お宅の冷蔵庫は元気ですか?

 個人的な話で恐縮だが、拙宅の冷蔵庫の残念な話から始めたいと思う。その冷蔵庫は購入してからかれこれ10年になる。自炊はするが、さほど熱心だったわけではない時期だったため、コンパクトな2ドアで、容量は大変控えめな140L。上段が冷凍室、下段が冷蔵室という昔ながらのタイプである。現在は食事の95%が自炊になっていることや、たびたび調理家電のレビューをさせていただく関係もあり、完全に容量不足になってしまった。140Lといってもフルに入るわけではないから、ヘタをしたら大型冷蔵庫の野菜室1つ分程度のスペースしかないといえる。ときには要冷蔵の調味料などであらかた埋まってしまい、買い置きも保存もむずかしくなってしまうほどだ。

 しかも冷凍冷蔵庫としてそれはどうなの、という挙動をする。たとえば夏。アイスを食べようと上段にある冷凍室からカップのアイスを取り出すと、紙の容器がふんにゃりするのだ。霜取りのタイミングにあたってしまったようで、中のアイスも食べやすいを通り越して溶けている。カップならまだいいが、これがスティックタイプになるとやっかいだ。霜取りが終わり、再度固まるのを待つしかない。氷も溶けかかった状態になっており、水っぽい。アイスや氷は再び凍ればなんとかなるが、問題は冷凍“保存”しているはずの肉類だ。霜取りのたびに中途半端に解凍され、再び凍り……を繰り返すわけで、これでおいしさが保てるわけがないのは想像に易い。豚バラ肉が、発見時には白く変色していたりすることもある。

 残念なのは冷凍室だけではない。狭いスペースをやりくりして、がんばって詰め込んだ冷蔵室のきゅうり、キャベツといった野菜が凍るのである。一応野菜用の引き出しはあるが、立てて保存しなくてはならない開栓済みの容器などの保存にスペースを取られてしまうため、冷蔵室に入れることになる。すると、設定は「中」でも、壁に接した野菜が凍ってしまうのだ。サラダにしようとしていた野菜が、凍ってシャリシャリの半透明になった姿は見るに堪えない。

 一方で、異なる物質といっていいような変貌ぶりを遂げることもある。腐って傷んだ葉物野菜ほど辛いものはない。もともと水菜もキャベツもほうれん草も、そのままでは入らないため、曲げたりカットしたりするのだが、工夫して詰め込むほどにみつけにくくなり、忘れてしまうらしい。取り出したときはビニール袋の中で変わり果てた姿になっているため、「そんなに古くないはずなのに」と疑問を抱きつつ、処分するのである。

 固体から液体に変化しなくても、ドス黒くなった使いかけのにんじん、乾物になったしいたけ、パリパリになった大葉、シワシワのプチトマトなどは常連である。こんな調子で、これまでどれだけの野菜を無駄にしてきたことか。

無駄にした野菜

 冷蔵室のドアを開けると、庫内はギュウギュウ詰め。そんな悲劇を察してか、最寄りのスーパーが野菜の少量販売をはじめてくれた。おかげで多少助かっているが、どうしても割高になってしまうのは残念だ。シュウマイを蒸すため、大きなキャベツの葉を使いたいのに、丸ごと保存できないばかりに1/2個、もしくは1/4個単位でしか買えないのは寂しい。やはり長く鮮度を保てる野菜室のある冷蔵庫が欲しい。

冷蔵庫は激しい進化を遂げている

 茎が茶色く変色した水菜を見て、いよいよ我慢できずに家電量販店へと足を運んでみた。店頭に置かれた冷蔵庫のドアには、価格や機能が書かれたポップがところ狭しと貼られている。一通り眺めてみたところいくつか特徴があるようだ。注目ポイントは、ドアの開閉のしやすさ、棚の取り出しやすさや使い勝手、冷凍室や野菜室の引き出しやすさ、野菜の鮮度の保ちやすさ、鮮度を保てる急速冷凍や調理しやすい冷凍、スピーディな製氷といった多彩な冷凍機能、脱臭や除菌機能といったところだろうか。設置スペースは変わらないのに庫内の容量はアップ、といった部分も年々改良されているらしい。

 中でも気になったのが「年間消費電力量」や「2010年省エネ基準達成率」などの表示である。「年間消費電力量」とは、06年新測定法(JIS C 9801-2006年)により測定、計算された値で、周囲温度30℃測定による1日当たりの消費電力量180日分と、周囲温度15℃測定による1日当たりの消費電力量185日分の合計で、「kWh/年」で表されている。

 「2010年省エネ基準達成率」とは、省エネ法により定められた基準値をどれだけ達成したかを表しており、「2010年」は、2006年9月に基準値が改訂された際の目標で、これらは家庭用品品質表示法により表示が義務づけられているという。

 現在の冷蔵庫の最大のブームは、やはり省エネである。冷蔵庫は24時間フル稼働している電化製品であり、家庭で消費される電力量の14.2%を占めて最も大きい。(資源エネルギー庁 平成21年度民生部門エネルギー消費実態調査および機器の使用に関する補足調査より、日本エネルギー経済研究所が試算)エコポイントの効果や、震災後の節電意識の高まりにより、冷蔵庫の節電にも注目が集まり、省エネタイプへのニーズも高まっているというが、実はそれ以前からも、年々消費電力を極力抑える方向で開発されており、どのメーカーも軒並み年間消費電力量を下げているのだ。

 なかでも東芝は独自の「ecoモード」により、7年前の機種より消費電力量が約74%もダウンさせている。たとえば最新の「GR-F51FXV」の場合、年間消費電力量はわずか180kWh/年。7年前のGR-W50FBはなんと700kWh/年。容量は変化しているため、全く同サイズで比較はできないのだが、これらを電気代に換算すると、10年前は年間約2万円弱かかっていたものが、最新機種ならわずか5,500円弱で済むのだというから驚きだ。

【ご参考】冷凍冷蔵庫における10年前(2002年)の401~450Lの年間消費電力量の目安は、640~720kWh/年です。(※2)
※1 実際に各ご家庭で使用された場合には、設置条件・扉開閉回数・外気温度等により消費電力量は異なります。
※2 上記の消費電力量は特定の冷蔵庫を指したものではございません。あくまでもJEMA自主基準による10年前の推定の年間消費電力量の目安です。

 しかもその効果は大型冷蔵庫ほど顕著だ。サイズ別に「年間消費電力量」を眺めていくと、小型になるほど上がっていくことに気づく。冷蔵庫は容量が小さければそれだけ消費電力量が少なくて済むのではないかと考えがちだが、現在は全く逆なのである。なぜなら小型冷蔵庫と大型冷蔵庫の冷却方式に違いがあり、メーカーも手間とコストをかけられる機種に力を注ぐため、当然グレードの高い冷蔵庫ほど、高価な断熱材や性能の高い制御システムが導入されるため、より省エネ効果が高くなっているというわけである。

 筆者が利用中の10年前の小型冷蔵庫は、現在の大型冷蔵庫の少なくとも2〜3倍の消費電力量があるだろうと指摘された。140Lしかないのだから、消費電力量は大したことはないだろうと思っていただけに、これは非常にショックであった。買い換えないでいるほど、電気食いにのし上がるかもしれないのだ。では、東芝の冷蔵庫を省エネに導く「ecoモード」とはいったいどんな機能なのだろうか。

東芝の「ecoモード」には3つの省エネ・節電効果が

W-ツイン冷却のしくみ
※ 新商品GR-F51FXV
フィンの表面積が5%拡大した冷蔵用冷却器 高性能真空断熱材 13個のセンサーが常時監視

 「ecoモード」には省エネ効果を高める3つのポイントがある。

 まず最大の効果を発揮しているのが、東芝独自の冷却方式「W-ツイン冷却」の存在だ。冷蔵庫の冷却方式は大きく分けて2つの冷却方式がある。小型冷蔵庫に採用される「直冷式」と、大型冷蔵庫に採用される「ファン式」だ。この「ファン式」は、さらに「シングル冷却方式」と「ツイン冷却方式」に分けられる。「シングル冷却方式」とは、1つの冷却器で、冷蔵室、冷凍室の温度を別々に制御する方式で、多室の冷凍冷蔵庫の冷却方式の主流を占めている。一方、東芝が採用している「W(ワイドレンジ)-ツイン冷却」機構は、冷蔵室、冷凍室それぞれに専用の冷却器を持っている。「シングル冷却方式」の場合、全室マイナス25℃なのに対して、「W-ツイン冷却」は冷蔵ゾーンがマイナス10℃、冷凍ゾーンがマイナス25℃と独立した制御が可能なので、冷やし無駄がないのである。

 さらに冷却器の改良により、冷却効率が向上している。冷却には、薄い板状の金属が何枚も並んだフィンと呼ばれるものが用いられる。この金属の間を風が通ることで空気が冷却されて庫内へと送られるのだが、このフィンの表面積を約5%拡大させたため熱交換性能が高まり、冷気を送る電力が抑えられているのである。

 この「W-ツイン冷却」が特に威力を発揮するのが「霜取り」である。霜取りが具体的に何をしているかといえば、冷却フィンに付着した霜をヒーターの熱で除去し、霜詰まりを防いでいるのだ。フィンの間が霜でふさがれると、庫内を冷やすための冷気が通りにくくなり、その分、余分な電力がかかってしまうため、定期的な霜取りは欠かせない作業。湿度の高い夏は、1日に2回は霜取りが行われているという。しかも、最も電力を消費するのがこの霜取りなのである。

 「W-ツイン冷却」では、冷蔵と冷凍で別々の冷却器を使うため、無駄な冷却がない分霜がつきにくく、ついた霜の除去に必要な電力も低く抑えることができる。たとえば「シングル冷却方式」のヒーター温度が約200〜300℃(消費電力が約180〜200W)なのに比べ、新しいベジータの「W-ツイン冷却」なら、わずか約80℃(約93W)と半分程度で済むため、霜取りヒーターなどの消費電力を約49%削減できるのだ。東芝の冷蔵庫は、年間消費電力量に加え、この瞬間的な消費電力の削減にも力を入れているというわけである。

 「ecoモード」の省エネ効果の2つめは、断熱性能の向上だ。冷蔵庫は中を冷やせばいいだけではない。余計な温度変化を避けるため、庫内の冷気は逃さず、外気の熱を遮断することが大切。そこで、今回の新キャビネットでは、制御基板の配置を背面上部に移動し、同時に断熱効果の高い「高性能真空断熱材」を採用することで、断熱効果を向上させている。

 さらに3つめとして、冷蔵庫の状態を見守りつづけるセンサーの存在がある。ドア開閉や庫内温度、外気温など、設置環境の状態を監視するセンサー、霜付き状況や使用頻度といった運転・使用状況を監視するセンサーなど、合計13個ものセンサーが常時監視している。これらのセンサーのおかげで、冷やしすぎの無駄や、温度のムラをなくし、余分な消費電力を使わずに冷却できるようになった。

 以上の3つにより高い省エネ効果が期待できるのだが、特別に何かする必要はない。環境や使い方が変わっても、「ecoモード」が24時間きめ細かく省エネしてくれる。

積極的な節電を可能にする「節電サポート機能」

 東日本大震災後に自らも何か社会貢献できることはないか、という節電意識の高まりも見られるようになってきた。そこで、前述の自動で制御される通常の「ecoモード」に加えて用意されたのが、ユーザーが必要に応じて随時設定できる、「ecoモード 節電機能」「ecoモードおでかけ 機能」「ecoモード ピークシフト機能」という3つの「節電サポート機能」である。

 「ecoモード 節電機能」とは、食品に影響を及ぼさない程度に庫内温度を約1〜2℃高めに設定し、ecoモード運転時よりさらに約10%の節電が可能になる機能。「ecoモード おでかけ機能」は、お正月やお盆休みなど、長期間不在で冷蔵庫の開閉がなくなる場合にセットしておくと、約20%の節電になるというもので、帰宅後にドアを開閉することで自動的に解除される。旅行や出張などで長期間不在にする期間が必ずあるという方にはお勧めの機能である。「ecoモード ピークシフト機能」とは、霜取りの時間を先送りする機能だ。「W-ツイン冷却」でも触れたが、冷蔵庫の消費電力は常に一定ではなく、霜取りの際に急激に消費電力が上がる。電力需要がもっとも高まる時間帯に霜取りのタイミングが重なると、節電の妨げになる。そこで「ecoモード ピークシフト機能」の出番だ。夏の午後、冬の朝などにオンにすると霜取りが4時間先送りされるので、ピークを避けることができるというわけである。

 「ecoモード 節電機能」は2011年モデルから搭載された機能で、これに今回新たに加わったのが「ecoモードおでかけ 機能」と「ecoモード ピークシフト機能」の2つ。いずれもタッチで簡単にオンオフが可能で併用もできる。最新のベジータを使うだけでも、従来より節電に貢献できるが、より積極的な節電を望む方は、ぜひ活用するといいだろう。

野菜室を重視しているから「VEGETA(ベジータ)」

 冷蔵庫を選ぶとき、どれにしたらいいか大いに悩むに違いない。サイズについては、搬入や設置スペースに左右されるため自ずと絞り込まれてくるが、一番困るのは機能だろう。このとき、念頭に置きたいポイントが1つある。それは「冷凍室と野菜室のどちらの性能を重視するか」だ。具体的には、利用者が冷蔵室以外で、どこを最も開閉するかを考えるのだ。各社ともまんべんなく力を注いでいるように見えて、実はより注力している性能があり、引き出しの位置や全体に占める容量としても現れてくるからだ。

 東芝製冷蔵庫には「VEGETA(ベジータ)」(以下、ベジータ)という名前がついている。すでにお気づきかもしれないが、野菜を意味する英単語「VEGETABLE(ベジタブル)」が由来だ。野菜室の性能にとことんこだわっている証拠である。

 それはまず野菜室のサイズと配置に現れている。どのサイズでも他社の同サイズより野菜室の容量が大きめで、たっぷり収納できる。上段にはトレイがついているので、小さな野菜の保存に向いており、下段は長い野菜は立ててまるごと収納できる。重ねて詰め込まなくて済むので、使い忘れも防げるのだ。

冷蔵庫では野菜室は重要

 しかも、野菜室を腰の高さに配置した「まんなか野菜レイアウト」により、かがむことなく取り出せるよう配慮されている。店頭でも「ベジータ」の野菜室を開閉する人はみな「取り出しやすい!」「楽〜!」と感嘆の声を上げているほどだ。楽なのは高さのせいだけではない。「高耐荷重アシストレール」が引き出す力を約23%も軽減させているため、スッと引き出せるのである。

 東芝の調べによれば、1日当たりの開閉回数は、冷蔵室が35回、野菜室が12回、冷凍室が7回なのだという。野菜を取り出す際、開けてから中を見渡して何があるのか確認したり、あれこれと迷ったりする時間もあるだろう。その間かがみっぱなしでいるよりは、通常の姿勢のまま出し入れできるほうが、身体への負担が少ないのは言うまでもない。


かがまなくてすむまんなか野菜室   引き出しやすいアシストレール

 野菜室へのこだわりは、保存力にも注がれている。新しい「ベジータ」の野菜室は「新・うるおい補給野菜室」と名付けられているが、ここにも「W-ツイン冷却」の効果が現れているのだ。冷蔵室用の冷却器から除去した霜を潤いとして循環させ、野菜室に湿度約100%の冷気として送り込めるため、常に湿度約95%の安定した低温環境を維持できる。これは自然界の天然冷蔵庫である「雪下野菜」のような状態で、野菜のアミノ酸は約17%、糖度は約18%アップするという。ただ保存していただけの野菜が、いつの間にかよりおいしくなっているというのだから、うれしい効果である。

 野菜には土付きなどもあるため、衛生面が気になる方もいらっしゃるだろう。この点は、東芝独自の「ピコイオン」が付着した菌を除菌し、脱臭もしてくれるので安心だ。「ピコイオン」とは、微細な水に包まれた強い酸化力を持つ活性酸素で、除菌のほかにビタミンC、ビタミンA、ポリフェノールといった栄養素などがアップするという測定結果もある。おいしくなって取り出しやすいから、買った野菜をフルに活用できる、それが東芝のこだわる「新・うるおい補給野菜室」というわけだ。

雪下野菜のイメージ   うるおい補給時のイメージ

野菜料理に便利な冷凍機能も

野菜そのまま冷凍

 野菜室にこだわっているからといって、冷凍機能をないがしろにしているわけではない。むしろこだわりが感じられるのが「野菜そのまま冷凍」機能だ。使おうとカットしたが、余ってしまったという経験は誰にでもあるだろう。そんなときは市販の保存袋に入れた野菜を野菜冷凍マットの上に乗せることで、生のまま冷凍保存できる。細胞の水分膨張や細胞壁の破壊を防ぎながら冷凍できるため、水分の塊のようにならず、そのまま煮物などに使えるというメリットがある。トマト、ブロッコリー、にんじん、小松菜といった緑黄色野菜から、白菜、大根、キャベツなどの淡色野菜、いも類、きのこ類など25品目以上がおいしさを損なうことなく冷凍できる。

 天ぷらなどはカラッと仕上がり、煮物や揚げ物にすると味がしみこみやすくなる機能が「ドライモード」だ。切り干し大根の原理といったらわかりやすいかもしれない。たとえば、天ぷら用のさつまいもなら、カットして任意の容器に並べて、フタやラップをせずに、野菜冷凍マットに置く。冷凍機能から「ドライ」を選んで8時間待つと、香りや栄養がぎゅっと濃縮されたさつまいもができあがる。あとは衣をつけて揚げれば、カラッとした歯応えのおいしい天ぷらになるというわけ。

 「野菜そのまま冷凍」や「ドライモード」は下ごしらえが不要になるうえ、余った野菜が有効活用できる。こんなところでも細かい無駄を省いているのである。

   

毎日使う冷蔵庫だからより快適に使える工夫があちこちに

 「ベジータ」は、電気と食材の無駄を省いてくれるだけでなく、細かい手間や不満も省いているという点も添えておきたい。たとえば製氷機。数年前、冷蔵庫の自動製氷機で作った氷にカビが混ざるという話を聞いたことはないだろうか。自動製氷機は便利な反面、このような衛生面での不安がつきまとう。しかし、ベジータの新しい自動製氷機は、カビが発生しにくい給水機構を採用しているので安心だ。

 また、庫内にはフラットなLED照明を採用しているので、明るく見やすく、中に何があるのか分かりやすい。しかも「スリーアクション棚」により、収納するものに合わせて棚の高さを調節できるから出し入れも楽だ。探す手間がないということは開けている時間が短くなるため、それだけ冷蔵庫内の温度上昇を抑えられるというメリットがある。

 毎日触れて、長く付き合う家電製品だから、インテリアとの調和も大事だ。「ベジータ」のボディにはクリアガラスで覆われているため、その佇まいはシンプルかつエレガント。操作パネルには「サークルインジケーター」が採用されており、デザインを損なわずに、状態の直感的な把握と、分かりやすい操作が可能となっている。

クリアガラスで覆われて、エレガントな外観   サークルインジケーター

 美しくあらゆる面において無駄がなく使いやすい。それが東芝の「ベジータ」といえるだろう。

 静かな仕事部屋でこれを書きながら耳を済ますと、ぐおおお…ぐおおお…というかすかな音が響いてくる。発信源は冷蔵庫だ。今日もジャムの瓶1つを取り出すのに、しゃがんで手前のものを取り出してから、奥を捜索するはめになってしまい、間違いなく買い換えのタイミングが来ていると痛感している次第だ。

 冷蔵庫は決して安い買い物ではない。いくら年間消費電力量が下がり、電気代が下がっても、冷蔵庫の価格を考えると躊躇するのも無理はない。しかし、思い切って買い換えることで、先の10年を安心して、快適に過ごせるに違いないと感じている。しかも、保存が楽なら料理がさらに楽しくなりそうだ。もしご自身で料理をされない場合でも、料理をする人が楽しく喜んで使えるというのは、多くの面でプラスの効果があるだろう。

 「うちはこのままでいいのだろうか?」という違和感をもち始めている方は、このタイミングで一度ご自宅の冷蔵庫の消費電力量や使いやすさをチェックしてみるといいかもしれない。

プロフィール

すずまり
IT関連、家電関連を得意とするフリーライター。プログラマからISPの営業企画、Webデザイナーを経た経歴を活かして、家電 Watchや女子カメ Watch、ケータイ Watchなど幅広いジャンルで活躍している。女性ならではの視点と、ガジェット好きの視点を併せ持ち、実生活に根ざしたレビューが人気。著書に「iPhone仕事便利帳」「Facebook 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。

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