パイオニア BD/DVD/CDドライブ BDC-S02J

パソコンでBDを楽しみたい!という向きにはかなりグッドなドライブだ

 最近の俺はパソコンでハイビジョンな映画とか観るゼ!! というモードである。てか、友達がパソコンでBlu-ray Discの映画コンテンツ観てたんスけど、あーコレは楽しいスタイルだなぁと思って羨望。

 で、俺のパソコンにもBlu-ray Discドライブ付ける〜!! と思って各種の内蔵型Blu-ray Discドライブを何度も調べたが、結局のところ、いつも真っ先に浮上して最後まで残るのが、パイオニアのBD/DVD/CDドライブことBDC-S02Jなのだ。

 Blu-ray DiscドライブはBDC-S02J、となる理由は、必要十分な機能を持ち、各種光学メディア活用のためのソフトウェアが全部付属し、やっぱり結局最も買いやすい価格=コストパフォーマンスが非常に高いからだ。あ。それ以前にパイオニア製ドライブ=信頼できて安心して使えるというコトもありますけどネ。

 BDC-S02Jは、各種CD/DVDメディアの記録・再生に加え、BD-ROMやBD-R/REの再生にも対応したCD・DVD・BDマルチドライブ。パソコン内蔵用で、デスクトップPC等の5インチベイに装着することができる。パソコンとの接続インターフェースは高速で扱いやすいSerial ATA。今時的パソコンの標準的インターフェースを採用している。パソコンのマザーボードと2本の細身のケーブルだけで接続きるのも、Serial ATAの利便ですな。

 でまあ、このBDC-S02Jをパソコンに取り付ければ、以降、CDやDVDを自由に焼いたり読んだりできるのに加え、魅惑のBlu-ray Discコンテンツも再生しまくれる、というわけだ。ちなみに、2007年末現在、BDC-S02Jの実勢価格は3万円を切っている。パソコンでBlu-ray Discコンテンツを観るための内蔵ドライブとしては、ヒッジョーに安かったりする。

BDC-S02Jさえあればラインナップ充実なBDコンテンツをパソコンで楽しみまくり!

筐体開けてコードつないで即取り付け!

取り付け完了! 即使用可能! なお手軽さ

 BDC-S02Jの良さは、やはり豊富なBlu-ray Discコンテンツをじっくり堪能できることだ。BDC-S02J買ってですね、パソコンにサクッと取り付けてですね、映画入りBlu-ray Discメディアとか入れるとですね、おおっ!! 俺のパソコンが変身したゼ!! と喜べたりする。

 単純な話だが、パソコンでBlu-ray Discコンテンツっていうかハイビジョン映画とかを観るのは痛快。ま、プラズマテレビとかの大画面テレビでハイビジョン映画観るのと同様に楽しいが、高精細なディスプレイ上、ハイビジョン映画等々コンテンツをいつでも気軽に楽しめることは、拙者のパソコンが新たな能力を身につけたゼ!! てな感覚で満足感が高いのだ。

 Blu-ray Discコンテンツ再生のための付属ソフトウェアも快適。PowerDVD v7という再生用ソフトが付属するが、Blu-ray Discディスクのハイビジョン映像再生はもちろん、DVDビデオも再生可能。デジタル放送のCPRM対応のDVDメディア再生も可能な他、マルチ字幕・言語・アングル対応、ドルビーオーディオ再生対応、再生速度を変えることもできる。

 便利&多機能なソフトなので、BDC-S02Jに加えて何か再生用ソフトを買うって必要はなさそうだ。なお、詳しくは後述しますけど、BDC-S02Jには他にも様々なソフトウェアが同梱されている。どれも有名ソフトであり定番ソフトだが、ソフトウェア合計価格を計算したりすると……ドライブ本体価格上回ってない? てなお得感があったりもする。

 ともあれ、簡単な手順で取り付けられて(実際、パソコンの筐体開けてコード2本つないでネジ止めする程度)、付属再生ソフトの実用性が高いので、即使い始められる。価格的にも手を出しやすいドライブであり、信頼性および性能もグレイト(後述)なので、パソコンでBlu-ray Discコンテンツ観たいよーん、てな人はBDC-S02Jを要チェックだ。

 ところで、BDC-S02JではBlu-ray Discディスクへデータを書き込むことはできない。DVDやCDは読み書き両方OKなんだが、Blu-ray Discメディアに関しては“再生のみ対応”なんですな。

 拙者、この仕様について、当初、ソレって物足りなくない? と、思ったりした。んだが、実使用上、拙者においてはBlu-ray Discディスクへ書き込めなくても全く問題・不満はなかったりする。

 てのは、現状、結局、やっぱり、第一に、Blu-ray Discディスクって汎用ストレージメディアとして考えにくいこと。メディア自体、まだ高いのだ。DVD-RとかCD-Rとかの比でない“高価さ”なのである。1層25GBという大容量は、将来的には大活用されまくりのメディアだと思うが、現在のメディア価格を考えると個人でホイホイ焼くことは……お財布が許さない。Blu-ray Discメディアではなく、DVD-R/CD-R等の光学メディアやHDDを使うほーが、ずっと経済的である。

 でもBlu-ray Discコンテンツの再生はしたい。Blu-ray Discドライブ買わなくちゃ。どうせ買うなら書き込めるのを……てなパターンで考えがちだが、BDC-S02Jと他の書き込み可能なBlu-ray Disc対応ドライブを比べると価格がかな〜り違う。てなわけで、やはり、BDC-S02Jに落ち着いちゃうってわけだ。

 しかし、そういった“買いやすさ”や“必要最小限の機能”だけでBDC-S02Jに目が向くわけではない。このドライブ、そんじょそこらのフツーの光学ドライブよりずっと高性能なのだ。

この中にパイオニアの最新技術が惜しげもなくギッシリと詰め込まれているゾ!

 BDC-S02Jには、パイオニア独自の技術で開発されたさまざまなテクノロジーが思いっ切り投入されまくっている。 たとえば、新開発のピックアップ機構。一般的にはBD/DVD/CDコンボドライブのピックアップは、BD部分とDVD/CD部分でそれぞれ別々に搭載されていたりするのだが、BDC-S02JのピックアップはBD/DVD/CD共用。つまり、高い精度が要求されるBlu-ray Disc向けに作られたピックアップの恩恵が、DVD/CDの読み込み/書き込みでも受けれちゃうのだ。あらゆる光学収差が除去されているうえ、さらに、パイオニア十八番のスマートレーザードライバーは、以前業務用で使用されていたモノを贅沢にも採用しており、DVD/CD書き込み性能はさらにアップ。

 以上のような性能面に加え、安定性もピカイチ。ディスクの回転を利用した内部空気循環による放熱機構により、ドライブを長時間動作させても読み込みが安定。ということは、Blu-ray Discコンテンツをウン時間連続鑑賞しまくりとかしても大丈夫なわけですな。

 つまりこのBDC-S02J、BDと名は付いちゃいるが、DVD/CDドライブとしても現状トップクラスの性能を持っているのだ。

 実際に使ってみても、CDやDVD、あるいはBlu-ray Discメディアを使用する時、非常にスムーズにデータを扱えていることが実感できる。例えば、以前はなーんかリッピングに時間がかかった音楽CDをスンナリと一発で読み込める。書き込んだハズなのにナゼかうまく読み出せないとか、読み書き遅いヨとか等々、そんなCD/DVDの絡みのトラブル&鬱憤もヒッジョーに少ないと感じられる。

 特にDVDビデオやBlu-ray Discハイビジョン映像の再生には強いようで、例えば、前はこの箇所で一瞬映像が止まったりしたけど……BDC-S02Jだと問題なくスムーズに再生されてるゾ!! みたいな。これは新機能のPowerRead機能───傷や汚れのあるディスクでも、ムリに読み出しのリトライをしないことで映像が途切れず安定して再生できる機能によるものだそうだが、パソコンで映画とか観る派にとっては非常に頼もしい再生支援機能だと感じる。

 てなわけで、BDC-S02J、CD/DVDメディアを完璧&快適に扱えるという強靱な基本性能を、まず持っている。これに加え、これからはBlu-ray Discコンテンツも再生したいなぁ、という要望に直球で応えた“Blu-ray Discメディア再生機能のみ”を敢えて搭載。価格をギリギリまで抑えている。性能マジ高いんだけど価格がスゲく安い、という非常にわかりやすいマルチドライブなんですな。このダイレクトでストレートなスペックは、多くのユーザーを満足させるのではなかろうか。

 前述のとおり、BDC-S02Jは手軽に使い始められる内蔵型マルチドライブである。

 パソコンのガワ開いて(古いドライブ外して)BDC-S02J入れてS-ATAケーブルと電源ケーブルつないでネジ締めれば完了。プラスドライバー1本で取り付けられるんですけど、これに加えて、ソフトウェア面の充実ぶりがけっこースゴい。

 結論から言えば、かなり使えるソフトウェアが合計7本付属する。ちょいと前述したが、これらソフトウェアをバラで買ったとして、その合計額はBDC-S02J本体より高価だったりする。ともあれ、以下に、それらソフトの概要をザッと紹介してみよう。

PowerDVD v7 (CyberLink社製)

 Blu-ray DiscメディアやDVDビデオを再生するためのソフト。Blu-ray Discハイビジョン映像も、もちろん再生できる。機能的には、ドルビーオーディオ再生対応、再生速度可変、マルチアングル・言語・字幕対応で、家庭用ビデオレコーダーで作ったCPRM対応DVDメディアの再生にも対応する。映画とか観るときはこのソフトですな。

PowerProducer v4 (CyberLink社製)

 DVD/CDオーサリングソフト。全DVDメディアフォーマットに対応しており、DVD-Video、DVD-VR、Video CDといったディスクを作れる。映像キャプチャ〜編集〜DVDメニュー作成〜ディスクへの書き込みをこの1本で行える。オリジナルビデオとか作りたい場合はコレを使う感じ。

Power2Go v5 (CyberLink社製)

 DVDに各種ファイルを書き込むためのイージーユースソフトウェア。ファイル等をドラッグ&ドロップするだけで、DVDメディアにデータを保存していける。片面2層DVD(DVD±R DL)にも対応している。お手軽系ライティングソフトですな。

InstantBurn v5 (CyberLink社製)

 DVDやCDに対応したパケットライティングソフト。フロッピーディスクっていうかフラッシュメモリーのような感覚で、DVDやCDにファイル・フォルダ単位でちょっとずつデータを書き込んでいけるというソフト(通常、DVDやCDは一連のファイル等を一括して書き込む)。作った(得た)データは即、光学ディスクに保存!! という人に大役立ちのソフト。

PowerBackup v2 (CyberLink社製)

 バックアップソフト。各種メディアに対するデータ等のバックアップ保存を行える。差分・増分バックアップ、ディスク圧縮、スケジュールに従ってのバックアップを行える。

Medi@Show v3 (CyberLink社製)

 デジカメ画像をスライドショーとして楽しむためのソフト。デジカメ画像に対し、画像の切り替わりエフェクトやBGMやタイトルを加えて動画的にスライドショー表示してくれて愉快っす。

総合的にみてかなりオトク度が高いドライブなのだ

 PowerDVDやPowerProducerあたりは超定番のパソコン用映像視聴・映像作成系のソフトですな。他も便利で実用的なソフトを同梱しているBDC-S02J。ソフトが付いててお得!! ってのもあるが、実際、本体買えば必要なソフトが全部付いてくるから即日使い始められるという利便をより強く実感した拙者であった。

 てなわけで、光学ドライブとしての品質・信頼性に加え、Blu-ray Discコンテンツを自由に観られるようになるという楽しさを持つBDC-S02J。付属するソフトウェアを含めて考えれば、実にマジでホントに高いコストパフォーマンスも魅力的。これから自分のパソコンでBlu-ray Discハイビジョンコンテンツ堪能しまくりたいよーん、という人には安心しておすすめできるBDC-S02Jだと言えよう。

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。
□BD/DVD/CDドライブ BDC-S02J
http://pioneer.jp/bdd/products/bdc_s02/index.html

□パイオニア株式会社
http://pioneer.jp/index.html

□パイオニア、実売4万円のBD再生対応SATAドライブ「BDC-S02J」(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0724/pioneer.htm

□パイオニア、実売4万円のBD-ROMドライブ−BDビデオ再生とDVD/CD記録に対応(AV Watch) http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070724/pioneer.htm