人はなぜゲームをするのか。あるときは熾烈な戦いに血をたぎらせ、またあるときは魅力的なキャラクターにときめき、またあるときはネットワークの先に居る顔も見えぬ人との交流に胸を熱くする。そんなゲーム体験にうってつけなのは、やはりXbox 360。据置型ゲームハードならではの美しいグラフィック、快適な操作性、充実のネットワーク環境などが整っているからだ。

この春のXbox 360用ラインナップには、熱いゲーム体験を求めるゲーマーにおすすめしたいタイトルがズラリと揃っている。今回は、発売直後やまもなく発売するタイトルの中から特に注目度の高い3本をピックアップして、魅力をお届けしたい。すでにXbox 360を持っている人はもちろん、これから購入を考えている初心者にも文句なしにおすすめのタイトルたちだ！

驚愕のグラフィックス！
未知の脅威に襲われたニューヨークで繰り広げられる死闘に生き残れ！

せっかく家庭用のHD機でプレイするのだから、とびきりリッチなグラフィックスを楽しみたい。そんなゲーマーの望みを十二分に叶えてくれるのが、ドイツのゲームスタジオCrytekが開発し、エレクトロニック・アーツから発売されたFPS（ファースト・パーソン・シューティング）ゲーム「Crysis 2」だ。

Crytekはもともと主にPCゲームを制作しているスタジオで、家庭用ゲームのリリースはこれが初めて。とはいえ、PCゲーム時代から変わらぬ偏執的なまでのクオリティへのこだわりは「Crysis 2」にも遺憾なく発揮されている。前作「Crysis」はジャングルの中で軍隊やエイリアンと戦うゲームだったが、当時のハイスペックPCでも最高設定のグラフィックスで遊ぶのは難しいというゲーマー泣かせな作品だった。その緻密なグラフィックスと物理演算を駆使したリアルな挙動は、弱小スタジオだったCrytekとゲームに使用されたグラフィックエンジン「CryENGINE」の名前を世界的に有名にした。

今作には最新のグラフィックエンジンCryENGINE 3が使われており、その映像美は圧巻の一言だ。燃え上がるビル、霧に包まれた瓦礫の街、流れる水など、すべてがリアルタイムレンダリングとサラウンドサウンドで実写さながらに描写される。突然目の前のビルが倒れたり、道が倒壊したりとストーリーと共に変化していく街の風景は、単なる背景以上の存在感を見せつけてくれる。グラフィックスの出来がいいゲームは、よく「空気を感じる」と表現されるが、このゲームはさらに匂いや湿度すら感じさせてくれるようだ。

プロのSF作家が手掛ける本格的なサスペンスストーリー

「Crysis 2」は前作「Crysis」の続編という位置づけだが、前作とのつながりを匂わせつつも独立したストーリーが展開される。シナリオは、英国のSF文学賞であるフィリップ・K・ディック記念賞を受賞した「オルタード・カーボン」などの著作で知られるSF作家、リチャード・モーガンが担当し、本格的なサスペンス仕立てのSFになっている。

舞台となるのは近未来のマンハッタン島。海兵隊員の主人公は、奇病が発生して封鎖されたマンハッタン島に向かう途中、何者かに襲撃されて意識を失う。目が覚めた時には、全身を覆う特殊兵器「ナノスーツ」を身につけ、セルという謎の組織から追われる立場になっていた。物語は自由の女神があるリバティ島の対岸にある公園から始まり、マンハッタン内を移動していくことになる。ウォール街や、タイムズスクエアなどニューヨークの有名なスポットを戦場に、主人公とセルそしてエイリアンが三つどもえの戦いを繰り広げる。

プレイの鍵を握るナノスーツ

ゲームプレイとシナリオ、双方に対して重要な役割を果たすのが、プレイヤーが身につける「ナノスーツ」で、これによりプレイヤーは様々な特殊能力を使用できる。その中でも戦略的に重要なのが、一時的に透明になって敵から身を隠す「クロークモード」と、防御性能を上げる「アーマーモード」だ。どちらも非常に便利だがエネルギーを消費するので使いどころが重要になる。

「Crysis 2」ではシーンごとの局面をどう乗り越えていくかはプレーヤーの判断にゆだねられている。正攻法で撃ちあうもよし、「クロークモード」を使って敵に気付かれないよう進むもよし、「アーマーモード」で強行突破するもよし。自分の得意な戦い方で道を切り開いていくのだ。

ほかにもエネルギーを消費するハイジャンプやスーパーキック、アップグレードで使えるようになる新機能もある。また、ナノスーツの「バイザーモード」を使うと、遠くにいる敵の会話を傍受可能。臨場感のある会話から、ストーリーに関わる重要な情報を入手できることもある。ナノスーツがゲーム進行の鍵を握っているのだ。

強力なエイリアンと渡り合うには、ナノスーツの機能を使いこなすのが不可欠。自らの戦闘スタイルにあわせて駆使しよう

最大12人で遊べるオンライン対戦モード

ストーリーモードもいいけれど、FPSならやっぱり対人戦が楽しみたい、というユーザーには最大12人が参加できるオンライン対戦モードがオススメだ。ゲームモードの設定により、参加するプレーヤーのランクや条件をカスタマイズすることで、どの実力のプレイヤーも存分に楽しめる。もちろん対人戦でもナノスーツの機能は使用可能。コンピュータ相手では体験できない頭脳戦はマルチプレイならではの楽しみだ。

全世界のプレイヤーとマルチプレイで対戦！ FPSの醍醐味

名作シューティング「グラディウス」の進化系
アーケードの続編が家庭用になって登場！

これまでも「パロディウス」などで自社のシューディングゲームをパロディにしてきたコナミデジタルエンタテインメント（以下、コナミ）。「オトメディウス」は萌え要素が加わった新世代のコナミシューディングゲームだ。アーケード版は2007年に登場し、その後ストーリーモードを加えた「オトメディウスG（ゴージャス！）」がXbox 360用ソフトとして発売された。今回紹介するのはその続編にあたる「オトメディウスX（エクセレント！）」だ。

登場するキャラクターは全て美少女。マンガ「ケロロ軍曹」の作者、吉崎観音氏がデザインを手がけている。彼女たちは、普段は地球で高校生として聖グラディウス学園に通っているが、謎の敵バクテリアンが現われた時には世界を守る秘密時空組織「G」の「天使」として「ライディングバイパー」で出撃する。キャラクターボイスは佐藤利奈や下屋則子、生天目仁美ら人気声優が担当しており、ゲーム内でも喋りまくる。

ゲームはオーソドックスな横スクロールシューティング。パワーアップの方式は「グラディウス」と同じく、パワーアップカプセルを取ることで画面下にあるパワーアップメーターを貯めていき、スピードアップやミサイル、オプションなどで自機をパワーアップしていく。パワーアップで選択できる兵装は初期状態ではキャラクターごとに決まっているが、ミッションをこなして天使レベルを上げていくことで、自分好みにカスタマイズできるようになる。

ゲームモードは、物語に沿ってストーリーを進めて行くストーリーモードと、最大3人までが参加できるオフラインのマルチプレイとXbox LIVEを使ったオンラインマルチプレイ、ハイスコアを目指すスコアアタックがある。キャラクターは可愛いが、しっかりと基本を抑えた横スクロールシューティングの老舗らしい作り。難易度も選べるので、初心者からハードなシューターまで楽しめるゲームだ。

「ライディングバイパー」でいざ出撃！ 主役キャラ「亜乃亜」が操るは、ご存じ超時空戦闘機ビックバイパーがモチーフとなっている		自機パワーアップは、ゲームを進めることでカスタマイズの幅が広がっていく		今回新たに追加された新モードのオフラインマルチプレイ。一台のXbox 360で3人までの協力プレイが可能となった。もちろんオンラインマルチプレイも健在

コナミの名作をモチーフにした新キャラが続々登場

少女たちにはそれぞれ元ネタとなるゲームがある。例えば主人公の空羽亜乃亜（あおばあのあ）は「グラディウス」の戦闘機ビックバイパー、亜乃亜の親友エリュー・トロンは「沙羅曼蛇」の戦闘機ロードブリティッシュ、亜乃亜の後輩マドカは「ツインビー」といった具合だ。中には「グラディウス」シリーズのボスキャラ、ビッグコアをモチーフにしたキャラクターもいる。

以上のようなシリーズでおなじみの面々に加え、今作から新たに4人の新キャラクターが追加された。「天使型MMS アーンヴァル」と「悪魔型MMS ストラーフ」はコナミのメディアミックスコンテンツ「武装神姫」に登場したキャラクターがモチーフ。ムチを使うヴァンパイアハンター「ココロ・ベルモンド」と日本刀を携えた対魔専用剣士「月士華風魔」は、言わずと知れた名作アクションゲーム「悪魔城ドラキュラ」と「月風魔伝」がモチーフになっている。

敵のキャラクターにもパロディウスのネコ船長（ただし美少女化）や「グラディウス」のテトランなど歴代ボスキャラや、懐かしいシチュエーションがちりばめられ、オールドファンは感涙間違いなしだ。

吉崎観音デザインのキャラクターたちは、みなコナミ作品にゆかりのあるモチーフのキャラばかり。カットイン演出も大充実で盛り上がる！

大人気オンライン「狩り」アクションに過去最大規模アップデート襲来！ 特典満載のプレミアムパッケージにも注目

いまや国民的ゲームと呼べるほどになったカプコンの「モンスターハンター」シリーズ。「モンスターハンター フロンティア オンライン（MHF）」は、Xbox 360で遊べるオンラインゲーム版「モンスターハンター」として、ユーザーの熱い支持を受けている。その最新アップデート「フォワード.1 “襲来、双極の脅威”」が4月20日に実装される。

オンラインゲームというと敷居が高く感じる人もいるかも知れないが、基本的なゲーム性は家庭用と変わらない。家庭用のマルチプレイとの大きな違いとして、その場にいない人との協力プレイ、定期的に実施されるアップデート、毎週のように配信・開催されるクエストやイベント、最大32名のハンターが参加できる「大討伐クエスト」などが存在する。

パソコン版も合わせると既に200万人のハンターが参加している「MHF」。Xbox 360でのプレイに必要なのはハードディスク搭載のXbox 360とインターネット環境、Xbox Liveの会員登録とゲームクライアントだ。プレイ料金は30日、60日、90日の3コースがある。登録が終わり、サーバーとワールドを選んで自分だけのハンターを作れば、大勢のハンターが集うオンラインの世界へ降り立つ準備は完了だ。

最初はひとりで、または同じ時期にゲームを始めたハンターと組む「新人猟団」の仲間たちと練習をして、狩りに慣れていこう。ゲームをプレイするにつれ仲間ができていけば、チャットでコミュニケーションを取りながら共同で狩りに行ってみよう。「猟団」というチームに所属すれば、猟団部屋や猟団クエストなど仲間と一緒に遊べるコンテンツがさらに増えていく。

「狩人祭」や「公式狩猟大会」、「期間限定クエスト」などオンラインならではの豊富なイベントと、これまでに行われたアップデートで追加された多彩なコンテンツが、世界の広さを感じさせてくれるはずだ。

最新アップデートで古龍「ルコディオラ」が襲来！

最新アップデート「フォワード.1」はMHFサービス開始以来最大規模のアップデートとなる。最大の目玉は、黄色い膜のような羽根を持つ古龍「ルコディオラ」と、新マップ「迎撃拠点」の実装だ。現在公開されているプロモーションムービーで、迎撃拠点で暴れまくるルコディオラの凶暴な姿を見ることができる。

ほかにも難易度の高い特別なモンスター「特異個体」が新たに6種類登場し、「大討伐クエスト」の標的である「ラヴィエンテ」も新たなタイプが登場。さらに、ハンターが集まるメゼポルタ広場のリファイン、新たな施設「交流酒場」の追加、密林フィールドに昼夜や天候の変化が加わるなど、細かい部分が進化する。また「剛種防具」という新しいカテゴリの防具や、新マスコットキャラクターなどMHFの世界をさらに多様にするコンテンツも実装される。

Xbox 360用の「フォワード.1」プレミアムパッケージには、「Xbox LIVE 3カ月ゴールドメンバーシップ 利用コード」と「Xbox 360用 MHFハンターライフコース 30日利用クーポン」のほか、防具「エディオシリーズ」や、ランス、ハンマー、ヘビィボウガンといった武器、消費アイテムやレア素材獲得クエスト、マスコットキャラクター「プーギー」の服など14種類の特典が付く。

古龍ルコディオラ、咆哮！		新カテゴリ防具「剛種防具」が登場		アップデートと同時に「プレミアムパッケージ」も発売。レアなアイテムなどの購入特典が付く