メインマシンとして使える世界最軽量
スリムコンパクトノート誕生。
インテル® Core™ i5 プロセッサー搭載
「dynabook RX3」

東芝が25年間にわたって培ってきた技術とノウハウの集大成

※1. RX3/T9M。光学ドライブ搭載の13. 3型ワイド液晶搭載ノートPCとして。バッテリパック61AA装着時。2010年6月、東芝調べ。

25年間、常にノートPCの進化を牽引してきた東芝


東芝ノートPC25周年を記念して登場したスリムコンパクトノートPC「dynabook RX3」

 PCは、デスクトップPCとノートPCに大別できるが、単にPCと聞くと、ノートPCを思い浮かべるという人が多いと思われる。省スペース性に優れ、気軽に持ち歩いて使えることがノートPCの利点だが、日本はもちろん、ワールドワイドで見ても、ノートPCの生産台数はデスクトップPCのそれを上回っている。そのノートPCの市場を常に切り拓いてきたのが、他ならぬ東芝だ。東芝は1985年、インテルのCPU8086マイクロプロセッサーを搭載した世界初のラップトップPC「T1100」を発売、それまで据え置きのデスクトップPCしかなかったPC市場に、持ち運べるラップトップPCという新しいカテゴリーを創造したのだ。4年後の1989年には世界初のA4サイズノートPC「DynaBook」を発売。ラップトップよりもさらに可搬性に優れたノートPCという新たなジャンルを確立させた。また、1996年には世界最小のWindows 95搭載ミニノートPC「Libretto」を発売し、大きな話題となったのが記憶にある人も多いだろう。東芝のノートPCは、ワールドワイドでの評価も高く、国内ベンダーとしてはトップシェアを誇っている。東芝は世界に先駆けてノートPCの進化を牽引し続け、2004年に他社に先駆けてAVノートPCというジャンルを創出。2007年には当時世界最薄、最軽量を実現した「dynabook SS RX1」を発売するなど、東芝が常に技術の限界に挑戦し、最先端を歩んできたからこそ、今日のノートPCがここまで進化・発展することになったといっても過言ではないだろう。

 このノートPCの進化を支えた大きな要因の一つが、インテルのモバイル用プロセッサーの進化だ。低消費電力かつ高性能という相反する要求を、Intel SpeedStep® テクノロジーやその進化版である拡張版 Intel SpeedStep® テクノロジー、最新のインテル® Core™ i7/i5 プロセッサーに搭載されているインテル ターボ・ブースト・テクノロジーといった、インテル独自技術を搭載することで、常に高いレベルで実現してきた。

 2010年は、東芝がノートPCの原型である世界初のラップトップPCを発売してから、ちょうど25周年という、記念すべき年でもある。その東芝が満を持して発売するノートモデルの中でも、特に魅力的な製品がスリムコンパクトノートPC「dynabook RX3」だ。

ハニカムリブ構造の採用によって強く、最薄部約16.8mmのスリムボディを実現

 dynabook RX3は、2008年9月に発売されたdynabook SS RX2の後継となる製品だが、ボディデザインや内部のパーツ構成などが一新された、全く新しいモデルである。シリーズ名から「SS」がはずれており、モバイルにとどまらずメインPCとして使える本命PCとしての同社の意気込みが感じられる。dynabook RX3は、13.3型ワイドHD TFTカラーLED液晶と光学ドライブを搭載し約16.8mm(最薄部)、最厚部でも厚さはわずか約24.7mm(※2)と、非常にスリムだ。また、天板や底面に凹凸がなく、フルフラットなデザインになっているので、カバンなどへの出し入れも非常にスムーズだ。ボディカラーはブラックを基調としており、ヘアラインのデザインも美しい。質感も高く、所有欲をかき立ててくれる製品だ。
 ※2. RX3/T9M、T8M。T7M、T6Mは25.7mm

dynabook RX3の天板はフルフラットで凹凸がないため、カバンなどへの出し入れもスマート


この薄さでDVDドライブ搭載



パームレスト部分とHDDカバー部分の内側にハニカムリブ構造を採用し、軽さと堅牢性を両立させている

 薄さだけではない。重量はモデルによっても多少異なるが、SSD搭載の最軽量モデルは約1.25kgという超軽量ボディを実現。13.3型ワイド液晶と光学ドライブを搭載したノートPCとしては、世界最軽量(※1)を誇る。実際に、本製品を片手で持ち上げてみたが、驚くほど軽かった。これなら、非力な女性でも気軽に持ち運べるだろう。

 dynabook RX3のボディは、「軽さ」と「薄さ」に加えて、「堅牢性」も追求して設計されている。ボディを支える構造材を厚くすればより堅牢になるが、それでは軽さと薄さを実現できない。そこでdynabook RX3では、HDDカバーやパームレスト部分の内部にハニカムリブ構造を採用し、高い堅牢性を実現した。ハニカムとは蜂の巣という意味で、蜂の巣のように六角形を並べて敷き詰めたリブ構造のことだ。ハニカムリブ構造は、軽くて非常に強いため、航空機や新幹線などにも使われている。また、dynabook RX3では、ボディの材質として軽くて丈夫なマグネシウム合金が使われているが、その成型方法として、一般的な鋳造ではなく、「真空鋳造」を採用していることも特筆できる。ハニカムの六角形は通常の鋳造では空気が入りやすく作れないが、真空鋳造では、鋳造時に空気が入らず、ハニカムのリブが実現した。dynabook RX3では、こうした構造によって、高い堅牢性を実現。ドイツの認証機関TüVで実施した天板への100kgf加圧テストや76cm落下テストもクリアしている。さらに、キーボードは防滴設計になっており、30cc防滴テストもクリアしている。(※3)
※3.
 ・無破損、無故障を保証するものではありません。
 ・これらのテストは信頼性データの収集のためであり、製品の耐落下衝撃性能や耐浸水力、耐加圧性能をお約束するものではありません。また、これらに対する修理対応は無料修理ではありません。落下、浸水後はかならず点検・修理(有料)にお出しください。
 ・浸水・排水処理後には点検と修理(有料)が必要となります。

通常電圧版インテル® Core™ i5-520M プロセッサー搭載で高性能と長時間バッテリー駆動を両立

 dynabook RX3は、単に薄くて軽いだけの製品ではない。従来のモバイルノートPCは、携帯性を重視して、通常電圧版CPUに比べて低消費電力だがパワー不足が懸念される超低電圧版CPUを搭載しており、メインマシンとして使うには性能的にやや物足りないと感じる場面もあった。旧モデルであるdynabook SS RX2でも、CPUとして超低電圧版インテル® Core™ 2 Duoが搭載されていたが、dynabook RX3では、CPUとして通常電圧版のインテル® Core™ i5-520Mを搭載(※4)し、パフォーマンスが格段にアップした。インテル® Core™ i5は、デュアルコアCPUだが、1つのコアで2つのスレッドを同時に実行できるインテル® ハイパースレッディング・テクノロジーを搭載しているため、合計4つのスレッドを同時実行可能だ。また、インテル® Core™ i5-520Mは、必要に応じて自動的にオーバークロックをおこなうインテル® ターボ・ブースト・テクノロジーも搭載されており、さらに処理速度が加速される。インテル® Core™ i5-520Mの場合、定格の動作クロックは2.4GHzだが、実行中のスレッド数が少なく、CPUの温度や消費電力に余裕がある場合は、最高2.93GHzまでクロックが向上する。

 インテル® Core™ i5を搭載したdynabook RX3は、従来のモバイルノートPCの常識を破る高いパフォーマンスを実現しており、メインマシンとしても快適に利用できる。

 携帯性重視のノートPCで、薄さや軽さと並んで重要なスペックがバッテリー駆動時間だ。dynabook RX3の最上位モデルT9Mでは、6セルバッテリーと大容量9セルバッテリーの2種が同梱されているが、前者でも約11時間、後者なら約16時間(※5)もの長時間駆動が可能とバッテリー駆動時間※5についても非常に高いレベルだ。バッテリーの残量を気にせずに1日たっぷり利用できる。9セルバッテリーを装着しても重量は約1.40kg(T9M)であり、気軽に持ち歩ける。

 SSD搭載の最上位モデルのT9Mのほかに、手のとどきやすいHDD搭載モデルが3タイプある。6セルバッテリーが同梱で、質量は約1.35kg〜1.45kg、駆動時間はいずれも約10時間とT9Mと比べても遜色ない。
  ※4.RX3/T6Mはインテル® Core™ i3-350Mプロセッサーを搭載
  ※5. JEITA測定法Ver1.0による値(WiMAXオフ時)。駆動時間は使用状況および設定な どにより異なります。
 
 dynabook RX3の薄いボディに通常電圧版CPUを搭載できた秘密は、新空冷技術にある。従来は本体内部の暖まった空気を排気する構造になっていたが、dynabook RX3では、ファン自体が大口径になり、CPUなどの発熱の大きなパーツの近傍にファンが配置することで、冷えた新鮮な外気を直接発熱部分にあてて冷却する構造になり、冷却能力を向上。発熱の大きな通常電圧版CPUの搭載を可能にした、東芝とインテルの共同開発の技術だ。また、大口径ファンにより低速運転となり、静音化も実現している。

 またインテル® Core™ i5は、CPUにグラフィックス機能やメモリーコントローラーなどの機能を統合しており、従来のCPU+グラフィックス機能統合チップセットという組み合わせに比べて、消費電力や実装面積の点で有利だ。さらに、インテル® Core™ i5内蔵グラフィックス機能の描画性能は、従来のCore2 Duo+統合チップセットの描画性能を上回っており、YouTubeなどのHD映像もスムーズに再生できる。メモリも全モデルで4GB標準搭載しており(最大8GBまで増設可能)、Windows 7 Professionalも快適に動作する(下位モデルでは、Windows 7 Home Premiumがプリインストール)。dynabook RX3の魅力である「高性能」「優れた携帯性」「長時間のバッテリー駆動」は、インテル® Core™ i5も貢献している。

dynabook RX3の6セルバッテリー。SSD搭載の最軽量モデルでは、6セルバッテリーと9セルバッテリーの両方が標準で付属する


SO-DIMMスロットは2基用意されており、標準で2GB SO-DIMMが2枚装着されているが、4GB SO-DIMMに交換することで、最大8GBまでメモリを増設できる

LEDバックライト液晶とタイルキーボードを搭載

 液晶のサイズは13.3型ワイドHDで、解像度は1366×768ドットである。省電力性に優れたLED液晶(省電力LEDバックライト)を採用しており、発色も鮮やかで、表示品位は優秀だ。ドットピッチも細かすぎず、長時間使っていても目の疲れが少ない。なお、上位2モデルでは、通常よりもさらに薄くて軽いタイプの液晶が使われている。

 キーボードやポインティングデバイスの使い勝手も重要なポイントである。dynabook RX3はキーボードの設計も一新されており、キーとキーが独立し間があるタイルキーボードを新たに採用。埃もたまりにくく、爪が長い女性でも、キートップがひっかかりにくいというメリットがあり、ミスタイプを減らせる。キーピッチも19mmと広く、Enterキーも大型化されているので、快適にタイピングをおこなえる。キーボード右上には、ワンタッチ操作ボタンが2つ用意されており、アプリケーションの起動や各種操作の割り当てが可能だ。ポインティングデバイスとしては、タッチパッドを搭載。パッドのサイズが大きく、左右のクリックボタンも独立しているので、操作性は良好である。しかも、複数の指のタッチに対応するジェスチャーコントロール付きだ。また、タッチパッドの上部に、パッドの有効/無効を切り替えるボタンが用意されているのも便利だ。dynabook RX3は、キーボードやポインティングデバイスの使い勝手も優れており、長文を入力する機会が多い人にも最適な製品だ。

キーとキーが独立し間のあるタイルキーボードを新採用。キーピッチも19mmと広く、快適にタイピングが可能。Enterキーが大きくなったのも嬉しい


キーボード右上には、ワンタッチ操作ボタンが2つ用意されており、アプリケーションの起動や各種操作を割り当てることが可能だ


ポインティングデバイスとして、タッチパッドを搭載。左右のボタンは分かれており、操作性も良好だ。ボタンの間には、指紋センサーが搭載されている。タッチパッドの上にあるボタンで、タッチパッドの有効/無効を切り替えられるのも便利だ

最上位モデルでは128GB SSDとWiMAXを標準搭載

 今回発表されたdynabook RX3は、搭載CPUやストレージ、液晶パネル、OSなどの違いによって、4モデル(T9M,T8M,T7M,T6M)が用意されているが、最上位となるT9Mは、ストレージとして128GB SSD(※6)を搭載していることがウリだ(T8M,T7Mは500GB HDD、T6Mは320GB HDDを搭載)。SSDはHDDと違って、モーターやヘッドなどの物理的に動作する部分がないので、アクセス速度が高速で、衝撃にも強いという利点がある。また、重量もHDDに比べて軽く、消費電力も小さい。SSD搭載モデルは、OSやアプリケーションの起動も速く、軽快に動作する。容量を重視するならHDD搭載モデル、性能と軽さを重視するなら、SSD搭載モデルがお勧めだ。なお、HDD搭載モデルには、3次元加速度センサーを利用して衝撃や落下を検知し、ヘッドを自動的に退避させる「東芝HDDプロテクション」が搭載されており、ディスククラッシュからデータを守ることができる。

 光学ドライブを内蔵していることも高く評価できる。モバイルノートPCでは、光学ドライブを省略した製品も多いが、メインマシンとして使う場合は、やはり光学ドライブを内蔵していてほしい。dynabook RX3では、全モデルに7mm厚の超薄型DVDスーパーマルチドライブが内蔵されており、アプリケーションのインストールはもちろん、市販のDVDビデオソフトの再生を楽しんだり、DVD-R/RWメディアにデータをバックアップすることが可能だ。

 ワイヤレス機能も充実しており、最上位のSSD搭載モデルT9Mや売れ筋のT7Mには、WiMAXとIEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN機能を標準搭載している。日本でWiMAXの正式サービスが開始されてから1年が経過し、サービスエリアが拡大されたことで、WiMAXの利便性は大きく向上している。快適にインターネットにアクセスしたいのなら、WiMAX対応モデルをお勧めする。WiMAX/無線LANモジュールは性能に定評のあるインテル製で、高速な通信を実現。さらに、液晶上部にアンテナをまとめて配置するマルチバンドアンテナ実装技術により、受信感度を向上させている。
※6. SSDはソリッドステートドライブ(Solid State Drive)の略称であり、フラッシュメモリドライブを記録媒体とするドライブです。

HDMI出力端子を新たに搭載するなどインターフェースも充実

 dynabook RX3は、インターフェースも強化されており、USB 2.0×3(うち1つはeSATA共用)とアナログRGB出力(ミニD-Sub15ピン)、ギガビットLANに加え、新たにHDMI出力を搭載した。最近の液晶テレビならほとんどの製品がHDMI入力を備えているので、ケーブル1本で繋ぐだけで、PCのコンテンツを大画面で楽しめる。また、左側面のUSB 2.0/eSATA共用端子は、USB常時給電に対応しており、専用ユーティリティで設定をおこなうことで、PCの電源がオフの状態でも給電がおこなわれる。ケータイやポータブルメディアプレイヤーなどのUSB充電に対応した機器を利用する場合に便利だ。さらに、カードスロットとして、SDカードスロットとPCカードスロットを搭載しており、モバイルノートPCとしてはトップクラスの拡張性を誇る。

 さらに、オプションの「ポート拡張ユニット」を底部に装着すれば、USB 3.0×2やUSB 2.0×4、シリアル、HDMI出力、ギガビットLANなどを利用できるようになる。USB 3.0の転送速度は5Gbpsで、USB 2.0(480Mbps)に比べて10倍以上も高速である。USB 2.0経由で外付けHDDを接続すると、インターフェースがボトルネックとなり、HDDの性能をフルに発揮できなかったが、USB 3.0ならそうした問題はない。また、ポート拡張ユニットを装着すると、キーボードに適度な傾斜が付き、より入力しやすくなるという利点もある。ポート拡張ユニットは、dynabook RX3をデスクトップPC代わりに使うには、非常に役立つオプションだ。

左側面には、アナログRGB出力、USB 2.0/eSATA(USB常時給電対応)、USB 2.0、HDMI出力が用意されている


右側面には、光学ドライブやSDカードスロット、PCカードスロット、ヘッドホン出力、マイク入力、USB 2.0、LANが用意されている

携帯性、性能、バッテリー駆動時間の三拍子揃った製品

 dynabook RX3は、東芝が四半世紀にわたって培ってきた技術とノウハウの集大成ともいえる製品であり、東芝ノートPC25周年を記念するモデルに恥じない完成度を誇る。携帯性、性能、バッテリー駆動時間のすべてを高いレベルで実現しており、メインPCときどきモバイルという、まさに理想のノートPCといえる。また、すべてのモデルに、Office 2010 Home & Businessがプリインストールされていることも高く評価できる。プライベートからビジネスまでの幅広い用途に使える、高性能モバイルノートPCを探している人に、自信を持ってお勧めしたい。

高性能な液晶一体型オールインワンPC「dynabook Qosmio DX」〜映像専用エンジンと、大画面フルHD液晶&ブルーレイ搭載で、液晶テレビそのものの高いデザイン性〜

人気の液晶テレビ「レグザ」を意識したデザイン

 次に紹介するのが、液晶一体型オールインワンPC「dynabook Qosmio DX」だ。最近は、ディスプレイと本体との接続などが不要ですぐに使え、省スペース性にも優れた液晶一体型オールインワンPCが人気を集め、年々売れ行きも伸びている。この激戦区に、東芝が満を持して投入したのが、このdynabook Qosmio DXである。

 液晶一体型オールインワンPCは、リビングや居室、書斎などに置かれることが多いため、デザインは非常に重要である。事務機器のような味気なさや、いかにもデスクトップPCという外観では、せっかくのインテリアから浮いてしまう。しかし、dynabook Qosmio DXは、高い人気を誇る東芝の液晶テレビ「レグザ」を意識し、リビングや書斎などでもインテリアの一部として自然に溶け込んで違和感がないスタイリッシュなデザインを実現している。デザインにこだわる人でも、きっと満足できるだろう。

21.5型ワイドのフルHD液晶を採用

 dynabook Qosmio DXのセールスポイントの一つが、21.5型ワイドのフルHD液晶(1920×1080ドット)を搭載していることだ。地上デジタルチューナーを内蔵しているので、地上デジタル放送の視聴や録画が可能だが、液晶一体型オールインワンPCの中には、解像度がフルHD未満の液晶を搭載した製品もある。地上デジタル放送は、ハイビジョンで放送されていることが大きな魅力だが、フルHD未満の解像度の液晶では、ハイビジョン番組をそのままの画質で表示させることができない。ハイビジョン番組の高画質を最大限に楽しみたいのなら、やはりフルHD液晶が必要だ。一般の液晶テレビでは、フルHDに対応した製品は30インチを超える大型製品が主流となっており、設置場所も限られてしまう。21.5型ワイドで、フルHD表示を実現したdynabook Qosmio DXなら、ちょっとしたスペースにも気軽に置ける。もちろん、PCとして利用する場合も、解像度が高ければ高いほど、それだけ多くの情報を一度に表示できるので、作業の効率が上がる。フルHD対応のdynabook Qosmio DXなら、一度に複数のウィンドウを開いても快適だ。

 さらに、dynabook Qosmio DXにはCELL レグザと同じCell Broadband Engine™の技術を使って同社がPC用に開発した映像専用エンジン「SpursEngine™」が搭載されており、映像がより快適に処理でき、美しい。また音響にもこだわっており、高音質で知られるオンキヨー製ステレオスピーカー搭載。ドルビーアドバンストオーディオやMAXX AUDIOにも対応しており、迫力の高音質サウンドを楽しめる。

高性能なインテル® Core™ i5を搭載

 dynabook Qosmio DXは、PCとしての基本性能も満足できる。CPUには、インテル® Core™ i5-450Mを搭載。Core™ i5-450Mは、モバイル向けCPUなので、デスクトップ向けCPUに比べて消費電力が低いが、インテル® ハイパースレッディング・テクノロジーにより、4スレッドの同時実行が可能で、高い性能を実現。さらに、定格クロックは2.4GHzだが、インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーにより、最大2.66GHzまでクロックが向上するため、さらに処理速度がアップする。メモリは標準で4GB搭載しており、最大8GBまでの増設が可能だ。前述したように、地上デジタルチューナーを1基搭載しており、地上デジタル放送の視聴や録画がおこなえる。ノートPCに比べてボディが大きいため、3.5インチHDDを搭載。容量が1TBと大きく、回転数も7200rpmと高速なので、ディスクパフォーマンスも高い。1TBの容量なら、地上デジタルハイビジョン放送をそのままの画質で録画した場合でも、約123時間の長時間録画を実現。SpursEngine™を使って長時間モードで録画すれば、なんと約1048時間(※7)も録画できるのだ。
※7. 32ビット版OSでの値。EPモード(約2.0Mbps)でCドライブ(空き容量:約897GB)とDドライブ(空き容量:約53GB)に録画した場合の録画目安時間です。

 さらに、ブルーレイドライブを搭載しているので、映画などのブルーレイタイトルをフルHDの高画質で楽しめるほか、録画した番組をハイビジョン画質のままブルーレイディスクにダビングしたり、AVCHD形式のHDビデオカメラで撮影したHD映像の編集をおこなって、ブルーレイディスクに保存することも可能だ。

独自のSpursEngine™搭載で、高速ブルーレイダビングや超解像技術を実現

 dynabook Qosmio DXのもう一つの魅力が、東芝独自のクアッドコアHDプロセッサー「SpursEngine™」を搭載していることだ。SpursEngine™は、東芝液晶テレビ「CELL レグザ」に搭載されているCell Broadband Engine™の技術をベースにしたプロセッサーであり、マルチメディア処理を得意とする。dynabook Qosmio DXでは、このSpursEngine™のパワーを利用して、HDビデオカメラ映像を世界最速でブルーレイディスクへ高速ダビングできる。また、超解像技術「レゾリューションプラス」などを実現している。超解像技術とは、解像度の低い映像をより解像度が高く高精細なHD解像度の映像へと変換する技術である。例えば、SDビデオカメラで撮影した映像やDVDビデオの映像、YouTubeなどのネット動画(※9)といった、HD映像よりも低い解像度で記録された映像を高精細なHD解像度の映像へとリアルタイムで変換できるのだ。SpursEngine™の搭載は、他の液晶一体型オールインワンPCにはない大きなメリットといえる。
※8. 一般に市販されているコンシューマー向けPCとして。オーサリング用システムPCなど、専用・業務用PCは除く。ブルーレイディスクへの書き込み時に、簡易編集を行い、映像コーデックやビットレートの変換を行って書き込む場合。2010年6月現在。東芝調べ。
※9. ネット動画を視聴する際は、「Internet Explorer® 8」が必要です。また、「Adobe® Flash® Player 9」 または、「Adobe® Flash® Player 10」がインストールされている必要があります。視聴する 動画によっては 効果があらわれない場合があります。画面サイズが240×100ピクセル以上、 640×392ピクセル以下のものに対応しています。

HDMI入力とD4入力を備え、ゲーム機やBDレコーダーなどと接続できる

 ワイヤレス方式のキーボードとマウスが付属していることも嬉しい。本体とケーブルで接続する必要がないので、自由な場所から操作でき、見た目もスマートで美しい。通信機能としては、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN機能とギガビットLANをサポート。無線LANを利用すれば、LANケーブルの接続も不要になる。

 さらに、HDMI入力とD4映像入力を備えていることも高く評価できる。PCの電源を入れずに、液晶の電源だけをオンにできるので、dynabook Qosmio DXを液晶ディスプレイとして使えるのだ。ゲーム機やブルーレイレコーダー、ビデオカメラなどを接続(※10)して楽しめるほか、外付けのBS/CSチューナーを接続すれば、ハイビジョン画質で衛星放送を視聴できる。液晶一体型オールインワンPCは各社から発売されているが、HDMI入力やD4入力を備えた製品は少ない。
※10. 接続用のケーブルは本体に付属しておりませんので、別途ご使用の機器に対応したケーブルが必要です。すべてのゲーム機、映像機器との接続を保証するものではありません。

1台4役をこなすお買い得な製品

 dynabook Qosmio DXは、1台で「高性能PC」「フルHD対応液晶テレビ」「ブルーレイレコーダー」「オーディオ」の4役をこなすだけでなく、ゲーム機や外部チューナーなども接続できるので、さまざまなシーンで活用でき、使い勝手は非常によい。また、高性能PCとフルHD対応液晶テレビ、ブルーレイレコーダーを別々に購入するとかなりの金額になってしまうが、dynabook Qosmio DXなら値段的にもずっとお買い得だ。

 しかも液晶一体型PCでエネルギー効率100%以上を達成。オールインワンPCとしては珍しく、2011年度の基準でグリーンのeマークを取得しているエコなPCなのだ。ここにも長年ノートPC専業メーカーとして培ってきた同社の省電力設計のノウハウが生きている。省スペース性も優れているので、ワンルームマンションでの一人暮らしなど、余計なものをできるだけ置きたくないという人にもオススメだ。

2画面タッチパネルの「libretto W100」〜さらに進化した新世代ミニノートPC

libretto

 東芝から1996年に登場したLibrettoは、手のひらの載る本というコンセプトで、モバイルノートPCよりもさらに小さなミニノートPCという新たなカテゴリーを創出した記念すべき製品である。Librettoはその後も、何度もモデルチェンジを繰り返し、ミニノートPCの代名詞的な存在として長く人気を集めてきたが、ここ数年は、dynabook SSシリーズのような、12型クラスの液晶を搭載しながら、1kg台前半を実現したモバイルノートPCが登場したこともあり、新モデルが投入されていなかった。しかし、Webブラウズやコンテンツビューアとして使うための、さらに小さなミニノートPCが欲しいという根強いニーズがある。そのニーズに応えて、東芝が約5年振りに発売したミニノートPCが「libretto W100」である。

 libretto W100は、これまでのLibrettoシリーズとは異なり、キーボードを装備せず、タッチパネルのダブルスクリーンを搭載するという、まったく新しいコンセプトのマシンに生まれ変わっている。libretto W100は、これまでのPCの概念を覆す、まったく新しい提案になっているだろう。常に新しいものに興味がある人は要チェックだ。

超低電圧版インテル® Pentium® U5400を搭載し、高い性能を実現

 libretto W100は、液晶を閉じるとトラベルブックサイズで、重量もわずか約699g(標準バッテリーパック装着時)と軽いので、小さなセカンドバックやコートのポケットなどに気軽に入れて持ち運べる。天板はヘアライン加工が施されており、質感も高い。

 libretto W100は、携帯性が優れているだけでなく、PCとしての基本性能も高い。CPUとして超低電圧版インテル® Pentium® U5400を搭載する。Pentium U5400は、インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの流れをくむデュアルコアCPUであり、高いパフォーマンスを実現。グラフィックス機能も統合しており、ネットブックでは荷が重いHD動画の再生も、楽にこなせる性能を持つ。メモリは2GBで、増設はできない。また、ストレージとして62GB SSDを搭載。容量はそれほど大きくないが、HDDに比べてアクセスが高速で、耐衝撃性も高い。OSとして、Windows 7 Home Premiumを搭載しているので、タッチ機能をフルに活かすことが可能である。

本体を縦にしても横にしても使える

 libretto W100の最大の特徴が、2画面のタッチパネルスクリーンを搭載したことである。液晶サイズは7型ワイドで、解像度は1024×600ドットであるが、液晶を2枚搭載しているので、合計解像度は1024×1200ドット(本体を横にした場合)となる。一部の電子書籍専用端末で、2枚の液晶を搭載した製品はあったが、ミニノートPCで2画面のタッチパネルスクリーンを搭載したのは、libretto W100が初めてであろう。液晶は光沢タイプで、発色も鮮やかで視認性は高い。

 libretto W100には、加速度センサーが搭載されており、本体の縦横の自動検出が可能である。通常のノートPCのように本体を横にして利用するだけでなく、本体を縦にして書籍のように持てば、自動的に表示方向が回転(※11)する。電子書籍ビューアーとして利用する際には、本体を縦にしたほうが書籍のイメージに近づき、読みやすくなるだろう。また、液晶は180度開けるので、ピュアタブレット的にも使える。さらに、2つのスクリーンを1つの大きなスクリーン(※12)として表示することや、手前側のスクリーンにソフトウェアキーボードを表示させて、文字入力をおこなうなど、用途に応じてさまざまなスタイルで利用できることが魅力だ。ソフトウェアキーボードも、フルキーボードタイプや両手持ちで打ちやすいように左右に分かれたタイプなど、さまざまなタイプが用意されており、スタイルに合わせて選べるので便利だ。

 さらに、さまざまなファイルをスクラップして整理できる「ブリティンボード」や、最近使用したファイルに素早くアクセスできる「リールタイム」といった、2画面のタッチパネルスクリーンを最大限に活かす東芝オリジナルソフトがプリインストールされていることも嬉しい。
※11. 画面表示が縦の場合は、Webカメラとキーボードボタンが上になります。縦・横の回転方向には制限があります。
※12. 画面表示に対応するアプリケーションが必要となります。

WiMAXやBluetoothに対応するなどワイヤレス機能も充実

 ワイヤレス機能も充実しており、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN機能とWiMAX、Bluetooth V2.1+EDRをサポート。WiMAX/無線LANモジュールはインテル製で、高速かつ安定した通信を実現している。WiMAXを利用すれば、インターネットへのブロードバンド接続が可能なので、メールチェックやWebブラウズも非常に快適だ。Bluetooth対応ヘッドセットを利用すれば、電車の中などでもスマートに音楽や動画などのコンテンツを楽しめる。有効画素数約102万画素のWebカメラも搭載しているので、ビデオチャットなどに利用できる。

 ボディが小さいため、搭載インターフェースは必要最小限だが、USB 2.0×1とmicroSDカードスロット、ヘッドホン端子を搭載しているので、サブマシンとしての利用には十分であろう。

 本体重量は約699gと軽量であり、同梱の大容量バッテリーパックを使えば、約819gで約4時間(※13)使える。
※13. JEITA測定法Ver1.0による値(WiMAXオフ時)。駆動時間は使用状況および設定などにより異なります。

モバイルコンピューティングのスタイルを変える画期的な製品

 2画面のタッチパネルスクリーンを搭載したlibretto W100は、用途に応じて縦にしたり、横にしたり、広げて一枚の板のようにして使うなど、モバイルコンピューティングのスタイルを変える画期的な製品である。Windows 7 Home Premiumが動作しているので、Linuxなどの他のOSを採用したタブレット端末とは異なり、普段PCで使っているWindowsアプリケーションがそのまま使えることも大きな魅力だ。他にはない新しいものに興味がある人や、どこにでも気軽に持ち運んで使えるサブマシンを探している人には、最適なマシンといえる。
(石井 英男)