マクセルの「アイヴィブルー」がキてる!!

iVに加えて内蔵HDDとブルーレイディスクにも録画できる「アイヴィブルー」 SDカードスロットもある

 唐突だが、マクセルから発売された「アイヴィブルー」に軽いめまいを伴う衝撃を受けた俺なんですけど。「ついにキたか!!」と。思うに「コレって最も自由度の高いレコーダーなのでは!!」と。

 この「アイヴィブルー」というのは、テレビ番組を視聴〜録画するための、いわゆるビデオレコーダー。地上デジタル/BS/110度CSデジタルチューナーを2基搭載=2番組同時録画が可能で、HDDを内蔵している。内蔵HDDの容量違いで2モデルあり、1TB容量のBIV-R1021と、500GB容量のBIV-R521がある。

 で、特徴的なのが、両機種ともブルーレイディスクレコーダーでありかつカセットハードディスク「iV」も使えるという点。「内蔵HDDに加えてiVカセットとブルーレイディスクにも録画できる」ってわけだが、コレが実は凄いのであり便利なのであり、何よりもユーザー側の自由度がヒッジョーに高い!! のである。

 たとえば、内蔵HDD、ブルーレイディスク、iVカセット間で自由に番組のダビングができちゃう。また、SDカードスロットがあるので、ビデオカメラで撮った動画を内蔵HDD、ブルーレイディスク、iVカセットなどにダビングして映像ライブラリを作ったりできる。さらに、外部入力端子があるので、古いVHSやDVDなどの映像をダビングしてサルベージすることもデキちゃうのだ。このアイヴィブルー「だけで」ですヨ♪

 こういった自由度の高さに加え、iVカセットの利便も超大きい。詳しくは後述するが、iVカセットを使うと、恐らく多くの人が抱えている「これまでの不便」が一気に解消されると思う。

 さておき、このアイヴィブルー、いろいろな面でホントに自由度の高いレコーダだと感じられる。ので、以降、このアイヴィブルーについてアレコレ見ていきたい。

iVカセットって超便利なんですよ〜

 アイヴィブルーの最大の特徴でありかつ強みとなっているのは、ブルーレイディスクレコーダーでありながらもiVDRスロットを搭載している(iVカセットが使える)という点。実際にアイヴィブルーを使うと、「iVカセットが使えるブルーレイディスクレコーダーってこ〜んなに便利なんだ!!」とか思ってしまう。

前面パネルが開くと、それぞれのスロットが見える

 ところで、ブルーレイディスクはご存知の方が多いと思うが、「iVカセットってどんなのだっけ?」と思う方があるかもしれない。ので、まずはiVカセットから少々ご説明。

 iVカセットとは、番組録画用HDDが入ったカセットですな。最近はビデオレコーダーにUSB HDDを外付けして録画するスタイルが増えているが、大雑把に言えばそれと同様に使えるカセットだと考えていいと思う。

 だが、iVカセットとUSB HDDでは、その利便が大違い。結論から言えば、iVカセットのほうがず〜っと便利&実用的&自由に活用できまくりなのである。

 たとえばUSB HDDの場合、テレビやビデオレコーダーにつなぐと「録画できる容量を追加できる」わけだが、台数制限がありますな。4台までつながるけど、それ以上はダメ、みたいな。

 あるいは、テレビやビデオレコーダーからUSB HDDを外して、他のテレビやビデオレコーダーにつないでも、録画した番組などは再生できない。これは著作権保護のためのしくみですな。USB HDDはレコーダー内蔵のHDDと同様、実質的には「そのレコーダーから外すと使えない」のだ。

 だからアレっすよ、テレビやビデオレコーダーが故障したり、あるいは買い換えたりするときはマジでタイヘン。たっぷり番組を録りためたUSB HDDがあっても、他のテレビやビデオレコーダーにそのUSB HDDをつなげたってナニも再生できない!! 何のために録りためてきたのぉ〜? みたいな悲しい結果に。

 USB HDDには、接続台数の限界があったり、ひとつの機器でしか録画や再生ができないなど、かな〜りの制限があるというわけですな。

 一方、iVカセットには、これらの制限が一切ナイ♪ まず使える本数制限がない。ので、5本でも10本でも20本でも、必要なだけカセットを増やし、つまりは録画できる容量を増やしていける。あるいは、家族それぞれが専用のiVカセットを持って各人の録画ライブラリを作るといった使い方も楽勝なのだ。

iVには本数制限がないので、本数を増やしていけば容量は無限

 また、iVカセットは、iVカセット対応機器なら、どの機器にセットしても録画や再生ができる。リビングで録画した番組をiVカセットにダビングし、それを寝室のiVカセット対応テレビで観る、なんてコトも容易。もちろんiVカセットに直接録画できるので、録画終了直後にiVカセットを抜いて持ち出し、出先のiVカセット対応機器で観るなんてこともできちゃう。子どもの成長記録ビデオを入れたiVカセットを実家のおじいちゃんおばあちゃんのところに送って観させてあげる、という使い方も現実的ですな。

 ちなみに、iV対応機器は意外なほど豊富にある。アイヴィブルーのような録画も再生もできるレコーダーがあると思えば、再生専用機があったり、あるいはiVカセットを挿して録画/再生ができるテレビもある。パソコン用アダプタなんかもあって、たとえばアイヴィブルーで録った番組をパソコンで観る、てなことも容易。

 ちなみに、1本のiVカセット、容量も十分あって、現在では1TB、500GB、320GBのものが発売されている。メディアとしてはHDDなので、読み書きも高速。使用時はレコーダーの内蔵HDDと同様の快適さで、ストレスなく活用できるってのもナイスな点だ。

 こういう事実を知っちゃうと、制限だらけのUSB HDDを使うコト自体に疑問を感じちゃうでしょ? iVを初めて知ったときの俺もそうだった。なのでそれ以降、もうiVカセットばっかり利用中。安心して自由に使えるiVカセットはホントに最高。マジで超オススメっす。

アイヴィブルーで自由自在にダビング♪

 さて、そんなiVカセットが使えるアイヴィブルーだが、前述のとおりブルーレイディスクも使える。そしてもちろんiVカセットからブルーレイディスクへのダビングもできる。コレがポイント。

 実はブルーレイディスクとiVカセットでは違うコンテンツ保護技術が使われていて、これまではこれらメディア間での直接的なダビングは不可能だった。が、アイヴィブルーにより世界で初めてそれができるようになったのだ。

 細かいコトを言えば、ブルーレイディスク/iVカセット間でのダビングは、これまででもデキた。が、DLNA(機器のネット接続)経由で行う必要があったり、対応するブルーレイディスク機器が少なかったりと、けっこ〜マニアックな知識が必要で、実質「デキるにはデキるけどハードルがかなり高い」のであった。が、アイヴィブルーならサクッとデキちゃうのである。

 ほか、アイヴィブルーには内蔵HDDもある。ので、内蔵HDD、iVカセット、ブルーレイディスクに録画することができるし、もちろん各メディア間でダビングもできる。アイヴィブルーだけで「用途に合わせて3つの録画媒体を使い分けられる」というわけだ。

 たとえばiVカセットに録りためた番組をジャンルごとにブルーレイディスクにダビングしてライブラリ化したりできますな。内蔵HDDにたまった映画などの長時間コンテンツをiVカセットにダビングすれば、スッキリと整理整頓しつつ、より効率的にビデオレコーダーの「録画容量」を活用することができる。

 そしてiVカセットやブルーレイディスクは、ほかの対応機器でも利用できる。アイヴィブルーを使うと「録りためたコンテンツ」を「自由に持ち出して自由に楽しめる」ってコトですな。

 アイヴィブルーのこういった「自由度の高さ」はまだまだある。具体的には、SDカードスロットがあるので、デジカメやムービーで撮った映像を再生できる。動画についてはアイヴィブルーへのダビングもできるし、自由に編集できるので、ムービーをたっぷり撮る人でも快適&愉快に動画を管理していける。もちろん、オリジナル動画をiVカセットやブルーレイディスクにダビングして配布、なんてコトも現実的ですな。

 もうひとつ、アイヴィブルーには外部入力端子がある。そこにビデオデッキやビデオカメラを接続すれば、テープ上に残っている古い映像をアイヴィブルーにダビングすることが可能。残したい映像を編集してiVカセットやブルーレイディスクにダビングすれば、思い出の映像をコンパクトに保存できまよ〜♪

背面に赤白黄色の外部入力端子が。地味だけどビデオテープのダビングに威力を発揮

 ちなみに、1TBのiVカセットには、120分のVHSテープにして約230巻を保存できる。iVカセットのサイズは幅8×高さ11×厚み1.27cm。棚一杯のビデオテープコレクションがポケットの中に!! みたいな省スペース化をはかれるんですな。

 てな感じで、ここまで多彩かつ自由に、動画を扱えるレコーダーってホントちょっとナイんですよ。録る自由も、メディアを追加する自由も、さらにメディアを持ち出して他の機器で再生する自由もマキシマム。これからビデオレコーダーを買うってときにまずチェックすべきは、このアイヴィブルーだと言えよう。

アイヴィブルーなら誰でも直感的に使える☆

 アイヴィブルーはヒッジョーに自由度が高く多機能なビデオレコーダーだが、使ってみると「と〜ってもカンタン」な感じ。リモコンも画面表示も直感的に使えるように作られているのだ。

 たとえばスタートメニュー。リモコンのスタートメニューボタンを押せば、画面上にわかりやすいアイコンが表示される。あ。ちなみに、電源オンからの起動も爆速っす。高速起動モードを使えば起動するまでの時間は約1秒。拍子抜けするほど早くスタンバイしちゃうアイヴィブルーなんですな。

直感的で使いやすいリモコンと画面表示

 アイヴィブルーがスッと起動したらリモコンのスタートメニューボタンをポン。そして表示される「簡単スタートメニュー」を見れば……ね、直感的に操作がわかるっしょ? 見る、録る、予約するなどの機能を、迷うことなく選んでいける。

 起動が速いわ操作はラクだわで軽快に使えるアイヴィブルーなのだが、ほかにもイロイロな快適機能がある。たとえば録画時の機能。ジャンルや人名やフリーワードで番組を検索できたり、保存先フォルダを指定したうえで番組を録画したりできる。番組全体から好みのものを容易に見つけ出せるし、多量の番組を録画することになっても「録画予約時にフォルダ分けできる」ので後々の整理が超ラクだったりするのだ。

アイヴィブルーが一台あれば、現在・過去・未来の録画がすべて解決!

 それから、ダビングも快適。たとえば内蔵HDDに録画した番組をiVカセットにダビングする場合、TSモードなら約9分30秒、AEモードなら約2分30秒ほど。ダビング先がブルーレイディスクの場合、TSモードなら約7分30秒、AEモードなら約2分。高速なので気軽にダビングできますな。

 てな感じで、快適さや容易さについても秀逸なアイヴィブルー。前述のとおり、ほかのビデオレコーダーにはマネできない「自由度」───録る自由、増やす自由、持ち出す自由をバッチリ備えた製品でもある。使用感も機能性も「◎」なので、これからビデオレコーダーを買いたい、あるいは他のビデオレコーダーへの乗り換えたいと考えているなら、まずこのアイヴィブルーをチェックしてみて欲しい!!

(スタパ齋藤)

プロフィール

 

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

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