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映画「スター・ウォーズ」の世界で、住人として生活が楽しめる「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」(以下、SWG)。怪物とひたすら戦う戦士、宇宙を駆け回り希少物質を探す冒険商人、究極の武器を目指し日夜研究を怠らない武器商人、おしゃれにこだわり人々の心を癒すエンターティナー……。本作では30を超えるスキルが用意され、さまざまな職業に就くことができる。
キャラクタはあくまでSWGの住人としての入り口に過ぎない。仲間とどのような“社会”を形成していくか、本作の本当の楽しみはここにある。プレーヤー達は反乱軍と帝国軍が争うこの世界に介入したり、プレーヤー達の手による“街”を作ることすらできるのだ。
SWGならではのキャラクタとして「ジェダイ」の存在がある。今回は、ジェダイとして生きる先輩プレーヤーへのインタビューをメインとして、さらにこだわりの商品を作るシップライト(宇宙船制作者)、そしてさまざまなイベントを企画し続けているエンターティナーの方にインタビューさせていただいた。ゲームの懐の深さはもちろん、ゲームというツールを使いさまざまな遊び方を模索するプレーヤー達の想像力を紹介していきたいと思う。この世界でより楽しく生きるためのヒントになってくれれば幸いである。
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ジェダイの騎士。“フォース”という神秘の力を使いこなし、ライトセーバーを振るう無敵の戦士。その力は破壊を生むためではなく、平和と正義をもたらすためにのみ行使される。映画「スター・ウォーズ」の象徴とも言える存在である。光の剣を振るう彼らの姿は子供達のみらず、大人も魅了している。
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日本サーバーでも生まれているジェダイ。多くのプレーヤーが憧れる、SWGの花形である |
SWGではこのジェダイになることができる。映画のエピソード1〜3にみられる共和国時代のジェダイは赤子の時に評議会により発見され、教育を施されなければならなかった。しかし、SWGではどんなキャラクタでも努力さえすればジェダイになれる可能性を与えられている。フォースは誰の中にでも眠っているのである。映画の後の世界を描いた小説によりルーク達が育成する新共和国のジェダイ像に近い設定のようだ。
ゲーム最新のルールではジェダイの入口に立つことはそれほど難しいことではない。“映画に出てくる舞台を初めとしたこの銀河宇宙の名所旧跡を訪れる”、“ジャバ・ザ・ハットの宮殿でのミッションなどいくつかのクエストをクリアする”、“難しいダンジョンに挑む”、こういった条件を満たすことでジェダイへの道が開かれる。ゲームを楽しんでいけば自ずとクリアしていく条件ばかりだ。
一定の条件を満たした時、「OLD MAN」というNPCがプレーヤーの前に現れる。彼からクリスタルをもらった時から、ジェダイへの道が開かれるのだ。強大なシス教団との戦い、そしてダソミアにある霧に閉ざされた地域の秘密……フォースをより強く感じるための、修行の日々がスタートする。
ゲーム的な視点からは、ジェダイへの道はやりこみプレイへの道である。条件を満たしたからといって、すぐにライトセーバーが扱えるようになるわけではない。ライトセーバーを操り、フォースを使いこなす「パダワン(ジェダイの騎士の弟子)」まではそこから幾多のクエストと、数ヶ月の時間が必要となる。あくまでプレイスタイルのひとつではあるが、目指す価値のある目標だ。12月からスタートした日本サーバーでも数人のパダワンが生まれている。
今回、ジェダイのプレーヤーとしてお話をお聞きしたYさんは、アメリカでサービスがスタートした時からのSWGプレーヤーで、現在も海外サーバーであるCorbantisで活動している。今回は海外サーバーでのジェダイの変遷や、現在の状況などを中心にお話をお聞きした。
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SWGの北米サービスは、日本より1年以上早い2003年6月よりスタートしており、Yさんはサービス開始当初からゲームをプレイしている。SWGに興味を覚えたのはもともと映画世界が好きだっただけでなく、スキル制を採用したゲームデザインであることが大きかった。レベル制のゲームだと時間がとれず友人とレベル差がついてしまった場合、一緒の場所で遊べなくなってしまう場合もある。スキル制ならばその心配はない。
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インタビューさせていただいたYさん。海外では多くのプレーヤーがパダワンとなり、ライトセーバーを持つ |
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クレイト・ドラゴンが持つドラゴンパール。ライトセーバーのコアとなるアイテムである。ライトセーバーの柄にはさまざまな種類があり、ルーク用はもちろん、ダースモールのダブルブレードや、ヨーダモデル、デューク伯爵モデルなど多彩なものが用意されている。映画の設定に従い、ライトセーバーはジェダイ自身で作ることとなる |
ゲーム開始当初からジェダイの存在はアナウンスされていたが、そのなりかたは伏せられていた。2003年の9月ごろにジェダイになったプレーヤーが出たのだが、そのプレーヤー自身どうしてなれたかわからなかった。その後も数人のジェダイが出たのだが、「こうすればジェダイになれる」という情報が飛び交い、正確なこともわからないまま振り回されるプレーヤーも多かった。
当時設定されていた条件は“5つのスキルをマスターする”というものだった。11月ごろに「ホロクロン」というアイテムが配布され、プレーヤーは5つの内の4つのスキルを確認できるようになったのである。この5つのスキルはプレーヤーごとに完全にランダム、最後のひとつをクリアするためには総当たりにやるしかない。はっきり言って物凄い作業量だ。
Yさんは10以上のマスターを経て、2004年の1月ついにジェダイの条件を満たした。ところがもうひとつ、過酷な条件が設定されていた。当時のジェダイは発見されると帝国兵のターゲットになる上、例えモンスター相手でも3回倒されてしまうと、スキルや所持アイテムがすべてリセットされてしまうのだ。
現在でも継続されている設定だが、ジェダイはバウンティーハンターに狙われる存在である。初期のジェダイはマスタークラスのバウンティーハンターにとてもかなわない。Yさんは他のプレーヤーが通らないような惑星の辺境でひたすら経験値を貯めジェダイスキルを育て続けたという。いつも乗物を近くに置き、レーダーに他のプレーヤーの姿が映ったらすぐに逃げだすように心がけていた。
それからいくつかのルール変更があり、ジェダイの条件は現状のものになり、条件を達成することで自分のキャラクタがその道を進むことになった。ジェダイ向けのスキル・ツリーが作られ、死んでも経験値が減少するだけになった。ジェダイへのハードルはずいぶん下げられ、海外では既に多くのジェダイキャラクターが生まれている。Yさんも狩りに行くと、パーティーメンバーのほとんどがライトセーバーを扱うようになっているという。
バウンティーハンターとの戦いにも変化が訪れている。2005年の4月から実施されたコンバットアップグレード後はジェダイはさらに強くなった。最近、コンバットアップグレードに合わせてスキル変更を自由に行なえる「リスペック」という期間があり、「にわかバウンティーハンター」が増えたことがある。Yさんはこの時10分で6人のバウンティーハンターに襲われた。そのうち3人はグループを組んで一度に襲いかかってきたのだが、すべて撃退した。育ったジェダイは通常のマスターの3倍以上の力はあるのではないか、という実感を持ったそうだ。
ここまでの話はすべて“パダワン”の話。この上にはジェダイナイトの道がある。ジェダイナイトはPvPでしか経験値が稼げない。ナイトになった時にプレーヤーはライトサイド(反乱同盟軍側)か、ダークサイド(帝国側)か選択し、敵対陣営からはつねに攻撃対象になるという茨の道を歩むことになる。ただ、現在はジェダイナイトの設定を運営側で見直しており、アイデアが議論されている。ジェダイナイトの上には各サーバーで限られた人数しかたどりつけない更なる上の位ジェダイガーディアンも存在する。
SWGプレーヤーの多くが夢見るであろう究極の存在、ジェダイ。たしかに、もし多くのプレーヤーがジェダイになってしまったとしたら、多彩な職業を持った人が生活しているというSWG本来の楽しさが失われてしまうかもしれないという懸念もある。他にもジェダイという存在に対しては、プレーヤー間で議論はされていくだろうし、制作スタッフも変化していく現状に合わせてさまざまな試みをしていくだろう。いずれはなりたい、そしてなれるという選択肢はあって欲しいが、世界観が壊れてしまうのも問題だ。SWGならではのジレンマだろう。
Yさんはいずれジェダイになる日を夢見て、精進する人へのアドバイスをしてくれた。「ジェダイを育てるためには膨大な時間がかかります、育成のための経験値は貴重なものです。しかし、その苦労に見合うだけの喜び、楽しさを体験できるのも事実です。情報を集めて効率のいい育て方を考えつつプレイするようにしてください」
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初期のジェダイは条件を満たすと新しいキャラクタが作れるようになっていた。画面はその作成が可能になったところ |
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現在のジェダイは鎧をつけることができないが、Yさんがなったころは、アーマーを装備することができた |
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海外では特に人気が高いライトセーバーを投げつけて攻撃する「セイバースロー」ももちろん再現されている |
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フォースの回復量を一時的に3倍にするフォースメディテーション |
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バウンティーハンターとの戦い。ジェダイは敵の遠距離攻撃を弾き返すことすらできる |
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生足にエプロンというちょっと萌え系(!?)のジェダイも。ジェダイのイメージを壊してしまいそうだが、こういう存在も許容してしまうのがSWGである |
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仲間のジェダイと共にさまざまな場所を冒険していくYさん。日本サーバーでもこういった光景が見れるようになるだろう |
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ジェダイは高い回復力を持つ、PvPでは強力なキャラクタだが、純粋な攻撃力だけ見ればライフルマンなどが高い場合もある。強大なモンスターと戦うには仲間との連携が必要不可欠となる。頼もしいメレーキャラとして活躍できるほか、皇帝やデューク伯爵のように手から稲妻を出す攻撃をメインとしたレンジキャラクタに育てることも可能だ。一番右はタスケンレイダーのコスプレ。ならず者のタスケンが正義に目覚めたようで面白い。人前で絶対にマスクを取らなければ、立派にタスケンとしてロールプレイできるだろう |
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ジェダイの入り口に立つのはそれほど難しくはない。戦闘中心に、色々なクエストやダンジョンに挑戦し、ゲーム世界の名所を訪れ積極的に冒険を行なっていれば自ずと条件を満たせる |
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条件を満たすとオールドマンというNPCからクリスタルを渡される。このクリスタルはプレーヤーを通称「ジェダイ村」に導いていく。長老から話を聞くことで新しいスキル・ツリーがオープン、クエストに挑戦することでさまざまなフォースのスキルが学べる。スキルのロックを解くことができるのは3週間に1度。6のスキル・ツリーを解放することでパダワンになれる。最短でも18週間かかるというわけだ。日本サーバーでは最近ぞくぞくとパダワンが誕生している。クエストは1人で解き明かすには困難な場合も多く、協力してくれる仲間を募りたいところだ |
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SWGには厳密な意味でのNPCの商人はいない。街の中に必ずある、武器屋や防具屋、道具屋はないのである。では、プレーヤーはどうやってそれらを手にするか? ほとんどすべてのアイテムは専門の職人が作るのだ。SWGでは戦闘職にひけをとらない生産職のスキルが用意されていて、しかもそのシステムは非常に奥深いのである。
消費者が生産者に求めるものはただひとつ、「質のいい製品が欲しい」ということであろう。SWGの職人達は、その単純な要求を満たすために、日夜努力を続けている。戦闘に熱心なプレーヤーはオーダーメードの武器や防具を使っている。よい職人さんと知り合いになることで、冒険は何倍も楽になるのだ。
筆者は最近ようやくXウイングに乗ることができるようになった。SWGの宇宙戦では、敵機を撃破すると敵の機体のパーツを入手できる。このパーツを拾い、自分の宇宙船に組み込むことで船の性能を上げていく。基本的にはそうやってゲームを進めるものだと筆者は思っていた。ところが、シップライトであるRさんの助言を受け、彼女の作るパーツを組み上げていくとめきめきと性能が上がっていくのだ。パーツには重視する性能など筆者の好みも反映してもらえた。
今回は職人代表としてこのRさんにお話をお聞きした。Rさんのプレイスタイルと共に、生産システムの奥深さも感じて欲しい。
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Rさんは実は2アカウント目のキャラクタ。SWGでは1アカウントで1サーバーに1キャラクタしか作ることができない。Rさんのプレーヤーは1人はジェダイを目指しての戦闘キャラクタに、そして2人目のキャラクタとしてRさんをシップライトにした。
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Rさんは、筆者が同じギルド内でとてもお世話になっている方である。反乱同盟のパイロットクエストを進めるときは、Rさんを初めとして多くの人に助けていただいている |
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インタビューを行ったのはRさん所有の宇宙船YT-1300。映画で大活躍したハン・ソロの「ミレニアム・ファルコン」と同型の船である |
RさんがSWGに魅力を感じたのは、なによりも「宇宙船」の存在だった。宇宙船を自分の手で作る、そしてパイロットとして活躍させる。SWGには帝国、中立、反乱それぞれでパイロットランクがあり、乗れる宇宙船が異なる。Rさんは中立クラスのエースパイロットに、もう1人は反乱軍のエースパイロットまで育て上げた。自分で船を造り、共に最高のパイロットまで育て上げたのである。
実際にシップライトになってみて驚かされたのは、「恐ろしい量の金属を必要とする仕事だ」ということ。他の職業に比べて必要な金属の量が桁違いなのだ。シップライト・スキル育成のため、Rさんは各惑星に採掘機を置き、頻繁にそこを巡って金属を採取、宇宙船を作り続けてスキルを上げていった。
宇宙船の部品には必要なリソースがある。例えばエンジンを作るためには部品が4つと、アップグレードパーツが必要となるが、伝導率を考えて銅で部品を作るとか、耐久性を考えてアルミニウムにするなど、材料を考えることでよりよいものを作ることができる。採掘される鉱物にもそれぞれ品質もあるので、ここにも注意しなくてはならない。
シップライトは、フレームだけではなく、エンジン、リアクター(動力炉)、コンデンサ、武器などさまざまなものを作ることができる。特にミサイルやチャフは彼らだけしか作れない。強力な爆弾などは、敵戦艦を攻撃するために必要になる。
シップライトならではの要素として、「リバースエンジニアリング」というルールがある。シップライトは敵からルートした宇宙船の部品を集めて、優れた部品を作ることができる。部品にはエンジンなら最高速度や旋回性能、エネルギー消費などさまざまなステータスがあるが、例えばリバースエンジニアリングレベル6の場合、レベル6の部品を6つ集めることで、それぞれの部品の一番優れた値を持つ部品を組み上げることができるのだ。
他にも、単純に優れた部品がいいというわけではない。重量やエネルギー消費などにもバランスを考えなくてはいけないのだ。シップライトは各パラメーターを調整することで、その条件を満たすことができる。彼らの協力があれば、船の性能と搭載能力のバランスをギリギリまで追求できるというわけだ。
これだけの要素が絡むシップライトだが、Rさんは価格は少し抑えめに設定しているという。「儲からないけど、宇宙船が好きなので楽しい」ということだ。筆者はこのインタビューしてはじめてシップライトが干渉できる要素がここまで多いということを知り、驚かされた。
他の職業もさまざまな「覚えなくてはならないこと」が存在する。そのため、SWGは取っつきにくいゲーム、と評されることもある。しかし、この細かさがあるからこそ“リアルな感触”を生むのである。実際、それだけの専門知識をプレーヤーは持つことになるのだ。その知識に裏打ちされるからこそ、他のゲームには真似できないロールプレイが可能になる。
「お金稼ぎというより、このすばらしい生産システムを楽しんでください。品質にこだわったり、大量生産してみたり自分で特徴あるものを作ったりできますから、すごいですよ」Rさんから生産職を目指すプレーヤーへのメッセージである。
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Rさんの仕事場でもあるYT-1300内を散策。船内も「ミレニアム・ファルコン」を再現している。内装はプレーヤーの裁量に任されているので、映画の舞台を再現すべく頑張ってみるのも面白そうだ。ただし、残念ながらフリーランスのエースパイロットしかこの船を所有することはできない。優れたパイロットの証であり、勲章なのだ |
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筆者もようやく所有できるようになったXウイング。さまざまな部品を搭載する必要がある上、各部品のパラメーターも非常に細かい。ゲームを極めるためにはさまざまな知識が必要となる。この奥の深さはSWGの大きな魅力である |
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ドロイドショップを営んでいるHさん。扱っている商品を全力で主張している内装が面白い。お店巡りは本作の楽しみ方のひとつだ |
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たくさんの採掘器。SWGでは資源が出る場所は移動し、かつ採掘器が集中するとすぐに涸渇してしまう。職人達にとって資源の情報交換は必要不可欠だ |
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武器職人であるSさんの工房。武器製造の大型機械が置いてある。この機械も優れた職人さんの手によるものである必要がある |
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映画のスター・ウォーズはその音楽に大きな魅力がある。エピソード6のジャバの宮殿、エイリアン達の奇妙な楽器と歌と踊り、そして映画終盤のイーウォックのお祭り、エピソード1のナブーの人々とグンガンのパレードなど、劇中の音楽演奏が映画の音楽になるという場面もある。SWGではこの映画のBGMがそのまま使用されており、冒険の臨場感を何倍にもしてくれる。
SWGには他のゲームには見られない“エンターティナー”という職業がある。マスタークラスのダンサーならフォーマルなダンスからブレイクダンスなど20の踊りを覚え、ミュージシャンならば10以上の楽曲を奏でることができる。しかも使う楽器はスライサーホーンやナラーゴンなど映画に出てきたSF的な楽器である。
彼らと出会うには各街に設置されている「カンティーナ」と呼ばれる酒場に行けばいい。ダンスや音楽で迎えてくれるはずだ。カンティーナでは雑談に花が咲くこともある、気さくに話にまじってみるのも良いだろう。
ゲーム的な解説を加えるとすれば、カンティーナではキャラクタの疲弊度やウーンズを治療することができる。以前はさらに歌やダンスでキャラクタの能力値を増幅することができたためこれを目的をするプレーヤーも多く集まっていた。ルール変更で現在は少し人が減っているという部分もある。しかし、初対面の人達も何となく会話を楽しむという、酒場本来の雰囲気は間違いなく残っている。他のオンラインRPGでは銀行等にプレーヤーが集まり、雑談をすることもあるが、プレーヤーが踊っているとまた違う雰囲気があるのだ。SWGならではのまったりした空間を楽しんでほしい。
さらにSWGではこのエンターティナーの能力を使い、ゲーム内で「お祭り」を企画する人達がいる。ゲームのルールを超えた、真の意味でのエンターティナーとしての楽しさを求め、イベントを行なっているプレーヤーがいるのである。今回はLさんという方に、エンターティナーとしての気持ちや、イベントを開催した時の感想などをお聞きした。
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Lさんは海外サーバーでもSWGをプレイしていた。カンティーナで演奏している人々に憧れ、エンターティナーをやり始めたが、その時には戦闘職もプレイしていた。日本サーバーオープンと同時にこちらに移ったのは、「日本語が通じるなら、有志を募ったりイベントを企画しやすいから」。それと同時にエンターティナー1本でゲームの中で生きていくことを決心した。
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Lさん。インタビューの間中、ずっとご自慢の楽器を演奏していた。Lさんは最初はダンサーもやっていたが、最近はミュージシャンのプレーヤーよりもダンサーを目指す人が多いので、もっぱら演奏側をしているとのこと |
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40人以上のスタッフとの打ち合わせが大変だったというコンサートイベント「オトノチカラ」。ギャラリーが多数集まり、非常に盛況だった。筆者自身、本作の新しい魅力に気がつかされた |
クローズドベータテスト中にベスティンのカンティーナで知り合いができ、LさんはそのままメインのメンバーがエンターティナーであるPAに入った。現在はPAのイベントを積極的に行なっている。6月までは金曜の夜にギルドホールでコンサートなどのイベントを行なっていたが、一端小休止し、今後は少し内容を一新した形でのイベントを企画していくとのこと。7月には花火大会も企画している。
筆者が衝撃を受けたプレーヤーイベントに「オトノチカラ」という大規模コンサートがある。ホールに一列にエンターティナーが並び、揃いの衣装に身を包み、てきぱきとプログラムを進める。大勢の観客達はそれを楽しみ、拍手喝采する。楽曲や衣装の数、プログラムを含めた運営、まさにSWGでしか実現しない素晴らしいコンサートだった。Lさんはこのイベントを企画した方だったのである。
Lさんのゲームプレイの目的として、「自分の目標を設定して、それを目指すというところ」があるという。オトノチカラも、「誰も聞いたことのない大人数で “Western(ゲーム内の楽曲のひとつ)” を演奏してるのを聞いてみたい」という想いから企画・提案を行なった。SWGでは演奏する人数が増えるほどゲーム内で実際に音楽を聞いた時、音の厚みが増す。「コンバットアップグレード後はグループの上限が20人から8人に減らされてしまって、あの時の音はもう聞けないんです。変更前にコンサートできたのは幸運でした」とLさんは語る。
オトノチカラはLさんがはじめて企画した大規模イベント。40人以上のスタッフが参加したため、打ち合わせするのも大変だったそうだ。コンサート中はとにかくラグと格闘し、スムースな進行のみに気をとられていて、実感がわいたのはコンサートの感想を書いたユーザー達のBlogの記事を見てからだった。そこでようやく、「こんなに大勢がきてくれて、楽しんでくれたってのは幸せだったな」。という気持ちがわき上がった。
Lさんは今後もさまざまな企画していくつもりだ。エンターティナー・スキルその物は2カ月くらいで上限に達してしまう。現在のゲームシステムでは、ここから先を楽しむためには、積極的に自分から働きかけていこう、というのがLさんの考え方だ。
これからSWGをはじめようというユーザーに対してメッセージをお願いしたところ、「エンターティナーは気楽に始められる職業なので、ぜひ一度試してみてください。他のゲームにはないユニークな職業なので、もしかしたらあなたの天職かもしれませんよ!」と、語ってくれた。
筆者はこの時Lさんに、「Lさんの考えるエンターティナーとしての魅力や、やっていてよかったと思ったことはありますか?」という質問をしたのだが、「うーん、色々あったと思うけど、うまく思い出せないなあ」という返事だった。そして、その後のコンサートの時突然ステージの真ん中で、「ようするにこういう瞬間が楽しいからやってるんだよなぁ」と答えてくれた。
コンサートを実際にやっている最中だから言えた言葉。そこではじめて実感できた想い。ゲーム内でのコンサートは、実際のコンサートとは違い、手軽に実現できる。しかし、それでも間違いなく、「エンターティナー」としての興奮をもたらしてくれる。きちんとそこを実現しているゲームなんだ、と言うことを筆者も感じることができた。
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Lさんの企画によって開催されたイベント。華やかな雰囲気である。花火をたくさん持ってきて、物凄い勢いで打ち上げるプレーヤーもいて楽しかった。Lさんは7月に花火大会を企画するとのこと。街でゲリラライブを行なうこともある。初心者は特に驚かされるだろう。経験値を貯めるだけでない、戦うだけではないゲームの楽しさを求めていきたいというLさんは、これからもさまざまな企画をしていく。企画を積極的に行なうプレーヤーは周りにたくさんの賛同者が集まる。彼らエンターティナー集団がこれからどんな活動をしていくか、楽しみだ |
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エピソード6のジャバ宮殿で演奏されていたパイプオルガンのような楽器、ナラーゴン。SF的な楽器もエンターティナーの魅力のひとつ。刺激的な衣装にも注目したい |
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演奏に合わせて動物に芸をさせるプレーヤー。エンターティナーは自分で外見を変えることもできるので、音に合わせて身体の色を変えるマクロを組んでいる人もいた。ちょっとしたアイデアで、多彩なパフォーマンスが可能になるのだ |
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「中古車展示販売会」に遭遇。これに刺激されたのか、自慢の愛車を披露するプレーヤーもいて、観客も集まった。小さなイベントは突発的に、場合によっては主催者が意図しなくても開催される場合もある |
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今回のインタビューで、プレーヤー達のゲームへのさまざまな体験談を聞けたことは非常に楽しい経験だった。しかし、SWGの魅力はまだまだこれだけではない、映画ファンとしてのアプローチ、SF世界の住人としてのアプローチ、職業からのアプローチなどなどプレーヤーの数だけ楽しさは存在する。
ゲームの楽しさをどうやって発見するかは、ユーザー自身と良い仲間を得られるかという“幸運”にかかっている。好奇心と、ちょっとした他の人に対する気遣いさえあればとても楽しい体験ができる。この記事でゲームに興味がわいた方は、SWG、そしてオンラインRPGの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。
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