てゅーか、日に日に役立ち度が高くなっていくquanpなんですけど、ぶっちゃけ、リアルユーザーとして感じるquanpの利便は、写真共有にこそある!! と痛感しがちだ。
特に、仲間と遊びに行った後、撮った写真をどう“みんなに配るか”という問題の解決。quanpを使えばイチバン手っ取り早いのであり、かつ、実は写真共有自体を楽しい行為に変えてくれるのだ。
当然、皆さん今時的高画素デジカメで写真撮りますな。で、その後、口々に「後で写真送りますね〜」となる。……のだが、数百万〜一千万画素の写真を何枚も、となると、送る方も送られる方も一仕事。
最悪、5人で出かけたら、5人がそれぞれ自分以外の4人に対して写真送付作業を行うわけで、もータイヘン。考えるだけで辟易。送られたほーも、メールに大容量ファイル添付だとやや迷惑であり、そのへんのウェブサービスでも、アップロードや閲覧が案外手間に。
しかし、各人がquanpユーザーなら、写真共有をスマートかつ楽しく行える。要は、各人が、自分で撮った写真をプレイスにアップロードして、仲間と共有すれば済む話なのだ。
ドラッグ・ドロップでアップロードして、そのプレイスを仲間と共有。プレイス共有は、プレイスに対して“メンバーの設定”にて仲間のquanp IDもしくはe-mailアドレスを入れるだけ。この程度の作業で“もう写真配布は完了”なのだ。
その後も容易。しかも愉快。例えばquanp.onで写真を見るのだが、quanp独自の楽しげな表示でサムネイルを見て、「あらキレイ」とか「おっイイねぇ」と思える写真だけを拡大表示。最新版quanp.onならフルスクリーン表示もデキますな。
要するに、写真を送るのも受け取るのもラクなんスよ。アップロードの手間も一枚一枚閲覧の面倒も、最小限になる。そうなると、写真をみんなで見るという“本来の楽しみ”がグググッと前面に出てくる。
この利便と愉快は、なるほどquanpならではのものと痛感中の拙者。quanp+quanp.onの組み合わせって、つまり、画像ストレージであり画像ブラウザであり、しかも仲間と直接つながれる“場”なのである。quanpを「どちらかと言えばビジネスに便利」と考えていたが、実はコミュニケーションをよりスムーズにし、生活を楽しいものにしてくれる環境なんだなァと感じている最近の拙者だ。
例えば、知人らと出かけてキレイな写真、楽しい写真が撮れた、と。撮った人は見せたい気分。知人もきっと見たい気分。なんだけど、“思慮と洞察”を重んじる我々日本人にとっては、「後で写真送るネ」とか「その写真送ってよ〜」と言いづらいシチュエーションもあったりする。
ちょいビミョーな心情の話。写真の送り手は、相手が「せっかく送ってくれたんだから、感想くらいは」とプレッシャーを感じるんじゃないかしら、とか思慮しちゃう。逆に、写真の受け取り手は、「送ってネ」とか言ったらアップロードや写真の選別で手間かけさせちゃうだろうなぁ、と遠慮しちゃったり。
ねぇねぇ、こういうの、アリガチでしょ? 思いやって察しあって“楽しみを遠慮してしまう”という状況。こんなシチュエーションで出てくる「あの写真ちょっと見たかったナ」とか「ん〜見せたい気分」といった寂しさは、写真共有に超便利なquanpをもってしても、どーなるモンでもないのであった。
そう考えていたが!! しかし!! 新たに登場したquanp用ソフトが、このデリケートな問題をスッと解決してくれる気が!! すなわち、quanp用ウィジェット「quanp slideshow」である。
一見、単なるネットワーク系のウィジェットに見える。が、quanpのプレイス共有機能と併用すると、実にスマートかつリラックスして写真共有を楽しめるようになる。
quanp slideshowは、まず、お気に入りの写真を順繰りに表示させるスライドショー・ウィジェットとして楽しめる。が、共有プレイスにある写真を各メンバーで眺めると、さらに楽しめると同時に、容易で新しくて居心地の良いコミニュケーションが始まる。
使い方はカンタンで、quanp slideshowをインストールし、共有しているプレイスを指定するだけだ。すると、quanp slideshow上に200×200ピクセルで写真がスライドショー表示される。スライドショーは1枚10秒間の表示で、表示できる上限は100枚までとなる。
つまり、各メンバーで共有しているプレイスに、それぞれが「見せたい」とか「見たいだろうナ」と思う写真をドラッグ・ドロップすれば写真共有は終了。
その後、デスクトップ上に常時何気なく表示されているquanp slideshowに、新たな写真が見え隠れする。それを何となく「あ、あの時の写真か」と眺めるもよし、「わーあの写真!!」とガン見してさらにquanp.onやquanp.net(ベータ版)で関連写真を全部見るもよし。さらに、気に入った写真はボタンひとつで関連づけられたアプリケーションから開くことができるので、quanp上にアップロードされた原寸写真をローカルにすぐに保存することも簡単。
こんなふうに使えば、前述の“写真送ったよ・送ってネ”問題とは、もう無縁だ。時として言いづらかったりする「写真送ったから見てチョ」とか「あの写真送ってよ〜」などというお約束的やりとりからも解放されるってわけだ。
前述、quanpとquanp slideshowにより、写真共有を物凄く効率よくスムーズに済ませられる、てなコトを書いてきた。んだが、使っている実感としては、写真を通して人とユル〜く連絡を取り合える、という心地よさ。これが大きい。
quanp slideshowをある程度使い始めると、お決まりの仲間、いつもの連中、あの方々等々、特定のコミュニティで共有するプレイスが定まってくる。そして、それらのプレイスには、時々新たな写真がアップロードされる。quanp slideshowっておもしろいもので、新たな写真が加わると意外に目に付くものだ。そんな写真から「ああ、アイツは○○に行ったんだな」とか「お、あの人こんなの作ったのか」と伝わってくる。何だか、写真が静かに語っている感じ。
quanp slideshowを使っていていつも感じるのは、人と緩やかに繋がっているということ。その小さな安心感、そして居心地のよさだ。
quanp slideshowでの写真共有では、ほとんど言葉が要らない。言葉よりも雄弁な、写真がコミュニケーションの中心となる。ユーゴー(小説『レ・ミゼラブル』の著者)と出版社の間で交わされたという世界でいちばん短い手紙「?」「!」ではないけれど、言葉がなくてもコミュニケーションは十分に成立することを実感できたりする。
この“さりげなさ”がイイですな、quanp slideshow。素っ気ないようでも、ヘタな定型メール文なんかより実感をもって誰かと繋がれる。また、quanpというサービスの性格上、どちらかと言えばクローズド、信頼できる者が相手の確実な繋がりにもなる。
そんなふうに考えると、手軽さ、楽しさ、それから決して息苦しくないあたり、quanp slideshowはありそうで全然なかった新しいコミュニケーション手段のように感じられる。
って、まあ細かいコト考えるのは後回しにして、とりあえず楽しいし、実に味わい深いアプリケーションだったりするので、ぜひ一度quanp slideshowを試してみてほしい。