|
|
PCを長い間利用しているとこの操作を楽にしたい、ココが不便だ、こんな機能があったらいいのに……と誰もが一度は考えたことがあるはず。窓の杜ではたくさんのオンラインソフトが紹介されており、いろいろインストールして便利に使っている人も多いことだろう。だが、自分にとって機能が豊富すぎたり、対応OSが合わなかったり、一番ほしい機能が不足していたり……と納得のいくソフトウェアが見つからない場合もある。そんなときは、思い切って自分でソフトウェア作りにチャレンジしてみるのはいかがだろうか。
例えばIEの右クリックメニューに、「ファイルを送る」機能を追加したい、日付と連動して壁紙を切り替えるといった簡単な機能であれば、ソフトウェア作りの知識がなくても地道に作業していけば、いつの間にかでき上がっていたりするものだ。
こうしたソフトウェア作りの入門用ツールとして人気が高いのが、マイクロソフトのVisual Basicシリーズだ。Visual Basicの特徴は、なんといっても、マウスを使って画面のデザインからはじめられる点。外見の機能から作り出すことができるので、初心者でも手軽かつ直感的にソフトウェアを作りだす楽しみが味わえる。
しかし、手軽にソフトウェアを作成できるからといって、ナメてはいけない。窓の杜で紹介されているオンラインソフトにもVisual Basicで作成されたものはたくさんあるのだ。つまり、Visual
Basicは初心者から上級者まで幅広く使えるツールであることがわかってもらえると思う。
窓の杜ソフトライブラリに収録されている、Visual Basicで作成されたオンラインソフトは、簡単な機能を持ったものから、本格的なものまでバリエーションもいろいろだ。Webページのデザインを向上させるスタイルシートを手軽に作成できる「FlashCSS」やツールバー上で楽しめるユニークなゲーム「つーるバーダーツ」、HDD内のマイドキュメントとアプリケーションログだけバックアップ、といった目的に応じてパターンファイルを設定してデータをバックアップできる「みやばっく」などがある。
このように手軽なものから市販品にも負けないソフトウェアまでVisual Basicでたくさん作り出されている。さらにネットに出回ているサンプルや情報も非常に豊富で、ソフトウェア作りの入門には最適なツールといえる。 |
|
|
|
Visual Basicの特徴の一つに、ExcelやWordなどのマイクロソフト製品のマクロと共通のルールで作られている点にある。マクロを作ったことがある人なら、その延長線上でソフトウェアを作ることができるというわけだ。
Visual Basicは今年末に最新版の「Visual Basic 2005 Express Edition」の発売が予定されており、現在はベータ版が公開されている。ベータ版はこのページからダウンロードできる。ユーザー登録すれば、フル機能がタダで利用できるのもうれしい。
Visual Basic 2005 Express Editionの特徴は、そもそもソフトウェアが動く仕組みなど、ソフトウェア作りの詳しい知識がなくても、豊富な支援機能によって簡単にソフトウェアを作り出せる点にある。メイン画面では、ボタンや文字入力フォームをツールボックスからドラッグ&ドロップするだけで作り出せる。色のカスタマイズやサイズの調整などもマウス操作で簡単に行えるのだ。
|
|
|
最初にどのようなソフトウェアを作るか選択する。サンプルとして用意されているムービーコレクションスタートキットを利用する場合には、ムービーコレクションスタートキットのボタンを選択すればよい。自分で新規に作成する場合には、Windowsアプリケーションを選択する |
|
|
|
|
Windowsアプリケーションを選択して、ソフトウェアを作り始めるところ。ソフトウェア作りの基本となるのが、画面中央に表示されているウィンドウ。ここにボタンや機能を貼り付けていくことで、ソフトウェアを作り上げることができる |
|
|
|
|
ウィンドウに貼り付ける各種機能が搭載されたツールボックス。ツールボックスは左端のタブを選択することで表示される。できるだけ広い画面で作業できるように、普段はタブとして格納することができる |
|
|
|
|
ストップウォッチ用の画面を制作してみたところ。このくらいの画面であれば5分もかからず作成できる |
|
|
こうして作り出した画面に、機能を割り振るのも非常に簡単だ。右クリックしてプルダウンメニューのなかから必要な機能を選択していくだけで、ボタンやフォームに機能を割り振れる。もし、内容を間違えた場合でも、Wordのスペルチェック機能と同じように、入力を間違えた部分を指摘、どのように修正したらよいかなどを表示してくれる。
|
|
|
ボタンをダブルクリックして、機能を割り振っているところ。各種サイトなどを参考にして機能を入力する方法のほか、Visual
Basic 2005 Express Editionでは「スニペット」と呼ばれる機能が用意されている。スニペットとは、あらかじめVisual
Basic 2005 Express Editionに用意された雛形のこと。右クリックしてメニュー選択し、目的の機能を選ぶことで、自分で文字を入れなくても、ボタンなどに機能を割り振ることができる |
|
|
|
|
もし入力を間違えても、Visual Basic 2005 Express Editionは、何が間違っているのか、間違っている点をどのように修正すればよいのかなどを画面のように指摘してくれる。こうした補助機能が多数搭載されているので、初心者でも迷わずに作業できる |
|
|
|
|
サンプルとしてマイクロソフトが用意しているマイムービーコレクションスタートキット。入力フォームを利用して映画の情報を入力するためのもので、画面のようにキャプチャ画面を入れることもできる |
|
|
|
|
スタートキットの画面をカスタマイズしているところ。さらに画面の色や機能をカスタマイズすることができる |
|
|
|
|
|
ダウンロードできるのはVisual Basic 2005 Express Edition本体だけでない。本格的な機能を持つサンプルであるスタートキットも用意されている。中でもマイムービーコレクションスタートキットは映画の情報を入力するためのもの。例えば自宅のHDDレコーダーなどで録画した番組を登録しておくことで、データを管理したりできる。
このスタートキットには、実際に自分で改造したりするときのために、一つ一つの機能にコメントが付けられており、非常に参考になる。このキットを改造して行くことで、自分なりのツールを作り出すことも可能だ。
このほか、Visual Basic 2005 Express Editionの機能の中には、Webと連携できる機能がある。例えば、オンライン書店であるAmazon.comのWeb上のデータベースから情報を取得し、結果を自分の作ったソフトで表示するといった機能を持たせることが可能だ。このように単体のソフトウェアとして機能するだけでなく、いろいろなものと連携して機能させることが可能となっている。
こうした開発ソフトはVisual Basicに加えてJava言語などを利用したWebサイトが作成できる「Visual Web Developer
2005 Express Edition」、C#やC++でソフトウェアを作れる「Visual C# 2005 Express
Edition」、「Visual C++ 2005 Express Edition」などのラインナップも用意されている。各ソフトウェアの基本的な操作は同じなので、Visual
Basicを覚えておけば、ステップアップも非常に簡単。将来性もバツグンだ。
すべてのツールが今なら無料ダウンロードできる。窓の杜ソフトライブラリからも「Visual Basic 2005 Express Edition」をダウンロードできるので、いますぐ挑戦してみよう。
■関連リンク
・Visual Studio 2005 Express Edition ホームページ
http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/2005/express/
Text by 長畑利博 |
|
PR]企画・製作 インプレスウォッチカンパニー 営業グループ
問い合わせ先:watch-adtieup-vs0506@ad.impress.co.jp
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company.
All rights reserved.
|