いろいろ出たよ! 東芝のdynabook♪

 世の中、Windows 8で沸いているわけなんですけど、東芝から発売されたWindows 8搭載マシン各機がかな〜り魅力的。そのなかで、とりわけ良さそうなのが、3機種のdynabook。それぞれ、「dynabook R632」「dynabook T642」「dynabook R822」となる。

 まず「dynabook R632」。2012年夏モデルとして登場し人気を呼んだUltrabookだが、OSがWindows 8 64ビットに変更され登場。ノートPCスタイルの王道Ultrabookとして薄くて軽くてバッテリー持続時間が長く、外観もやはりスタイリッシュで魅力的なカラーバリエーション。そしてそのコストパフォーマンスから、引き続き人気を集めそうだ。USB3.0コネクタやHDMI出力などインターフェイスも豊富に備えている。

 それから、新たに加わったタッチ対応の2機種のdynabook───ノートPCスタイルの「dynabook T642」と、3Wayで使用スタイルを変えられるコンバーチブルUltrabook「dynabook R822」。どちらもOSとしてWindows 8 64ビットを搭載するほか、ディスプレイにタッチパネルを採用している。Windows 8のタッチ対応UIの実用性をガッツリと堪能できる新機種なのである。

 これら3機種の位置付けとしては、「dynabook R632」は「薄型軽量重視でWindows 8を搭載したコストパフォーマンスの高いノート型が欲しい」てな人向け。「dynabook T642」はそれに加えてWindows 8でのタッチ操作を利用したい人向け。そして「dynabook R822」は、ノートPCスタイルやタブレットPCスタイル、さらに新たなフラットスタイルも含めて、Windows 8を堪能したい人向けというイメージだ。

 これら3機種のうち、やはり気になるのは、ほかにはちょいとナイ「3Wayで使えるWindows 8搭載Ultrabook」である「dynabook R822」。どんなふ〜に便利なの!? みたいな。てなわけで以降、Windows 8を搭載したdynabookでいっちばんゴージャスな「dynabook R822」についてアレコレ見ていこう。

dynabook R822 dynabook T642 dynabook R632

「dynabook R822」はこんなUltrabook

 まずは「dynabook R822」のスペックを少々。詳細はスペック表にあるとおりだが、プロセッサーやメモリ容量、それからメインストレージである128GB SSD(※1)などザッと見ても、ビジネスユースにもパーソナルユースにも十分活躍してくれそうだ。

 ディスプレイは12.5型ワイドのタッチパネル付きIPS液晶で、画素数は1366×768ドット。傷つきにくい強靭な強化ガラス、Corning(R) Gorilla(R) Glass2を採用している。静電容量式タッチパネルなので指先での操作に対応するほか、別売の静電容量タッチパネル対応スタイラスペンでも操作できる。

 で、ヒッジョーに特徴的なのが「3Wayで使える」というギミック。「dynabook R822」は、「タブレット」「フラット」「ノートPC」のスタイルをシチュエーションに合わせて使い分けられるのだ。

 たとえば、通常はノートPCスタイルでキーボードやクリックパッドで利用。Windows 8のタッチ向きUIを気楽に利用するときはタブレットスタイルで。そして新機軸のフラットスタイルは、ディスプレイ面を机上面と平行にして置けて、相手が見やすいよう画面表示を回転(※2)させることもできる。

 そしてこの3Wayの切り替えっていうかトランスフォームが、かな〜りスムーズ♪ 各スタイルでの使用感などは後述するが、思ったときにすぐ、各スタイルへトランスフォームさせて活用することができる。

 「dynabook R822」を触り始め、まずはこの変形のスムーズさを体感した俺の場合、「こ〜ゆ〜ふ〜に使える」「あんな感じでも使える」「こう使っても便利♪」などと想像を膨らませたのであった。てなわけで、引き続き、各スタイルでの実使用感をチェックしてみよう。

※1 SSDはソリッドステートドライブ(Solid State Drive)の略称であり、フラッシュメモリを記録媒体とするドライブです。
※2 画面回転機能を利用するためには、dynabook.comよりアップデートファイルをダウンロードし、インストールする必要があります。

ノートPCスタイル正面 ノートPCスタイル背面
右側面部には、ヘッドセット/ヘッドホン端子、ブリッジメディアスロットがある 左側面部には、電源スイッチ、ボリュームボタン、オリエンテーションロックボタン、USB3.0コネクタがある
正面部 背面部にはUSB3.0コネクタ、HDMI端子、電源コネクタがある
【ムービー】3Wayトランスフォームが、かな~りスムーズ♪

タブレットスタイルでの使用感

タッチレスポンスは、イイ感じ!

 やっぱりWindows 8と言えばタブレットスタイルでの利用でしょ〜♪ とか思っている俺の場合、この「dynabook R822」もタブレットスタイルで試用開始!!

 結果、イロイロ驚いたコトがあるんですけど、たとえば起動や終了、スリープやそこからの復帰が超速い!! 「dynabook R822」は、どのスタイルのときも本体左側の電源ボタン一押しでスリープ/復帰となるので、一般的なAndroidタブレットなどと同様の感覚で気軽に使えてイイ感じ。

 それからタッチ操作時のレスポンス。タッチパネルの反応も表示の追従性などもスムーズで好印象。タッチパネルはマルチタッチ対応なので、指一本でアプリを起動したり画面をスクロールさせたり、指二本で表示の拡大縮小が行えたりと、これまた軽快&直感的に操作していける。

 表示の見やすさも「◎」。「dynabook R822」には12.5型ワイド(1366×768ドット)のIPS液晶が搭載されているが、サスガのIPS液晶。たとえばタブレットスタイルで机上面に置き、画面が真上を向いた状態でも、周囲からシッカリと画面表示を確認できる。正面から見れば、その高精細さと発色の正確さに驚けるレベルのキレイさだ。

 それと、UIを切り替えての利用。Windows 8の場合、新たなタッチ向きのUIと、従来のデスクトップ型のUIを切り替えて使える。「dynabook R822」の場合、画面下部のWindowsボタンで切り替えるわけだが、その使用感も非常に良い。

スタイラスペンでの筆記を試す

 まず切り替えが非常にスムーズであるのに加え、切り替え時のレスポンスが良く、フラストレーションは一切生じない。また、デスクトップ型UIにしたときでも、指による操作が現実的だ。これが画面が十分大きいのに加え、タッチパネル関連のチューニングがイイからなんでしょうな。

 てなコトを体験すると、ある意味けっこーショック。てのは、Androidなどのタブレット端末のような気軽さで使えて、必要ならば従来のWindows PCと同様に各アプリケーションの機能をジックリ細かく使うこともできるからだ。

 う〜ん「dynabook R822」、この時点で既にこれまでのPCやタブレット端末に対するアレコレをけっこー破壊してくれた感じ。いや、もちろん、イイ意味で、ですけどネ♪

【ムービー】スリープからの起動速度やタッチパネルのレスポンス、スムーズなUIの切り替え、などを感じて欲しい

ノートPCスタイルでの使用感

ノートPCスタイルでの使い勝手も大幅向上

 ディスプレイを立てた状態にすると、ノートPCスタイルで使えるようになる。フツーのノートPCと同様に、キーボードやクリックパッドで「dynabook R822」を操作できるわけですな。

 ノートPCという観点で使ってみて、まず良かったのはクリックパッドの存在。従来のノートPCのタッチパッド部分と同様に使えるのに加え、二本指操作でスクロールや拡大縮小が行えるのが便利だ。

 それから、キーボードの使用感。「dynabook R822」には一般的な15.6型のノートPCと同じキーピッチを持ったタイルキーボードが採用されている。軽いクリック感がある打鍵感も加わり、ミスタイプしにくいキーボードだ。また、打鍵時の音も非常に静か。さらにバックライトが組み込まれていて、暗めの場所でもキートップの刻印をちゃんと確認できる。

 ノートPCとして考えた場合、内蔵キーボードは交換があまり現実的でないパーツ。この部分の作りがシッカリしているのは、買い手として安心感がある。

 それと、当然だが、ノートPCスタイルでもディスプレイのタッチ操作が可能だし、Windows 8特有のUIでも従来のデスクトップ型UIでも使える。で、コレが思いのほか便利なのだ。

 たとえばウェブブラウザで地図サービスなどを使っている場合。従来のノートPCだと、タッチパッド操作で地図のスクロールや縮小拡大をしていた。場合によってはちょっと不便な操作感でしたな。

 しかし「dynabook R822」の場合、指を画面に触れて、指先一本で自在にスクロールしたり、指二本の操作で拡大縮小も行える。同様に、単なるウェブページのスクロールや、そこに表示されている文字の拡大縮小も指でササッと行える。

 いつもはキーボードやクリックパッドで操作し、必要に応じて画面を指でダイレクトに操作。これは超手っ取り早い!! スゲく快適!! こういう優れた操作感がある「dynabook R822」なので、もしかしたら単なるノートPCより何倍も「捗る」マシンなのかもしれない。

フラットスタイルでの使用感

 タブレットとノートPCの中間にあたるのがフラットなスタイルだ。トランスフォーム時にタブレットスタイルの状態からディスプレイを前方にスライドさせると、フラットなスタイルになる。そこからディスプレイを起こすとノートPCスタイル、というわけですな。  で、このフラットの使用感だが、「なるほど便利」「これも手っ取り早い」と感じた。

プレゼンテーションにはフラットスタイルだ!

 たとえばテーブルに着いて、相手を前にしつつノートPCを使うことはよくありますな。そしてディスプレイに表示されている内容を相手にも見せたいということも多々ある。「コレなんですよ、このページに出ている写真、ほら」とか言いながら、ノートPCごと持ち上げて、回転させて、相手に向けるような状況だ。

 こんなとき、「dynabook R822」だとノートPCスタイルからフラットスタイルにする。ディスプレイを倒すだけですな。前述のようにIPS液晶を採用しているので、この状態であっても、自分にも相手にも画面は見やすい。

 さらにクリックパッドを3本指でタッチ!! すると画面表示が180度回転する。つまり相手からでも写真や文章が読みやすい表示になるというわけだ。

 タブレット、ノートPC、そしてこのフラット。それぞれのスタイルに大きな実用性を持つ「3WayなUltrabook」こと「dynabook R822」は、かな〜り広い活用幅があるマシンだと感じる。

【ムービー】対面での提案や打ち合わせのときに活躍するフラットスタイル。3本指でタッチすると画面が回転!スムーズに相手に確認してもらえる。

便利なソフトウェア類

 この「dynabook R822」からは、ソフトウェアの面でも独自の利便が感じられる。かなりイイ感じのプリインストールソフトが使えるんですな。

 たとえばビデオ通話ソフトの「Skype」(Windows ストアアプリ)なんかがフツーにインストールされているんですけどネ。さらにデスクトップアプリケーションの「Skype」をWebからダウンロードしてインストールすれば、「dynabook R822」には「Corel VideoStudio」というソフトも入っているので、「Screen Capture」機能を使って、Skypeのビデオ通話をワンクリックで録画できちゃうのダ!

 家族や友達とのビデオチャット、あるいは仕事でのビデオ通話などをサクッと録画。思い出を残すためや、後からのチェック用、資料用などとして動画を手軽に活用できるというわけだ。

「思い出フォトビューア」がケッコー便利「声でかんたん操作」で、萌えキャラの「ことねさん」を選んでみた。dynabookおなじみの「ぱらちゃん」も選択可 全部入りのWindows 8マシンって感じっスよ

 あるいは「YouCam for TOSHIBA」というソフト。「dynabook R822」には2つのWebカメラ(前面約100万画素/背面約300万画素)が内蔵されているが、このソフトを使えば、エフェクトやフレームを使った動画や静止画を撮ることができる。Webカメラでの撮影を愉快化させるソフトってわけですな。このソフトの「Face Tagging機能」を使えば、指定した人物の顔を集めて閲覧するようなことも可能だ。

 写真関連で言えば「思い出フォトビューア」もシンプルだけど実用的。撮った写真を自由自在に閲覧していけるソフトで、時系列で並べて表示したり、カレンダー表示したりしてわかりやすい。さらに地図表示機能や、SNSへの投稿や、写真の編集・加工にも11月にWindows ストアでアップデートする予定だ。

 さらに「MediaBook」を使えば、写真を多用した電子ブックを簡単に作ることができる。写真集を自作する感覚ですな。自由に背景色を選んで、好きな写真を並べていける。

 これらの写真系ソフトは、もちろん画面へのタッチで操作していける。ので、タッチパッドやマウスなどを使った操作よりもずっと直感的に使えるのがナイスな感じ。

 あと、個人的にけっこーツボだったのが「てぶらナビ」というパソコンを手軽に操作するためのソフト。イロイロなことができるソフトだが、たとえば「声でかんたん操作」がイイ。これは「dynabook R822」に単語などを話すだけで操作できるというもので、声でニュースや天気予報を表示させたり、各種機能を使うことができるのだ。また、ニュースなどを読み上げさせることもできる。

 タッチ操作でも使える「dynabook R822」は、前述のとおり、いろいろなシチュエーションで「凄く手っ取り早く使えるUltrabook」だ。これに加え、一部機能は声で操作することができたりするわけで、ま〜いろいろとラクなUltrabookだなぁ、と痛感した次第。

 さておき、ほかのプリインストールソフトとしては、「Office Home and Business 2010」「Adobe Photoshop Elements 10」「Adobe Premier Elements 10」も入っていて、買ってスグ使えるオトク感。Officeには万能ノートアプリケーションのOneNoteも含まれているので、オプションのペンを使ってOneNoteの手書き操作なんかも即試せますな。Photoshopを使えば、指先での画像切り抜きなんかも試せる。プレインストールソフト全般について、より抜きのものが入っている点についても好印象だ。なかでも超解像技術に対応したTOSHIBA Media Playerはオススメ。ビデオや音楽、写真などを共通のユーザーインターフェースで楽しめる。Windows 8のタッチUIを活かしたアプリなのだ。

 てな感じの「dynabook R822」。Windows 8で注目されるタッチ操作系機能を使えることを始め、状況に応じて3Wayでトランスフォームさせることができ、さらにプレインストールソフトも優れものばかり。いろいろな観点で「全部入り」な感じのマシンなので、ぜひ一度実機に触れてイロイロ試してみて欲しい。

(スタパ齋藤)

Windows 8搭載 dynabook 製品ラインアップ

プロフィール

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

関連情報

■東芝:dynabook.com
http://dynabook.com/pc/index_j.htm

■dynabook R822 トップページ
http://dynabook.com/pc/catalog/dynabook/121019r822/index_j.htm

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■【Hothotレビュー】東芝「dynabook R822」〜3種類の形態で利用できる12.5型Ultrabook
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20121025_568272.html

■東芝、タブレットとノートPCの形状で使える12.5型Ultrabook
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20121019_566972.html

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