三菱電機の液晶ディスプレイは、これまでも黒挿入技術、CCFLのバックライトスキャンニング技術や超解像技術「ギガクリア・エンジン」など様々な新技術を積極的に投入してきた。2010年6月に発売された「Diamondcrysta WIDE RDT232WM-Z(BK)」では、液晶ディスプレイとしては業界初(※)となる倍速補間技術を搭載したことも記憶に新しい。(※国内販売のパソコン用液晶ディスプレイ(スタンドアロンタイプ)において。2010年6月現在、三菱電機調べ。)
今回紹介する「VISEO MDT231WG」は、三菱ディスプレイのフラッグシップシリーズ「VISEO」の最新モデルで、これまでの成果をすべて引き継くだけでなく、さらなる新技術で長足の進歩を遂げている。画質、動画性能、低遅延性の全てにおいて、究極のゲーミングディスプレイとなるべく誕生したモデルなのだ。
液晶パネルには120Hz駆動IPS方式を採用し、非常に優秀な視野角性能、色再現性を実現。さらに独自のLEDバックライト制御機能を組み合わせることでブラウン管なみの低残像表示を実現したというのだから驚きだ。このような液晶ディスプレイはもちろん、液晶ディスプレイ業界初(※)である。(※2010年11月現在、三菱電機調べ。)
様々な画質処理技術を盛り込んだ映像エンジン「ギガクリア・エンジン」も、数々の新機能を加え、最新バージョンの「ギガクリア・エンジン II」に進化。さらにインテリジェントになった超解像技術に加え、高圧縮率の動画で目立つブロックノイズを低減するブロックノイズリダクション、白飛びや黒つぶれを抑えつつコントラスト感を向上させながら映像を見やすくするエリアコントラスト処理などを実現。ゲームやネット動画から地デジ、DVD、ブルーレイ映像ソフトまであらゆる映像ソースを見やすく補正して表示可能だ。
MDT231WGのスペック | |
サイズ | 23インチ |
液晶方式 | IPS(ノングレア) |
解像度 | 1920x1080 |
視野角 | 左右/上下178°(コントラスト比10) |
輝度 | 350cd/m2 |
コントラスト比 | 5000:1(CRO非動作時 900:1) |
応答速度 | 5ms(GTG) |
映像入力 | DVI-D、HDMI×2、D-Sub15ピン、D5端子、S端子、コンポジットビデオ |
音声入力 | 3.5mmステレオミニジャック×2、RCAピンジャック×2 |
音声出力 | 3.5mmステレオミニジャック、S/PDIF(2ch, HDMI入力時) |
スピーカー | 3W+3W(ステレオ)、5W(サブウーハー) |
消費電力 | 標準79W、スリープモード1W以下(AC100V時) |
重量 | 約11.0kg(スタンド含む) |
LEDバックライト搭載のディスプレイは、赤が朱色、緑が黄緑に見えるような色域が悪い(色再現性が悪い)ディスプレイが多いが、 VISEOは、CCFLバックライトの通常ディスプレイと同等の色再現性をもっている。
そのほか、本機のスタンド部には業界初の「リフティングターン」機構を採用。スピーカー位置を維持したまま縦画面配置に移行でき、縦型シューティングゲームへの対応もバッチリだ。肝心のスピーカー性能も、3W+3Wのステレオスピーカーに加えて5Wのサブウーハーを搭載。従来はこのサイズのディスプレイであり得なかったほどのクリア&重低音のサウンド能力を備えている。
もちろん表示遅延を最小化する「スルーモード」も搭載。全てはゲーマーのため、まさに液晶ディスプレイ新技術のショウケース状態だ。
独自の縦型表示機構「リフティングターン」でスピーカーポジションを維持したまま縦画面に移行可能 |
本体左側面にHDMIを2基装備 |
本体下部にDVD-D、D-SUB15ピンなどのPC入力のほか、音声入出力端子を装備 |
本体背面は上記の端子以外の映像/音声入力端子を装備 |