西川善司の大画面マニア番外編 あらゆる映像メディアで鮮烈な映像を実現
VISEO MDT191S
設置性チェック〜スピーカー内蔵でこの省スペース性。回って傾いて伸び縮みするスタンドにも注目
設置時の必要奥行きはわずか約23cm。机を広々と使えるはずだ。
このステレオスピーカーは各AVソースだけでなく、PCからの音声入力を鳴らすこともでき、PCスピーカーの役割も果たせる。


調整回転角は実に左右170°、合計340度にまで対応。
高さも9cm伸び縮みする

 本体重量はスタンドを含んで約8.0kg。この大きさの液晶ディスプレイとしては標準的な重さ。女性でも両手を使えば普通に机の上に持ち上げておくことができるはず。

 画面サイズは対角19インチ、48.2cm。比較的顔を近づけて使うこともあり、かなり大きく見える。画面外周の額縁部分が非常に狭く抑えられていることも画面の大きさを際立たせるのに一役買っている印象だ。

 本機は様々な映像・音声(AV)ソースを接続してトータルなAVセンター的な役割を果たす「マルチメディアディスプレイ」のコンセプトを持っていることからスピーカーも内蔵している。

 スピーカーは、画面左右ではなく、画面下のパネルの左右端にレイアウトした、いわゆるアンダースピーカーデザインを採用。使用ユニットは左右それぞれ出力2Wタイプのモノ。常識的な音量で聞く分には申し分ない。

 狭額縁デザインとアンダースピーカーデザインの相乗効果で画面左右の省スペースは高いばかりでなく、設置時の圧迫感もない。設置性、機能性、省スペース性、全ての要素がうまくバランスされたデザインになっていると思う。

 さて、一見するとMDT191Sのスタンドは可動部分のないソリッドデザインに見えるが、実際には工夫に富んだギミックを内包している。

 スタンド底面部は、外観からは分からないが、接地している部分とディスプレイ部を支えている部分が重ね合わされた二重構造になっていて、なんと、指先だけで軽々とディスプレイ部の左右の向きが変えられる。持ち上げるときは両手でないとだめだが、一度接地してしまえば左右の向きの調整は指一本でOKなのだ。

 そして、上下の傾き調整は、下方向に5°、上方向に30°の傾きにまで対応。使っているうちに傾きが変わってしまっては困るので、わざと固めの操作感になっている。さらに、スタンドは上下方向に9cmも伸び縮みすることができ、高さ調整までが行えるのがすごい。

 「MDT191Sの設置性能」とは、占有面積的な設置性だけでなく、机の高さ、ユーザー体系や姿勢などが相互に絡み合った場合の複雑な設置要件にも対応するものになっているのが好印象だ。

接続性チェック〜PC入力二系統、ビデオはD4(1,080i)入力対応の2系統
MDT191Sはアナログ地上波TVチューナーも内蔵しており、接続パネル部にはそのアンテナ入力端子もある。
「PCはそれほど四六時中抜いたり指したりはしない」という想定の下に、このような「恒久的に接続しっぱし」前提のデザインになったのだろう。
ケーブルをスタンド支柱に通してカバーで囲ってしまえば背面もスッキリだ。

 "マルチメディア"ディスプレイを名乗るだけあり、その接続性は並の液晶ディスプレイの上を行っている。

 PC入力はDsub15ピン端子のアナログRGB入力、DVI-D端子のデジタルRGBの二系統。

 ビデオ入力は、コンポジットビデオ、Sビデオ、D4(コンポーネント)の3タイプを装備。ただし、コンポジットビデオ入力とSビデオ入力は「ビデオ1」と同一系統扱いで、同時使用時はSビデオ入力が優先される。D4入力は「ビデオ2」として管理される。

 音声入力はPC(ステレオ・ミニプラグ)、ビデオ1(RCAピン×2)、ビデオ2(RCAピン×2)と独立3系統を実装する。ちゃんと映像入力に対応する音声信号を接続すれば、リモコンで映像入力を切り替えたときに、合わせて音声も切り替わるようになる。なお、ヘッドフォン端子は画面右下側の縁にあり、ここにヘッドフォンを接続するとスピーカーからの音声出力は自動的に停止する。

 接続パネルの位置やケーブルの取り回しについても触れておこう。

 ビデオ/音声入力系、テレビアンテナ入力は正面から見てディスプレイ部左側裏面にあり、比較的アクセス性はよく、抜き差しも楽になっている。AV機器やゲーム機などをとっかえひっかえ接続するという向きに、このデザインは相性がいいだろう。

 PC系入力はディスプレイ部下部の裏面に下から上に突き上げるような接続スタイルになる。

 さて、AVセンター的な役割を果たすことになる本機では様々な機器が接続されることになり、かなり多くのケーブル類が背面に集まることになり、設置時の美観への影響を心配するユーザーもいることだろう。この点にもMDT191Sは配慮が行き届いていて、背面の接続ケーブル類はスタンド支柱部分の背面にまとめてカバーをして隠してしまうことができるのだ。

操作性チェック〜卓越した子画面機能でPC+TVの他、マルチビデオモニタ的な活用もOK
表示面中央下部に配置された操作パネル。左から二番目のボタンのように見えるのが「E-STICK」。メニューのセンタからパラメータ値の変更までがこのE-STICKで行える。





設定メニュー画面。最も扱いや調整の手間が少なくて済むのがDVI接続の時。ここで示しているメニュー画面もDVI接続時のものだ。TV、ビデオ入力系の映像調整はここで表示しているもの以外に「色合い」「色の濃さ」といった調整項目が追加される。
リモコンはテレビの操作系とマルチメディアディスプレイとしての使い勝手を両立しながらも、かなりコンパクト。
親画面PC(環境映像)、子画面Sビデオ(トゥルー・コーリング)とした表示。子画面サイズは640x480ドット。
「トゥルー・コーリング」
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
子画面サイズを480x360ドットとした表示。表示位置自体は任意の位置に移動可能。
「トゥルー・コーリング」
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
子画面サイズを320x240ドットとした表示。スポーツ中継を「ながら見」するには十分な大きさ。
「トゥルー・コーリング」
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 本体は見た目あっさりしたイメージがあるが、使いやすさに配慮したユーザーインターフェースは一通りそろっている。

 フロント中央には、4つのボタンと4方向入力スティック「E-STICK」が配されており、基本的な操作であればリモコンは一切不要、これだけで行えてしまう。
 左端の[MENU/EXIT]ボタンで、メニューを出し、その隣のスティックの上下操作で設定項目を選び、左右で設定値の変更が行える。なお、このスティックはTV表示モード時には上下方向でチャンネル切り替え、左右方向で音量操作が行える。非常に直感的で分かりやすいだけでなく、万が一リモコンがその瞬間に見つからなくても何とかなってしまうのがありがたい。

 入力切り替えはその隣の[SELECT]ボタンを押すことで入力を順送り式に切り替えられる。入力切り替え所要時間はDVI-D→DSubで約1.7秒(実測)、DSub→TVで約2.3秒、TV→ビデオ1で約2.0秒と実用に不満のない早さを達成している。

 リモコンは、TVチューナー内蔵機らしい、[1]〜[12]までのチャンネル番号が配されたタイプを採用。ビデオ1,2、PC、どの映像を表示中でも、このチャンネル切り替えボタンを押せば、直接TV表示に切り替えられ、TVモードへのショートカットキーの役割も果たしている。

 リモコン上の[モード切り替え]ボタンは画調モードの切り替え用。[画面サイズ]は、アスペクト比の切り替え用だ。いずれも切り替え所要時間はゼロ秒で、押した瞬間にきびきびと切り替わる。アスペクト比の切り替えはPCを使っている際には、あまり使わないかもしれないが、ビデオソースを楽しむときには使用頻度は高くなる。「リモコンがなくても基本操作はできる」と前述はしたが、多様な映像ソースを楽しむマニアにはこのリモコンはやはり必須なのだ。

 また、リモコンでしか利用できないユニークな機能も多い。順番に紹介しよう。
 1つは[音声入力]ボタンによって実現される「音声入力切り替え機能」だ。これは、表示中の映像とは無関係の、別な映像ソースの音声を鳴らすことができるというもの。
 たとえばPC画面を表示しての作業中に、TVのスポーツ中継の実況音声だけをスピーカーから聞く…といった活用ができるのだ。音声は[音声切替]ボタンを押すことで副音/主音声(モノ/ステレオ)の切り替えも可能。細かいところにも抜かりはない。

 2つ目は[静止]ボタンによる表示映像の一時停止機能だ。入力の種類によらず、任意のタイミングで表示中の映像を静止させることができるのだ。もっとも手近な活用例は、TVショッピングの電話番号や料理番組などのレシピ画面などをメモする際だろう。「あっ」と思ったら[静止]ボタンを押して画面を止め、ゆっくりとメモを取ることができる。

 3つ目はMDT191Sの特殊機能としてもっとも特徴的な機能となっている「子画面機能」だ。もちろんOSD画面でも操作できるが、リモコンには子画面機能を司るボタンが3個配置されており、うち、[オン/オフ]ボタンがこの起動を発動するモノで視認性もよい。[映像入力]は、子画面をどの映像入力にするかを切り替えるボタン。そして[親子切替]ボタンは主画面と子画面の組み合わせを入れ替えるボタンだ。

 子画面の位置は、メニュー設定で任意の場所に移動可能で、子画面の大きさも320x240ドット、480×360ドット、640x480ドットの3タイプから選ぶことができる。

 主画面と子画面の可能な組み合わせは下記の表のようになっており、この範囲で自由に組み合わせを変えることが可能。最もお世話になる組み合わせはPCを主画面、TVを子画面になるだろうが、コンポーネントビデオ(D4)を主画面、ビデオ1(コンポジットまたはSビデオ)やTV画面を子画面にすることもできる。ゲーム機でRPGをプレイしながら、子画面でTVニュースをチェック…なんて言う贅沢なこともできるわけだ。MDT191SはPCディスプレイのカテゴリだが、2画面ともビデオを表示してのマルチビデオモニタのような活用もできるのはヘビーユーザーには強い訴求となることだろう

画質チェック〜多彩な高画質化機能が多様な映像メディアそれぞれに効く!

 MDT191Sは、あらゆる映像メディアを接続してそのソースをできるだけ忠実に表示できるポテンシャルを獲得するために、PC用液晶ディスプレイのくくりの製品としてはかなり贅沢なスペックを備えている。

 解像度的にはオーソドックスな1,280x1,024(SXGA)ドットだが、応答速度は8msと、クラス最高速級の動画に適したパネルを採用している。一般的なPC用液晶ディスプレイが16ms〜25msだから、倍以上高速であるということができる。

 とはいうものの、まず筆者が、実際に表示映像をみて、ハッとさせられたのは、応答速度よりもコントラスト性能の方だった。

 MDT191Sのコントラスト性能は700:1。一般的な液晶ディスプレイが350〜400:1であることを考えると、こちらも2倍近いコントラスト性能があるのだ。実際、明るさのパワーが目に感じられ、青空などの表現はかなり目映く見えるほど。

 このハイコントラスト性能の根源となっているのは400cd/uというMDT191Sの強力な輝度性能だ。一般的な液晶ディスプレイの輝度性能が250cd/u前後だから、MDT191Sにはかなりの高輝度性能が与えられているのだ。

 いくら輝度が明るくても、暗部の締まりがなくては、700:1などというハイコントラスト性能は得られない。この秘密は液晶パネルの表面処理にある。「グレアパネル」と呼ばれるこのパネルの効果として、黒浮きが徹底的に抑えられ、暗部の階調に落ち着きが与えられているのだ。

 発色は非常にナチュラルなチューニングがなされており、筆者個人としては、画調モードをオフ、カラーモードを「NATIVE(ネイティヴ)」としたときが、色再現性に癖がなく、最も階調性のバランスがよくなると感じた。

 色深度はかなり深めで、NATIVEモードとしたときは微妙なグラデーションも非常に高精度なリニアリティが得られている。純色の発色も鮮烈。それでいて肌色の軟らかい表現もしっかり再現できており、過度な色補正が行われていない設計思想には好感が持てる。
 また、高輝度性能が功を奏しているためだろうか、階調表現時のダイナミックレンジが驚くほど高い。極端な明部と暗部が同居するような映像でも、暗部に着目して見れば暗部のディテール感がキッチリと見え、明部は眩しく見える。逆に、明部に着目して見れば明部のディテール感がちゃんと見え、暗部が渋く沈み込んで見えることが実感できる。意図的に暗部を沈み込ませてコントラストを上げているのとは違い、映像自体がハイダイナミックレンジなのだ。

 以下に、各映像ソースを入力したときのインプレッションとチューニングの方針を示す。

▼レーザーディスク(コンポジットビデオ接続)
 レーザーディスクの映像信号はYC混合のコンポジットアナログ映像をデジタル記録したものであり、LDプレイヤーから出力されるのは当然YC混合のコンポジットアナログ映像信号になる。よってLDプレイヤーよりも映像機器側の信号処理が優秀と判断できる場合はLDプレイヤーとSビデオ接続するよりもコンポジット接続した方が高画質が得られる場合がある。

 その点、MDT191Sには「3次元Y/C」分離機能と「ノイズリダクション」といったLD映像に効果的な高画質化ロジックが実装されており、LDプレイヤーとの相性は抜群なのだ。実際に、3次元Y/C設定を「強」とし、ノイズリダクション設定を「強」とすると、かなりLDの映像がきれいに見られるようになった。LD映像特有の色ディテール部での虹色のちらつきが嘘のように消え、また高周波ノイズもずいぶんと低減される。

 もちろんLDプレイヤーだけでなく、VHSビデオデッキなどと組み合わせる際にも、こうした設定は有効だ。これまで収集したレガシービデオライブラリもMDT191Sならば、これまでよりも高画質で楽しめるようになることだろう。

 なお、余計なことかもしれないが、DVD機器などをはじめとした最近の機器ではもともと素性がよい出力なので、3次元Y/Cやノイズリダクションは「弱」設定、あるいは「オフ」としたほうがよい。

▼DVDプレイヤー/DVDレコーダー(D4コンポーネントビデオ接続)
 MDT191Sでは、720x480ドット解像度で記録されたDVDビデオフレームが入力されるとこれを拡大スケーリング処理して表示することになるわけだが、そのクオリティは上質。変にぼやけてもいないし、逆に目立ったジャギーもない。実にアナログチックな表示で固定画素系ディスプレイであることを意識させない。

 画調モードは一般的な映画ソフトであれば「スタンダード」か「シネマ」がよくハマる。
 グレアパネルの表示特性か、画作りが「しっとり」とした面持ちになっているのが気になった人は「シャープネス」を気持ち「+」調整するといい。これで色ディテール感が向上する。

AV WATCHの「大画面☆マニア」でお馴染みの「モンスターズインク」の映像をPC上で再生して、その映像を撮影。DVDビデオはDVDプレイヤーで見るよりもPCで再生してDVI接続したMDT191Sにて見た方がきれい。
話題の海外TVドラマ「トゥルー・コーリング」より。木陰の中を歩く2人の人物と、日光で照らされて眩しい背景の木々が鮮烈なコントラストを作り出しているシーン。MDT191Sでは持ち前のハイダイナミックレンジな輝度性能と正確な階調表現との相乗効果で、明るい背景と暗めの人物、両方の描写を正確かつリニアに表現できている。
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
WinDVDからのキャプチャ映像
「トゥルー・コーリング」
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
WinDVDからのキャプチャ映像

▼DVI-D
 さすがはPC用液晶ディスプレイだけあって、一通りの画面解像度への対応がなされている。

 ◎はパネル解像度に一致することを意味している。●は全画面表示の他、アスペクト比を維持しての表示、拡大処理無しの等倍表示にも対応していることを表している。

 アスペクト比維持表示や等倍表示は一般ユーザーにはあまり関係ないモードのように思えるが、プロフェッショナルユース、とくにデザイン系業務ではこうした機能が求められている。安価な液晶ディスプレイではこうした機能がカットされている場合も多いが、MDT191Sならば、そうした細かい機能性にも妥協はなく、本格的なアートワークにも対応できるポテンシャルがあるのだ。

 さて、実際に本機を活用して「これはいい」と思ったのが、PCとMDT191SをDVI-D接続してPC上でDVDビデオを再生したときの画質。これは、はっきりいってしまうと、DVDプレイヤーをコンポーネントビデオ接続して見るよりも美しい。

 シャープネスの調整を行わなくても色ディテール感は十分得られているし、階調性のリニアリティもコンポーネントビデオ接続よりも数段上になる。是非とも試していただきたい。
 なお、このPCベースでのDVDビデオ鑑賞時、お勧めとなる画調モードは

・「DV-MODE1(映画用モード)」にしてコントラスト、デフォルト値50に対して43あたりまで下げる

・「DV-MODE OFF(通常モード)」にして、カラー調節を「N(NATIVE)」にする
この2つだ。

▼BS/CSデジタルハイビジョン(コンポーネントビデオ接続)
 MDT191SのD4映像入力は1,080i/720pまでの解像度に対応しているので、市販のBS/CSデジタルチューナ、あるいは地上波デジタルチューナを接続して、本機でハイビジョン映像を楽しむことができる。

 MDT191Sの液晶パネルは1,280x1,024ドットの解像度を持つが、ハイビジョン映像を入力したときには画面中央の1,280x720ドット領域(アスペクト比16:9)を使って表示を行う。いわゆる720pリアル表示対応なので、一般的なハイビジョン対応液晶TVと同等の解像度表示になる。

 実際に、筆者宅にあるBS/CSデジタルチューナと接続して映してみたが、ハイビジョンが持つ高解像感は十分に享受できることが確認できた。ビデオ入力をもつ液晶ディスプレイは増えてきたとはいえ、ハイビジョン入力対応はまだまだ少数派だ。PCの前に座ったままの状態で、PC画面からパッと本格的なハイビジョン映像に切り替えられるのは、ちょっとした優越感になることだろう。

 ハイビジョン映像視聴中、子画面機能も活用でき、MDT191S内蔵のアナログ地上波TVチューナーの映像と親子関係を相互に入れ替えて楽しむこともできた。この状態でのマルチ画面の利便性は、もはやPCディスプレイというよりは液晶テレビのそれに近い。

▼ゲーム機(コンポーネントビデオ接続)
 マルチメディアディスプレイをうたっている以上避けられないと思われるのが、ゲーム機との接続。いまやゲーム機は、ある意味最も高い普及率を誇る映像機器の1つであり、その存在を無視することはできない。

 というわけで、実際に、Playstation2(PS2)と接続して、ゲームをプレイしてみた。
 PS2から出力されるゲーム映像は(一部の例外を除き)、基本的には480i相当のインターレース映像になる。MDT191Sには映像のプログレッシブ化ロジック「I/P変換機能」が内蔵されており、これはゲーム機の映像にも適用できるのだ。オフ状態ではテクスチャのディテールや文字表示などがぼやっととしているが、ひとたびオンにすると、ググっと解像感が一段階上がり、フレーム単位で美しい映像になる。

 また、MDT191Sの特徴である応答速度の高さについても、ゲーム映像がよいベンチマークとなって、これまでの液晶ディスプレイとの違いを気づかさせてくれた。

 「グランツーリスモ4」のような3Dスクロール主体のドライビングゲームをプレイしていても、縦横縦横無尽に動く外界の景色や消失点に向かって伸びる道の動きなどがぼやっとせずにくっきりと見えるのである。

 適切な表現か分からないが、MDT191Sの高速応答速度性能はゲーム機と接続してゲームをプレイすると一番分かりやすいと思う。

まとめ〜マルチメディアディスプレイのスタンダードスタイル、優れたコストパフォーマンスが魅力

 「パーソナルなデスクトップ空間でPCもテレビもビデオもハイビジョンもゲームも楽しみたい」「だけど、画面は一個で十分」

 MDT191Sはそんなパーソナルユーザーの要求に見事応える製品になっている。全てのメディアを1つの画面で手軽かつ高品位に楽しめる利便性。これこそがMDT191Sの真骨頂だと思う。

 「PC入力がおまけ」「ビデオ入力がおまけ」…こういう力の入れ具合に明確な差を与えてしまっている製品は少なくない。そんな中でMDT191Sは、PCディスプレイの基本機能を高次元でまとめながら、ビデオモニタとしてのポテンシャルにも妥協がなく、その点で他製品から突出していると思う。

 そしてMDT191Sでは、これだけの機能を集約しつつも、実勢販売価格が約9万円前後という、そのハイコストパフォーマンス性も非常に強い訴求ポイントだ。
 PCディスプレイの買い換え時にはもちろんのこと、テレビの買い換え時にもMDT191Sは有力候補となることだろう。

 ちなみに、7月30日および31日に幕張メッセで開催される「スクウェア・エニックス パーティ2005」において展示されるゲームの試遊機に、このRDT195Sが利用されることになっている。実際にゲームプレイ時のRDT195Sの表示クオリティを体験する非常に良いチャンスなので、興味のある方は是非とも足を運んでみてもらいたい。

(トライゼット西川善司)

「トゥルー・コーリング」
「トゥルー・コーリング」

2005年07月29日発売(予定)
\9,800(税込\10,290) 5枚組
「ビデオ&DVDレンタル中!」
©2005 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

「スクウェア・エニックス パーティー2005」に関する詳細は、以下のURLをご参照ください。
http://www.square-enix.com/jp/

●スクウェア・エニックス パーティー2005注意事項
※小学生以下のお客様は、保護者ご同伴でのご来場をお願いします。
※会場までの交通費等はお客様のご負担となりますのでご了承ください。
※試遊台や物販は十分な数をご用意しておりますが、状況によってはご期待にそえない場合もございますのであらかじめご了承ください。
※ご招待券は、券面に記載された期日のみ有効です。他の期日のご招待券との交換はできません。
※その他、ご質問等ございましたら下記事務局までご連絡ください。

【スクウェア・エニックス パーティ2005に関するお問い合わ先】
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TEL:03-5280-5039 受付時間:10:00〜18:00(土・日・祝日を除く)

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・三菱電機サイト http://www.MitsubishiElectric.co.jp/
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