レースゲームの魂となるのは、やはり「走り」の楽しさ。
前編でご紹介したとおり、「Forza Motorsport 4」では、リアルな車両挙動を実現したお陰で、どのクルマを走らせても路面とタイヤが奏でる深い味わいを楽しめるようになっている。その楽しみをさらに向上させてくれるのが、プレイスタイルに合わせて選べる、各種のステキなデバイスたちだ。
ジェスチャー操作で誰でも簡単に白熱のレースを楽しめる「Xbox 360 Kinect センサー」。
狭いスペースでも手軽にリアルなステアリング操作を実現してくれる「Xbox 360 ワイヤレス スピード ホイール」。
すべてのハンドルコントローラーの最上位に君臨するであろう「Forza Motorsport CSR Wheel」。
今回はこれらのデバイスを使って、「Forza 4」をもっともっと深く楽しんでみよう。
センサーでプレイヤーの身体の動きをトラッキングできる、Xbox 360ユーザーにはおなじみの「Xbox 360 Kinect」を使えば、身体がまるごとゲームコントローラーになる。レースゲームとして初の対応を果たした本作「Forza Motorsport 4」では、初心者から上級者まで楽しめる、3通りのユニークな使い方をサポートしている。
ひとつは、美しいクルマをじっくりと愛でる「Autovista」モード。ここではKinectを使って自由にクルマの周りを歩き回ったり、近づいてじっくり見たり、ドアを開けてリッチな内装を堪能したり、エンジンルームをじっくり見たりすることで、憧れのあの車種のことをもっと知ることができる。
すべてが自分のカラダの動きにリンクするので、目の前にあるクルマが、まるで本当にそこにあるような感覚だ。身を屈めて低いアングルから見る、身を乗り出してエンジンルームを覗き込む。どんなアングルも自由自在。そして、ドアを開けて運転席に座り、エンジンスタートすると、なんとそのままコースに出て走り出すことができる!
身体を動かしてクルマの細部を眺めることができる。中に入って内装を堪能することも、エンジンルームを開けることも
そうやって走り出した場合、Kinectの2つめの使い方が楽しめる。それはもちろん、ドライビング。両手を前に出して架空のハンドルを回転させれば、それに合わせてクルマが動き出す。アクセルとブレーキは自動で調整されるので、難しいことは考えずにどんどんコーナーを攻めていこう。
モンスター級のエンジンを積んだハイパースポーツカーで大迫力のレーシング。タイヤが鳴いている!少し切り角を緩めて……スムーズにコーナーを突破!ハンドルをニュートラルに戻し、グングン加速して次のコーナーに備えよう。
このように、自分のカラダを使った操作は臨場感たっぷり。始めて挑戦する人でもカンタンに扱えるので、リビングルームで皆とワイワイ楽しむにもぴったりだ。
文字通り、身ひとつでドライビング! 思わず身体も傾いてしまう?
3つめの使い方は、「ヘッドトラッキング」。これは他のコントローラーを使ってドライビングしながら、頭の動きに応じて左右方向をのぞきこむことができるという、Kinectならではの機能だ。
実際にクルマを運転するとき、ドライバーはずっと前だけを見ているわけではない。左に曲がる前には左方向を見すえて、コーナーの状況を見たり、あるいは左右にいるクルマの動きを把握したりする。
本作のヘッドトラッキングを使えば、そんなリアルなドライビングの感覚を味わえるのだ。コーナーの出口をしっかりと見据えながら車両をコントロールすれば、まるで視界が広がったかのような、リアルな操作と感覚を体感できる。
サイド・バイ・サイドで並走するライバルカーを横目にチラリと見ながら走行すれば、バトルの臨場感も倍増だ。周囲の空間をしっかりと把握できるようにもなるので、理想的なライン取りにもぐっと近づける。
「Kinect」ひとつでこれだけの使い方が用意されている「Forza」。自分のスタイルに合わせて活用していこう。
「Forza 4」の優れた実車感覚をさらに体験するなら、ハンドル型のコントローラーで緻密なステアリング操作を楽しみたい。でも、大型のコントローラーを置くにはスペースが足りないし……という多くの人にオススメなのが、このコントローラーだ。
「Xbox 360 ワイヤレス スピード ホイール」は、空中で傾けることで操作する新タイプのモーションコントローラー。ごく小さな傾きも検出してくれるので、標準コントローラーでは難しい微細な舵取りが自由自在だ。
形状がU字型であることから愛称は「Uコン」。Uの字の両端にはボタンとトリガーが配置されている。両手の人差し指をトリガーに当てれば、手のひらにキュッとフィットしてくれる。
空中でステアリングを操作する感覚は、はじめは奇妙な感じもするが、走り始めて2つ、3つのコーナーを曲がればすぐにコツが掴めてくる。いつもより少しだけ早めに、そして緩めに傾けよう。すると、タイヤの負荷を減らしてスムーズに曲がることができる。
見た目よりもずっと精度が高いデバイスなので、各コーナーに求められる舵角を正確に取ることができるのもポイント。これがより良いタイムに貢献してくれるのだ。
ギアのアップ・ダウンが標準で十字ボタンの上下に割り当てられるのも「Uコン」だけの特徴だ。ギアアップは上、ギアダウンは下と、直感的に操作できるので、慣れてきたら手動でのギアチェンジにも挑戦してみよう。エンジンの回転数をより広く使えるようになり、さらなる好タイムが狙える。
このように「Xbox 360 ワイヤレス スピード ホイール」は、外見によらず実力は本格派。正確なコーナリングでライバルを蹴散らしつつ、実車さながらの臨場感も手軽に味わいたいならコレだ。
コアなレースゲームファン向けには、やはり実際のドライビング感覚を忠実に味わえるハンドルコントローラーをおすすめしたい。各メーカーから製品が発売されているが、ドイツの専門ブランド、FanatecからはForza Motorsport 4の登場にあわせ、ハイエンドなハンドルコントローラーが登場する。その名も「Forza Motorsport CSR Wheel」。上位モデル「CSR Elite」も用意されており、日本国内では国内法人Endor Japanから今秋の発売を目指して調整が進められている。
「CSR」シリーズのハンドルコントローラーのスゴいところは、なんといってもその機能性。ひとつは、Xbox 360との無線接続はもちろん、PCなどとの有線接続にも対応するマルチユースぶりだ。
また、実車同様の大きなステアリングには強力なフォースフィードバックエンジンを搭載。ロックトゥロック角度などを調整できる。フォースフィードバックの効きも素晴らしく、タイヤが縁石を踏んだ際のゴリゴリとした感触や、、コーナリング中にトラクションが抜けてしまう瞬間も、ステアリングへの抵抗変化で正確に教えてくれる。
別売のペダルユニットも通常版と上位版(Elite)モデルを用意。どちらもアルミ製でずっしりとした高級感があり、アクセル・ブレーキ・クラッチの3軸をサポート。精度も抜群だ。特にEliteモデルはブレーキ部分が感圧式になっているのがウリ。かけた力のぶんだけブレーキングができるので、スプリング式ペダルに比べてぐっと素早く、繊細なコントロールができる。
フルセットで揃えると5万円〜9万円にもなり、価格もハイエンドだ。とはいえ、「Forza」のドライビングがぐっと面白くなること間違いなし。これまで、良いハンドルコントローラーが無いことから「Forza」を敬遠していたレースゲームファンにこそオススメしたい、本当に素晴らしいアイテムだ。
「Forza Motorsport 4」では、前作にくらべて大幅にオンライン対応がパワーアップしている。対戦時の16台同時出走や、車両のカスタム/チューンナップの共有など、より長く遊ぶためのお楽しみが数多く用意されている。
とりわけ私がハマったのは、世界のプレーヤーと腕を競える「ライバル」モード。このモードは、あらかじめ定められた「お題」に合わせて、フレンドや世界のプレーヤー達とタイムを競うことができ、単なるタイムアタックよりも俄然、熱くなれる。
というわけで、「Forza Motorsport CSR Wheel」を手にした筆者は、ひたすらアタックを繰り返してみた。挑戦するたびに自分より少し上のフレンドやプレーヤーが「ライバル」に設定され、勝てば報奨がもらえる。自分の限界をちょっとだけ超えたところにチャレンジできるので、勝てればスゴイ達成感があり、ついつい無限に繰り返してしまうような魅力があるモードなのだ。
今回挑戦したのは「Top Gear」でお馴染みの有名人レースを再現したチャレンジ。Top Gear テストトラックでお買い得車のKIA cee'd(ジェレミー・クラークソンに言わせれば cee"アポストロフィー"d)を使用するアタックだ。同車種・同条件で行なわれるものなので、純粋に腕を競うことができる。
最初は、じわりじわりと身体をコントローラーに慣らしながら、コースのラインを覚えていく。タイムは1:43秒台がやっとというところで、順位は1000位台だ。
2日目はクラッチ操作にも慣れて、レブリミット近くまでエンジンを使うことで加速力を挙げ、タイムを上げることに成功。1:42秒台を切り、上位500位内に。
そこから先はなかなか記録が更新できない。どうしてだろう?そんなときは上位のリプレイデータをじっくり観察してみるに限る。そこで気づいたのは、「タイヤを使い切る」ことの重要性だ。
理想は、コーナリング時にずっと、タイヤがかすかに「シュルシュルシュル…」と鳴る状態を維持すること。「キキキー!」と鳴ったらダメだ。限界を超えて車体が滑り、大きなエネルギーを失ってしまう。タイヤが全く鳴らなくてもダメ。まだまだスピードが出せるということである。
タイヤの100%を引き出す絶妙の減速、そこからタイヤを「シュルシュル」と鳴らしながらスムーズに加速。足元の力加減に最大限の注意を払いつつ、タイムは1:41秒を切る!ここまでくれば上位100位内だ。
さらなる良いタイムを出すためにはエンジンブレーキの活用が鍵だ。コーナーの入りでブレーキングとほぼ同時にギアダウン。ブレーキをスッと抜くとエンジンブレーキに移行する。この瞬間、前輪と後輪の制動力に若干の差が生まれ、後輪が少しだけ滑る。弱オーバーステアの体勢だ。
こうして「シュルシュル…」と音を立てながら車体は自然に内側を向いていく。これを維持するように軽くアクセルを調整すると、タイトで速いコーナリング、極上の立ち上がりが実現。これがワールドクラスのコーナリングだ。
ついに1:39秒台へ突入。自分の走りがだんだんと完璧に近づいていく感触。それが楽しく、ついついさらなる良タイムを目指してしまう。無数にアタックを繰り返し、0.1秒単位で新記録を出し続けて、ついに世界トップ10入りを達成!
最終タイムは1:39.466。ライバルのゴーストカーより先にゴールした瞬間には、思わずガッツポーズしてしまった。しかしまだまだ上には何人もの強者がいる(本稿執筆時には16位まで後退してしまった……)。細部の詰めをさらに追求していくことで、さらに良いタイムが目指せるはずだ。
これこそ「Forza 4」が持つ、レースシミュレーターとしてのポテンシャル。ぜひみなさんも、自分のスタイルで気持ちの良いドライビングを追求して欲しい。その愉悦に終わりはないのだから。
【佐藤カフジ】
Forza Motorsport 4 製品関連情報
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