●ビジネスではモニターにこだわらなくていい?

 PC用モニターにこだわっているビジネスユーザーは、果たしてどれほどいるのだろうか。

 もちろん、表示性能が重視されるグラフィックデザイナーの現場では、高解像度あるいは大画面のモニターが重宝されたり、モバイル利用を余儀なくされるビジネスユーザーは反射率の低い液晶パネルを搭載したPCを選ぶこともあるだろう。

 しかし、一般的なビジネスユーザーが、業務で利用するPC用のモニターにこだわる例は少ないといっていい。多くのユーザーが、PCに付属しているモニターを、そのまま使用しているに過ぎないだろう。

 だが、もし、モニターによって、PCワークの作業効率を高めることができるといったらどうだろうか。高い生産性を追求するビジネスユーザーであれば、もっとモニターにこだわるはずである。

 ●4:3は本当に使いやすいのか

 そして、もうひとつの疑問がある。なぜ、ビジネスシーンでは、いまだに4:3の標準モニターが活用されているのかということだ。家庭向けPCでは、16:9のワイドモニターが、すでに出荷数量の過半数を占めているにも関わらずに、である。

 この背景には、ビジネスシーンでは、4:3のモニターに対する慣れがあること、机を占領するスペースが少なくて済むと感じていること。また、4:3のモニターの方がそもそも使いやすいのではないか、という誤解も根強く残っていること。さらに、ワイドモニターは、標準型モニターに比べて価格が、かなり高価であるとの認識があるからかもしれない。

 だが、仮に、ワイドモニターがビジネスシーンでも威力を発揮するとなれば、どうであろうか。また、4:3のモニターと大きな価格差がなく、ビジネスの効率化を踏まえれば逆に投資効果が高いとなれば、どうであろうか。

 今回は、そんなビジネスシーンにおける、ワイド液晶モニターの魅力について検証してみよう。

 ●情報量の差が作業効率の差に

24型ワイド液晶モニターでは1920×1200の高解像度で多くの情報が表示できる

ウィンドウが重ならないように開いておけるので、資料作成の効率も格段に向上するだろう

 WUXGA表示の24型ワイド液晶モニターは、1920×1200の高解像度を実現。17型のSXGAの液晶モニターに比べて、1.75倍もの情報を表示することができる。また、WSXGA+表示の20型ワイド液晶モニターでは、1680×1050の解像度を実現することで、同様に1.35倍の情報表示が可能だ。

 この情報表示量の差は、実は、作業効率に大きく影響する。

 例えば、24型ワイド液晶モニターが表示できる情報量は、A4見開き2ページ分を実寸表示できるというサイズだ。A4書類が活用されているオフィスにおいては、ページをまたいだ書類内容を、スクロールすることなく、しかも細かい文字も実寸大で閲覧ができるのだ。

 オフィスのPCでは、メールソフトが常に起動していることだろう。しかし、受信したメールの一覧や書きかけのメール本文をそれなりの大きさで表示するには、メールソフトのウィンドウをかなり大きめに開いておく必要がある。ひんぱんにメールを受信しながら、WordやExcel、PowerPointで書類を作成する際は、メールソフトのウィンドウがこれらと重なって効率が悪い。さらにWebブラウザーも開いていることが多いので、デスクトップ上のウィンドウはことごとく重なってしまう。ところがワイドモニターならメールソフトのウィンドウを他と重ならないように開いておけるので、受信メールに迅速に対応できる。

 また、PowerPointでのプレゼン資料作成の効率も格段に向上するだろう。PowerPointは、レイアウトを見ながら他の文書などから素材を貼り付ける作業が多いため、ウィンドウが重ならないようにPowerPointとExcelなどを開いておけると、作業が格段にしやすいのだ。もちろん、WindowsVistaで提供されるガジェットの表示も、通常の作業スペースを確保しながら、常時表示スペースを確保できるようになるわけだ。

 実際のところ、ワイド液晶モニター(24型、20型)と4:3の標準モニター(19型)で、表示スペースにどれくらい差が出るのかExcelのシートで試したところ、以下のような結果となった。(当社調べ)

 
24型ワイド液晶モニター (1920×1200) 26 (A〜Z) 57
20型ワイド液晶モニター (1680×1050) 23 (A〜W) 48
19型液晶モニター (1280×1024) 17 (A〜Q) 47

 表の通り、24型ワイド液晶モニターでは19型4:3液晶モニターの約1.5倍の列数が表示でき、この差は作業効率に大きく影響してくることだろう。

 ●長時間作業で大きなメリット

 画面が広いということは、作成・閲覧している文書の一覧性が高まり、スクロール回数を大幅に減らせることになる。画面が狭いと、文書を部分的にしか表示できないため、当然ながら表示ウィンドウのスクロール回数が増える。またWebページは縦長の構造のものが多いので、閲覧しながらスクロール操作が必要になる。短時間で考えればたいしたことが ないように思えるスクロール作業も、オフィスで長時間作業するとなると、その回数が減れば効率がいいし疲れも減らせるのだ。

 試しに600行のExcelシートでスクロール回数を計測してみた。(当社調べ)

 
24型ワイド液晶モニター (1920×1200) 27 26
20型ワイド液晶モニター (1680×1050) 30 28
19型液晶モニター (1280×1024) 32 縦不可

 1回の計測には1分しかかからず、微々たる差に見えるかもしれないが、これが一日8時間続くとしたら、ワイドモニターの縦型表示のメリットがわかるというものだ。

 ●縦型表示で広大なスペースを確保

 このように、さまざまなビジネスユースでの効率アップが期待できるワイドモニターだが、この度ナナオから、さらにビジネスシーンに最適な機能を備えたワイドモニター、「FlexScan S2431W」「FlexScan S2031W」が発売された。

 FlexScan S2431WおよびFlexScan S2031Wの欠かせない特徴のひとつに、モニター本体を90度回転させ、縦型表示が可能になるという機能がある。Webの閲覧時には、より多くの情報を表示できることから、Webでの情報収集時に威力を発揮するばかりでなく、Webにアウトプットする文書のレイアウト作業などにも最適だ。

 縦型表示がどのくらいメリットがあるかというと、S2031WではA4サイズの、S2431WではA3サイズの丸ごと縦表示が可能で、さらに余白スペースを持つことができる。

 S2431Wでは、A3サイズのパンフレット/チラシ制作などの際にも、縮小表示せずにそのまま活用できる。この点でも、ビジネスシーンでの効率化を支援するモニターだといえよう。

Webの閲覧時には、より多くの情報を表示できることから、Webでの情報収集時に威力を発揮する

S2431Wでは、縦型表示により縦に長いExcelシートでの作業にも便利だ

 ●情報システム部門でもワイドモニターを

 ワイドモニターのメリットが享受されるのは、エンドユーザーだけではない。情報システム部門においても、効果が期待される。

 例えば、ネットワーク管理者はどうだろうか。ネットワーク管理者には、部門や拠点をまたいだ全社規模のネットワーク監視が求められている。林立するサーバーやストレージの稼動状況の監視についても同様だ。これらを監視するモニターウィンドウを大きく表示し、同時に複数のターミナルソフトから状況を確認するといった使い方がワイドモニターなら可能になる。

 複数の管理画面を一覧できることで作業の手間を最小限にでき、さらには作業ストレスの削減や、作業ミスを防ぐといった効果ももたらすことができる。また、プログラミングやHTMLコーディングにもメリットが期待できる。

 長いソースコードの修正作業の場合、表示スペースを広げておけば、その作業効率は格段に上がるからだ。さらに、関連するコードとの間を頻繁にスクロールするといった使い方が行われるが、狭い画面では、そのスクロールに要する時間や操作が煩雑になり、作業効率は決していいとはいえない。これもワイドモニターによって解決される要件のひとつだ。

 2つのウィンドウにコードを並べて、それぞれを確認しながら使うといった手法も、作業の効率化とともに、プログラムバグの抑制やHTMLの記述ミス防止にもつながるといえよう。

表示スペースを有効に使い、2つのウィンドウを並べてそれぞれを確認しながら使うことで作業の効率化につながる

表示スペースが広いため、文書の閲覧などにも効果が期待できる

 ●ナナオならではの技術で疲労減

 こうしたワイドモニターとしての基本性能による効率化に加えて、ナナオならではの技術による効率化も見逃すことができない。

 周囲の明るさによって画面の明るさを自動調整する「BrightRegulator機能」や、表示内容にあわせて最適な表示モードを選択できる「FineContrast機能」を搭載。モニターの周囲の環境光や、表示内容にあわせて輝度を調整するため、長時間利用でも作業者の目が疲れにくく、快適に作業できるというメリットがある。

 とくに、S2431Wでは、同社の特許技術である「調光機能」を搭載したことで、輝度を最低輝度にまで落としても安定した正確な画像表示を可能にしているという。

 ナナオの調査によると、PC作業で目が疲れる人は、1日6時間以上作業している人で、75.8%にもなる。外出しないでまる1日PCによるデスクワークをすれば、6時間以上になるだろう。ということは、これだけの人が目の疲れをかかえながら毎日働いているわけだ。

高さ調節に加えて、チルトやスウィーベルが無段階で可能なので、自分の作業環境に最適な高さ・角度に調節できる

 目の疲れを予防するには、まずモニターは、見下ろせる角度に調節する必要がある。とはいっても自分の机の高さや奥行き、椅子をすべて取り替えるのは現実的ではない。そこでモニターの角度や高さを自由自在に変えられるモニターが最適ということになる。S2431WやS2031Wでは、高さ調節に加えて、チルトやスウィーベルが無段階で可能なので、自分の作業環境に最適な高さ・角度に調節できるのだ。一見地味な機構に思えるが、ビジネス用途ではきわめて重要なポイントである。

 また窓があるオフィスの明るさは、一定ではない。朝昼晩で日光の向きや明るさが違うので、反射具合も変わってくる。日中の明るさでもはっきり見えるようにモニターの輝度を明るめに設定したままだと夜の残業時にはモニターが明るすぎて、ただでさえ疲れている目に追い打ちをかけるようになってしまう。だがナナオのモニターに搭載している「BrightRegulator機能」や「FineContrast機能」が目の疲れを軽減してくれるわけだ。高輝度ばかりうたっているモニターが多いが、常時高輝度である必要はないし、むしろビジネス用途では、作業内容によって輝度を下げられるモニターがふさわしいのだ。

 ●動画への対応力も高い

イヤホンジャックも利用できるので、WEB公開セミナー等でも便利だ

 さらに、液晶テレビに採用しているオーバードライブ回路を搭載。中間階調の応答速度を高速化することで、動画の残像感を大幅に低減。クリアな動画表示を実現している点も大きな特徴だ。S2431Wでは6ms、S2031Wでは8msを実現している。最近では、動画を活用したレポートやプレゼンテーション資料が社内で利用される例もあり、動画への対応力の高さは、ビジネスシーンでも威力を発揮することになる。

 ナナオが、ビジネスシーンを想定し、同社が持つ技術を注ぎ込んだのが、今回の24.1型ワイドモニター「FlexScan S2431W」と、20.1型ワイドモニター「FlexScan S2031W」である。ビジネスシーンに最適化する形でチューンアップされたモデルといえる。

 オフィスのモニターは、本当になんでもいいのだろうか。

 作業効率、利用環境、コストといった観点から、一度、ビジネスシーンのモニターとはどうあるべきかを、検証してみてはどうだろうか。

※Microsoft® Windows Vista、Microsoft® PowerPoint、Microsoft® Excel、Microsoft® Wordは、米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。

・ナナオ、HDCP対応/1,920×1,200ドット表示の24.1型液晶
−1,680×1,050ドット表示の20.1型液晶も用意 (AV Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070523/nanao2.htm

・ナナオ、HDMI×2/D4入力対応の24.1型ワイド液晶「FlexScan HD2451W」
〜ビジネス向けの廉価モデルも (PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0523/nanao.htm