西川和久のレタッチ講座 powered by Microsoft Digital Image PRO 2006 後編


レッスン1 写真の撮り方

 前回は筆者が撮った写真を筆者がレタッチしたが、今回は普通の子に写真を撮ってもらい、Digital Image Pro 2006を使って遊んでもらった。よりソフトのコンセプトに合ったユーザーに使ってもらおうという趣向だ。まず、必要な素材を用意するため、撮り方のコツを簡単に説明し、スナップ写真を撮ってもらった。ポイントは以下の7点。
  1. ズームは使わない。ワイド端のみで撮影
  2. 撮る時は、自分が思った位置より三歩前に出る
  3. 同じ被写体に対してアングルを変え二回以上シャッターを切る
  4. 天気が悪いので出来るだけ被写体は色があるものを狙う
  5. 小さい被写体を撮る時はマクロモードへ切り替える
  6. 引きで撮る時には不要なものが周りに写らない様注意する
  7. アップで撮る時は、何なのか解らないほど寄ると面白い
こんな感じだ。フォーカスロックや露出補正など難しそうな話は一切していない。操作で教えたのはマクロモードへの切り替え方だけだ。また一眼レフは初心者に扱い辛いので、コンパクト型を使い、内蔵ストロボOFF、ホワイトバランスはオート、曇天だったので手ぶれし難い様ISO感度は200に設定したカメラを渡している。



【矢島愛ちゃん】

今回の生徒は矢島愛ちゃん。普段写真が好きでよく撮っているらしい。
@アーデニー・エンタテインメント


【散歩しながらいろいろ撮ってもらう】

筆者が先に歩き、被写体や構図を大雑把に指示して、後は彼女任せに撮ってもらった。結構楽しんでいる様だ


【両手でホールドした方が安定する】

見ていると片手撮りが多かったので、出来るだけ両手でホールドする様指示。また、テーブルなどでは肘を付けると更に安定する



【ファーストショット】

取りあえずカメラを渡してはじめに撮った写真。それなりといった感じだ。この後何点かコツを教えていろいろ撮ってもらった


【不要なものは構図から切る】

ポイントその1は、不要なものを構図からできるだけ排除すること。これなら何とか合格点だろう


【後半はかなり上手になった!】

小一時間で約100枚ほど撮ってもらってかなりコツがつかめた様だ。このカットは100点満点。随分上手になった

 スペースの都合で、彼女が撮った写真を全てお見せできないが、後半の"スライドショー/再生する写真を選ぶ"にある約40枚ほどの写真(サムネイル)を見て欲しい。段々上手になって行くのが解ると思う。銀塩と違い、デジカメは撮ってその場で直ぐ見られるので覚えるのも早い。

レッスン2 レタッチ教室

 レタッチ教室で使う素材も揃ったので事務所へ戻り、簡単なところからはじめた。まず、サムネイルから写真を選ぶのと、セレクト後スライドショーで写真鑑賞することだ。



【操作に慣れてもらう】

まずは撮った写真を順番に見てもらった。当然ソフトの操作に慣れていないので単純にエクスプローラーで見ているだけだ。これだとせっかくの機能を活かしきれていない


【今日撮った写真を眺める】

今度は、「Library」で閲覧してみた。オンマウスでサムネイルよりも大きめの画像が表示され、サイズも変更できるとても便利な機能だ。なによりも、本人が 楽しそうに作業している


【見たい写真を開いてもらう】

この写真は彼女のお気に入りらしい。道端にあった自転車を寄ってアップで撮ったものだ。メタリックな赤が雰囲気を出している



【スライドショー】

一日のおさらいで、OKなカットを選びスライドショーで再生したい。午前中のお散歩日記的な雰囲気になりそうだ


【再生する写真を選ぶ】

冒頭に書いた様に、彼女には同じ被写体に対して最低二回以上シャッターを切ってもらった関係で写真をセレクトした


【なかなかいい感じだ!】

何も加工していない写真であるが、スライドショーにするとそれだけで楽しい。「自分で撮った写真じゃないみたい!」と大喜び
(画像をクリックするとムービーが流れます)



【コラージュしてみる】

複数の写真を一枚の用紙に配置してコラージュしてみる。加工後の写真にするとまた雰囲気も違うが、今回はそのまま並べた


【レイアウトを選ぶ】

タスクから[コラージュの作成]をクリック、レイアウトが表示されるので適当に選択する。ここでは[7アイテム]のシートを選んだ


【好みに写真を配置する】

[他の写真を開く]から写真を順番に選び配置していく。サイズ調整によっていろいろな大きさでレイアウト可能だ



【レイアウト完成】

[完了]ボタンでコラージュを終了、メインの画面に戻る。ついでに[横書き文字]を使い日付なども入れてみた


【印刷の設定】

メニューから[印刷]を選択しプリントする。この時、用紙の種類や向きなどの設定を忘れずに


【バッチリ決まった!】

いい感じのプリントになった。全くレタッチしなくても、ちょっとした工夫でこの様に楽しめる。もちろんプリントは彼女へプレゼント

 最後はトリミング。アドバイスで三歩前にとは言ってあるものの、どうしても寄りが甘く周りに余分なものが写っている。これをトリミングですっきりした写真に仕上げたい。ここは、せっかくの便利機能である「スマートトリミング」を使ってみる。その後、好みに応じて微調整すれば迷いもなく作業もスムーズだ。



【写真をトリミングする】

できるだけ被写体に寄る様、指示はしているのだが、実際はなかなか難しい。そこはトリミングでカバーする


【少し周りが余分だ】

オリジナルの写真を見ると、周りが余分だ。背景は赤バックだけにして写真をもっと引き立てたい


【トリミング開始】

ツールバーからトリミングを選択すると、スマートトリミング機能により、最適なトリミング範囲を提案してくれる



【縦横比15:20固定でサイズ調整】

多くのデジカメの縦横比は3:4。この比率を変えない様、左上のサイズ指定で15:20を選択しておくと便利だ


【位置決めして完成】

全体の位置決めをして[完了]ボタンをクリックすれば作業終了。オリジナルと比較して随分良くなった


【操作は非常に簡単だ】

一連の手順を動画で見ると、非常に簡単な操作であることがお解かり頂けると思う。是非チャレンジして欲しい
(画像をクリックするとムービーが流れます)



【スマート トリミングの例1】

トリミング画面へ入った瞬間、はじめからある程度トリミングされているのが解る。これが新機能のスマート トリミングだ


【スマート トリミングの例2】

左側は花のバランスが丁度良い位置に、この写真はヒマワリが中央少し上になる様、トリミングされている


【スマート トリミングの例3】

黒板が丁度センターになる様、トリミングされた。スマート トリミングは最適なトリミング範囲を自動的に設定する機能である

 如何だろうか!?レタッチ講座とはなっているものの、ヒストグラムやトーンカーブを使わなくても十分楽しめることがお解かり頂けたと思う。簡単なところからはじめ、徐々にステップアップしていくのが早く上達するコツである。筆者による半日講座を受けた愛ちゃんの感想は『写真は好きでいつも撮っていますが、自分が撮った写真が、すごく簡単に加工出来たので、とても驚きです。これからはもっと写真が楽しくなりそうです。』とのこと。普段人に教えない筆者も学校の先生になった様で面白かった。

総論

  前編・後編とお届けしたDigital Image Pro 2006によるレタッチ講座、如何だったろうか!?カメラで写真を撮るもの楽しいが、撮った写真をパソコンで加工すると更に楽しめることがお解かり頂けたと思う。慣れてくると自分のテイストも容易に出せる様になるだろう。デジカメはフィルム代や現像費もかからないので、どんどんシャッターを切って、どんどん加工して欲しい。
[Text by 西川和久]

西川和久のレタッチ講座前編はこちらから

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写真に写り込んだ邪魔物を範囲選択だけで消したり、退色した写真を復元できる
http://www.forest.impress.co.jp/article/2005/08/25/digitalimagese.html

■ 関連リンク
マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/

ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2377

製品情報
http://www.microsoft.com/japan/imaging/

Digital Image Starter Edition 2006ダウンロードページ
http://www.microsoft.com/japan/imaging/starter.mspx


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