パナソニックは、あかりを人々の暮らしを快適に、そして豊かにする「文化」と強く捉え、長い歴史と共に創造し続けている。灯りはいよいよ省エネ性能の高いLEDの時代に突入しつつあるわけだが、どんなに時代が変わってもその姿勢を普遍的なものとして貫き、ますます豊かなものに進化させ続けている。
今回紹介するエバーレッズシリーズのLED電球とLEDシーリングライトは、パナソニックの「あかり」に対する思いを見事に結実させ、どちらもこれまでにない、全く新しい特徴を備えた「LEDのあかり」なのである。
まず、新しいLED電球の大きな特徴は、なんといってもその驚異的な光の広がり方にある。新たな光学設計技術を採用し、白熱電球並の300度という配光角度を実現したものなのだ。光の広がる様子は文字通り「まさに電球」。これまでのLED電球では難しかった口金付近へも、力強い光がしっかり届くのである。もちろん、当初からのエバーレッズ・LED電球と同様に、40,000時間という長寿命、省エネ性はそのまま。さらに、密閉器具にも変わらずに対応している。
一方、LEDシーリングライトの特徴は、LEDの特性を活かした自由な「調光」と「調色」に加え、直接光と間接光を使い分けるという「配光切り換え」機能を搭載していることだ。1台の器具で、明るさと光の色をコントロールしながら、くつろぎなど、生活シーンや気分に合わせた4つのあかりに切り替えられ、空間をさらに豊かに演出するのである。さらに、部屋の明るさを検知して自動で調光、そして消灯までしてくれる、進化した”エコナビ”機能も搭載され、より賢く省エネしてくれるのである。
片や一個の電球、片や一台の照明器具と別々のものでありながら、2つの間にはどちらにもあかりの質を追求した「配光」という共通したキーワードが存在する。使う人々の暮らしをより快適に、より豊かにする「あかりの文化」を創造する、パナソニックの姿勢が、2つの新製品に表れているのである。
前半に実使用例を中心に、全方向タイプのLED電球を2種類、LDA7L-G(電球色 相当)と、LDA7D-G(昼光色 相当)を、後半にLEDシーリングライトHH-LC700Aを紹介する。全方向タイプのLED電球の発売日は2011年3月18日、シーリングライトは5月25日を予定している。
モデル: LED電球(E26口金) 一般電球タイプ7.2W 全方向タイプ 密閉器具対応
LDA7L-G(電球色 相当) 全光束 390ルーメン 消費電力7.2W
LDA7D-G(昼光色 相当) 全光束 485ルーメン 消費電力7.2W
希望小売価格: オープンプライス
モデル: LEDシーリングライト
HH-LC700A エコナビ搭載 調色タイプ 〜12畳
希望小売価格: オープンプライス
新たにエバーレッズのラインアップに加わった、全方向タイプLED電球の印象を一言で表すと、「まさに白熱電球そのもののあかり!」なのである。
その外見はより電球の形に近づいて、光源を覆うカバーが大きくなったぐらいと、これまでのものと大差はない。しかし、点灯すると従来品との差がはっきりわかるほど、白熱電球のように四方八方に光が広がるのである。
従来のLED電球は、電球の真下のみが明るく、周囲にはあまり光が広がらないのが弱点だった。したがって、取り付ける器具によっては、十分な明るさが得られない、器具のデザイン性が十分に引き出せない…など、使用するシーンが限定されるものだったのだ。
エバーレッズに白熱電球並の「配光性」を持つLED電球が新たにラインアップに加わった事は大変喜ばしい。というのも、直下に強い従来品、配光性に強い新製品と、それぞれの特性を活かした使い分けができるようになり、ますますLED電球が使えるシーンが広がったからである。ここでは新たな全方向タイプのLED電球がどんなものなのか、そして、どんなシーンにお奨めできるかを、具体的に示し、その新たな技術についても紹介しよう。
比較には、パナソニックの40W形シリカ電球(白熱電球)と、40W形白熱電球からの取り替えを意識した従来型のLED電球(LDA4L-A1:電球色相当、LDA4D-A1:昼光色相当)を用意した。それぞれをいろいろな器具、シーンで実際に使い、その様子を同じ条件で撮影したものである。
サイズは112x60mm(高さx最大直径)と、従来のもの(105x55mm)よりもすこし大きくなった。とはいっても、口金付近に向かって白熱電球と同じように細くなり、むしろ多くの器具へ取り付けやすいものへと変化している。
重量は実測で90gと、従来のものと全く同じだった。その重さはLED電球の中では軽く、器具への負担は従来どおり少ないものとなっている。そして、電球全体の半分を占める大きい光源部を覆うカバーが目をひき、放熱部はより小さなものになっている。
電球を真上から見ると、白熱電球、従来品よりも直径が5mm大きくなったこともあり、大きめの印象は受ける。だが、その分放熱部が器具で隠れ目立ちにくくなった。カバーの素材もガラス製から樹脂製に変わり、LEDチップが透けて見えなくなった。その点からも、器具の印象やデザインを損なわずに取り付けられるだろう。
さて、形状は少し大きめになったのだが、そこから放たれる光は想像以上の拡散性を誇る。電球色、昼光色ともに白熱電球の広がり方と全く遜色ないと言って良いほど、上下、左右と全方向にたっぷり広がった。しかも、電球を取り付けたソケット付近が眩しく輝くほど、しっかり光を受けているのも驚きだ。従来型のLED電球では考えられないほど、一気に配光性がアップしているのである。
はたして、白熱電球と大差ない大きさのLED電球の中に、いったいどんな仕掛けがあるのか、おおいに気になるところだが、その技術についてはのちほど詳しく説明する。その前に、たっぷり広がるLED電球がどんな生活のシーンにお勧めできるのか、先にご覧いただきたい。
この新しいLED電球を最初に取り付けたい器具は、昔からある「電気スタンド型」のように、電球を真上に向けてとりつけるタイプのものである。
このタイプの器具に従来型のLED電球は全く適さなかった。なぜなら、光が上方へ偏り、器具の下方へは光が届かずに暗くなってしまったからなのである。さらに、器具が均一に光らないため、器具のデザイン性も損なわれやすかったのである。
一方、配光性が飛躍的に向上したLED電球を取り付けたその姿は、もう白熱電球となんら変わりがない雰囲気が演出できるのだ。
LEDの光はスタンドの上方へはもちろん、横方面へも広がりシェードを通過して壁面もしっかりと照らすのである。そして、照らされた壁面の反射光は、柔らかな間接光となって空間に優しく広がるのだ。もちろん、シェードの下へも遜色ない強い光が届き、読書も問題なくできたのである。
リビングルームや寝室などに似合う器具なので、温かみがあり落ちついた雰囲気を持つ電球色がお勧めだが、クリアで涼しげな雰囲気を演出する昼光色も新鮮に映る。
次は、玄関などに吊るす、ガラス製の小さなペンダントに取り付けた。電気スタンド同様に、器具全体が白熱電球を取り付けたのと同じように均一に光り、玄関全体が柔らかい光で包まれる。優しい雰囲気は、訪問者を温かく迎え入れる空間に最適である。
40W形相当の明るさのLED電球なのだが、空間が全体的にくまなく照らされるため、暗い印象にはならなかった。季節や気分に光色を変えるのも楽しいだろう。
エバーレッズは発売当初から密閉器具に対応している。しかし、従来型のLED電球を密閉器具に取り付けても、器具のカバー全体が光らず、どうしても偏りができてしまった。たとえ光量のあるものをとりつけても同様で、狭い浴室であっても効果的に光が届かず、満足ゆく明るさが得にくかったのである。
ところが、全方向タイプのLED電球はどうだろう。密閉器具にも対応しているのはもちろんだが、器具全体がくまなく光り輝くため、浴室全体にしっかりと光が行き渡るのである。その結果、40W形白熱電球に引けをとらない清潔な印象の明るい浴室空間が得られたのである。
また、照明器具の素材として軽くて丈夫、そしてデザイン性の自由度が高いプラスチック製のものも多数出回っている。そんな器具への光源として、高温にならない電球型蛍光灯やワット数の低い電球が指定されている。高温にならないLED電球は、プラスチック製の器具とも相性が良い。
テーブル上を飾る器具として用意したものは、口金付近がほっそりとした、スマートなデザインのもの。新しい全方向タイプLED電球は、口金付近が細いので、このようなデザインの器具にも全く問題なく取り付けられる。厚みのあるプラスチック製のシェードも全体的にくまなく光り、部屋の隅々まで届く。テーブル上はしっかり明るく、それでいて、ダイニングキッチン全体は柔らかな光につつまれたのである。
ここまで、全方向タイプのLED電球を取り付けた器具と、実際の生活シーンをいくつかご覧いただいた。いかに全方向タイプのLED電球が、白熱電球と変わらない表情を演出できたか、おわかりいただけたのではないだろうか。
さて、全方向タイプのLED電球の見た目は、普通のLED電球とさほど変わらないのに、どうしてそんなに光が拡散するのだろうか。いよいよその新技術について話を移そう。
今回は電球のカットモデルが手に入ったので、その写真をご覧いただきながら説明を進めたい。外見からはわからないが、電球のカバー内部に、独自の光学設計技術が隠れていたのである。LEDモジュール、その光を反射する、2段構えのリフレクター(反射板)が緻密に配されており、これまでにない、300度という驚異的な配光角度を実現させていたのだ。
LEDモジュールは、電球の外周に沿って規則的に並べられている。その上に完全に覆いかぶさるように、1段目の反射板があるのだが、LEDモジュールを避けるように反射板に孔が開いているのだ。さらにその上に目をやると、ほんの少しLEDモジュール方向に傾くように、2段目の反射板が備わっているのである。
まず、LEDモジュールが光を放つ。すると覆いかぶさるように構えている1段目の反射板に当たった光は、口金方向に反射される。しかし、1段目の反射板には規則的な孔が開いており、すり抜ける光も出てくるのだ。
孔をすり抜けた光はさらに上方へ進むのだが、2段目の反射板に当たった光は、今度は電球の横方向へ反射されるのである。そして、どの反射板にも当たらなかった光がカバーを通過して電球の外に放出される、というわけなのだ。もちろん、電球内部でもっと複雑な反射を繰り返し、大型のカバーで更に拡散させ、最終的に300度という配光角度となるのである。
従来のLED電球の配光角度はせいぜい120度だった。そこに、新たな光学設計技術を採用することによって、大幅な配光角度のLED電球が現実のものとなったのである。
重ねて、配光角度が大幅に改善されても、従来のエバーレッズの大きな特徴である40,000時間の長寿命と密閉器具対応はそのまま継承されている。新しい全方向タイプのLED電球は、回路部を大幅に見直しており、密閉器具対応のまま、さらにヒートシンク(アルミ製の放熱部)をコンパクトにまとめているのである。
従来のものは、LEDモジュールと熱の影響を受けやすい回路が、背中合わせでボディ内部に閉じ込められていた。しかし新しいものは、温度の影響で短寿命となる回路を、熱がこもりやすいボディ内部から切り離し、電球カバー内に逃がしたのである。LEDは発光する際にあまり発熱しないため、電球カバー内は高温にならず回路部は熱の影響を受けにくいのだ。それはまさしく発想の転換である。
つまり、回路とLEDモジュールの位置関係を逆転させることで放熱性をさらに向上させ、ボディの小型化と従来どおりの性能を両立させているのである。しかも、回路部を覆うものは光を拡散させるのに一役かっているわけだから、さらに驚きだ。
ところで、最近のLED電球のパッケージの、明るさを示す単位が「ルーメン(lm)」に変わっているのはお気づきだろうか。ルーメンは、「全光束」という、明るさを測る基準の単位で、電球が発する「光の量」を表しているのである。
それまでは、明るさはメーカーによってバラバラに表示されていた。例えば、「40ワット形白熱電球相当」という表示があるとしよう。その解釈と表現はメーカーによって異なり、「電球の真下の明るさ」を指す場合もあれば、「電球全体の明るさ」を示していることもあった。そこには「ワット」という慣れ親しんだ単位が入っていたため、消費者は惑わされやすかったのである。
「直下で40ワット形白熱電球相当」と表示されたLED電球であっても、40ワット形白熱電球と光の量、つまり「全光束(ルーメン)」が同じだけないと、そのLED電球は40ワット形白熱電球よりも間違いなく「暗い」のである。さらに、7.2Wなど、ワット数だけで表示される場合もあり、正しい明るさ、電球に求める明るさがパッケージの表示から選びにくかったのである。
そのような混乱を解消しようと、日本電球工業会がLED電球の明るさ表示のガイドラインを2010年7月に制定した。それ以降、LED電球を選ぶ新たな明るさを表す基準として、光の量を示す「ルーメン(全光束)」で統一されたのである。
電球・ ワット相当 |
LED電球に必要な 全光束 (ルーメン) |
||
---|---|---|---|
E26口金 一般型電球 |
20W形 | = | 170lm |
30W形 | = | 325lm | |
40W形 | = | 485lm | |
60W形 | = | 810lm | |
100W形 | = | 1,520lm | |
E17口金 小型電球 |
25W形 | = | 230lm |
40W形 | = | 440lm | |
50W形 | = | 600lm | |
60W形 | = | 760lm | |
75W形 | = | 1,000lm | |
100W形 | = | 1,430lm |
それでも、40ワット、60ワットと、「ワット」という単位に慣れ親しんだ消費者にとって、ルーメンという聞き慣れない単位は明るさがイメージしにくい。そこで、この場でLED電球の明るさを示すルーメンと、白熱電球及び、小型電球の明るさを示すワットの対比表を記しておこう。
今回紹介している、昼光色の全方向タイプLED電球の明るさは、40W形の白熱電球も同じ485lmである。これまでの実使用例をご覧になっておわかりになると思うが、昼光色のLED電球は、光色の印象から白熱電球より少し明るく感じられるのである。一方、電球色の明るさは390lmと、数値的には白熱電球より95lm暗いのである。しかし、実際に感じる明るさの差はわずかで、白熱電球と横並びで比較しなければ十分に明るいと感じられる結果が得られている。いずれにしても、明るさはルーメンを基準にして選べば、大きな失敗をすることはほとんどなくなるだろう。
光色の話が出たところで、それについても少し触れておきたい。昼光色は白熱電球とは異なり、少し青白い光色になる。昼間のような光色や、活気ある雰囲気を演出したいなら、昼光色を選ぶと良いだろう。また、白熱電球よりも明るさの点では少し不利になるが、くつろぎの空間や落ち着いた雰囲気を演出したいなら、電球色がオススメだ。光色の変化で、部屋の印象も大きく変わるので、季節の変化、気分や好みに合わせて変えてみるのも楽しいだろう。
また、今回紹介したように、全方向タイプのLED電球が出現したことで、光の広がり(配光)のチョイスも加わった。全方向タイプは、全体の明るさが必要な場所や、器具のデザイン性を活かすものに適している。従来型のものは、照らされる範囲は白熱電球のように広がらないが、トイレや廊下、階段などの狭い空間では十分な明るさを発揮するだろう。光が電球の下方向に強く広がるので、スポットライトやダウンライトといった器具にもピッタリである。
これからLED電球を選ぶ場合、明るさは「ルーメン」の値を基準に選び、用途、目的に応じた豊かなあかり空間を演出しよう。
EVERLEDSシリーズ初のLEDシーリングライトは、リビングルームなどの天井に全体照明として取り付ける照明器具である。「調色・調光」機能に、直接光と間接光を使い分ける「配光機能」の組み合わせで、生活シーンに合わせた4つのあかりがリモコン一つで切り替えられるのである。
さらに、外光に応じて変化する部屋の明るさを検知して、自動で調光、消灯までしてくれる新たなエコナビが搭載されており、省エネを自動で行ってくれるという。定格寿命は40,000時間と、蛍光灯の中でも長寿命のスパイラルパルックの2倍の寿命を誇るのである。
ここで紹介するHH-LC700Aの発売は2011年5月25日を予定としているため、実機はまだ入手できなかった。したがって実使用感を交えながら、というわけにはいかない。しかし、1月26日の新製品発表会において、実機に直接触れることができたので、体感を交えながら紹介したい。
LEDシーリングライトはLEDの特性を活かし、自在に調色、調光が行える。そこに、直接光と間接光の「配光切り替え」機能が組み合わさり、リビングルームでの代表的な生活シーンに応じた4つのタイプのあかりをリモコンで簡単に切り換えられるという。
その4つのあかりの説明をする前に、このシーリングライトのユニークな点である、配光切り替えについて説明しておきたい。
このシーリングライトは、直接光専用と間接光専用の独立した光源が2つ内蔵されているのである。
直接光専用の光源は、器具の内部の側面に沿って配されており、点灯するとカバーを通して均一な面光源となって、部屋全体の明るさを担う。間接光専用の光源は、本体と天井を繋ぐ隙間の奥の方にあり、光源が直接目に触れないよう半ば隠されているのである。そして、その光は天井や壁面のみをしっかりと照らすのである。
直接光と間接光の光源が同時に点灯すれば、器具直下の明るさに天井や壁面からの反射光も加わり、効果的に部屋全体の明るさ感が高められるのである。一方、直接光を消して間接光だけを点灯すると、天井と壁面の反射光だけで室内を照らすため、眩しさ抑えた柔らかな光が空間を包み、くつろぎ感の高いあかりが演出できるのである。
このように書くと、あかりのコントロールは面倒な印象を受けるが、実際はいたって簡単だ。なぜなら、リビングルームの4つの活用ニーズに合わせて、最適な「調色・調光・配光」の組み合わせが初めからパターン化されているからだ。その組み合わせは、リモコン上に「普段」「くつろぎ」「シアター」「勉強」と、4つのボタンで表されており、コントロールはそのボタンのどれかを押すだけなのだ。
その4つのパターンがどのようなあかりになるのか、以下にまとめた。
【普段のあかり】【くつろぎのあかり】
ゆったりとリラックスして過ごす時のあかり。間接光のみが点灯し、天井や壁面の柔らかい間接光で室内を包むように照らす。直接光が点灯しないので、眩しさが抑えられた高いくつろぎ感が演出できる。
【シアターのあかり】
映画館のような臨場感でテレビを楽しむあかり。テレビがある方向の間接光の光源のみ点灯し、テレビ背景の壁面だけを照らすというユニークなあかりとなり、プライベートシアターの雰囲気を演出する。
【勉強のあかり】
リビングで勉強や読書などをするあかり。直接光、間接光ともに昼白色100%+電球色10%で点灯し、細かな文字も読めるような明るさを確保する。リビングルームで子供の勉強を見守るあかりとしても最適である。
もちろん、4つのパターンを利用する以外にも、昼白色から電球色まで連続調色ができ、調光も100〜5%とダイナミックな連続調光ができるので、好みに合わせたオリジナルのあかりの調整も自由自在なのである。
省エネ機能として定評がある”エコナビ”機能が、このLEDシーリングライトにも搭載されている。しかも、自動調光範囲が100〜5%と大幅にアップし、さらに室内が十分に明るければ自動的に消灯までしてくれるのである。いままでも室内の明るさに応じて自動調光してくれる器具はあったが、消灯までしてくれるのは初めてではないだろうか。
外光は季節や時間と共に刻々と変化する。窓から入ってくる外光に応じて、室内の明るさを自動調光、消灯してくれるため、放っておいてもより賢い省エネが期待できそうである。
そのほかの特徴として、虫が好む光の波長をほとんど放出しないので、虫が寄り付にくく、紫外線もほぼゼロにおさえられているという。また、設定時刻になると自動であかりをオン/オフし、不在時に在宅を装える「るすばんタイマー」機能も搭載している。
ラインアップは、調光調色が行える本製品の他、HH-LC600A(〜10畳)、昼白色・単色タイプのHH-LC700N(〜12畳)、HH-LC600N(〜10畳)の発売も予定している。
現在、LED電球の普及率は5%とまだまだ本格的な普及とは言えない状況にあるという。しかも、家庭のCO2排出量は約20年で30%以上と著しい増加傾向にあり、家庭での消費される電力のうち、照明が2番目に位置しているそうだ。パナソニックは家庭の照明の省エネ化が、日本のCO2削減にとって重要と考えており、2011年をLED電球の本格普及元年とし、いっそうLED照明の普及を推し進めようとしている。
今回紹介したLED電球とシーリングライトは、どちらも単なる省エネ性能を謳ったものではなく、あかりの質を高め、暮らしを快適に豊かにするものであった。パナソニックは、時代の流れに合わせて「あかり文化」をさらに一歩前へ魅力的に進化させたのである。
(藤原 大蔵)