7」ほか多数の著書がある。自身のブログはコチラ

関連情報

ギガもメガも光ぶっ太い UCOM光 ギガぐっさんスペシャルサイト
http://pr.ucom.ne.jp/

UCOM光 法人向けサービス
http://business.fttx.co.jp/

UCOM光 スタンダードギガビットアクセス
http://business.fttx.co.jp/service/line/std_giga/

UCOM光 プレミアムギガビットアクセス
http://business.fttx.co.jp/service/line/prm_giga/

with UCOM
http://business.fttx.co.jp/withucom/

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UCOMのマンション向け光ファイバーインターネットサービス spaaqs 光
http://www.spaaqs.ne.jp/

株式会社UCOM
http://www.fttx.co.jp/

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「ギガをスタンダードに」UCOMが新プラン、ぐっさん起用キャンペーンも
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120215_512114.html