NHN Japanが今夏より正式サービス開始を予定している、期待の超大作MMORPG「TERA:The Exiled Realm of Arborea」(以下、TERA)。合計で10万人以上の応募があったというクローズドベータテストが7月1日から4日まで行われ、大盛況の中終了するとともに、パッケージ版である「TERAプレミアムパッケージ」の発売も目前に迫り、期待感も日に日に高まっているはずだ。
そこで今回は、いよいよ今夏開始と言われているTERAの正式サービスに備えるため、TERAの世界観を軽くおさらいするとともに、TERAを快適にプレイするために必要となるPCのスペックを確認していきたい。今年最大のMMORPGビッグタイトルに対して、万全の準備で「迎撃」しよう!
壮大な世界と超美麗グラフィック、
独特のバトルシステムがTERAの特徴
今年登場が予定されているMMORPGの中で最も期待度の高いタイトルであるTERA。既に様々な情報が公開されているのに加え、クローズドベータテストも終了しており、MMORPGフリークならTERAの世界観やストーリー、ゲームシステムなどは把握していることと思うが、ここで軽くおさらいしておこう。
TERAは、「アルボレア」と呼ばれる世界が舞台となる。2人の太古神により創造されたアルボレアは、その後生まれた様々な神や、その神によって生み出された様々な種族により繁栄していった。しかしある時より、神々の間で憎悪や嫉妬を原因とする争いが勃発。この争いは、終わりなき戦争へと発展し、多くの神々や人々が死に絶えるとともに、アルボレアの大地も破壊され、大きな爪痕を残すこととなった。
さらに、突如現れた未知の種族”アルゴン”の侵攻により、またもや戦争が勃発してしまう。生き残った人々は、アルゴンに対抗すべくヴァルキオン連合を発足。アルボレアは徐々に秩序を取り戻しつつあった。それが束の間の平和だと知りつつも。そんなある日、大都市ヴェリカの西の海に、「黎明の島」と呼ばれる島が浮上。そこには、アルボレアを創造した太古神の遺産が眠っているという。ヴァルキオン連合は、その遺産を新たな希望と考え遠征隊を派遣するも、凶悪なモンスターに襲撃され、遠征は失敗に終わる。それでもヴァルキオン連合は新たな希望を手に入れることを諦めず、勇気ある冒険者を募り、再び聡明の島へ遠征隊を派遣することを決議した。プレイヤーであるあなたは、その勇気ある冒険者のひとり。栄光あるヴァルキオン連合の正式メンバーとなり、アルボレアの平和と希望を手に入れるために立ち上がることになる……。
このような壮大なストーリーを持つTERAだが、見所はなんといっても、その世界観を余すところなく表現している超美麗グラフィックだ。イマドキのPCゲームでは、グラフィックの美しさや緻密さを突き詰めるのは当たり前と言えるが、TERAのグラフィックはその中でも一段飛び抜けたクオリティが実現されている。地面や草、木、建物など、細部まで細かく表現されているのはもちろん、遠方までしっかりと描画されるため、奥行き感も抜群。また、美しい中にも、はかなさや悲壮感が感じられる描写となっており、アルボレアの壮絶な歴史が如実に再現されている。
さらに、独特なプレイシステムを採用している点もTERAの大きな特徴。その中でもTERAを象徴しているのが「フリーターゲティングバトル」だ。一般的なMMORPGでは、戦闘の対象となる敵を特定(ターゲティング)することで、自動的に攻撃が行われるというシステムが採用されている。それに対しフリーターゲティングバトルは、戦闘の対象となる敵を基本的に固定することなく、プレイヤーが操作するキャラクターの武器や攻撃スキルの及ぶ範囲が、そのキャラクターの向きやプレイヤーの操作によって決まる(ターゲット式の攻撃やスキルも用意されている)。プレイヤーの操作により、敵に攻撃が及ぶかどうかが決定されるだけでなく、敵の攻撃も回避でき、非常にアクション性の強いバトルシステムとなっている。このシステムの採用により、TERAではこれまでのMMOPRGとは全く異なるプレイ感覚が実現されているのである。
必要とされるPCのスペックは思ったほど高くない
では、このTERAを快適にプレイするには、どの程度のパワーを持つPCが必要になるのだろうか。スクリーンショットを見てもわかるように、この圧倒的に美麗なグラフィックを描画し切るには、かなりハイスペックなPCが必要なのではないか、と考える人も少なくないかもしれない。
しかし実際には、プレイをするには思ったほど高スペックは要求されていないのだ。
まず、TERAをプレイするために必須とされているPCの環境を確認しておこう。表1に、TERAをプレイするために最低限必要となる動作環境と、快適にプレイするための推奨動作環境をまとめてみた。これを見るとわかるかもしれないが、推奨動作環境でも2世代以上前のCPUやビデオカードがあれば事足りるとされている。つまり、あれだけ美麗なグラフィックを実現しているにも関わらず、TERAをプレイするには思ったほど高スペックのPCは必要ないことがわかる。
表1:TERAの動作環境
必要動作環境 | 推奨動作環境 | |
---|---|---|
AMD CPU | AMD Athlon64 3200+以上 | AMD Athlon 64 X2 6000+以上 |
Intel CPU | Intel Pentium 4 3.20GHz以上 | Intel Core2 Duo E6750 2.66GHz以上 |
メモリ | 2GB以上 | |
ビデオカード | Radeon X1600XT / GeForce 7600GT以上 | Radeon HD 3870 / GeForce 8800GT以上 |
HDDの空き容量 |
フォルダダウンロード時:30GB以上 DVDインストール時:60GB以上 ※インストール時に一時的に必要になる作業用容量も含みます |
|
対応OS | 日本語版 Windows XP(SP3)/Windows Vista(SP1)/Windows 7 | |
DirectX | DirectX 9.0c以上 |
今回筆者は、実際にクローズドベータテストをプレイするにあたって、わざと低スペックのPCを用意してプレイしてみた。そのPCの環境は表2にまとめたとおりだ。CPUは、1世代前のローエンド向け、ビデオカードは2世代前のミドルレンジ向けと、スペック的には推奨動作環境に比較的近いものとなっている。このPCでプレイしてみたところ、表示解像度を1,366×768ドットに設定した状態では、フィールド移動中や戦闘中など、大きなフレームレートの低下を感じる場面はほとんどなく、ほぼ不満を感じることなくプレイ可能だった。
表2:筆者がクローズドベータテストをプレイしたPCの環境
CPU | Core i3-530(2.93GHz) |
---|---|
チップセット | Intel H55 Express |
メモリ | 4GB |
ビデオカード | Radeon HD 4670 |
TERAには、表示解像度の設定だけでなく、グラフィックス設定が6段階用意されており、表示品質を自由に変更できるようになっている。ただし、キャプチャ画像を見てもらうとわかるように、設定1と設定6とでは、全く異なるゲームかと思ってしまうほど、グラフィックスのクオリティに大きな違いが発生してしまう。設定1では、地面や建造物、遠方の背景など、のっぺりとしたテクスチャで表現されるとともに、表示されるオブジェクト数が大幅に低下し、空も単色で再現されるなど、表示品質がかなり低下してしまう。それに対し最高画質の6やその1段階下の5では、細部まで緻密に描き込まれると共に、陰影処理なども施され、テクスチャ表現力が大幅に向上するのはもちろん、表示オブジェクト数が増え、空も雲や時間経過による色合いの変化が加えられ、非常に美麗なものとなっている。やはり、TERAをプレイするなら、グラフィックス設定を5以上に設定してプレイしたいところだ。
ただ、この画像を見る限り、グラフィックス設定を5以上にすると、さすがにハイエンドに近いPCパワーが必要になるのでは、と感じるかもしれない。しかし、今回筆者がプレイした時のグラフィックス設定は、標準設定の5であった。つまり、ほぼ最高に近い表示品質で、十分快適にプレイできたのである。
ちなみに、最高設定の6では、5に比べて若干フレームレートが低下する場面が多く感じられたが、それでもプレイに支障を来すほどのものではなかった。そう考えると、推奨動作環境を満たすPCであれば、十分快適にTERAがプレイできると言ってよさそうだ。
フルHD解像度での快適プレイには、
Radeon HD 6870やGeForce GTX 560Ti以上が欲しい
ただし、表示解像度によっては、推奨動作環境ではパフォーマンス的に物足りない場合があることがわかった。実際に筆者がプレイしたPCで表示解像度をフルHD(1,920×1,080ドット)に設定すると、表示フレームレートがかなり低下してしまい、かなりもたつきを感じるようになったのだ。グラフィックス設定を1に落とすとフレームレートは改善したが、せっかくの美麗なグラフィックス品質が失われてしまうのは非常に悲しい。おそらく、推奨動作環境でもほぼこのPCと同等の感覚になるものと考えられる。
ちなみに、TERAプレイ中のCPU使用率をチェックしてみたところ、Core i3-530でも100%には達していなかった。おそらく、フルHD表示時でも、このCPU使用率は大きく変化することはないと思われる。そう考えると、フルHD解像度での快適プレイに足りないものは、ビデオカードの描画パワーということになる。
表3:別途用意したPCのスペック
CPU | Core i7-2600K |
---|---|
チップセット | Intel P67 Express |
メモリ | 16GB |
ビデオカード | GeForce GTX 590 |
そこで、別途用意したPCでもプレイしてみた。こちらのスペックは表3にまとめたとおりだが、現時点でほぼ「最強」に近いスペックとなっている。この環境では、フルHD解像度かつグラフィックス設定を最高の6に設定した状態でも、ほぼフレームレートの低下を気にせずプレイ可能であった。大量の敵が登場する場面や、他のプレイヤーキャラクターが多数表示される城内などの場面でフレームレートの低下やもたつきが感じられたが、表示品質を1に落としてもほぼ同様の状況であったため、そちらはPCのパワー不足ではなく、ラグによるものと考えられる(CBT環境でのテストのため、正式サービス時には改善されているものと予想する)。つまり、現状ほぼ最強のスペックであれば、最高画質でも安定してプレイ可能というわけだ。
ただ、最初にプレイした、比較的低スペックのPCでも、1,366×768ドットで十分快適にプレイできていたことを考えると、ここまでハイスペックのパーツを揃えなくても大きな問題はないと考えられる。現在市販されているビデオカードの中であれば、ATIのRadeon HD 6870やRadeon HD 6950、NVIDIAのGeForce GTX 560やGeForce GTX 560Tiなど、2〜3万円のビデオカードなどがオススメとなる。これらは、筆者がプレイしたPCに搭載されていた2世代前のミドルレンジビデオカードに比べ、数倍ほどの描画能力が実現されている。そのため、フルHD解像度でも十分快適にプレイできるはずだ。もし、美麗なグラフィックを最大限満喫しながらTERAをプレイしたいと考えているのであれば、最新のミドルレンジ以上のビデオカードの利用を強く推奨したい。
ちなみに、NHN Japanでは、ビデオカードメーカーと共同で、TERA推奨のビデオカードを認定している。そちらは、TERA推奨ということが一目でわかるよう、特別デザインのパッケージを採用するとともに、ゲーム内で利用できる特典アイテムが付属しているものもある。どのビデオカードを買えばいいのかわからないというのであれば、そちらを購入すれば間違いないと考えていいだろう。
CPUに関しては、動作クロックが2.5GHz以上のものであれば、ほぼ問題ないと考えていい。ただし、動作時のCPU負荷状況から筆者が推測するに、TERAはマルチスレッド処理に最適化されていると思われるので、快適にプレイするにはデュアルコア以上のマルチコアCPUの利用が快適ではないだろうか。CPUの交換となると、マザーボードやメモリも含めた大がかりなパーツ交換となってしまうが、快適プレイを優先させるならぜひとも取り組みたい。
もちろん、大幅なパーツ交換を伴うのであれば、TERAのプレイを機会に、PCを新調してしまうのもいいだろう。そういう時にオススメしたいのが、有名PCショップが販売している、「TERA推奨PC」だ。こちらは、TERAを快適にプレイできるCPUやビデオカードなどが取り付けられているのはもちろん、クライアントDVD、特典アイテム5種類などが付属するとともに、正式サービス開始前に先行してキャラクター作成とサーバー選択ができるシリアルコードまでもが付属するのだ。最新スペックのPCが、豊富な特典付きで手に入ることを考えると、非常に魅力的と言っていいだろう。
TERA 推奨PC一覧
TERA 推奨周辺機器一覧
今後様々なイベントが展開される!
現時点では、TERAのオープンベータテストの実施や、正式サービスの開始時などについて発表はないものの、TERAのパッケージ版である「TERAプレミアムパッケージ」が7月29日に発売されることからも、それらが遠くない時期であることは容易に想像がつく。そして、それを如実に実感させる、様々なイベントが予定されている。
まず、7月22日より、秋葉原のPCショップや家電量販店において、「TERAスターティングパッケージ」が無料配布される。こちらは、TERAの4枚組クライアントDVDが封入された特別パッケージで、これがあればクライアントソフトのインストール作業が簡単に行える。
TERAは、クライアントソフトをWeb経由でダウンロードしプレイできるようになっている。ただ、クライアントソフトは約25GBと非常に大きなサイズとなっており、回線速度が遅いとクライアントソフトのダウンロードだけでかなりの時間がかかってしまう。もちろん、回線速度に余裕があっても、多くのユーザーがダウンロードに集中すると、時間がかかってしまうことも考えられる。
しかし、クライアントDVDがあればスムーズにインストール作業が行える。しかも、今回秋葉原で無料で配布されるTERAスターティングパッケージは、まるで「これって製品版のパッケージ?」思うほど豪華な仕様となっている上、ゲーム内で使用できる特典アイテムまで添付しているのだ。はっきり言って、Web経由でインストールするからクライアントDVDは不要と考えている人でも、手に入れておいて損のないものだ。このTERAスターティングパッケージは、下の地図に示されている店舗に置かれ、雑誌広告などに記載されている引換券を持参することで入手可能だ。また、引換券はTERA公式サイトからもゲットできる。引換券を持って秋葉原に駆けつけよう。
秋葉原の店頭にボックスが設置され、スターティングパッケージが配布される。コレクターズアイテムとしても要チェックだ |
スターティングパッケージ配布をはじめとしたTERA秋葉原ジャックをAKIBA PC Hotline!がレポート! チェックしてみよう |
また、秋葉原は遠くて行けないよ、という人にも朗報が。全国のレンタルビデオ店「ゲオ」446店舗で、今回秋葉原で無料配布されるものとほぼ同等の「TERAスターティングパッケージ」が、7月29日から8月31日までの間、1週間無料でレンタルできる。東京地方以外のみなさんは、そちらをゲットしよう。
ちなみに、7月22日からの秋葉原でのTERAスターティングパッケージ配布に合わせ、秋葉原がTERAにジャックされることになっている。紫色のTERAカラーに染まる秋葉原も必見だ。
さらに、TERAプレミアムパッケージ発売翌日の7月30日には、オフラインイベント「FINAL TERA DAY」の開催が予定されている。内容は未公開となっているが、ここで何らかの新情報が発表されるのは間違いないだろう。
このように、7月末から8月に向け、TERAは一気に盛り上がることが予想される。今夏のビッグタイトルなので、多くの人が心待ちにしていることとは思うが、今回初めて知ったという人にも、RPG好きならプレイする価値は十分にあるタイトルだと自信を持っておすすめできる。オープンベータテストや正式サービス開始までもうしばらく時間があるので、その間にPCを強化したりPCを新調しつつ、様々なイベントを楽しんでもらいたい。
(Reported by 平澤寿康)
関連情報TERA 公式サイト |
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