今回、実際にRDT195Sの表示能力を体験してみるために、スクウェア・エニックスの最新MMORPGである「エバークエストII」をプレイしてみた。
エバークエストIIは、MMORPGとして非常に高い評価を得ているだけでなく、多数のプレーヤーも獲得した「エバークエスト」の続編で、6月16日に日本での正式サービスが開始されたばかりの最新MMORPGである。もちろん期待作ということでかなり注目を集めているわけだが、エバークエストIIのもう1つの注目点といえるのが、DirectX 9ベースの3D描画命令を駆使して描かれる、これまでにない非常に美しいグラフィックだ。
登場するキャラクターの描写や動きはもちろんのこと、光や影、水の再現、葉1枚まできちんとポリゴンベースで描かれた樹木、星の瞬く夜空など、とにかく、MMORPGとは思えないような美しいグラフィックが実現されているのである。これまでも美しいグラフィックのMMORPGが数多くリリースされているが、エバークエストIIのグラフィックを見てしまうと、それらタイトル全てが見劣りしてしまうような印象を受ける。もちろん、それだけのグラフィックを表示させるには、PC側だけでなく、ディスプレイにもそれ相応のスペックが要求されることになる。そして、RDT195Sはその期待を裏切ることはなかった。
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アナログRGB/デジタルRGBの2系統の入力を持つ
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RDT195Sに表示されたエバークエストIIのグラフィックは、文句の付けどころが全くないと言っても過言ではないほどのクオリティであった。RDT195Sの表示解像度はSXGA(1280×1024ドット)なので、エバークエストIIの解像度ももちろんそれに合わせ1280×1024ドットに設定したが、とにかくRDT195Sに映し出される非常にくっきりとしたグラフィックは感動ものであった。今回はDVI-DケーブルでPCと接続したため、ドット1つ1つがくっきり表示されるのは当然としても、森の中で木漏れ日が漏れてくるようなシーン、夜でたいまつにキャラクターが照らし出されるシーンなど、とにかくどのシーンも期待以上のクオリティで表示される。そして、特に表示クオリティの高さを感じるのが、夜のシーンだ。とにかく、締まった黒と、たいまつなどの灯によって照らし出される部分との対比をしっかりと映し出してくれている。
また、気になる残像感だが、こちらも期待以上のものであった。わざと視点をぐりぐりと動かしてみたのだが、残像感はほとんど気にならなかったのだ。筆者は、某メーカー製の応答速度が25msの液晶ディスプレイを利用しているのだが、そちらと比較すると残像感は雲泥の差と言ってもいいほどだ。筆者の液晶ディスプレイでは、視点を動かせば、背景などが糸を引いたように感じられ、せっかくの美しいグラフィックも台無しといった感じなのだが、RDT195Sであれば、視点を動かしても背景は十分くっきりと認識できる。当初はここまでの差が出るとは思っていなかったこともあり、この違いには正直かなりショックであった。できることなら、今すぐにでも買い換えたいほどである。
筆者自身は、それほど1人称視点のシューティングゲーム(いわゆるFPS)をプレイしないのだが、これだけ残像感を感じないのであれば、FPSのプレイにも全く問題なく対応できると言っていいだろう。FPSでは、常に高速な視点移動を伴うだけでなく、視点を移動させつつ、遠くの敵をしっかりと捕捉できる必要があるため、残像感を感じるディスプレイでは満足のいくプレイができなくなってしまう。しかし、RDT195Sであれば、そういった心配は全くないと言っていいだろう。
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