クルッと変形! 強度を確保できて合理的な変形スタイル

AX2は、ハイブリッド・モバイルの異名のとおり、ノートPCとタブレットに変形することができるコンバーチブルタイプだ。実際には連続写真を見てもらえばわかるが、開いた天板がそのまま360度回転することでタブレットになる。

Loading the player ...

変形の様子

ノートPC形態。ちなみに本レビューで試用しているのはマイレッツ倶楽部限定「プレミアムエディション」のジェットブラックモデルとなる

タブレット形態。ヒンジが上、Windowsボタンが下となるのが正位置ではあるが、画面表示自動回転に対応しているので、もちろん上下逆でも使える

コンバーチブルタブレットPCの構造としては、ほかに1軸回転式、スライド式などが市場に存在するが、AX2で採用されている360度回転式は、構造が単純なため強度を確保しやすいのが最大のメリットだ。回転軸となる2軸ヒンジも、強度と回転のスムースさが確保された新開発のものを採用しており、変形式でありながらもレッツノートの魅力である頑丈さをスポイルしない機構となっている。

重量は約1.14kgということで、タブレット形態での手持ち利用も現実的だ。また、変形途中でディスプレイを完全に回転させなければ、スタンドタブレット形態でも利用できるなど、多彩なシーンにあわせたスタイルが可 能だ。

高い耐久性を持つ2軸ヒンジでスムースな変形を実現

縦での使用にももちろん対応

スタンドタブレット形態。映像鑑賞などにも良さそうだ

Windows 8で、タッチUIも、従来通りのデスクトップも、変幻自在

Windows 8 Proを搭載。ドメイン参加、ファイル暗号化やリモートデスクトップなどビジネスに必須の機能をはじめ、パフォーマンスが大幅にアップしたデスクトップ仮想化「Client Hiver-V」にも対応している

AX2は、OSとしてWindows 8を採用している。Windows 8はタッチ操作に最適化されたインターフェースや全画面利用を基本とした新UIが話題になりがちだが、キーボード+マウス操作で従来通りのデスクトップアプリケーションも動作させることができる。ノートとタブレットに変形できるAX2なら、新しいタッチ操作中心のUIも、従来通りのデスクトップアプリケーションも、自由に切り替えてストレスなく使用できるだろう。

タブレットとしての使い勝手では、ハードウェアもWindows 8にあわせた仕様となっている。たとえば、画面外からのスワイプ操作のため、液晶パネルと額縁部分には段差がほとんど存在せず、スムースに操作できる。また、1,366×768のパネルは、Windows 8の「スナップ」機能を利用するための解像度を満たしている。

キーボードはアイソレーション型を採用。打鍵感はしっかりしており、キー同士も十分離れているため打ちやすい。ちなみにタブレット形態時はキー/タッチパッドの入力は無効となる

ワンタッチでWindows 8のホーム画面に戻れる「Windowsボタン」を装備

ディスプレイの表示エリア周囲には段差がなく、Windows 8特有のタッチ操作である「画面外から画面内に向けてスワイプ」の操作がしやすくなっている

Windows 8スタイルのUIにおいて、メインで使用しているアプリの左側にサブアプリのパネルを表示する「スナップ」機能に対応

ちなみに、現在使用しているソフトの互換性が心配なら、Windows 7へのダウングレード権も用意されているので、そちらを使用することもできる。

Windows 8のホーム画面。ライブタイルと呼ばれるアイコンは、アプリケーションのショートカットでありながら新着メールなどの最新情報を表示するタイルでもある

以前のWindowsスタイルのデスクトップも使用可能。Alt+Tabのタスクスイッチでは、従来アプリと新スタイルアプリを並列に一覧できる

Windows ストアでは新スタイルアプリ(Windows ストア アプリ)を入手可能

Windows ストア アプリは一括でアップデートができて楽ちん

Windows 8の新UI対応のInternet Explorer 10。画面上をスワイプすると表れるタブなど、タッチ操作に最適化されたUI

Windows 8 新UIのメールアプリはクリーンなUI

「スナップ」は従来デスクトップに対しても可能

従来デスクトップを他のアプリにスナップすると、タスクスイッチに

スナップされたタスクスイッチから従来デスクトップのアプリを選択すると、スナップの主従が逆転する。スナップの境界線をマウスでダブルクリックするか、タッチでスワイプすると、主従はもとに戻る

新UIで画面右を内側に向かってスワイプすると、全アプリ共通の操作が可能なチャームが出現

たとえばチャームの「共有」からは、現在見ているコンテンツの情報をソーシャルで共有できる

主にタブレット形態でお世話になるオンスクリーンキーボード。これはベーシックなQWERTY

こちらは分割QWERTY+テンキー。画面両端を握るようなスタイルに最適化されているのだろう

タブレットならではの手書き入力もサポート。認識精度は高く、かなも漢字もそのまま変換される

では、ノートPCとタブレットを変幻自在に切り替えて使用するスタイルは、どのようなシーンで役立つのか見てみよう。

外出先や移動中でも大活躍。手軽に使えるタブレットスタイル

バッグからサッと取り出してタブレットスタイルに。ノートPCほどのスペースが必要なく、時と場所を選ばずにPCを操作することができる。出勤中、あるいは帰宅中の電車内で、メールのチェックや必要な資料の整理や収集、客先への訪問後の報告などをすませてしまえば、時間的な余裕が生まれてくる。特に資料類の確認は大画面だと快適。Microsoft OfficeのWordやExcelファイルの確認がスムースに可能なのはWindows 8ならでは。

立った状態ではタイピング操作が必要なウルトラブックスタイルではなにかと不便。そんなときには360度ディスプレイをサッと一回転しタブレットスタイルへ。メールのチェックや簡単な作業なら十分対応できる。

前傾姿勢の作業姿勢になりがちなノートPCとちがい、タブレットはリラックスした体勢にもマッチする。

移動中にもサッと取り出してメールや資料を確認できる

外出中に寄ったカフェでも、バリバリ仕事モードとリラックスモードを自在に切り替え

打ち合わせや商談で役立つタブレットスタイル

打ち合わせ中などは、自立スタイルにしてタブレットを操作。資料を見せつつ直感的にプレゼンテーションが可能。

自立スタイルでプレゼンも効率的に

高性能なCPUを内蔵したハイパワーなAX2ならデスクワークも楽々こなせる!

セキュリティレベルの高いレッツノート AXはオフィスでの作業でも活躍できる。AX2なら、ちらかったデスクの上でもウルトラブックスタイルでサッと広げてすぐに仕事に取りかかれるだろう。アナログRGB端子とHDMI端子を装備しているので、外部ディスプレイに接続してデュアルディスプレイで使用するのもいい。

gaibu

内蔵/外付けバッテリー&ホットスワップ対応でバッテリーの憂い無し!

電源をつけたままでバッテリーを交換可能。継続運用性が高まるのはもちろん、バッテリーがヘタっても大丈夫なのは安心感がある

外出時のモバイル機器の死活をわけるのは、言うまでもなくバッテリー。電池が切れれば、ノートPCといえどただの板と成りはててしまう。

しかし多くのウルトラブックは、バッテリーユニットの交換に対応していないため、バッテリーが切れればAC電源を探してさまよい歩くしかない。それどころか、ACアダプターを携帯していなければそこで一巻の終りだ。いくらウルトラブックが薄くて軽いとしても、電池が切れればやはりただの薄くて軽い板でしかない。

そんな、モバイラーにとっては致命的な状況を回避するための仕様が、AX2の「ホットスワップ機能」バッテリーだ。

AX2には内蔵バッテリーと取り外し可能バッテリーの2種類のバッテリーが装備されており、まずこれだけで約9.5時間駆動が可能だ。日中の使用にはこれだけでも十分すぎるほどだが、さらに、取り外し可能バッテリーの残量が切れた場合は、PCの電源を入れたまま予備バッテリーに交換できる。この場合はなんと連続約16時間の駆動時間となる。予備バッテリー充電用のバッテリーチャージャーも別途用意されているのがうれしい。

1日にそんなにノートPCを酷使しないよ、という人もいるだろうが、AX2の膨大なバッテリーにはもうひとつの利用用途がある。そう、スマートフォンの充電だ。

AX2に装備されたUSBポートからは、AX2が電源オフの状態でも給電が可能となっている(別途USB充電ユーティリティの設定が必要)。しかも2ポートのうち1ポートはスマートフォン充電器とほぼ同等である1.5Aの出力が可能なので、バッテリーが心許なくなったスマートフォンの急速充電が可能だ。しかも、1回や2回のフル充電程度ならAX2のバッテリー容量にはまだまだ余裕があるので、おすすめの使い方だ。

新しい挑戦「薄型化」に挑みつつも、レッツノートらしさは健在

AX2の天板。ボンネット構造は健在だが……

レッツノートといえば常識外れの「タフ」さが自慢だが、なぜAX2は、その堅牢性を維持しつつ、しかもタッチパネル付き液晶の厚みや変形機構を取り入れつつも、薄型化を実現できたのだろうか?

ひとつには、ボンネット構造の見直しがある。レッツノートのコンセプトの一つである「頑丈さ」を支えていた一つが、天板部分のボンネット構造だ。車のボンネットのような形が衝撃や圧力を吸収することで、100kgfの加圧振動や、76cmの高さからの底面落下衝撃にも耐える堅牢性を実現していた。しかし、このボンネット構造は、天板の一部が少し飛び出した形状になるため、薄さを実現するための壁となっていた。

レッツノート SXシリーズでは、このボンネット構造の膨らみを成形の工夫によって小さくしたことで薄型化を実現したが、今回はさらに、ボンネットの段差部分裏側を細かい階段状に変更し強度を稼ぐことで、段差は過去最薄の0.5mmまで低くした。さらにこの階段状の段差を天板の奥から手前にかけて波型リブとして配置したことにより、面強度も確保することに成功した。

tenban

ディスプレイ側の薄さを実現したのがボンネット構造の改良なら、そのほかの部分を薄くできた決め手が、ボディの素材変更だ。今まではマグネシウム合金製だったボディ部分は、マグネシウムとアルミニウムの複合素材へと変更された。

bonding

そうして完成したAX2は、厚さ18mm(ノートPC形態時)、重量約1.14kgを実現。重量に関しては、現時点で11型パネルを採用したコンバーチブル機としては世界最軽量だという。

もちろんスペック面でも妥協はない。CPUは第3世代Core iプロセッサーを搭載。第3世代Core iプロセッサーはパフォーマンスが高く低消費電力というよいことづくめ。開発コードネーム「Ivy Bridge」で知られ、コンシューマー向けとしては世界で初めて22nmプロセスルールを採用したCPUだ。プロセスルールの微細化に伴い増大していたリーク電流に対抗し、3D Tri-Gateトランジスターと言う立体構造を持った挑戦的な技術を採用したCPUでもある。全モデルでSSDが採用されているのも一つのトピックで、高速で衝撃に強くモバイルにピッタリだ。

薄さのために各種インターフェースを犠牲にしたウルトラブックが多い中、AX2はビジネスに必要と思われるものをほとんど搭載しているのもレッツノートらしさが表れている。1000BASE-T対応有線LANコネクター、アナログRGB端子、HDMI端子、USB3.0端子×2、セキュリティロック、SDメモリーカードスロット、Webカメラ。また、音量ボタンや無線切り替えスイッチが、ソフトウェアキーではなく独立したボタンとして備わっているのもうれしい。

右側面にはUSB3.0ポート×2、HDMIポート×1、セキュリティロック×1を装備。USBポートは電源オフ時の給電にも対応(別途USB充電設定ユーティリティの設定が必要)

左側面には電源コネクタ、1000BASE-T対応有線LANポート、アナログRGB端子、SDカードスロット、MIC端子、ヘッドホン端子、ワイヤレス切り替えスイッチ

LANケーブルやRGBケーブル接続時にボディが浮いてしまうのを防ぐため、後ろの足を立たせてチルトすることができる

無線はIEEE802.11a/b/g/n、WiMAX、Bluetooth v4.0と全部入り。無線によるスマートフォンとの連携機能もある。Bluetoothでは、スマートフォンで専用ソフトをつかって、PCを開かない状態でも本体の操作やデータの閲覧が行える(Windows 8で使用する場合、スマートフォンの2X clientアプリをWindows 8対応版にアップデートする必要がある。詳細はパナソニックのホームページを参照)。また、Wi-Fi経由でスマートフォンのデータをレッツノートにバックアップすることもできる。

レッツノートAX(CF-AX2)を買うなら、マイレッツ倶楽部にレッツゴー!

モバイルPCと言ってもさまざまなシーンがあり、時と場合によって使い分けが必要になってくる。オフィスや自宅で落ち着いて作業を行なうのなら操作性の高いウルトラブックに。PCを置くスペースがない場所やリラックスした場面ではタブレットにして片手で支え、片手で操作。立てかけて使用すればニュースなどのながら見などもできるだろう。軽量、堅牢、長時間駆動のAX2ならいつでもどこでも安心して、使用者のシチュエーションによって最適な使い分けのできる強力なビジネスツールになるのは間違いない。

AX2は店頭でも購入できるが、できることならレッツノートの直販サイト、マイレッツ倶楽部での購入をお勧めしたい。マイレッツ倶楽部での購入には、店頭で販売される製品にはない特典があるからだ。たとえば、店頭では販売されない特別なカラーバリエーションモデルもその一つ。今回レビューで試用したブラックモデルもマイレッツ倶楽部でのみ購入が可能だ。また、5%オフクーポンプレゼントやXi(LTE)モデルのPC本体5万円引きクーポンなど、各種キャンペーンも実施しており見逃せない。それ以外にも、こまやかなオプションの選択ができるので、自分好みのレッツノート AXが欲しいのなら、断然マイレッツ倶楽部をお勧めしたい。

メーカー直販のマイレッツ倶楽部ならさらに強力なCPU、8GBのメモリー、大容量SSDなどのスペックを選べるほか、カラー天板も選択可能に。天板色は左からシルバーダイヤモンド、エナジーレッド、フラッシュピンク、サンダーブルー(プレ ミアムカラー)、ジェットブラック

(Reported by 山本倫弘)

 

[PR]企画・製作 株式会社 Impress Watch 営業統括部
問い合わせ先:watch-adtieup-panasonic1210@ad.impress.co.jp
Copyright (c) 2012 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.