NINJA BLADEは「海外市場で通じる日本発のアクションゲーム」というコンセプトで開発プロジェクトが立ち上がったそうで、そのため、海外の人が、日本を"濃い口"でおもしろおかしく楽しめるように、と、やや過剰なまでの演出やパロディが数多く盛り込まれている。言葉では言い表しにくいが、なんというか、「演出センスの逆輸入感」のようなものがあって、それが「一種独特の笑い」を生み出してくれているのである。この笑いのツボにはまると、もう、次はどんな演出が待っているんだろう、とゲーム本編とは違うところにもワクワク感を抱くようになってしまう。
特に際だっているのが、ゲームが進めば進むほど調子を上げてくる日系アメリカン・ニンジャ、ケン・オガワの悪のり(?)カッコつけアクションだ。
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我らがケン・オガワの序盤での登場シーン。本場アメリカでは最高にCOOLなライディングスタイル…なのか? |
国際災害対応機関のヘリで出撃する際、普通にヘリに搭乗していればいいものを、なぜかヘリに逆さ吊り状態で張り付いて飛び立つ。無重力でもないのに天地逆転でヘリに搭乗(?)するケン・オガワの奇行にびっくりするかもしれないが、これで驚いていては身が持たない。
なんと投げられた手裏剣に自らを乗せ、これをあたかもスケボーのように乗りこなして敵をなぎ倒すという、ファンキーなクイックタイムイベントを披露する。筆者は思わず「うそーん」と叫んでしまった。
主人公のケン・オガワ、相当なボード好きらしく、さらに後のステージでは敵が発射した誘導ミサイルに飛び乗って、これまたスケボーみたいに乗りこなして、ミサイルを発射した敵機自身へ導いて衝突させてしまう。そう、これもクイックタイムイベントで描かれるのだ。ミサイルをスケボーライクに乗りこなした忍者は、たぶん、ゲーム史的に見ても、ケン・オガワが最初だろう。
この他にも、建物破砕用のクレーンの巨大鉄球をボス敵に落として、押しつぶそうというクイックタイムイベントにて、その鉄球をケン・オガワはイチロー選手のヒッティングポーズで鉄球をかっ飛ばすし、巨大なボスにトドメを指す際に、室伏選手のハンマー投げ競技のような回転投げで吹っ飛ばし「ウォー」と叫ぶことも…。ケン・オガワ自身は、かなりのスポーツファンのようだ。
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愛用の手裏剣に飛び乗り空中滑空するケン・オガワ。鋭い刃で敵を切り裂くぞ! |
空中で華麗なトリックを決めるアメリカン・ニンジャ。乗っているのはミサイルなんですが |
イチローのバッティングポーズで身の丈を越える鉄球を打ち返したりもする。それにしてもこの男、ノリノリである |
ここに紹介したのはほんの一部。
ゲームの舞台が東京なので、東京ならではのロケーションを活かした「ネタ」も満載だ。六本木ヒルズは出てくるし、なんとあの東京タワーは…おっと、それ以上は言ってはいけないらしい。
NINJA BLADEはゲームとしては、とてもまじめな硬派なアクションゲームだが、このクイックタイムイベントを中心としたアクション演出だけは「ケン・オガワの凄さを笑って称えてください」という方向性で作られている。
スカっとするアクションゲームのプレイ部分だけでなく、ゲラゲラと爽快に不況を笑い飛ばせるゲームをプレイしたい人にも、NINJA BLADEはお勧めしたい。
(トライゼット西川善司)
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